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15話
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ビオラがライの家に行ってから、4日が経った。第二妃の動きもなく、一見平穏に毎日が過ぎていた。
(――遅くても明日までにはピュリテちゃんが起きるといいんだけど)
窓を冷たい雑巾で拭きながら、ふうとビオラがため息をついた。ビオラはアルゼリア付きの侍女のため、基本的にはアルゼリアの身の回りのことをするのが仕事だ。しかし、手が空いた時には、こうやって屋敷の掃除などの仕事も進んで行うようにしていた。
「ビオラ。そろそろアルゼリア様が孤児院へ行かれるわよ」
「えっ。もうそんな時間?教えてくれてありがとう!」
残りは私がやるね。とアイリーンがビオラから濡れた雑巾を受け取り、水の入った器へと入れた。
アルゼリアは王都へ来てから貴族令嬢、裕福な商人や芸術家とのお茶会以外に、孤児院や病院へも積極的に足を運んでいた。子爵令嬢ながらも、実家の商いが上手くいっているアルゼリアは、持っているお金を奉仕へと使っていたのだ。
多く持っている者が、少ない者に渡すのは普通のこと。アルゼリアの父親であるラスウェル子爵からの教え通りに行動するアルゼリアが、ビオラの誇りだった。すぐに入れ替えると思われている第三妃がジェレマイアから異例の訪問を受け続け、しかも奉仕活動を積極的に行うことで、一部の貴族や平民からアルゼリアの人気はどんどん上がっていた。
孤児院で子供たちに配るお菓子、それに孤児院へ直接寄付する物品の確認にビオラは急いで倉庫へと向かった。
持っていくものがリスト通りに揃っていたことを確認し、それらを全て直接馬車へ運び込むのをビオラは見届けると、アルゼリアのもとへと向かった。
お嬢様、と声をかけてノックしようと少し開いた扉の前に手をかざし、中から聞こえてきた声にビオラはその手をぴたりと止めた。
「それでね。ビオラったら」
アルゼリアが窓際に腰掛け、くすくすと嬉しそうに笑う。外にはエドガーがおり、優しげな表情でアルゼリアを見つめていた。
(――もう少しだけ。2人でお話しさせてあげよう)
扉の隙間から見えた光景に、ビオラは手を下ろし、背を向けた。
そして夜。
いつものようにジェレマイアは応接間に現れ、ビオラと一緒に食事をとっている。屋敷内の人はなぜビオラと?と初めは疑問を抱いたようだが、今では毒味役をしていると思っているようだ。
「今日も美味しかったですね!お野菜たくさん食べて、かなり具合も良くなりましたよね」
にこにこと話すビオラは、すっかりジェレマイアに警戒心を解いていた。すでに何回も一緒に食事をとっているため、すっかり慣れたのだ。
「そうだな。最近は人を切ることも減った」
赤ワインのグラスを傾けて、物騒なことを言うジェレマイアにビオラの唇がひくっとひきつる。
「そういえば。ライ様の妹さんはどうなったかご存知ですか?」
「そろそろ来ると思うぞ」
「え?」
ジェレマイアがグラスに口をつけ、ワインを飲む。その時。バタバタと誰かの足音が聞こえ、ビオラは扉の方を見た。
「ビオラちゃん!!」
ばん!っと勢いよく扉を開けたライは、そのままの勢いでビオラをひょいっと持ち上げる。
「ありがとう!本当に!」
そう言うとビオラを持ち上げたまま、くるくると回る。わ、わ、とビオラは声にならない声をあげた。
「ありがとう!」
回り終わったライが、そのままぎゅうっとビオラを抱きしめる。
「もしかしてピュリテちゃんが?」
「そう!今朝目を覚ましたんだ!今はヴォルカー先生に診てもらっているところ」
「よかった!」
(――ピュリテちゃんが無事で良かった!)
ベッドに横たわる痩せ細ったピュリテを思い出す。あの子を救えて良かった、とビオラは笑顔でライを見た。
「おい」
「本当にありがとうね!」
「いい加減にしろ」
イライラとした様子のジェレマイアは、腰にかけてあった剣を抜くと柄の先端でライの頭を殴った。
いたた、とライがビオラを床に下ろし、頭を抑えて涙目になる。
「殿下!酷いじゃないですか」
涙目でライから睨みつけられたジェレマイアは、ふんと鼻をならした。
「大丈夫ですか?結構大きな音がしましたけど」
「嬉しくって痛みなんて感じないよ!本当はもう少しピュリテのそばに居たかったんだけど。ビオラちゃんにお礼を言いたかったのと、今後の動きの確認を殿下にしたくて」
「動き?」
ビオラが首を傾げると、ジェレマイアが椅子を指さしてライを座らせる。
「うん。ビオラちゃんはしっくり来てないかもしれないけど、この眠り病は今まで誰にも治せなかったんだ。聖女にも無理だったんだよ。貴族たちは幼い我が子を他の地域で育てることで回避してるけど、この辺りに住む平民は命懸けの運試しを毎日しているのと同じなんだ」
「運試しなんて」
「ライの言葉は正しい。この病気は全く無作為に、それこそ子供が風邪を引くように、急にかかるからな。かかれば運が悪く死ぬしかない」
何人の子供が亡くなったのか、そう考えるとビオラは胸が痛かった。
「でも。今回治す方法がわかった。しかも、王都付近に自生している比較的安価な薬草を使って!これならすぐに薬の作り方さえ教えれば、多くの命が救われるだろう」
「そうですね!みなさんに教えないと」
ビオラの言葉になぜかジェレマイアとライは黙ったまま、お互い目を見合わせて頷く。
「ビオラ。お前の願いはアルゼリアを守ることだな?」
「そうですが、この件と関係があるんですか?」
ジェレマイアの言葉に聞き返すと、ジェレマイアが当たり前だ、と頷く。
「薬を公表するなら、誰がこの薬を考えたのかを発表する必要がある」
「アルゼリア様付きの侍女だと伝えれば、アルゼリア様の地位が良くなるのですか?」
「そうだ。お前の手柄は、主人であるアルゼリアのもの。多くの支持を得られるだろう。だが、万が一神からもらった能力があると知られれば、教会に所属することになるがな」
その言葉にぱっとビオラの表情が明るくなった。
(――私の能力でお嬢様が王都で生きやすくなるなら、もしバレてしまっても後悔しない!)
「お嬢様の。アルゼリア様のためになるなら、ぜひ公表してください!」
もしもアルゼリアと離れ離れになっても、引き換えにアルゼリアの立場がよくなるならビオラは悩まなかった。最初の脅威であったジェレマイアも、今なら話せばアルゼリアのためになるように動いてくれるかもしれない、と思えるのも大きかった。
「神からもらった能力は伏せて、適当に報告しておいてやる」
そう言うと空になったワイングラスを置いて、ジェレマイアが立ち上がった。
「すぐに動く必要があるな。ライ。行くぞ」
「はっ」
そう言うとジェレマイアは扉の方まで歩き、ビオラを見た。
「見送りは?」
「へっ?」
予想外の言葉に奇声を発してしまい、慌ててビオラは口をおさえる。そのままジェレマイアの目の前まで移動した。
「行ってらっしゃいませ」
そう言うと深く頭を下げた。
「違うだろう」
ジェレマイアは呆れたように言うと、ビオラの顔をあげさせる。そして頬に唇を落とすと、にやっと笑った。
「それじゃあな」
ビオラが何か反応を返す前に、ジェレマイアが部屋から出ていく。ライは面白いものを見た!と言う表情でビオラの肩に手を置くと、ジェレマイアの後に続いて出て行った。
「お嬢様から興味をそらしてもらうことに、成功したんだよね」
頬に残る唇の感触にビオラは頬を染めたビオラは、ジェレマイアの気持ちをアルゼリアから離れさせるためについた自分の嘘を思い、複雑そうな表情を浮かべた。
(――遅くても明日までにはピュリテちゃんが起きるといいんだけど)
窓を冷たい雑巾で拭きながら、ふうとビオラがため息をついた。ビオラはアルゼリア付きの侍女のため、基本的にはアルゼリアの身の回りのことをするのが仕事だ。しかし、手が空いた時には、こうやって屋敷の掃除などの仕事も進んで行うようにしていた。
「ビオラ。そろそろアルゼリア様が孤児院へ行かれるわよ」
「えっ。もうそんな時間?教えてくれてありがとう!」
残りは私がやるね。とアイリーンがビオラから濡れた雑巾を受け取り、水の入った器へと入れた。
アルゼリアは王都へ来てから貴族令嬢、裕福な商人や芸術家とのお茶会以外に、孤児院や病院へも積極的に足を運んでいた。子爵令嬢ながらも、実家の商いが上手くいっているアルゼリアは、持っているお金を奉仕へと使っていたのだ。
多く持っている者が、少ない者に渡すのは普通のこと。アルゼリアの父親であるラスウェル子爵からの教え通りに行動するアルゼリアが、ビオラの誇りだった。すぐに入れ替えると思われている第三妃がジェレマイアから異例の訪問を受け続け、しかも奉仕活動を積極的に行うことで、一部の貴族や平民からアルゼリアの人気はどんどん上がっていた。
孤児院で子供たちに配るお菓子、それに孤児院へ直接寄付する物品の確認にビオラは急いで倉庫へと向かった。
持っていくものがリスト通りに揃っていたことを確認し、それらを全て直接馬車へ運び込むのをビオラは見届けると、アルゼリアのもとへと向かった。
お嬢様、と声をかけてノックしようと少し開いた扉の前に手をかざし、中から聞こえてきた声にビオラはその手をぴたりと止めた。
「それでね。ビオラったら」
アルゼリアが窓際に腰掛け、くすくすと嬉しそうに笑う。外にはエドガーがおり、優しげな表情でアルゼリアを見つめていた。
(――もう少しだけ。2人でお話しさせてあげよう)
扉の隙間から見えた光景に、ビオラは手を下ろし、背を向けた。
そして夜。
いつものようにジェレマイアは応接間に現れ、ビオラと一緒に食事をとっている。屋敷内の人はなぜビオラと?と初めは疑問を抱いたようだが、今では毒味役をしていると思っているようだ。
「今日も美味しかったですね!お野菜たくさん食べて、かなり具合も良くなりましたよね」
にこにこと話すビオラは、すっかりジェレマイアに警戒心を解いていた。すでに何回も一緒に食事をとっているため、すっかり慣れたのだ。
「そうだな。最近は人を切ることも減った」
赤ワインのグラスを傾けて、物騒なことを言うジェレマイアにビオラの唇がひくっとひきつる。
「そういえば。ライ様の妹さんはどうなったかご存知ですか?」
「そろそろ来ると思うぞ」
「え?」
ジェレマイアがグラスに口をつけ、ワインを飲む。その時。バタバタと誰かの足音が聞こえ、ビオラは扉の方を見た。
「ビオラちゃん!!」
ばん!っと勢いよく扉を開けたライは、そのままの勢いでビオラをひょいっと持ち上げる。
「ありがとう!本当に!」
そう言うとビオラを持ち上げたまま、くるくると回る。わ、わ、とビオラは声にならない声をあげた。
「ありがとう!」
回り終わったライが、そのままぎゅうっとビオラを抱きしめる。
「もしかしてピュリテちゃんが?」
「そう!今朝目を覚ましたんだ!今はヴォルカー先生に診てもらっているところ」
「よかった!」
(――ピュリテちゃんが無事で良かった!)
ベッドに横たわる痩せ細ったピュリテを思い出す。あの子を救えて良かった、とビオラは笑顔でライを見た。
「おい」
「本当にありがとうね!」
「いい加減にしろ」
イライラとした様子のジェレマイアは、腰にかけてあった剣を抜くと柄の先端でライの頭を殴った。
いたた、とライがビオラを床に下ろし、頭を抑えて涙目になる。
「殿下!酷いじゃないですか」
涙目でライから睨みつけられたジェレマイアは、ふんと鼻をならした。
「大丈夫ですか?結構大きな音がしましたけど」
「嬉しくって痛みなんて感じないよ!本当はもう少しピュリテのそばに居たかったんだけど。ビオラちゃんにお礼を言いたかったのと、今後の動きの確認を殿下にしたくて」
「動き?」
ビオラが首を傾げると、ジェレマイアが椅子を指さしてライを座らせる。
「うん。ビオラちゃんはしっくり来てないかもしれないけど、この眠り病は今まで誰にも治せなかったんだ。聖女にも無理だったんだよ。貴族たちは幼い我が子を他の地域で育てることで回避してるけど、この辺りに住む平民は命懸けの運試しを毎日しているのと同じなんだ」
「運試しなんて」
「ライの言葉は正しい。この病気は全く無作為に、それこそ子供が風邪を引くように、急にかかるからな。かかれば運が悪く死ぬしかない」
何人の子供が亡くなったのか、そう考えるとビオラは胸が痛かった。
「でも。今回治す方法がわかった。しかも、王都付近に自生している比較的安価な薬草を使って!これならすぐに薬の作り方さえ教えれば、多くの命が救われるだろう」
「そうですね!みなさんに教えないと」
ビオラの言葉になぜかジェレマイアとライは黙ったまま、お互い目を見合わせて頷く。
「ビオラ。お前の願いはアルゼリアを守ることだな?」
「そうですが、この件と関係があるんですか?」
ジェレマイアの言葉に聞き返すと、ジェレマイアが当たり前だ、と頷く。
「薬を公表するなら、誰がこの薬を考えたのかを発表する必要がある」
「アルゼリア様付きの侍女だと伝えれば、アルゼリア様の地位が良くなるのですか?」
「そうだ。お前の手柄は、主人であるアルゼリアのもの。多くの支持を得られるだろう。だが、万が一神からもらった能力があると知られれば、教会に所属することになるがな」
その言葉にぱっとビオラの表情が明るくなった。
(――私の能力でお嬢様が王都で生きやすくなるなら、もしバレてしまっても後悔しない!)
「お嬢様の。アルゼリア様のためになるなら、ぜひ公表してください!」
もしもアルゼリアと離れ離れになっても、引き換えにアルゼリアの立場がよくなるならビオラは悩まなかった。最初の脅威であったジェレマイアも、今なら話せばアルゼリアのためになるように動いてくれるかもしれない、と思えるのも大きかった。
「神からもらった能力は伏せて、適当に報告しておいてやる」
そう言うと空になったワイングラスを置いて、ジェレマイアが立ち上がった。
「すぐに動く必要があるな。ライ。行くぞ」
「はっ」
そう言うとジェレマイアは扉の方まで歩き、ビオラを見た。
「見送りは?」
「へっ?」
予想外の言葉に奇声を発してしまい、慌ててビオラは口をおさえる。そのままジェレマイアの目の前まで移動した。
「行ってらっしゃいませ」
そう言うと深く頭を下げた。
「違うだろう」
ジェレマイアは呆れたように言うと、ビオラの顔をあげさせる。そして頬に唇を落とすと、にやっと笑った。
「それじゃあな」
ビオラが何か反応を返す前に、ジェレマイアが部屋から出ていく。ライは面白いものを見た!と言う表情でビオラの肩に手を置くと、ジェレマイアの後に続いて出て行った。
「お嬢様から興味をそらしてもらうことに、成功したんだよね」
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