社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第4章・ロリっ子な吸血鬼の女の子

137:遺跡の中へ

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 俺は街の兵士であるヤン小隊長に、このノースカリクッパ王国が、まだ植民地時代の名残である遺跡があると聞いた。是非とも遺跡とかは観光しておきたいと、俺は場所を聞いて行きたい人を募る。


「遺跡に行こうと思ってるけど、行きたい人いる?」

「私は行きたい……」

「拙者も行きたいでござる!!」

「ミナトが行くのならば、妾も着いて行くのだ!!」

「えぇ~っとイローナちゃん、ルイちゃん、ローズちゃんの3人だね。それじゃあ残りはエッタさんの言う事を聞いて待ってて下さい」


 イローナちゃんは分かっていたが、ルイちゃんとローズちゃんが行きたいと言うとは思わなかった。残りのカエデちゃんとシュナちゃんは、エッタさんに任せて出発する事にしたのである。
 ヤン小隊長は、俺たちに馬を貸してくれたので乗って向かう事になった。するとローズちゃんは、自然と俺の後ろに乗った。あまりにも自然に乗ってきたので、最初は気づかなかったが出発して気がつく。


「えぇ~っとローズちゃんや。どうして自然と、俺の後ろに乗っているのかな?」

「ん? お主が運んでくれるのではないのか?」

「馬は人数分、用意してくれていたのに俺の後ろに乗る必要はあったのかなぁ?」


 別に俺としては可愛い子と2人乗りするのはやぶさかでは無いが、こうなってしまったらエッタさんの視線が怖いので控えては欲しい。だが、もう出発してしまっているので今回は乗せて行く事にした。


「それにしても植民地時代の遺跡って、どんなのがあるんだろうなぁ」

「ノースカリクッパ王国は、植民地時代が長かったから色々なモノがあると思う………けっこう楽しみ」


 俺がポツリと、どんなモノがあるのかと呟くとイローナちゃんが反応した。最近になって分かるようになったのだが、イローナちゃんは歴史の話になると、ほんの少しだけ自慢げな顔になるのである。この違いが理解できるようになると、イローナちゃんが可愛くて仕方なくなってしまった。
 そんな事を思っていると街の外れに到着して、周りをキョロキョロと見渡す。すると地下ダンジョンの入り口のようなモノを発見した。これが遺跡だと分かったが、奥から異様な魔力を感じる。


「んー、中々に異様な魔力を感じるなぁ………これって遺跡だからなのかな?」

「そうだね。昔の遺跡が、ダンジョンに変化してるケースもあるからね………」

「そうなのでござるか。それなら気をつけなければいけないか!!」

「楽しそうじゃ!! さっさと行こうぞ!!」


 どうやら俺が気にしている事は、特に3人からしたら気にならないようだ。まぁ皆んなが気にならないのなら、問題にしても俺の株が下がるだけか。
 別に怖いわけではないが、こういう初見なところは気を引き締めていかなければいけない。さもないと俺のファミリーが全滅するという危険も十分にある。
 とりあえず俺が先頭になり炎魔法で灯を灯しながら遺跡の中に入る。その後ろをイローナちゃんたちがついてくるが、何故だか保育園の先生になった気分だ。


「ノースカリクッパ王国が、アフェリア王国の植民地だったのって、どれくらい前の話なの?」

「支配され始めたのが120年くらい前で、そこから大体50年は支配されてたかな」

「そんな前の遺跡って事か………そりゃあダンジョン化しててもおかしくないわな」


 俺はノースカリクッパ王国の歴史には興味ない。しかし遺跡が何年前のものなのかを知っておけば、少しでも危険度を下げられると思ったからだ。
 入って見て分かった。入り口は狭かったが、中に入ってみると4人が横に並んでも余裕が残るくらいには、広さがあり窮屈感がないのである。その為に、ダンジョンの中を歩いているという感覚がない。


「そもそも遺跡って、何の遺跡なの? お墓とか、そういう感じの何か?」

「ここを知ってるわけじゃないから、何かって断言はできないけど………偶像崇拝を行なっていた場所だったんじゃないかって思う」

「遺跡というよりかは、その時代の神殿みたいな感じだったってわけか………」


 イローナちゃんは周りの雰囲気から、断言はしないがノースカリクッパ王国の民が祈りを捧げていたところなのでは無いかという。そう言われれば、神殿のようなものだと分かってくるのである。
 等間隔に小さな部屋への入り口があり、その中を確認すると別々の石の像が作られていた。きっと人それぞれの神様を、崇拝していたのではないかと推測できる。


「これって、どれだけの数あるんだろう………ん? 何かの鳴き声しなかった?」

「したでござる!!」

「何か奥から変な匂いがするぞ?」


 俺たちは遺跡の奥から異様なオーラを感じ、何がいるのかと警戒をする。ジッと止まっていると、炎の光で照らされているところに人型の何かが現れた。見た目は映画とかで出てくるゾンビのようなものだ。


「あれってゾンビ?」

「ゾンビというよりもグールみたい………」

「グール? グールって少しの知性と、人間の死体を主食とする奴?」

「そう」


 どうやらゾンビではなくグールらしい。ゾンビとの大きな違いは少しの知性があるという事だ。それがあると無いとでは、大きく異なるのは俺でも知っている。


「ゔぁああああ!!!!!」

「来た来た!!」

「足止めは、拙者に任せるでござる!!」

――追撃の太刀イーペイコー――

「また麻雀か………」


 グールは叫び声と涎を垂らしながら、俺たちに向かってくるのである。俺が身構えると、ルイちゃんが足止めをすると言って前に出る。
 そのまま足を狙って刀で両足を2回斬りつける。するとグールは、その場で動きを止めた。それを見て俺も動き出してグールの頭を殴って潰した。そうしなければグールは動きを止めないからである。


「やっぱりダンジョン化してたか。このグールって危険度レベルって、けっこう高いイメージなんだけど?」

「確かAランクだったと思うでござる」


 俺が思っていた通りに中身はダンジョン化しており、危険度がAランクもあるグールまで発生している。これは少し気を引き締めなければいけないと、俺は気を引き締めて進んでいく。


「あっここに入っても良い?」

「ん? あぁそこが気になるの?」

「うん。ちょっと他の部屋とは違うから………」


 順調に進んでいくとイローナちゃんが、ピタッと止まって部屋に入りたいと言ってきた。他の部屋とは違いは分からないが気になったみたいだ。イローナちゃんが気になるのだから、きっと何かあると思って俺は火を持って中に入るのである。


「ここと他の部屋の違いって何? 素人だから分からないんだけど………」

「そうなの? ここら辺ができた時は、奴隷たちが多くて読み書きができない人がほとんどだったの」

「確かに植民地の人って、十分な学習をさせてもらえないって聞くよなぁ」

「そう。それで他の部屋は文字は書いてないけど、この部屋は文字が書かれてる………」


 そう言われれば確かに、この部屋には文字が書かれており文章になっている。そこの違いは一般人の俺たちからしたら、確かにと思うだけだが、イローナちゃんからしたら重要なところらしい。
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