魔法騎士 マジーア・ドルチェ慶輔

里見ケイシロウ

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 八丈島にて鳴り止まずに、響きわたる悲鳴は終わる事を知らず、すでに周囲は魔界獣によって住民の家と自然が80%も破壊されており、応戦にやって来た自衛隊も交戦状態だ。
 しかも周りには、オーガがたくさん出現しているため、最悪な状況であった。

「駄目です! バズーカ砲もマシンガンもこの魔界獣には通用しません!」
「オーガがたくさんいるせいで、狙いがまともにできない状態です!」

 銃や手りゅう弾さえも完全にガードしてしまう魔界獣の桁違いの装甲に、自衛隊はお手上げ状態だった。

「こうなったら特攻を仕掛けます!」

 建物の後ろに隠れながら銃で発砲する事が、今の自衛隊員達はこれが限界であり、うかつに動けばあの魔界獣に斬り殺されるのが彼らにはわかっていた。その時、何かの音が八丈島に近づいているのが聞こえたのを一人の自衛隊員が反応したのであった。

「隊長、何か来ます!」
「まさか、敵の増援か!?」

 その言葉に反応して、他の自衛隊員が周囲を見渡してみると、確かに何かが近づいているような音が聞こえるのを理解し始めた。しかもその音は、かなり速い速度で接近しているようであり、この異変は八丈島の住民達も気付いていた。

「この音はもしかして……!?」

 何かの飛行機らしき音のようにも聞こえた。

「もしかして、あの魔界獣の新しい奴が出て来たんじゃないのか!?」
「そんな!?」

 住民達の予想は完全に外れて、新たなる希望がやってくるのが分かるのは、この後の事であった。

「皆さん、どこかの建物に避難してください!」

 遥か高く天の上から聞こえてきた声に、住民達がびっくりする間もなく、四方八方から何かが出てきた。

「何だこれは!?」

 そして空から三日月状の刃物が魔界獣の方へと飛んできて、見事にヒットした。

「一斉射撃、発射!」

 次は無数のレーザービームが空から発射されて、魔界獣にわずかながらのダメージを与えていく。

「主砲、撃て~!」

 放たれた巨大なビーム砲は瞬く間に周りにいたオーガ達を倒して、21機のミラージュナイトが八丈島の上空から自衛隊員に集結した。

「後は僕達が引き受けますから、皆さんは安全な所へと逃げてください!」

 八丈島の住民の一人はミラージュナイトを見た途端、何かを思い出したかのように言葉を開くと同時に、ある事を確信した。

「もしかして、あなた方は……」

 理解してくれた事を確信したのか、慶輔は笑みを浮かべた。

「その通り、僕達はあなた方をあの化け物から助けるために参上しました! 後は僕達が引き受けますから、自衛隊の皆さんは住民の皆様方と一緒に安全な所へと逃げてください!」

 鹿も慶輔の心に恐怖心は感じさせず、それどころか戦う意志を強くさせている。

「私達が来たからにはもう大丈夫です!」
「この魔界獣は私達が責任もって、葬り去っておきますね!」

 アリエルとテスラの可愛さがこもった台詞に、八丈島の住民達のハートをドキッとさせる。

「ああ、可愛い!」

 そんな状況にもかかわらず、慶輔一行はあえて言葉を続けた。

「もうあんたらはこの魔界獣と戦う必要はないから、住民達の面倒を見たってや」
「何だったら、とっておきの紅茶でも用意させますけど?」

 ティーダが自衛隊員達を安心させれば、ラムザの気づかいも一味違う言葉に、住民達も安心した表情を見せ始めた。

「ありがとう、恩に着る!」

 最後はアーシェ、リノア、レフィア、オヴェリアの魔界獣に対するきつい言葉。

「魔界獣! よくも八丈島の人達をコテンパンに痛めつけたわね!」
「あなたが犯した罪の償いは、あなたの命で償ってもらうからね!」
「エラそうにして、神様ぶっていられるのもここまでですわよ。私達にぶちのめされる覚悟はよろしくて!?」
「自分の欲望のために、関係ない人や、無力な人を傷つけたあなたは絶対に許さない! だからあなたは私達が倒すから、覚悟しなさい!」

 その言葉の後に慶輔は、セイブザクイーンを両手から取り出して、器用にそれを両手で豪快に回した。

「覚悟はできてるだろうな魔界獣! てめーの暴力のせいで苦しい思いをした人たちの怒りをたっぷりぶつけてやるからな!」

 契約の剣と覇王の剣を求めての第一の難関が今、始まろうとしていた。

---to be continued---
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