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父の軌跡 15
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皆の視線を一身に受け止めたカークは、苦しみを堪えるように、一瞬だけ口を噤んだ。
「あの頃は……まだ、歪みに気付いておりませんでした……。
奥方様がロレッタ様を好ましく思っておられないのは承知しておりましたが、それでも……一度は受け入れられた……。そう、思っておりました。
フェルナン様も、あのような方ではなく、無邪気で…………ロレッタ様を、姉のように慕っていたのです。
妹なら、自分が守ってやるのだ。弟だったら、剣術は自分が教えてやるのだと、それまで怠けがちだった勉学にも熱が入って、まるで全てが良い方向に向かうようで……。
貴方様がお生まれになり、さして経たぬうちに、アルドナン様よりロレッタ様とレイシール様をこちらに送ると連絡が来た時は、耳を疑いました。まさか、認知しないなど……そんなことになっていようとは……かけらも想像していなかったのです。
できることなら、すぐにでも駆けつけ、お助けしたかった……。
しかし、まだ私は職を辞して間もない身で、奥方様を刺激せぬためにも、おおっぴらに支援することは難しく、自ら出向くことはかないませんでした。
この地区は、私の一族の管理する区に隣接しており、管理者が決まるまでということで、責任者不在のままに、一応我々が差配しておりましたから、なんとかここへお越し頂いたのです」
そこまで話すと、カークはふう……と、大きく息を吐いた。
何故か急に、ひとまわり小さくなったように感じた。酷く疲れているように見えて、とっさに椅子に座らせたら、弱々しい声で「ありがとうございます」と、微かに微笑む。
「はじめは……奥方様の悋気が収まるまでと、思っておりました……。
ロレッタ様は一身にアルドナン様を慕っておられて、不義などあり得なかった。それは誰もが分かっておりました。
けれども奥方様は……感情が荒れると、粗暴をされることが増えており……レイシール様が危険だからと、フェルナン様にも勧められたのだそうです。
フェルナン様は、レイシール様をそれは可愛がっておられましたし、奥方様の無体があなた様に及ぶのを恐れ、二人でセイバーンを離れるようにと……。
避難している間に、母は自分が説得するからと…………そう、仰ったと……」
考えつきもしなかった話に、半ば呆然としていた。
あの、兄上が? そんなまさかと、そんなことがあるわけないと、そう思う反面、記憶の端の方で、何かチリチリと刺激されるものがある。
ありえないと思うのに、そう思い込めないのは、何故だろう……。
「一年、二年と時は経ったものの……貴方様は健やかに成長されておりました。
アルドナン様も、こちらに足を伸ばされた際は、この邸で過ごされておりました。
アルドナン様にとっても、ここは救いであったのです。政務の合間に、普通の家庭のように過ごせる、掛け替えのない時間でありました。
多少の歪みはあれど、それでも恙無く、時を重ねていると、思っておりました…………あのような状況に至る まで、気付けませんでした。
あの時は……近くで見守らせていた配下より、ロレッタ様の元へ謎の書簡が連日届けられていると連絡があり、不審に思いましたので、前日に出向いておりました。
書簡は早朝に、人目をはばかるようにして届けられるとのこと。なので、使者を確認しようと……。
私が赴いたのはたまたまのことでした。
氾濫の起きた年で、人手を多く割いておりましたゆえの……ほんの偶然……」
その後は、ただ沈黙だけ……。
皆が、何を言えば良いのか、分からないのだろう。
「書かれてない期間に、届けられてた書簡……まあ、そこになンかあったって考えンのが、妥当か?」
興味なさげにそう、ジェイドが呟いた。
「順当に考えれば、そうなるよなぁ」
返事を返したのはユスト。
アーシュは眉間にしわを寄せて考え込んでいる。
その書簡は探されたものの、見つからなかったそうだ。焼くなりして、処分されていたのだろう。
「……セイバーンへは、すぐに、移ったのですか? それまでの間……レイシール様とお母様は……?」
「気の迷いであったとしても、あのようなことが起こりましたから……お二人のみ残すということは憚られましたので、護衛と、使用人を数人残しました。
けれど、夏の終わりにはここを発たれ、そこからのことは、私には…………」
「お母様は……何も、仰らなかったのですか?」
「泉より、引き上げた際は、取り乱しておられました。死なせてくれと……そう、仰られて……。
けれど、フェルナン様が駆けつけてこられてからは、一変致しました。
その間も頑なに、何故そう考えるに至ったかは、口を噤んでしまわれており……」
原因は、黙ったまま?
また何か、記憶を刺激された。
だけど、ぞわりとした感覚だけで、その先に結び付かない。妙な胸騒ぎだけが、胸を圧迫していた。
「知って頂きたかったのです。
ロレッタ様は、貴方様を疎んじておられたのではないと。
ただ貴方様を殺めたいと思っていたのではないのです。ご自身も、共に逝くつもりであられました。
何かが、あったのです。彼の方をこの様なことに駆り立てた何かが……」
けれど、口にできない何か……。
息子を殺そうとまでしておいて、口にできないことって、なんなんだよ……。
何ひとつ、救いなんて、無いじゃないか。
ただ知って、苦しみが、増しただけだ……。
◆
邸を見て回る気力は萎え、応接室でしばらく休んでいる間に、帰路につく頃合いとなった。
結局……俺にとっての母が何か変わることもなく、忘れていたはずの記憶が揺り起こされ、余計に重たくなっただけだ……。
もう、ここには来ないだろう……。
西へと続く道が開通したとしても、俺はもう、ここには来ない。
母との思い出なんて、俺には重いだけで、必要ないものだ。
これからも、夢で母に殺され続け、俺はそれを受け入れるしかない。
ならこれ以上苦しくなるための情報は、欲しくない。もういらない。
「そろそろ行きます」
「ああ……」
ハインの声に、重たい身体を椅子から引き剥がす。
立ち上がり、何とは無しに、上着の襟元を正したとき、カサリとした感触と、痛みを感じた。傷付けた胸元が、少々敏感になっていたのだろう。
上着の隠しに入れてあった何か……ああ、マルの手紙だ。
とっておきの情報……って、結局必要無かったなぁと思いつつ、それを引っ張り出した。
重たいであろう内容……だから見る気があまり、無かったのだよな……。だけど……もうこれ以上、恐れるものも、無いか。
封筒を開けて、中にあった一枚を開いた。
ろれったさまのしぼうについて。
らくばによるしぼうは、きょぎのかのうせいがのうこう。
しいんはこうとうぶのきょうだによるもの。どんきでなんどもしょうげきをくわえられたけいせき。
ぜんしんに、だぼくとこっせつがみられたとのこと。
あるどなんさまのやまいについて。
とうしょよばれていたいしゃは、げかいであったとのじょうほうあり。
やまいではなく、がいしょうであるかのうせいが、のうこう。
あるどなんさまのせいぞんについて。
ほぼまちがいなくせいぞん。
にねんまえのしょかに、ばしゃにのるすがたを、せいばーんむらふきんにてもくげきしたというしょうげんあり。
そのごもべっていにて、ふくすうのもくげきしょうげんあり。
げんざいも、べっていないに、かんきんのかのうせいがのうこう。
じゅうごねんまえのできごとについて
じぇするのかげが、つかわれていたかのうせいが、のうこう。けいせきあり。
なにがしかのさくぼうありきと、かんがえるべき。
このけんにかんして、ぼくてきには、せいしんをしはいする、なにかのあんじやきょうはくとうがつかわれていたとかんがえています。
ただし、おくそくのみ。なにせ、てぐちとしようしゃが、つかめないもので。
「じぇ、する…………」
ジェスルの策謀……?
「あの頃は……まだ、歪みに気付いておりませんでした……。
奥方様がロレッタ様を好ましく思っておられないのは承知しておりましたが、それでも……一度は受け入れられた……。そう、思っておりました。
フェルナン様も、あのような方ではなく、無邪気で…………ロレッタ様を、姉のように慕っていたのです。
妹なら、自分が守ってやるのだ。弟だったら、剣術は自分が教えてやるのだと、それまで怠けがちだった勉学にも熱が入って、まるで全てが良い方向に向かうようで……。
貴方様がお生まれになり、さして経たぬうちに、アルドナン様よりロレッタ様とレイシール様をこちらに送ると連絡が来た時は、耳を疑いました。まさか、認知しないなど……そんなことになっていようとは……かけらも想像していなかったのです。
できることなら、すぐにでも駆けつけ、お助けしたかった……。
しかし、まだ私は職を辞して間もない身で、奥方様を刺激せぬためにも、おおっぴらに支援することは難しく、自ら出向くことはかないませんでした。
この地区は、私の一族の管理する区に隣接しており、管理者が決まるまでということで、責任者不在のままに、一応我々が差配しておりましたから、なんとかここへお越し頂いたのです」
そこまで話すと、カークはふう……と、大きく息を吐いた。
何故か急に、ひとまわり小さくなったように感じた。酷く疲れているように見えて、とっさに椅子に座らせたら、弱々しい声で「ありがとうございます」と、微かに微笑む。
「はじめは……奥方様の悋気が収まるまでと、思っておりました……。
ロレッタ様は一身にアルドナン様を慕っておられて、不義などあり得なかった。それは誰もが分かっておりました。
けれども奥方様は……感情が荒れると、粗暴をされることが増えており……レイシール様が危険だからと、フェルナン様にも勧められたのだそうです。
フェルナン様は、レイシール様をそれは可愛がっておられましたし、奥方様の無体があなた様に及ぶのを恐れ、二人でセイバーンを離れるようにと……。
避難している間に、母は自分が説得するからと…………そう、仰ったと……」
考えつきもしなかった話に、半ば呆然としていた。
あの、兄上が? そんなまさかと、そんなことがあるわけないと、そう思う反面、記憶の端の方で、何かチリチリと刺激されるものがある。
ありえないと思うのに、そう思い込めないのは、何故だろう……。
「一年、二年と時は経ったものの……貴方様は健やかに成長されておりました。
アルドナン様も、こちらに足を伸ばされた際は、この邸で過ごされておりました。
アルドナン様にとっても、ここは救いであったのです。政務の合間に、普通の家庭のように過ごせる、掛け替えのない時間でありました。
多少の歪みはあれど、それでも恙無く、時を重ねていると、思っておりました…………あのような状況に至る まで、気付けませんでした。
あの時は……近くで見守らせていた配下より、ロレッタ様の元へ謎の書簡が連日届けられていると連絡があり、不審に思いましたので、前日に出向いておりました。
書簡は早朝に、人目をはばかるようにして届けられるとのこと。なので、使者を確認しようと……。
私が赴いたのはたまたまのことでした。
氾濫の起きた年で、人手を多く割いておりましたゆえの……ほんの偶然……」
その後は、ただ沈黙だけ……。
皆が、何を言えば良いのか、分からないのだろう。
「書かれてない期間に、届けられてた書簡……まあ、そこになンかあったって考えンのが、妥当か?」
興味なさげにそう、ジェイドが呟いた。
「順当に考えれば、そうなるよなぁ」
返事を返したのはユスト。
アーシュは眉間にしわを寄せて考え込んでいる。
その書簡は探されたものの、見つからなかったそうだ。焼くなりして、処分されていたのだろう。
「……セイバーンへは、すぐに、移ったのですか? それまでの間……レイシール様とお母様は……?」
「気の迷いであったとしても、あのようなことが起こりましたから……お二人のみ残すということは憚られましたので、護衛と、使用人を数人残しました。
けれど、夏の終わりにはここを発たれ、そこからのことは、私には…………」
「お母様は……何も、仰らなかったのですか?」
「泉より、引き上げた際は、取り乱しておられました。死なせてくれと……そう、仰られて……。
けれど、フェルナン様が駆けつけてこられてからは、一変致しました。
その間も頑なに、何故そう考えるに至ったかは、口を噤んでしまわれており……」
原因は、黙ったまま?
また何か、記憶を刺激された。
だけど、ぞわりとした感覚だけで、その先に結び付かない。妙な胸騒ぎだけが、胸を圧迫していた。
「知って頂きたかったのです。
ロレッタ様は、貴方様を疎んじておられたのではないと。
ただ貴方様を殺めたいと思っていたのではないのです。ご自身も、共に逝くつもりであられました。
何かが、あったのです。彼の方をこの様なことに駆り立てた何かが……」
けれど、口にできない何か……。
息子を殺そうとまでしておいて、口にできないことって、なんなんだよ……。
何ひとつ、救いなんて、無いじゃないか。
ただ知って、苦しみが、増しただけだ……。
◆
邸を見て回る気力は萎え、応接室でしばらく休んでいる間に、帰路につく頃合いとなった。
結局……俺にとっての母が何か変わることもなく、忘れていたはずの記憶が揺り起こされ、余計に重たくなっただけだ……。
もう、ここには来ないだろう……。
西へと続く道が開通したとしても、俺はもう、ここには来ない。
母との思い出なんて、俺には重いだけで、必要ないものだ。
これからも、夢で母に殺され続け、俺はそれを受け入れるしかない。
ならこれ以上苦しくなるための情報は、欲しくない。もういらない。
「そろそろ行きます」
「ああ……」
ハインの声に、重たい身体を椅子から引き剥がす。
立ち上がり、何とは無しに、上着の襟元を正したとき、カサリとした感触と、痛みを感じた。傷付けた胸元が、少々敏感になっていたのだろう。
上着の隠しに入れてあった何か……ああ、マルの手紙だ。
とっておきの情報……って、結局必要無かったなぁと思いつつ、それを引っ張り出した。
重たいであろう内容……だから見る気があまり、無かったのだよな……。だけど……もうこれ以上、恐れるものも、無いか。
封筒を開けて、中にあった一枚を開いた。
ろれったさまのしぼうについて。
らくばによるしぼうは、きょぎのかのうせいがのうこう。
しいんはこうとうぶのきょうだによるもの。どんきでなんどもしょうげきをくわえられたけいせき。
ぜんしんに、だぼくとこっせつがみられたとのこと。
あるどなんさまのやまいについて。
とうしょよばれていたいしゃは、げかいであったとのじょうほうあり。
やまいではなく、がいしょうであるかのうせいが、のうこう。
あるどなんさまのせいぞんについて。
ほぼまちがいなくせいぞん。
にねんまえのしょかに、ばしゃにのるすがたを、せいばーんむらふきんにてもくげきしたというしょうげんあり。
そのごもべっていにて、ふくすうのもくげきしょうげんあり。
げんざいも、べっていないに、かんきんのかのうせいがのうこう。
じゅうごねんまえのできごとについて
じぇするのかげが、つかわれていたかのうせいが、のうこう。けいせきあり。
なにがしかのさくぼうありきと、かんがえるべき。
このけんにかんして、ぼくてきには、せいしんをしはいする、なにかのあんじやきょうはくとうがつかわれていたとかんがえています。
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ジェスルの策謀……?
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