461 / 1,121
来世 9
しおりを挟む
「…………花を入れる箱は無事だったっけ?」
「っ⁉︎ 今は花より……!」
「分かってるけど! だけど……ここまで来たら、あれを摘んで帰らないともったいないだろう?
それに…………実が落ちてないか、探してみないか?」
「…………実?」
鸚鵡返しに呟くサヤを、そのまま緋色の敷布に導き、進む。
花をひとつ取って、手に乗せた。
とても美しい……簡素だけれど、可憐な花。
もう、怖さなんて微塵もなかった。
サヤのためにここにあったのだとすら思える……。もしかしたらこの木も、サヤの世界から零れてきたのかもしれない……。
だから、ここにしか、なかったのかもしれない…………。
「ツバキアブラは実から搾るって、言ってたろう?」
そう言うと、サヤの瞳が見開かれる。
サヤの髪に、ツバキを添えてみたら、とても良く映えた。
うん……やっぱりこの木は、サヤのために、ここにあったんだ…………。
「目印に、丁度良いな。カルラの、来世への道標だ。
手向けてやろう。白い世界では、きっと目立つよ。迷う心配なんて、必要無いくらいに」
サヤの瞳から零れ落ちる沢山の雫を啜って、嗚咽も俺が呑み込んだ。
ありがとう。
ここに導いてくれた何か。
サヤを孤独にしないでくれた何か。
彼女が、彼女の世界とちゃんと繋がっていると、証明してくれた何か。
この世界は、サヤの世界と繋がっている……。きっと繋がっている……。だから、これはここに、あったんだ。
そして、細いその手を取って、緋い敷布の上へ、導く。
帰りの心配はひとまず置いて、俺たちは花と、黒い小石のようなものをできる限り拾った。
小石は背負い袋の中に。
花も、箱にしまわれて、背負い袋の中に収めた。
「今はこれだけだけど……また、雪が溶けたら来よう」
そして、その場を後にした。
◆
帰りは案外呆気なく……。
イェーナに発見された。
川に到達した辺りで、犬笛のことを思い出したのだ。
数粁先まで響くと胡桃さんが言っていたし、とりあえず駄目元で吹いてみるかと、気休め程度のつもりだったのだが……効果は凄かった。
普通に木々の間からイェーナが姿を現したときは正直、ホッとしたのと、脱力したのとで、意識が飛びかけたほどだ。
そのままイェーナに先導されて裏山を下り、館跡を突っ切って村に行こうとしたら、たまたま子供と雪遊びをしていた非番の衛兵と鉢合わせし、大騒ぎになってしまったが。
薄着でドロドロで血濡れていたしな……。
で、兵士長が呼ばれ、襲撃でもされたのですかと問い詰められたが、裏山で滑落しただけだと必死で宥めた。
まぁ、当然怒られたけどね……。裏山とはいえ冬の山を侮るとは何事ですかと。そして越冬中に村を出るなど、何を考えておられますかと……。
「い、色々事情が、あってねぇ……」
瞳を泳がせてそう誤魔化すしかない。獣人絡みだなんて口にできないから。
「軽率な行動が過ぎますぞ⁉︎ もう後継となられたのですよ。そんなにホイホイ出歩いてどうします⁉︎」
「う、うん……ごめん……気を付ける……」
「そもそも……どうやってここまで来たのです……」
「う……そこはその……まぁ……まだ秘密案件かな?」
「…………この傷も……跡が残るやもしれませんよ……」
サヤの言う通り、傷は結構深く、大きかった様子だ。
応急処置をされながら、神妙な顔でそんな風に言われてしまった。
けどまぁ……斬られた時や、刺された時ほどの出血じゃないしな。
少々頭がぐらついたけれど、あれくらいの量なら命に関わるほどではないと分かっていたし。
「サヤの顔ならともかく、俺なら別に問題無いから」
笑ってそう言ったのだが、何か凄く不満げな顔をされてしまった……。
いや、ほんと……俺の顔なら全然平気。そもそも身体は既に傷だらけだし。あと一つ二つ増えたって大したことない。
傷の手当てが済み、衣服も貸してもらい、裏山に置いてきていた外套も兵が回収してきてくれたので、では帰るとなったのだが……。
頭の傷を心配した兵士長に、一日休んで帰るようにと再三言われてしまった。
「とにかく、頭を打ったと言うのならば、本日はお泊りください。明日、改めて……」
「大丈夫だ。小一時間ほどで帰れるんだよ。
あちらには医者もいるし、帰ったら傷の様子はちゃんと診てもらうから」
「ですが……」
「急いで戻らないと駄目なんだよ。
今日中に帰ると言ってあるしね」
正確には昼過ぎに……だったのだけど……もうそんな時間はとっくに過ぎた。帰ったらハインにもお小言を食らう覚悟が必要だな……。
必死で宥めすかして、無理矢理帰りをもぎ取った。
ご迷惑をおかけしましたと頭を下げるサヤを急かして、イェーナを待たせていた裏山の木陰に急ぐ。
彼女は狼の姿で待っていて、中衣に綱を付け、橇を繋ぎ、さあ出発というところで……。
「レイ、帰りは絶対に、振り飛ばされたらあかんから、ゆっくり、安全運転で帰ります。
せやから、私が操縦担当。レイはそこに座っておいて」
真剣な顔のサヤに、有無を言わさずそんな風に詰め寄られた……。
「サヤまで大げさだってば……」
「大げさやあらへん……これはかなり大変なことなんやで。
私の国では、激しい球技や……私みたいに格闘技をしとるとな、セカンドインパクトシンドロームっていう、危険な病の注意をよくされる。
レイは、頭に衝撃を受けて意識が飛んだんやで。しかも目眩がある。それは、頭蓋骨の中の脳が揺すられて、骨にぶつかって、腫れとる可能性があるいうことやの。
ほんまに頭痛は無い? 吐き気とかは? 受け答えはしっかりしとったけど……私が心配なんは分かるやろう?
この状態で頭にまた衝撃を受けたら、命に関わる場合もあるの。
ほんまは休んでおいてほしいけど……ナジェスタさんに診てもらうのが一番確実や思うから、私も受け入れた。
せやから……私のいうことを聞いてくれな、帰ることは許さへん。お願いやから……心配させんといて」
俺を逃さないよう、頬を両手で挟んでそんな風に言われ、頷く以外の選択肢は用意されていなかった……。
了解しましたと受け入れると、ホッとした顔のサヤが、俺を橇の座席に促す。
座ると丁寧に毛皮をかけられて、まるで子供のように扱われ、溜息を押し殺していたら……髪を掻き分けられて、頬に柔らかい感触。
「良い子にしてなあかんしな」
自分が何をしでかしたか、分かっているのだろう。頬を染めたサヤが、なんでもない風を装いそう言って、橇の後ろに回り込んだ。
いや、そんな風にされると、そっちの方がクルんだけど……。
っていうか、イェーナがいるのに……サヤから⁉︎ 頬にとはいえ、口づけ⁉︎
「イェーナさん、行きます!」
現実に振り回されているうちに、サヤから出発の声。
走り出した橇が、やがて風になる。
火照った頬に当たる冷気が、むしろ心地良かった。
行きしよりもゆっくりと流れる風景を見渡しながら、俺は空の彼方……神の御坐す世界を、想像する。
今世を旅立ち、来世に向かうカルラ。この世を離れても、強く美しく飛んでほしい。少し大変かもしれないけれど、どうか、来世を探し出してほしい。
待ってるから……。
心の中で、旅立つ娘の来世を、神に祈った。
まぁ……。
そうして、拠点村に帰ってからのことだが。
お小言はお小言で済まず……二時間以上続いたとだけ、添えておく。
「っ⁉︎ 今は花より……!」
「分かってるけど! だけど……ここまで来たら、あれを摘んで帰らないともったいないだろう?
それに…………実が落ちてないか、探してみないか?」
「…………実?」
鸚鵡返しに呟くサヤを、そのまま緋色の敷布に導き、進む。
花をひとつ取って、手に乗せた。
とても美しい……簡素だけれど、可憐な花。
もう、怖さなんて微塵もなかった。
サヤのためにここにあったのだとすら思える……。もしかしたらこの木も、サヤの世界から零れてきたのかもしれない……。
だから、ここにしか、なかったのかもしれない…………。
「ツバキアブラは実から搾るって、言ってたろう?」
そう言うと、サヤの瞳が見開かれる。
サヤの髪に、ツバキを添えてみたら、とても良く映えた。
うん……やっぱりこの木は、サヤのために、ここにあったんだ…………。
「目印に、丁度良いな。カルラの、来世への道標だ。
手向けてやろう。白い世界では、きっと目立つよ。迷う心配なんて、必要無いくらいに」
サヤの瞳から零れ落ちる沢山の雫を啜って、嗚咽も俺が呑み込んだ。
ありがとう。
ここに導いてくれた何か。
サヤを孤独にしないでくれた何か。
彼女が、彼女の世界とちゃんと繋がっていると、証明してくれた何か。
この世界は、サヤの世界と繋がっている……。きっと繋がっている……。だから、これはここに、あったんだ。
そして、細いその手を取って、緋い敷布の上へ、導く。
帰りの心配はひとまず置いて、俺たちは花と、黒い小石のようなものをできる限り拾った。
小石は背負い袋の中に。
花も、箱にしまわれて、背負い袋の中に収めた。
「今はこれだけだけど……また、雪が溶けたら来よう」
そして、その場を後にした。
◆
帰りは案外呆気なく……。
イェーナに発見された。
川に到達した辺りで、犬笛のことを思い出したのだ。
数粁先まで響くと胡桃さんが言っていたし、とりあえず駄目元で吹いてみるかと、気休め程度のつもりだったのだが……効果は凄かった。
普通に木々の間からイェーナが姿を現したときは正直、ホッとしたのと、脱力したのとで、意識が飛びかけたほどだ。
そのままイェーナに先導されて裏山を下り、館跡を突っ切って村に行こうとしたら、たまたま子供と雪遊びをしていた非番の衛兵と鉢合わせし、大騒ぎになってしまったが。
薄着でドロドロで血濡れていたしな……。
で、兵士長が呼ばれ、襲撃でもされたのですかと問い詰められたが、裏山で滑落しただけだと必死で宥めた。
まぁ、当然怒られたけどね……。裏山とはいえ冬の山を侮るとは何事ですかと。そして越冬中に村を出るなど、何を考えておられますかと……。
「い、色々事情が、あってねぇ……」
瞳を泳がせてそう誤魔化すしかない。獣人絡みだなんて口にできないから。
「軽率な行動が過ぎますぞ⁉︎ もう後継となられたのですよ。そんなにホイホイ出歩いてどうします⁉︎」
「う、うん……ごめん……気を付ける……」
「そもそも……どうやってここまで来たのです……」
「う……そこはその……まぁ……まだ秘密案件かな?」
「…………この傷も……跡が残るやもしれませんよ……」
サヤの言う通り、傷は結構深く、大きかった様子だ。
応急処置をされながら、神妙な顔でそんな風に言われてしまった。
けどまぁ……斬られた時や、刺された時ほどの出血じゃないしな。
少々頭がぐらついたけれど、あれくらいの量なら命に関わるほどではないと分かっていたし。
「サヤの顔ならともかく、俺なら別に問題無いから」
笑ってそう言ったのだが、何か凄く不満げな顔をされてしまった……。
いや、ほんと……俺の顔なら全然平気。そもそも身体は既に傷だらけだし。あと一つ二つ増えたって大したことない。
傷の手当てが済み、衣服も貸してもらい、裏山に置いてきていた外套も兵が回収してきてくれたので、では帰るとなったのだが……。
頭の傷を心配した兵士長に、一日休んで帰るようにと再三言われてしまった。
「とにかく、頭を打ったと言うのならば、本日はお泊りください。明日、改めて……」
「大丈夫だ。小一時間ほどで帰れるんだよ。
あちらには医者もいるし、帰ったら傷の様子はちゃんと診てもらうから」
「ですが……」
「急いで戻らないと駄目なんだよ。
今日中に帰ると言ってあるしね」
正確には昼過ぎに……だったのだけど……もうそんな時間はとっくに過ぎた。帰ったらハインにもお小言を食らう覚悟が必要だな……。
必死で宥めすかして、無理矢理帰りをもぎ取った。
ご迷惑をおかけしましたと頭を下げるサヤを急かして、イェーナを待たせていた裏山の木陰に急ぐ。
彼女は狼の姿で待っていて、中衣に綱を付け、橇を繋ぎ、さあ出発というところで……。
「レイ、帰りは絶対に、振り飛ばされたらあかんから、ゆっくり、安全運転で帰ります。
せやから、私が操縦担当。レイはそこに座っておいて」
真剣な顔のサヤに、有無を言わさずそんな風に詰め寄られた……。
「サヤまで大げさだってば……」
「大げさやあらへん……これはかなり大変なことなんやで。
私の国では、激しい球技や……私みたいに格闘技をしとるとな、セカンドインパクトシンドロームっていう、危険な病の注意をよくされる。
レイは、頭に衝撃を受けて意識が飛んだんやで。しかも目眩がある。それは、頭蓋骨の中の脳が揺すられて、骨にぶつかって、腫れとる可能性があるいうことやの。
ほんまに頭痛は無い? 吐き気とかは? 受け答えはしっかりしとったけど……私が心配なんは分かるやろう?
この状態で頭にまた衝撃を受けたら、命に関わる場合もあるの。
ほんまは休んでおいてほしいけど……ナジェスタさんに診てもらうのが一番確実や思うから、私も受け入れた。
せやから……私のいうことを聞いてくれな、帰ることは許さへん。お願いやから……心配させんといて」
俺を逃さないよう、頬を両手で挟んでそんな風に言われ、頷く以外の選択肢は用意されていなかった……。
了解しましたと受け入れると、ホッとした顔のサヤが、俺を橇の座席に促す。
座ると丁寧に毛皮をかけられて、まるで子供のように扱われ、溜息を押し殺していたら……髪を掻き分けられて、頬に柔らかい感触。
「良い子にしてなあかんしな」
自分が何をしでかしたか、分かっているのだろう。頬を染めたサヤが、なんでもない風を装いそう言って、橇の後ろに回り込んだ。
いや、そんな風にされると、そっちの方がクルんだけど……。
っていうか、イェーナがいるのに……サヤから⁉︎ 頬にとはいえ、口づけ⁉︎
「イェーナさん、行きます!」
現実に振り回されているうちに、サヤから出発の声。
走り出した橇が、やがて風になる。
火照った頬に当たる冷気が、むしろ心地良かった。
行きしよりもゆっくりと流れる風景を見渡しながら、俺は空の彼方……神の御坐す世界を、想像する。
今世を旅立ち、来世に向かうカルラ。この世を離れても、強く美しく飛んでほしい。少し大変かもしれないけれど、どうか、来世を探し出してほしい。
待ってるから……。
心の中で、旅立つ娘の来世を、神に祈った。
まぁ……。
そうして、拠点村に帰ってからのことだが。
お小言はお小言で済まず……二時間以上続いたとだけ、添えておく。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる