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バート商会 7
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正直な話、この時の俺はまだ、明確な敵を定めていたわけではなかった。
だからあの時攻撃と表現したのは、守りに入るのではなく、攻めの姿勢に転ずるのだと、自分に明確に意識させるための、いわば独白。
女性の身で、病と闘いながら、更に足場すら捨ててこの地に立とうとする姫様の治世。そこに降り掛かろうとする問題が、言うなれば敵だった。
ただ。
まるで、背筋を冷たい指が、撫でていくような……真綿で首を絞められているような……蜘蛛の糸に、身体を緩く絡め取られているような……ずっと遠くから、刃をこちらに向けた人物が、笑いながら、ゆっくりと近づいてきているような…………。
何か得体の知れないモノの残り香のようなものを、俺は多分、なんとなく感じていたのだと思う……。
「ウーヴェなら心配いらない。
元々吠狼とだって接してきているし、ウーヴェの人となりはちゃんと彼らにも評価されている」
ギルの呟きにそう返事を返し、俺もメバックに想いを馳せた。
ウーヴェとアイル。セイバーンに残した二人。だけど今はもう、セイバーンを離れているかもしれない。
◆
あの日の続き。
「ウーヴェとアイルにはセイバーンに残ってもらって、二手目をお願いしたいんだけど、良いかな。
拠点村も、少し早いけど次の段階に進もう」
そう言うと、二人は表情を引き締め、こくりと頷いた。
「まず、売り上げを大きく伸ばしている業種に関して、今後も需要が見込めるから、職人をメバック以外からも受け入れよう。
セイバーンの中に留まらなくて良い。望むならば、他領からでも受け入れる。
例えば硝子筆なんだけど……もう生産が間に合わないくらいの状況だろう?」
「硝子筆と洗濯板は、もう揺るぎようがないと思われます」
「よし。その二つは最優先。ただし、ブンカケンの規則は念入りに確認してくれ。後で知らなかったと言われても困るから。同意書への署名捺印忘れずにね。
文字の読み書きができない者も多いと思うから、全文をきちんと読んで、理解できるよう伝えてほしい。……まぁ、ウーヴェの仕事いつもは丁寧だから、そこは心配するまでもないと思ってるけどね。
それと、鍛治師をできるだけ確保したい。
手押しポンプ、あれはまず確実に動く。一台目を王都の騎士訓練所に設置する予定だし、そこから他領にも一気に広まると考えてる。だから、今から職人を増やしておこうと思うんだ。
ただ……鍛治師を他領からっていうのは無理だから、こればかりはセイバーンの中だけとなる」
鍛治師は武器の製造ができる職人だ。だから貴族の管理下にある特殊な立場で、家移りひとつとっても領地への申請と承認を必要とする。
今の職人を確保するのにも、それ相応の手続きを踏み、異母様に突かれないよう細心の注意を払ったのだけど……。
後継という立場を得た今なら、鍛冶場を持つ大手の職人から、弟子を研修として募ることも可能だろう。さて、どうするかな……。
そんな風に考えていたら、ではそれは僕が手配しておきますよとマルの声。
「商業会館から、セイバーン内の組合に通達してもらいますよ。
ついでなんで、木工細工と硝子の職人に関しても募集があると伝えておきます。その方が、後々ウーヴェも仕事しやすくなるでしょうし」
それは有難い。
出発まで時間が無いが、大丈夫なのかと確認すると、旅にも吠狼から、数人が隠れて同行するとのこと。書類を書いたら彼らに運んでもらうという。
「ま、この話の分は今書いて用意しちゃいますけどねぇ。あ、執務机借ります。
お話はそのまま進めちゃっててください。聞いてますから」
そう言ったマルは、さっさと衝立で仕切られた執務机に向かった。
とりあえず、書類に関しては彼に任せるとして……。
「アイル。吠狼には、三つ頼みたいことがある。
まずひとつが、ウーヴェへ同行して彼の警護と補佐。移動範囲も広がるし、まだ情報の周知が行き届いていない地域にも行くだろうから、人数は倍に増やしてほしい。
ふたつめ、ウルヴズ行商団を使いたい。拠点村の小物を売り歩いてもらいたいんだよ。宣伝を兼ねてね」
ウルヴズ行商団は吠狼の仮姿だ。
流浪の民である彼らは、元々行商団として地方を巡っていたし、品を仕入れ、他所で売るというのは彼らの基本的な副業でもあった。
「運びやすい小物中心で良い。小さめの商団で構わないから、何組か用意してもらえると助かる。
フェルドナレン地方行政官長の研究施設、ブンカケン開発の生活用品って大々的に言ってしまおう」
旅費や送料を含めると、値段は倍くらいになってしまうと思うが、それでも秘匿権を得ている品としては破格の値段だろう。
頭の中で品の料金を試算していたのだが、衝立の向こうから「正規品取り扱い店舗の認定証でも持たせておけばどうですかぁ」と、マルの声。
「サヤくんの国では、そういうのを持ってると箔がつくらしいですよぅ。実際、貴族絡みだとしておけば、身の安全も確保しやすいでしょうし。
秘匿権習得済みで、生活に根差した良品のみを扱う、正規の委託業者ってことにしましょう。
あ、書類はこっちで書いておくんで、後で紋章印だけ押してくださいねぇ」
書類仕事のついでに認定証も書いてくれるらしい。
「地方行政官長の紋章印を簡略化した意匠を、現在注文してますから、それが完成したら、ブンカケンの商標として標し、品に付ける保証書にも押印、同封します。
まぁ、まだ製作途中なので、今は試験営業ということで。
王都から戻ったら、それを大々的に使いましょう。国の権威を示す良い手段でしょうから」
「じゃぁ、それまで身元の証明ができるものが必要だよな……」
うん……なら、あれを使ってもらうか。
「ハイン、例の小箱持ってきてくれる?」
そうお願いすると、畏まりましたと席を立ったハインが、さっと部屋を出る。程なくすると、少し大きめの箱を持って戻ってきた。
印綬と地方行政官の襟飾が入っていた箱……。印綬はもう俺が身に付けているから、今は襟飾しか入っていないのだけど。
「ウーヴェとアイルに、これを渡しておく」
中から二つ取り出して、二人差し出したのだけど、二人とも手を出さない……。
「あ、あの……私は咎人を身内に……」
「忘れてるのか。俺は獣だ」
「うん。それはもう良いから。はい、受け取って」
ずい。と、更に手を突き出し、二人の手に無理やりそれを押し付けた。
「俺は、二人にそれが必要だと思ったし、持っててほしいんだよ。
いつも身に付けてろなんて言わないから、必要な時には使うように。身の安全確保は最優先にしてほしい」
認定証も渡すけれど、念には念を入れておきたい。二人とも失えない、大切な仲間なのだ。
お互い襟飾を手に、二人は顔を見合わせていたのだけど、最終的には諦めた様子で、それを大切に懐へとしまった。よし。
「アイル、ついでに地方の情報も集めてウーヴェへ報告してくれ」
メバックの職人には伝手や知り合いが多かったウーヴェだけど、流石に他の地方までそうはいくまい。
だから情報を頼りに、勧誘したい職人を吟味してもらう方が良いだろう。
「人選は、ウーヴェの目と感覚に任せる。これはと思う職人、必要だと思う人材には、出費を惜しまなくて良いから。
拠点村の貸店舗や長屋にもまだまだ余裕があるし、建築だって進んでいる。なんなら水路を拡張したって良いんだ。
だから、そこに誰を入れるかは、店主のウーヴェが決めたら良い」
そう言うと、ウーヴェはとても嬉しそうに微笑み、畏まりましたと、深く、丁寧に頭を下げた。
そのやる気に満ちた様子に俺も小さく微笑み返し、今一度アイルに視線を戻す。
さて、三つめ。
「これはちょっと大変かもしれないんだけど……。
アギーの流民。その中で、女性や子供、生活の困窮が著しいと思う者を優先で探し出し、勧誘。拠点村で雇用しようと思っている」
それには皆がぽかんとし、動きを止めた。
だからあの時攻撃と表現したのは、守りに入るのではなく、攻めの姿勢に転ずるのだと、自分に明確に意識させるための、いわば独白。
女性の身で、病と闘いながら、更に足場すら捨ててこの地に立とうとする姫様の治世。そこに降り掛かろうとする問題が、言うなれば敵だった。
ただ。
まるで、背筋を冷たい指が、撫でていくような……真綿で首を絞められているような……蜘蛛の糸に、身体を緩く絡め取られているような……ずっと遠くから、刃をこちらに向けた人物が、笑いながら、ゆっくりと近づいてきているような…………。
何か得体の知れないモノの残り香のようなものを、俺は多分、なんとなく感じていたのだと思う……。
「ウーヴェなら心配いらない。
元々吠狼とだって接してきているし、ウーヴェの人となりはちゃんと彼らにも評価されている」
ギルの呟きにそう返事を返し、俺もメバックに想いを馳せた。
ウーヴェとアイル。セイバーンに残した二人。だけど今はもう、セイバーンを離れているかもしれない。
◆
あの日の続き。
「ウーヴェとアイルにはセイバーンに残ってもらって、二手目をお願いしたいんだけど、良いかな。
拠点村も、少し早いけど次の段階に進もう」
そう言うと、二人は表情を引き締め、こくりと頷いた。
「まず、売り上げを大きく伸ばしている業種に関して、今後も需要が見込めるから、職人をメバック以外からも受け入れよう。
セイバーンの中に留まらなくて良い。望むならば、他領からでも受け入れる。
例えば硝子筆なんだけど……もう生産が間に合わないくらいの状況だろう?」
「硝子筆と洗濯板は、もう揺るぎようがないと思われます」
「よし。その二つは最優先。ただし、ブンカケンの規則は念入りに確認してくれ。後で知らなかったと言われても困るから。同意書への署名捺印忘れずにね。
文字の読み書きができない者も多いと思うから、全文をきちんと読んで、理解できるよう伝えてほしい。……まぁ、ウーヴェの仕事いつもは丁寧だから、そこは心配するまでもないと思ってるけどね。
それと、鍛治師をできるだけ確保したい。
手押しポンプ、あれはまず確実に動く。一台目を王都の騎士訓練所に設置する予定だし、そこから他領にも一気に広まると考えてる。だから、今から職人を増やしておこうと思うんだ。
ただ……鍛治師を他領からっていうのは無理だから、こればかりはセイバーンの中だけとなる」
鍛治師は武器の製造ができる職人だ。だから貴族の管理下にある特殊な立場で、家移りひとつとっても領地への申請と承認を必要とする。
今の職人を確保するのにも、それ相応の手続きを踏み、異母様に突かれないよう細心の注意を払ったのだけど……。
後継という立場を得た今なら、鍛冶場を持つ大手の職人から、弟子を研修として募ることも可能だろう。さて、どうするかな……。
そんな風に考えていたら、ではそれは僕が手配しておきますよとマルの声。
「商業会館から、セイバーン内の組合に通達してもらいますよ。
ついでなんで、木工細工と硝子の職人に関しても募集があると伝えておきます。その方が、後々ウーヴェも仕事しやすくなるでしょうし」
それは有難い。
出発まで時間が無いが、大丈夫なのかと確認すると、旅にも吠狼から、数人が隠れて同行するとのこと。書類を書いたら彼らに運んでもらうという。
「ま、この話の分は今書いて用意しちゃいますけどねぇ。あ、執務机借ります。
お話はそのまま進めちゃっててください。聞いてますから」
そう言ったマルは、さっさと衝立で仕切られた執務机に向かった。
とりあえず、書類に関しては彼に任せるとして……。
「アイル。吠狼には、三つ頼みたいことがある。
まずひとつが、ウーヴェへ同行して彼の警護と補佐。移動範囲も広がるし、まだ情報の周知が行き届いていない地域にも行くだろうから、人数は倍に増やしてほしい。
ふたつめ、ウルヴズ行商団を使いたい。拠点村の小物を売り歩いてもらいたいんだよ。宣伝を兼ねてね」
ウルヴズ行商団は吠狼の仮姿だ。
流浪の民である彼らは、元々行商団として地方を巡っていたし、品を仕入れ、他所で売るというのは彼らの基本的な副業でもあった。
「運びやすい小物中心で良い。小さめの商団で構わないから、何組か用意してもらえると助かる。
フェルドナレン地方行政官長の研究施設、ブンカケン開発の生活用品って大々的に言ってしまおう」
旅費や送料を含めると、値段は倍くらいになってしまうと思うが、それでも秘匿権を得ている品としては破格の値段だろう。
頭の中で品の料金を試算していたのだが、衝立の向こうから「正規品取り扱い店舗の認定証でも持たせておけばどうですかぁ」と、マルの声。
「サヤくんの国では、そういうのを持ってると箔がつくらしいですよぅ。実際、貴族絡みだとしておけば、身の安全も確保しやすいでしょうし。
秘匿権習得済みで、生活に根差した良品のみを扱う、正規の委託業者ってことにしましょう。
あ、書類はこっちで書いておくんで、後で紋章印だけ押してくださいねぇ」
書類仕事のついでに認定証も書いてくれるらしい。
「地方行政官長の紋章印を簡略化した意匠を、現在注文してますから、それが完成したら、ブンカケンの商標として標し、品に付ける保証書にも押印、同封します。
まぁ、まだ製作途中なので、今は試験営業ということで。
王都から戻ったら、それを大々的に使いましょう。国の権威を示す良い手段でしょうから」
「じゃぁ、それまで身元の証明ができるものが必要だよな……」
うん……なら、あれを使ってもらうか。
「ハイン、例の小箱持ってきてくれる?」
そうお願いすると、畏まりましたと席を立ったハインが、さっと部屋を出る。程なくすると、少し大きめの箱を持って戻ってきた。
印綬と地方行政官の襟飾が入っていた箱……。印綬はもう俺が身に付けているから、今は襟飾しか入っていないのだけど。
「ウーヴェとアイルに、これを渡しておく」
中から二つ取り出して、二人差し出したのだけど、二人とも手を出さない……。
「あ、あの……私は咎人を身内に……」
「忘れてるのか。俺は獣だ」
「うん。それはもう良いから。はい、受け取って」
ずい。と、更に手を突き出し、二人の手に無理やりそれを押し付けた。
「俺は、二人にそれが必要だと思ったし、持っててほしいんだよ。
いつも身に付けてろなんて言わないから、必要な時には使うように。身の安全確保は最優先にしてほしい」
認定証も渡すけれど、念には念を入れておきたい。二人とも失えない、大切な仲間なのだ。
お互い襟飾を手に、二人は顔を見合わせていたのだけど、最終的には諦めた様子で、それを大切に懐へとしまった。よし。
「アイル、ついでに地方の情報も集めてウーヴェへ報告してくれ」
メバックの職人には伝手や知り合いが多かったウーヴェだけど、流石に他の地方までそうはいくまい。
だから情報を頼りに、勧誘したい職人を吟味してもらう方が良いだろう。
「人選は、ウーヴェの目と感覚に任せる。これはと思う職人、必要だと思う人材には、出費を惜しまなくて良いから。
拠点村の貸店舗や長屋にもまだまだ余裕があるし、建築だって進んでいる。なんなら水路を拡張したって良いんだ。
だから、そこに誰を入れるかは、店主のウーヴェが決めたら良い」
そう言うと、ウーヴェはとても嬉しそうに微笑み、畏まりましたと、深く、丁寧に頭を下げた。
そのやる気に満ちた様子に俺も小さく微笑み返し、今一度アイルに視線を戻す。
さて、三つめ。
「これはちょっと大変かもしれないんだけど……。
アギーの流民。その中で、女性や子供、生活の困窮が著しいと思う者を優先で探し出し、勧誘。拠点村で雇用しようと思っている」
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