949 / 1,121
最後の逢瀬 3
しおりを挟む
「世界はこの形でできてるんだよ!」
ウォルテールは、そう言った。
どこか必死なその表情は、俺を気遣っているもので……自分たちの保身のためというよりは、俺のためを思って口にしてくれている言葉だと感じた。
「世界は、これで均衡が取れてるんだよ……。
そりゃ、色々不便も不満もあるけど……だからって、あんたがそれを、背負い込む必要無いだろう?
今、俺たちにはロジェ村がある……。あそこで充分だよ」
納得してくれ、受け入れてくれと、そう思ってる……。
あの楽園を失いたくない、壊したくないのだと。
「あんなのだって、本当はあるはずなかったんだよ……。
これは充分な奇跡だ。あの村は獣人の楽園だよ……。あんたはもう、それを与えてくれた。今なら、これからだって、ずっとあそこはあのままであれるんだ。
だったらそれで、満足しよう……もう、これ以上は駄目だ。これ以上は、危険だ。
あんたが危険だ。世間はそんな簡単には覆らない……。そんな、一個人でどうこうできることじゃないんだよ」
拳を握って、言いたくない言葉を必死で吐き出しているその姿。
それでも俺を傷つけまいと思っているのか、つっかえながらも言葉を選ぶ。考えてくれているのが分かる。
どう言えば理解してもらえる? どう言えば傷付けなくて済むのかと、彼の頭は必死で働いていた。
必死だったから……。
返す言葉が、出てこなかった。
「な? もう充分だって。そう思ってくれよ……。これで、納得してくれ。
今の形なら、このまま保てる……世界を壊さなくて良い。見えないままであれば、無いものとして扱える……。
あんたは充分なことをやってくれたよ。俺たちを……こんな風に、人みたいに扱ってくれた。それでほんと、充分だから……」
この時……ウォルテールは苦しそうに目元を歪めた。拳にぎゅっと、力が篭った。
人みたいに扱ってくれた……その言葉が、彼の気持ちを乱したのだと分かる。
そしてそれは、俺にとって最も聞き捨てならない言葉で、彼に言わせたくない言葉だった。
「人みたいって……なんだよ」
なんでお前は、自分を獣だって決めつけるんだ……。
「俺はまだ何も、してない。できてないじゃないか……。
結局何ひとつ……。お前たちの気持ちひとつ、救えてない。
お前が自分を獣扱いするうちは、俺は何もやってないも同じだ!」
俺は知ってる。自分の身体で理解したのだ。
本当の解放は、心にある。己を縛る鎖は、自らの心から生えているんだ。
俺は……求めてはいけない。望んではいけないのだと言われて生きてきた。
貴族となってから、学舎に入るまでの三年間、そう躾けられた。
悪魔の子だと言われた。生まれたきたことが罪だと責められた。
父上に会う度、兄上の拳が振るわれ、何かを得ようとする度、異母様にそれを取り上げられた。命ですらだ!
そうやって身に刷り込まれた、刻み込まれてきたのだ。
何故それがいけないことなのか分からないまま、償うことだけを与えられた。それを受け入れてきた。
それしかやりようがなかったというのもあるけれど、あの時の俺に、思考する力なんて無かったんだ……。
獣人らがもう良いと言うのも、きっとそれだ……。
生まれて今まで刻み付けられてきたのだ。
だから、簡単に振り払えないのは分かる。分かるけど、だからこそ周りが踏ん張らなきゃ……支えてやらなきゃならないのだと、今まさに、強く実感した。
たった三年のことを俺は、十年以上引きずって、今ようやっと分かる……あれが、心を縛っていたことが。それにどれだけ雁字搦めにされていたかが。
セイバーンを離れてすら縛られて、それをずっと引き摺って生きてきた。
そんな俺を皆が必死に支えてくれた、手放さずにいてくれたんだ。
だから同じことを、俺も返したい。
「お前が自分を獣じゃないと思えるまで、俺は何もしていないのと同じだ!
お前たちが、当たり前に望める……得ようと思えるようにならなきゃ駄目なんだよ。
そのための武器を、戦い方を探して今日まで来た。ここまで来て、もう少し……あと少しなんだ。
だからもうちょっとだけ、耐えてくれないか……諦めないでくれ、望んでくれよ。お前たちは獣じゃないんだって、俺は知ってる。それを誰もが知る世界にしたいんだ。
だってな……今、お前がここに一人でいることが、正しいはずない……姉と一緒に暮らせない、家族といられないことが、充分なことであるはずないだろう⁉︎」
ウォルテールは、俺の言葉に瞳を見開いた。
家族のことを思い描いたのか……視線が俺ではない、もっと遠くを見た。
そうして何か、混乱したような、途方に暮れたような……よく分からない表情を一瞬だけチラつかせたかに見えた。
次の瞬間に顔を伏せ、表情を隠してしまったから、それは見えなくなったけれど……。
「…………でっ、あんたが…………」
聞き取れない、くぐもった言葉が、食いしばった歯の間から溢れ……。
潤んだ瞳で顔を跳ね上げたウォルテールは、そのまま踵を返した。
「ウォルテール!」
呼びかけは無視され、木立の間に姿を消してしまった彼を…………俺は、追わなかった……。
「…………充分……か……」
充分……なんて、言わせているうちは、駄目なんだ……。
俺もそう言って、サヤを怒らせた。自ら求めなければ、一生何も得られないのだって、そう言われたんだ……。
だから、今度は俺が……。
俺が与えてもらったものを、お前たちにも、得て欲しいんだ…………。
◆
種拾いから更に日数が過ぎ……。
十一の月に入った。
畑の調整が終わり、種蒔きが始まり、村の方はまた一段と忙しくなった。
他の地方の麦は、粒を適当に投げて撒くのだが、今回より畝を作ってそこに植える。極力種の発芽を促すためと、養分を均等に行き渡らせるため、そして、後の麦踏みの手間を減らすための工程だ。
本来は俺も畑に出て、作業工程を確認しておきたかったのだけど…………。
「父上っ……父上!」
呼びかけても、反応は返らない……。
セイバーン男爵家の血筋に連なる者は、俺しか残っていないから、妻であるサヤだけを伴い、昏睡状態となった父上の枕元で、ただ必死に声を掛けていた。
部屋の中にはナジェスタとユスト。助手の少女二人と、ガイウス親子。そしてハインと、クロード……。
早朝、ハインに叩き起こされて、父上が危篤状態に入ったと聞かされて、飛び起きた。
それから半日ほど経っているのだが、依然として父上の意識は戻らず、この状況を脱することのできないまま、ただただ、喪失の恐怖と戦っている……。
ここにいたって何もできないのだから、本来なら少しでも、仕事に時間を割くべきだと思うのに……。
「そんなわけあらへんやろ。
お父様のこと優先して当然や。誰もがそう思うてる」
うまく働いてくれない頭で、自分が今何をどうしているのかもよく分からない……。
ぶつぶつと言葉を漏らしていたのか、俺の頬をぺちりと音がするほど強めに包んだサヤが、そう言ってから手を握り締めてくれた。
「お父様を、一人きりにしたらあかん……」
そう……そうだな。来世への旅立ちを、一人きりにしてはいけない。
そんな寂しいのは、今日まで苦労を重ねた父上に相応しくない。
あぁ、だけど……どうかまだ、待ってほしい……。まだたったの三回、冬を越えただけだ。バタバタ忙しくて、ゆっくりと話をする時間すら取れていない。
本当はもっと、親子で過ごす時間を、父上との時間を、まだ……まだ全然、重ねられていないのに……っ!
ウォルテールは、そう言った。
どこか必死なその表情は、俺を気遣っているもので……自分たちの保身のためというよりは、俺のためを思って口にしてくれている言葉だと感じた。
「世界は、これで均衡が取れてるんだよ……。
そりゃ、色々不便も不満もあるけど……だからって、あんたがそれを、背負い込む必要無いだろう?
今、俺たちにはロジェ村がある……。あそこで充分だよ」
納得してくれ、受け入れてくれと、そう思ってる……。
あの楽園を失いたくない、壊したくないのだと。
「あんなのだって、本当はあるはずなかったんだよ……。
これは充分な奇跡だ。あの村は獣人の楽園だよ……。あんたはもう、それを与えてくれた。今なら、これからだって、ずっとあそこはあのままであれるんだ。
だったらそれで、満足しよう……もう、これ以上は駄目だ。これ以上は、危険だ。
あんたが危険だ。世間はそんな簡単には覆らない……。そんな、一個人でどうこうできることじゃないんだよ」
拳を握って、言いたくない言葉を必死で吐き出しているその姿。
それでも俺を傷つけまいと思っているのか、つっかえながらも言葉を選ぶ。考えてくれているのが分かる。
どう言えば理解してもらえる? どう言えば傷付けなくて済むのかと、彼の頭は必死で働いていた。
必死だったから……。
返す言葉が、出てこなかった。
「な? もう充分だって。そう思ってくれよ……。これで、納得してくれ。
今の形なら、このまま保てる……世界を壊さなくて良い。見えないままであれば、無いものとして扱える……。
あんたは充分なことをやってくれたよ。俺たちを……こんな風に、人みたいに扱ってくれた。それでほんと、充分だから……」
この時……ウォルテールは苦しそうに目元を歪めた。拳にぎゅっと、力が篭った。
人みたいに扱ってくれた……その言葉が、彼の気持ちを乱したのだと分かる。
そしてそれは、俺にとって最も聞き捨てならない言葉で、彼に言わせたくない言葉だった。
「人みたいって……なんだよ」
なんでお前は、自分を獣だって決めつけるんだ……。
「俺はまだ何も、してない。できてないじゃないか……。
結局何ひとつ……。お前たちの気持ちひとつ、救えてない。
お前が自分を獣扱いするうちは、俺は何もやってないも同じだ!」
俺は知ってる。自分の身体で理解したのだ。
本当の解放は、心にある。己を縛る鎖は、自らの心から生えているんだ。
俺は……求めてはいけない。望んではいけないのだと言われて生きてきた。
貴族となってから、学舎に入るまでの三年間、そう躾けられた。
悪魔の子だと言われた。生まれたきたことが罪だと責められた。
父上に会う度、兄上の拳が振るわれ、何かを得ようとする度、異母様にそれを取り上げられた。命ですらだ!
そうやって身に刷り込まれた、刻み込まれてきたのだ。
何故それがいけないことなのか分からないまま、償うことだけを与えられた。それを受け入れてきた。
それしかやりようがなかったというのもあるけれど、あの時の俺に、思考する力なんて無かったんだ……。
獣人らがもう良いと言うのも、きっとそれだ……。
生まれて今まで刻み付けられてきたのだ。
だから、簡単に振り払えないのは分かる。分かるけど、だからこそ周りが踏ん張らなきゃ……支えてやらなきゃならないのだと、今まさに、強く実感した。
たった三年のことを俺は、十年以上引きずって、今ようやっと分かる……あれが、心を縛っていたことが。それにどれだけ雁字搦めにされていたかが。
セイバーンを離れてすら縛られて、それをずっと引き摺って生きてきた。
そんな俺を皆が必死に支えてくれた、手放さずにいてくれたんだ。
だから同じことを、俺も返したい。
「お前が自分を獣じゃないと思えるまで、俺は何もしていないのと同じだ!
お前たちが、当たり前に望める……得ようと思えるようにならなきゃ駄目なんだよ。
そのための武器を、戦い方を探して今日まで来た。ここまで来て、もう少し……あと少しなんだ。
だからもうちょっとだけ、耐えてくれないか……諦めないでくれ、望んでくれよ。お前たちは獣じゃないんだって、俺は知ってる。それを誰もが知る世界にしたいんだ。
だってな……今、お前がここに一人でいることが、正しいはずない……姉と一緒に暮らせない、家族といられないことが、充分なことであるはずないだろう⁉︎」
ウォルテールは、俺の言葉に瞳を見開いた。
家族のことを思い描いたのか……視線が俺ではない、もっと遠くを見た。
そうして何か、混乱したような、途方に暮れたような……よく分からない表情を一瞬だけチラつかせたかに見えた。
次の瞬間に顔を伏せ、表情を隠してしまったから、それは見えなくなったけれど……。
「…………でっ、あんたが…………」
聞き取れない、くぐもった言葉が、食いしばった歯の間から溢れ……。
潤んだ瞳で顔を跳ね上げたウォルテールは、そのまま踵を返した。
「ウォルテール!」
呼びかけは無視され、木立の間に姿を消してしまった彼を…………俺は、追わなかった……。
「…………充分……か……」
充分……なんて、言わせているうちは、駄目なんだ……。
俺もそう言って、サヤを怒らせた。自ら求めなければ、一生何も得られないのだって、そう言われたんだ……。
だから、今度は俺が……。
俺が与えてもらったものを、お前たちにも、得て欲しいんだ…………。
◆
種拾いから更に日数が過ぎ……。
十一の月に入った。
畑の調整が終わり、種蒔きが始まり、村の方はまた一段と忙しくなった。
他の地方の麦は、粒を適当に投げて撒くのだが、今回より畝を作ってそこに植える。極力種の発芽を促すためと、養分を均等に行き渡らせるため、そして、後の麦踏みの手間を減らすための工程だ。
本来は俺も畑に出て、作業工程を確認しておきたかったのだけど…………。
「父上っ……父上!」
呼びかけても、反応は返らない……。
セイバーン男爵家の血筋に連なる者は、俺しか残っていないから、妻であるサヤだけを伴い、昏睡状態となった父上の枕元で、ただ必死に声を掛けていた。
部屋の中にはナジェスタとユスト。助手の少女二人と、ガイウス親子。そしてハインと、クロード……。
早朝、ハインに叩き起こされて、父上が危篤状態に入ったと聞かされて、飛び起きた。
それから半日ほど経っているのだが、依然として父上の意識は戻らず、この状況を脱することのできないまま、ただただ、喪失の恐怖と戦っている……。
ここにいたって何もできないのだから、本来なら少しでも、仕事に時間を割くべきだと思うのに……。
「そんなわけあらへんやろ。
お父様のこと優先して当然や。誰もがそう思うてる」
うまく働いてくれない頭で、自分が今何をどうしているのかもよく分からない……。
ぶつぶつと言葉を漏らしていたのか、俺の頬をぺちりと音がするほど強めに包んだサヤが、そう言ってから手を握り締めてくれた。
「お父様を、一人きりにしたらあかん……」
そう……そうだな。来世への旅立ちを、一人きりにしてはいけない。
そんな寂しいのは、今日まで苦労を重ねた父上に相応しくない。
あぁ、だけど……どうかまだ、待ってほしい……。まだたったの三回、冬を越えただけだ。バタバタ忙しくて、ゆっくりと話をする時間すら取れていない。
本当はもっと、親子で過ごす時間を、父上との時間を、まだ……まだ全然、重ねられていないのに……っ!
0
あなたにおすすめの小説
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる