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凌太と田沼と
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辛い…
苦しい…
机に突っ伏し、ある人に向けて無理無理アピールをする。
なんでなん?
あの人鬼すぎるやろ、どんだけ椅子とお友達させんねん。
もう神経すり減って大声で喚き出しそうやわ!!
だから無理無理アピールしてんのに、机の上の課題は減るばかりか増える一方…
もーなんなん?
「田沼さん、お願いちょっと休憩させてや、頭弾けてまうやん!」
さっきからやたら難しそうな本を読み、それでも俺が少しでもサボろうとすると横からピコピコハンマーが飛んでくる。
柔らかいって思うやろ?
ちゃうねんなー、めっちゃ強い力で叩いてくるから、ピコって鳴るはずが、ブフォって音がすんねん。
じじいには笑顔で可愛く接してるのに、俺にはツンとした氷のような顔しか見せてこない。
先日この事を田沼さんに問いただしたところ
「御大は尊敬しておりますし、私の”理想”なのです。私の”可愛い笑顔”が見たければ御大を超える方になっていただかないと、あ、貴方には無理そうですよね、これくらいのことで根を上げてらっしゃるくらいですものね」
そんなん無理やん!
俺やで!?
と大きく嘆いた。
「いいんですか?智洋君の”ご褒美”欲しいのでしょう?」
耳がピクッってなって姿勢を正した。
「田沼先生、ご指導ご鞭撻の程宜しくお願いします!」
「よろしい、ではその机の上に置いてある課題を今日中に終えてしまいましょう、でないと明日の日曜日はお休みを差し上げませんよ?」
「了解です!!」
そうやん、忘れてた。
智のご褒美!
そのために頑張らなあかんねん俺。
あの忌々しい高校、難しすぎるねん、へこたれそうやわ、マジで。
まぁ受かってしまえばこっちのもんってことで、頑張るしかないしな!
確かにあそこに入ってしまえば、有名な家のご子息様いっぱいやから、政治家になる繋ぎとしては最高やし。
”あいつ”と同じとこにいくのは嫌やけど、田沼さんが”俺の為になる”と言ってのけたんやから、間違いないやろうしなぁ。
あの人、鬼みたいでバキバキに冷たい氷みたいな人やけど、そこは俺、何気に信用してんねんなー。
「なー、田沼さん、たまに日曜休みにしてくれるけど、なんか用事とかあるん?あ、それか彼女さんとデートとか??」
「違いますよ、あ、手が止まってるじゃないですか!
ちゃんと集中してください」
「もー、ほんまに容赦ないなー、ちょっとくらい雑談してもええやん!こんなんちょちょいと片付けてまうからさ!田沼さん、マジでお願い、ちょっとなんか話してー!気分転換したいねんーーー!」
「ちょちょいとできる人がどうして今までグダグダしてたんです?本当に貴方は…」
大きなため息をついてピコピコハンマーで頭をピコっと叩かれる、あ、これ軽い方のやつね!
目の前で仁王立ちしていた田沼さんは横に置いてある椅子に座って、手と頭を動かすなら、少しだけ話してくれると言うので、そちらは動かしながら、聞き耳をたてた。
「気に入った場所がありまして、日曜日はそこに行くんです。」
あくまでも俺は机に向かって課題をやっつけてる体で。
「月に1、2度ですがいい気分転換になるんです」
いつもと声が違う?
「誰かと待ち合わせしてるん?」
「……いいえ、でも行くと必ず会う男の子がいまして」
「男の子??女の人じゃなくて??」
首を縦に振った田沼さんはちょっとだけ微笑んだ。
「貴方と同じくらいでしょうか?楽しいいい子です」
元々綺麗な人やけど今まで見たこともない優しい顔してる。
なに?なんなん?めっちゃ恥ずかしなるやん!
恋ですか?
めっちゃ年下やけど、ええやんな、そんなん!!
ってか、田沼さんってベータやんな?
運命の番とかはない?ってこと?
「一つ聞いてもいい??嫌やったら答えんでもいいけど、田沼さんのバース性って…ベータ?やんな??」
「……私はオメガです、見えないでしょ?匂いもしないし、ヒートも一日で終わるんです、出来損ないのオメガです」
案外赤裸々に答えるねんなー。
意外やわ。
めっちゃびっくり!!
「もしかしてその子、田沼さんの”運命の番”やったりしてーってそんな簡単に見つかる訳ないよな?」
「………………」
ええーっっ!!
マジか!!
驚いて立ち上がった俺を田沼さんは穏やかな表情でそっと答えた。
「彼が近付いた時、私にはわかったんです…でもこんな出来損ないの私では気づいてもらえてないと思います」
「でも…」
「いいんです、そうやってたまに会って、たわいもない話しが出来れば私は幸せなんです。だって可哀想でしょ、子供さえ出来るかどうかわからない私なんかが”運命の番”だなんて…」
どうやって答えればいい?
俺なんかが言えることがあるのか??
重い空気が部屋に広がって行く…
と思ったら
「さっ、私の話はこれくらいにしましょう。貴方は課題の続きをしてください、でないといいつけますよ?御大にも智洋君にも」
田沼さんは立ち上がり、また俺の前で仁王立ちになった。
え?さっきの話の流れじゃあ、俺が田沼さんを優しく優しく慰めて、彼が涙を流して俺にお礼を、ってとこじゃない??
えっ?
「えっ???」
「えっ?って、さっさと続きしますよ!私も日曜日休みたいですし、彼にも会いに行きたいので、今日一日頑張ってもらいますよ!」
心の声を聞かれたと思ったら、さっさと立ち直った田沼さんは鬼のような形相で俺をみた。
そんなんあり?
冷たい、冷たいよぉーーー
両手で震える身体を抱きしめた。
山のようにある課題を夜中までやらされた俺はぐったりして気がついたら夜が明けていた…のだった。
苦しい…
机に突っ伏し、ある人に向けて無理無理アピールをする。
なんでなん?
あの人鬼すぎるやろ、どんだけ椅子とお友達させんねん。
もう神経すり減って大声で喚き出しそうやわ!!
だから無理無理アピールしてんのに、机の上の課題は減るばかりか増える一方…
もーなんなん?
「田沼さん、お願いちょっと休憩させてや、頭弾けてまうやん!」
さっきからやたら難しそうな本を読み、それでも俺が少しでもサボろうとすると横からピコピコハンマーが飛んでくる。
柔らかいって思うやろ?
ちゃうねんなー、めっちゃ強い力で叩いてくるから、ピコって鳴るはずが、ブフォって音がすんねん。
じじいには笑顔で可愛く接してるのに、俺にはツンとした氷のような顔しか見せてこない。
先日この事を田沼さんに問いただしたところ
「御大は尊敬しておりますし、私の”理想”なのです。私の”可愛い笑顔”が見たければ御大を超える方になっていただかないと、あ、貴方には無理そうですよね、これくらいのことで根を上げてらっしゃるくらいですものね」
そんなん無理やん!
俺やで!?
と大きく嘆いた。
「いいんですか?智洋君の”ご褒美”欲しいのでしょう?」
耳がピクッってなって姿勢を正した。
「田沼先生、ご指導ご鞭撻の程宜しくお願いします!」
「よろしい、ではその机の上に置いてある課題を今日中に終えてしまいましょう、でないと明日の日曜日はお休みを差し上げませんよ?」
「了解です!!」
そうやん、忘れてた。
智のご褒美!
そのために頑張らなあかんねん俺。
あの忌々しい高校、難しすぎるねん、へこたれそうやわ、マジで。
まぁ受かってしまえばこっちのもんってことで、頑張るしかないしな!
確かにあそこに入ってしまえば、有名な家のご子息様いっぱいやから、政治家になる繋ぎとしては最高やし。
”あいつ”と同じとこにいくのは嫌やけど、田沼さんが”俺の為になる”と言ってのけたんやから、間違いないやろうしなぁ。
あの人、鬼みたいでバキバキに冷たい氷みたいな人やけど、そこは俺、何気に信用してんねんなー。
「なー、田沼さん、たまに日曜休みにしてくれるけど、なんか用事とかあるん?あ、それか彼女さんとデートとか??」
「違いますよ、あ、手が止まってるじゃないですか!
ちゃんと集中してください」
「もー、ほんまに容赦ないなー、ちょっとくらい雑談してもええやん!こんなんちょちょいと片付けてまうからさ!田沼さん、マジでお願い、ちょっとなんか話してー!気分転換したいねんーーー!」
「ちょちょいとできる人がどうして今までグダグダしてたんです?本当に貴方は…」
大きなため息をついてピコピコハンマーで頭をピコっと叩かれる、あ、これ軽い方のやつね!
目の前で仁王立ちしていた田沼さんは横に置いてある椅子に座って、手と頭を動かすなら、少しだけ話してくれると言うので、そちらは動かしながら、聞き耳をたてた。
「気に入った場所がありまして、日曜日はそこに行くんです。」
あくまでも俺は机に向かって課題をやっつけてる体で。
「月に1、2度ですがいい気分転換になるんです」
いつもと声が違う?
「誰かと待ち合わせしてるん?」
「……いいえ、でも行くと必ず会う男の子がいまして」
「男の子??女の人じゃなくて??」
首を縦に振った田沼さんはちょっとだけ微笑んだ。
「貴方と同じくらいでしょうか?楽しいいい子です」
元々綺麗な人やけど今まで見たこともない優しい顔してる。
なに?なんなん?めっちゃ恥ずかしなるやん!
恋ですか?
めっちゃ年下やけど、ええやんな、そんなん!!
ってか、田沼さんってベータやんな?
運命の番とかはない?ってこと?
「一つ聞いてもいい??嫌やったら答えんでもいいけど、田沼さんのバース性って…ベータ?やんな??」
「……私はオメガです、見えないでしょ?匂いもしないし、ヒートも一日で終わるんです、出来損ないのオメガです」
案外赤裸々に答えるねんなー。
意外やわ。
めっちゃびっくり!!
「もしかしてその子、田沼さんの”運命の番”やったりしてーってそんな簡単に見つかる訳ないよな?」
「………………」
ええーっっ!!
マジか!!
驚いて立ち上がった俺を田沼さんは穏やかな表情でそっと答えた。
「彼が近付いた時、私にはわかったんです…でもこんな出来損ないの私では気づいてもらえてないと思います」
「でも…」
「いいんです、そうやってたまに会って、たわいもない話しが出来れば私は幸せなんです。だって可哀想でしょ、子供さえ出来るかどうかわからない私なんかが”運命の番”だなんて…」
どうやって答えればいい?
俺なんかが言えることがあるのか??
重い空気が部屋に広がって行く…
と思ったら
「さっ、私の話はこれくらいにしましょう。貴方は課題の続きをしてください、でないといいつけますよ?御大にも智洋君にも」
田沼さんは立ち上がり、また俺の前で仁王立ちになった。
え?さっきの話の流れじゃあ、俺が田沼さんを優しく優しく慰めて、彼が涙を流して俺にお礼を、ってとこじゃない??
えっ?
「えっ???」
「えっ?って、さっさと続きしますよ!私も日曜日休みたいですし、彼にも会いに行きたいので、今日一日頑張ってもらいますよ!」
心の声を聞かれたと思ったら、さっさと立ち直った田沼さんは鬼のような形相で俺をみた。
そんなんあり?
冷たい、冷たいよぉーーー
両手で震える身体を抱きしめた。
山のようにある課題を夜中までやらされた俺はぐったりして気がついたら夜が明けていた…のだった。
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