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【閑話】シモンとローザ
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こんにちは。俺はシモン・ラシュア23歳。
去年、グラント副隊長が就任した時に副官になった。
副官はもう一人いて、ルイス・ホプキンスも同期の良きライバルでもあり、親友でもある。
グラント副隊長は俺とルイスにとって、学生時代からずっと、ずっと、ずーっと憧れの先輩だ。
年齢は一つしか違わないが、何か人生一周して来た感のある落ち着きと貫禄がある人だ。
どうやって生きてくればあんな深みが出るんだろう。
好かれようと好かれまいと、あまり気にしてない感じだなんだよな。
自然体なのに隙が無くて。
モテるために騎士になったやつも正直多いんだけど、グラント副隊長の訓練受けて、彼の人柄に触れてチャラついてたやつも真面目に訓練受けるようになって行くんだから不思議だよな。
男が男に惚れるっていうの?
戦闘訓練中のグラント副隊長はちょっと異次元なんだよな。
あれ程、魔法と武器と体術を見事に連携して使いこなす人はいない。
小さい頃から体に染み込ませて来たんだろうな。
凄い人だ。
時々一対一で訓練に付き合ってくれるんだけど、俺の動きなんて読まれてるんだよな。
だから、わざと考えもつかないような動きをして、ここが弱いとか、隙がある所を教えてくれる。
凄いためになるんだよ。また一段階上がれるっていうのかな。
そんな副隊長の事務官が今年から変わった。
今までの事務官は第一隊のロバート副隊長の奥さんになったミシェルさんで、去年結婚して、今年子供が出来たので産休に入る事になった。
そして今度の事務官さんは凄い優秀な人らしく、何とトップ合格したミランダ・デパルさんというらしい。二つ下だけど、知らなかったなぁ。
副隊長は知ってたみたいだけど。
入隊式の時に騎士の間で凄い綺麗な子がいると評判になってたんだけど、なんと、その子がうちの副隊長の事務官だった。
ミシェルさんもそうだけど、うちの事務官は毎回美人だな、ラッキー。
後から団長達から聞いた話なんだけど、ミランダさんは副隊長が今まで褒賞受け取らなかった代わりにどうしても事務官にして欲しいって願い出た人なんだって。
団長たちニヤニヤしてたけど、仕事中の二人を見る限り、特に私情を挟んでる感じはしないけどな。
二人とも朝早くて、俺たちが行くと紅茶のいい香りがしてるから、ミランダさんが副隊長にお茶を淹れてるみたいだ。
副隊長は以前飲み物に催淫剤を混入されていた事があって、一口飲んですぐ吐き出したから大事には至らなかったけど、それ以降は口に入れる物は物凄く警戒するようになった。
その副隊長が入ってすぐのミランダさんのお茶を飲んでるのをみて、ちょっと驚いたんだよな。
凄い信頼してるだなって。
彼女の仕事ぶり見てても、真面目で優秀なのはすぐわかった。
信頼できる人をすぐに見抜いて事務官にするのはさすがだ!と思ってたんだけど、ミランダさんは副隊長にとって特別な人なんだなって気がついたのは、彼女が昼休みに帰って来なかった時。
誰よりも早く異変に気がついて、速攻で探しに行ったもんな。
ミランダ!って呼んだ時、そこにいた全員がビックリした。
そして全員が、こりゃ惚れてんな、って気がついたんだけど、多分、ミランダさんは気がついて無い感じだったよ。
結構鈍いよな。賢いのに。
そのあとミランダさん倒れちゃって、またもや副隊長ソワソワしちゃったから、思わず業務やっておきますって言っちゃったよ。
業務を代わったお礼にって土曜日、グラント副隊長から仕事終わりに食事に誘われた。
行った先はグロリア亭。大人の隠れ家って感じで、食通の間では評判らしい。
夜の10時近くだったんだけど、俺たちの他にカウンターに女性客二人組がいた。
一人は顔が見えないけど、腰まであるブロンドの髪の子ともう一人はミントグリーンのサラッサラのアシンメトリーボブの超オシャレな可愛い子だった。
うわぁぁぁ、可愛い!超タイプ。
まんまり見るなって嗜められちゃった。
でも、気になるなぁ。今彼女いないし。
副隊長とガッツリ飯食って、ビール飲んで、もう一杯と思ったら、副隊長が空いたグラス持ってカウンターに行こうとするから、俺が!って立とうとしたんだけど、良いからって、そのままお代わりをお願いしてしまった。
ん?副隊長、戻ってこないな・・・
うわっ!何やってるんすか!
カウンターにいた、ブロンドの子になんか耳打ちしてる。
何か楽しそうだな。あんな副隊長初めて見たって、あの子ミランダさんじゃないか!
えっ!もしや、あの隣の子とお近づきになれる?
期待してた通り、副隊長はそのままミランダさんと飲むみたいで、俺はあの可愛い子が帰るっていうから、すかさず送りますって言った。ラッキー!
「あ、俺、第二隊副隊長補佐官のシモン・ラシュアって言います。シモンって呼んで下さい」
「ローザ・バトンです。私もローザで良いです」
ニコって笑った笑顔も可愛い。
良かった~。今日ここに来て。
送って行くことになったんだけど、このチャンスは逃したく無い。
「あの、良かったら通信機の番号交換しませんか?カウンターに座ってるの見て、可愛なって思ってたんです。本当、嫌だったらいいんで・・・」
彼女はちょっと驚いた顔したけど、すぐに笑顔で了承してくれた。
「今度、ご飯誘ってもいいですか?」
「はい。グロリア亭も良いんですけど、もう一軒おすすめがあるんです。ご飯も美味しい雰囲気の良いバーなんですけど」
「行きます!」
「もし良ければ、今から行きます?少し飲み足りなくて」
「良いんですか?あ、帰りはちゃんと送ります」
彼女はクスクス笑って、よろしくって言ってくれた。
マジでグラント副隊長に感謝、マジ神!
俺たちは二人でバーに向かった。
その後?もちろん、今はローザは彼女だよ。
去年、グラント副隊長が就任した時に副官になった。
副官はもう一人いて、ルイス・ホプキンスも同期の良きライバルでもあり、親友でもある。
グラント副隊長は俺とルイスにとって、学生時代からずっと、ずっと、ずーっと憧れの先輩だ。
年齢は一つしか違わないが、何か人生一周して来た感のある落ち着きと貫禄がある人だ。
どうやって生きてくればあんな深みが出るんだろう。
好かれようと好かれまいと、あまり気にしてない感じだなんだよな。
自然体なのに隙が無くて。
モテるために騎士になったやつも正直多いんだけど、グラント副隊長の訓練受けて、彼の人柄に触れてチャラついてたやつも真面目に訓練受けるようになって行くんだから不思議だよな。
男が男に惚れるっていうの?
戦闘訓練中のグラント副隊長はちょっと異次元なんだよな。
あれ程、魔法と武器と体術を見事に連携して使いこなす人はいない。
小さい頃から体に染み込ませて来たんだろうな。
凄い人だ。
時々一対一で訓練に付き合ってくれるんだけど、俺の動きなんて読まれてるんだよな。
だから、わざと考えもつかないような動きをして、ここが弱いとか、隙がある所を教えてくれる。
凄いためになるんだよ。また一段階上がれるっていうのかな。
そんな副隊長の事務官が今年から変わった。
今までの事務官は第一隊のロバート副隊長の奥さんになったミシェルさんで、去年結婚して、今年子供が出来たので産休に入る事になった。
そして今度の事務官さんは凄い優秀な人らしく、何とトップ合格したミランダ・デパルさんというらしい。二つ下だけど、知らなかったなぁ。
副隊長は知ってたみたいだけど。
入隊式の時に騎士の間で凄い綺麗な子がいると評判になってたんだけど、なんと、その子がうちの副隊長の事務官だった。
ミシェルさんもそうだけど、うちの事務官は毎回美人だな、ラッキー。
後から団長達から聞いた話なんだけど、ミランダさんは副隊長が今まで褒賞受け取らなかった代わりにどうしても事務官にして欲しいって願い出た人なんだって。
団長たちニヤニヤしてたけど、仕事中の二人を見る限り、特に私情を挟んでる感じはしないけどな。
二人とも朝早くて、俺たちが行くと紅茶のいい香りがしてるから、ミランダさんが副隊長にお茶を淹れてるみたいだ。
副隊長は以前飲み物に催淫剤を混入されていた事があって、一口飲んですぐ吐き出したから大事には至らなかったけど、それ以降は口に入れる物は物凄く警戒するようになった。
その副隊長が入ってすぐのミランダさんのお茶を飲んでるのをみて、ちょっと驚いたんだよな。
凄い信頼してるだなって。
彼女の仕事ぶり見てても、真面目で優秀なのはすぐわかった。
信頼できる人をすぐに見抜いて事務官にするのはさすがだ!と思ってたんだけど、ミランダさんは副隊長にとって特別な人なんだなって気がついたのは、彼女が昼休みに帰って来なかった時。
誰よりも早く異変に気がついて、速攻で探しに行ったもんな。
ミランダ!って呼んだ時、そこにいた全員がビックリした。
そして全員が、こりゃ惚れてんな、って気がついたんだけど、多分、ミランダさんは気がついて無い感じだったよ。
結構鈍いよな。賢いのに。
そのあとミランダさん倒れちゃって、またもや副隊長ソワソワしちゃったから、思わず業務やっておきますって言っちゃったよ。
業務を代わったお礼にって土曜日、グラント副隊長から仕事終わりに食事に誘われた。
行った先はグロリア亭。大人の隠れ家って感じで、食通の間では評判らしい。
夜の10時近くだったんだけど、俺たちの他にカウンターに女性客二人組がいた。
一人は顔が見えないけど、腰まであるブロンドの髪の子ともう一人はミントグリーンのサラッサラのアシンメトリーボブの超オシャレな可愛い子だった。
うわぁぁぁ、可愛い!超タイプ。
まんまり見るなって嗜められちゃった。
でも、気になるなぁ。今彼女いないし。
副隊長とガッツリ飯食って、ビール飲んで、もう一杯と思ったら、副隊長が空いたグラス持ってカウンターに行こうとするから、俺が!って立とうとしたんだけど、良いからって、そのままお代わりをお願いしてしまった。
ん?副隊長、戻ってこないな・・・
うわっ!何やってるんすか!
カウンターにいた、ブロンドの子になんか耳打ちしてる。
何か楽しそうだな。あんな副隊長初めて見たって、あの子ミランダさんじゃないか!
えっ!もしや、あの隣の子とお近づきになれる?
期待してた通り、副隊長はそのままミランダさんと飲むみたいで、俺はあの可愛い子が帰るっていうから、すかさず送りますって言った。ラッキー!
「あ、俺、第二隊副隊長補佐官のシモン・ラシュアって言います。シモンって呼んで下さい」
「ローザ・バトンです。私もローザで良いです」
ニコって笑った笑顔も可愛い。
良かった~。今日ここに来て。
送って行くことになったんだけど、このチャンスは逃したく無い。
「あの、良かったら通信機の番号交換しませんか?カウンターに座ってるの見て、可愛なって思ってたんです。本当、嫌だったらいいんで・・・」
彼女はちょっと驚いた顔したけど、すぐに笑顔で了承してくれた。
「今度、ご飯誘ってもいいですか?」
「はい。グロリア亭も良いんですけど、もう一軒おすすめがあるんです。ご飯も美味しい雰囲気の良いバーなんですけど」
「行きます!」
「もし良ければ、今から行きます?少し飲み足りなくて」
「良いんですか?あ、帰りはちゃんと送ります」
彼女はクスクス笑って、よろしくって言ってくれた。
マジでグラント副隊長に感謝、マジ神!
俺たちは二人でバーに向かった。
その後?もちろん、今はローザは彼女だよ。
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