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もう限界!!
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~シェリル~
う~ん、どうしたもんかな。
どうやって説得したら良いんだろう。
その様子をジッと見ていた妖精王レギオンは少し眉を寄せた。
「シェリルから、他の人の魔力を感じるな。誰かと魔力の交換を行った?」
言われてハッと気がついた。
そうだ、アシュレイさんに口移しで解毒剤飲ませたんだっけ?
「少しですけど。人助けだったので」
「なるほど。良かった。まだシェリルの魔力は誰とも混ざってなくて純粋に保たれたままだから、こちらに連れて来れたんだよ」
「魔力が混ざるとダメなんですか?」
そう言うと、少し不愉快そうになった
「完全に混ざってしまうともう妖精には戻れないからね。普通、取り替えっ子は、幼い子供のうちに見つかる事が多いんだけど、シェリルの場合は随分と遅くなってしまった。けど、間に合って良かったよ」
レギオンはニコリと笑った。
えぇぇ、成人だよ、ド成人。もう見逃してくれよ。
私の年齢なら、結婚してる人も多いからね。
そんな事なら昨日アシュレイさんとがっつりヤッておけば良かった。と言っても後の祭り。
うぅ、アシュレイさん、会いたいよ~。
もう会えないのかな・・・
涙が滲んでくる。
「そんな悲しそうな顔しないで、シェリル。そうだ、何か飲む?お腹空いた?何かも持って来させよう」
レギオンが手をパンパンと叩くと、扉が開いて、ふよふよと浮きながらお茶とお茶菓子の乗ったトレーがやって来た。
ギョッとしてると、レギオンがフフフと笑う。
「そうか、シェリルはまだこの子達が見えてないんだね。私は魔力が多いから実体化出来るけど、普通の妖精達では魔力が弱いからね。見えるようにしてあげよう」
スルリと隣にやって来ると、私の両頬を包み、そっと左右の瞼にキスを落とした。
この人、見かけの割に素早くて、拒否する間もなく瞼とはいえ知らない人のキスを受けてしまった。うーむ、不覚。
瞼がほんのりと温かくなって、すぐに元にもどった。
違和感はない。
「妖精王の祝福だよ。これで人の世では見えなかったものまで見えるようになった」
言われてそっと瞼を開くと
「えっ!!!」
部屋の中は妖精王レギオン以外に、絵本の中でしか見た事無いような、小さな羽のついた可愛らしい妖精達があちらこちらに飛び回っていた。
キラキラ光る小さいのはこの子達だったんだ。
珍しいからキョロキョロしていると、小さな妖精達は私の周りに寄って来てくれた。
「シェリル、おかえり」「おかえり」「シェリル~~」
可愛らしい声で口々に言ってくれる。
ううう、おかえりと言われると、帰りたいとは言い難い。
ふと気がついた。
「あの~、レギオンさん、取り替えっ子は小さい子のうちに見つかってこちらに来るんですよね、私では大分育ちすぎなんじゃ無いですか?」
レギオンはふぅ~とため息をついた。
「そうなんだよねぇ、成人して妖精の国に来た人は居なくて・・・でも、我々は歓迎するよ」
大分困ってるじゃないかっっっっ!!
思わず立ち上がって大声で言ってしまった。
「それなら連れて来なくて良かったじゃないですかっ!私、結婚する事が決まってたんですよ。私の了解なしに連れて来たら、誘拐ですからね!誘拐!!」
急なことで混乱してたが、怒りが上回って爆発した。
妖精達はびっくりして、慌てたようにレギオンの後ろに隠れてしまった。
レギオンも少しびっくりしてこちらを見上げている。
何、びっくりしてるのさ、当然だよ。
これだから常識の通じない奴は困る。
「帰りたいんです。いえ、帰してくれないと困ります。帰さないなら暴れます」
ゆっくりと、一言一言区切るように、レギオンを睨みつけながら言った。
今までは、気まぐれな妖精達を怒らせたら二度と戻れないかもしれないと思って、下手に出てたのだけど、もう限界。
決めたっ!!暴れてやる。ゴリラと言われたこの私、存分に暴れてやるぅぅぅ!!
魔力がどんどん高まっていく。
グググと拳を握りしめた。
レギオンの顔が引き攣っていた。
その時、城の外から、ドォーンという音が聞こえた。
物凄い質量の魔力を感じる。
何事と、レギオンと二人で腰をソファから腰を浮かせた。
しばらくして察知したこの魔力ってまさか・・・魔王!じゃなくて、クリストファーさんっっ!?
あの人、妖精の国まで侵略出来るの!?さすが、人外。
あ、でもクリストファーさんがいると言うことは・・・
「シェリル!!!」
会いたくて会いたくてたまらない人の声がする。
「アシュレイさんっ!!」
声のする方にダッシュすると思いっきり抱きついた。
「ぐぇっ」
もうそこはヒーローらしく受け止めてよぉ・・・
う~ん、どうしたもんかな。
どうやって説得したら良いんだろう。
その様子をジッと見ていた妖精王レギオンは少し眉を寄せた。
「シェリルから、他の人の魔力を感じるな。誰かと魔力の交換を行った?」
言われてハッと気がついた。
そうだ、アシュレイさんに口移しで解毒剤飲ませたんだっけ?
「少しですけど。人助けだったので」
「なるほど。良かった。まだシェリルの魔力は誰とも混ざってなくて純粋に保たれたままだから、こちらに連れて来れたんだよ」
「魔力が混ざるとダメなんですか?」
そう言うと、少し不愉快そうになった
「完全に混ざってしまうともう妖精には戻れないからね。普通、取り替えっ子は、幼い子供のうちに見つかる事が多いんだけど、シェリルの場合は随分と遅くなってしまった。けど、間に合って良かったよ」
レギオンはニコリと笑った。
えぇぇ、成人だよ、ド成人。もう見逃してくれよ。
私の年齢なら、結婚してる人も多いからね。
そんな事なら昨日アシュレイさんとがっつりヤッておけば良かった。と言っても後の祭り。
うぅ、アシュレイさん、会いたいよ~。
もう会えないのかな・・・
涙が滲んでくる。
「そんな悲しそうな顔しないで、シェリル。そうだ、何か飲む?お腹空いた?何かも持って来させよう」
レギオンが手をパンパンと叩くと、扉が開いて、ふよふよと浮きながらお茶とお茶菓子の乗ったトレーがやって来た。
ギョッとしてると、レギオンがフフフと笑う。
「そうか、シェリルはまだこの子達が見えてないんだね。私は魔力が多いから実体化出来るけど、普通の妖精達では魔力が弱いからね。見えるようにしてあげよう」
スルリと隣にやって来ると、私の両頬を包み、そっと左右の瞼にキスを落とした。
この人、見かけの割に素早くて、拒否する間もなく瞼とはいえ知らない人のキスを受けてしまった。うーむ、不覚。
瞼がほんのりと温かくなって、すぐに元にもどった。
違和感はない。
「妖精王の祝福だよ。これで人の世では見えなかったものまで見えるようになった」
言われてそっと瞼を開くと
「えっ!!!」
部屋の中は妖精王レギオン以外に、絵本の中でしか見た事無いような、小さな羽のついた可愛らしい妖精達があちらこちらに飛び回っていた。
キラキラ光る小さいのはこの子達だったんだ。
珍しいからキョロキョロしていると、小さな妖精達は私の周りに寄って来てくれた。
「シェリル、おかえり」「おかえり」「シェリル~~」
可愛らしい声で口々に言ってくれる。
ううう、おかえりと言われると、帰りたいとは言い難い。
ふと気がついた。
「あの~、レギオンさん、取り替えっ子は小さい子のうちに見つかってこちらに来るんですよね、私では大分育ちすぎなんじゃ無いですか?」
レギオンはふぅ~とため息をついた。
「そうなんだよねぇ、成人して妖精の国に来た人は居なくて・・・でも、我々は歓迎するよ」
大分困ってるじゃないかっっっっ!!
思わず立ち上がって大声で言ってしまった。
「それなら連れて来なくて良かったじゃないですかっ!私、結婚する事が決まってたんですよ。私の了解なしに連れて来たら、誘拐ですからね!誘拐!!」
急なことで混乱してたが、怒りが上回って爆発した。
妖精達はびっくりして、慌てたようにレギオンの後ろに隠れてしまった。
レギオンも少しびっくりしてこちらを見上げている。
何、びっくりしてるのさ、当然だよ。
これだから常識の通じない奴は困る。
「帰りたいんです。いえ、帰してくれないと困ります。帰さないなら暴れます」
ゆっくりと、一言一言区切るように、レギオンを睨みつけながら言った。
今までは、気まぐれな妖精達を怒らせたら二度と戻れないかもしれないと思って、下手に出てたのだけど、もう限界。
決めたっ!!暴れてやる。ゴリラと言われたこの私、存分に暴れてやるぅぅぅ!!
魔力がどんどん高まっていく。
グググと拳を握りしめた。
レギオンの顔が引き攣っていた。
その時、城の外から、ドォーンという音が聞こえた。
物凄い質量の魔力を感じる。
何事と、レギオンと二人で腰をソファから腰を浮かせた。
しばらくして察知したこの魔力ってまさか・・・魔王!じゃなくて、クリストファーさんっっ!?
あの人、妖精の国まで侵略出来るの!?さすが、人外。
あ、でもクリストファーさんがいると言うことは・・・
「シェリル!!!」
会いたくて会いたくてたまらない人の声がする。
「アシュレイさんっ!!」
声のする方にダッシュすると思いっきり抱きついた。
「ぐぇっ」
もうそこはヒーローらしく受け止めてよぉ・・・
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