社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第4章・ロリっ子な吸血鬼の女の子

138:遺跡探索

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 俺たちは街の外れにある遺跡に訪れている。すると遺跡の中のある部屋が、イローナちゃんの心を射止めて少しの間の、その部屋に滞在するのである。
 俺とイローナちゃんが部屋の中に入って、ルイちゃんとローズちゃんが部屋の外の見張りを行なう。さっきもグールに襲われているので油断は到底できやしない。


「うん。やっぱり面白いのが書かれてる………」

「そうなの? 文字が書けない人が多い中で、書けた人が残した文章は一体………」


 イローナちゃんは古代文字とかを見ている時が、とても楽しそうで俺としては嬉しい。そして今回もイローナちゃんは、ニヤニヤしながら文字を解読している。
 面白いとボソッと言ったので、俺としては共有して欲しいと思ったので素人ながら聞いた。やはり前世の世の中と同じように、何らかの分野においてのオタクは語りたいみたいだ。それはイローナちゃんも例外ではない。


「ここに書かれてるのは、ノースカリクッパ王国の歴史に関する情報だね………」

「へぇ歴史かぁ。文字を書ける人が、この国の歴史を残したいと思って書いたんだろうね」


 この国の歴史を残したいと思った人が、この遺跡に彫ったのだろうと思った。植民地時代の年数とかは歴史として残っているが、細かい歴史についての書物は残していない為、この文章は貴重なモノなのだろう。


「それでノースカリクッパ王国の歴史って、どんな歴史なの?」

「元々トゥンシム王国の領土だったみたいだけど、何やかんやあってアフェリア王国の植民地になったみたいだよ………何やかんや部分は書かれてない」


 そこまで細かい情報は書かれていなかったが、ノースカリクッパ王国が元々隣国のトゥンシム王国の領土だった事が判明した。きっとトゥンシム王国が、アフェリア王国との戦争で負けた結果植民地になったのでは無いのかと、歴史に詳しくない俺が考察する。
 そんな風に俺のイローナちゃんが、古代文字の解読を行なっていると、見張りをしていたルイちゃんとローズちゃんが俺を呼んでいた。


「ミナト殿っ!! またグールが出ましたが、拙者らで適当に倒させてもらうでござる!!」

「お おう!! 無理はしないように!!」

「腹が減っても高楊枝でござる!!」

「かっかっかっ!! 妾も手を貸してやろうぞ!!」


 俺たちがいる部屋の外で、またもグールが湧いたみたいでルイちゃんとローズちゃんが対応してくれる。かなりローズちゃんがやる気なので、ここは任せても問題なさそうではあるが、危険度ランクがAではあるので油断をするのも危険ではある。


「どうするでござるか? 拙者が足止めをしてる間に、ローズ殿が倒しにいくでござるか?」

「いや。妾が足止めをしてやるから、お主がグールの首を刎ねるんじゃ!!」

「えっ!? 拙者がトドメを刺して良いでござるか?」

「さっきミナトに、良いところを譲っておったからな。今回は譲ってやろう………しかし次は妾が、良いところを持っていくぞ!!」


 なんとワガママガールのローズちゃんが、良いところをルイちゃんに譲るという。それを横目で見ていた、俺は意外なところがあるのだと感動している。これがまさかの母性本能なのではないだろうか。
 準備が整った2人のところに、グールが叫び声を上げながら走ってくるのである。グールには少しの知性があるので動きを観察しながら戦わなければいけない。


「Aランクだろうが、妾には関係ないのじゃ!!」

・オリジナルスキル『血傑の女王ブラッドクイーン


 ローズちゃんは自分のオリジナルスキルを使った。自分の指を嚙って血を出すと、それを剣に変化させたのである。これこそがローズちゃんのオリジナルスキル『血傑の女王ブラッドクイーン』の能力だ。
 そのまま向かってくるグールに対して、ローズちゃんも走り出して迎え撃つのである。グールが右腕を上げて引っ掻く攻撃をしようとした瞬間に、ローズちゃんはグールの足元に滑り込んで背後に回り込む。そして両手足を血の剣で切断した。


「今じゃ!!」

「もうほとんど残ってない気もするけど………了解でござるよ!!」

――頭尻取りタンヤオ――


 もう手足が無いからとルイちゃんは苦笑いを浮かべるのであるが、せっかくローズちゃんがトドメを譲ってくれたので刀を構える。そして綺麗な切り口と言っても良いくらい完璧な太刀筋でグールの首を刎ねる。


「お主も凄いな!! こんなに綺麗な切り傷なんて、そうは見れるものじゃ無いぞ!!」

「そ そんな大した事ないでござるよ………それよりもローズ殿の動きも素晴らしかったでござる!!」

「そうかのぉ? 良いや、確かにそうじゃ!!」


 ローズちゃんはルイちゃんの方を強く3回叩いて、凄い剣術だったと褒める。自分も褒められたからと、ルイちゃんはローズちゃんの目にも止まらぬ素晴らしい技術だったと、この2人の間が少し縮まった。
 それを俺はイローナちゃんの近くで見ていて、とても微笑ましい光景だと笑みが溢れる。すると隣で文字を読んでいたイローナちゃんが立ち上がって、自分の膝に付いた砂を払うのである。


「あれ? もう終わったの?」

「うん。ここの文字は、古代文字って言っても方言みたいのが入ってて分かりずらい」


 もうイローナちゃんは満足したのかと思ったら、どうやら地方独自の言葉も入ってるみたいで、ここで調べるのにも限界があるみたいだ。だから、今は時間がかかるから止めるイローナちゃんは言った。
 突然終わったものだから驚きはしたが、イローナちゃんが終わりというのなら終わりなのだろう。俺たちは部屋を出るとルイちゃんたちと合流して先に進む。


「もう少しで奥に着きそうだけど………全長2kmくらいはあったかな?」

「そうでござるな。思っていたよりも奥に続いて、昔の人が凄い頑張ったって分かるでござる」


 最初に思っていたよりも奥に続いているのだと実感すると、昔の人の凄さを理解するのである。そして反響音的に奥が近づいてきていると分かる。
 そこからグールが出てきたり、他のモンスターが出てきたりと苦戦しながら進んでいく。すると遺跡の1番奥に到着すると、さっきまでとは比較にならないくらいに大きい空間が現れた。
 とにかく暗く周りを見てみると、入り口の近くに火をつける台のようなものがあったので、そこに火を持っていくと一気に部屋の中が明るくなった。その台は何らかのマジックアイテムだと予測できるが、そんなのは気にならなかった。何故ならば、俺たちの来た入り口の正面の奥に、今までとは比較にならないくらい大きい女神像が聳え立っていたのである。


「おいおい。どれだけ大きいんだよ………20メートルは超えてるんじゃないのか!?」

「この空間も何らかの魔法がかけられてるみたい………入ってきた時の天井の高さと合ってないから」

「立派でござるなぁ」

「妾の像も作ってくれんものかのぉ」


 この空間すらも魔法に、よって作られているものだとイローナちゃんはいうが俺としてはピンッと来ない。しかしあまりにも大きい立派なモノなので、俺たちはボケーッと女神像を見上げている。
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