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新米魔王の教育
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あの悪夢のような出来事から早二週間。この二週間はというと、ヴァッハトに対する恨みつらみというものが、それはもうとにかく湧き上がる一方であり。
まだ口内にヴァッハトの厚みのある舌が侵入し尚且つ絡め合ったあの感触が、消えないような気さえする。
当の本人はというとあれはあくまで魔王に使える家臣としての役目程度でしか、みていないのか何ひとつ気にしていないようにすら伺える。
おれはこんなにもあの出来事に悶々とさせられているというのに、だ。
(魔族の余裕って奴かよ)
こちらはというとあの無愛想な顔を見る度に思い出してしまうというのに。一層のこと真正面から悪態でもついてやろうかと思うが、時折りじろりと睨まれる視線を思い出せば、いや、やめておこうとスンとなってしまう自分がいる。この世界で魔王となったというのにだ。
(てか、魔王になったってぇいうのにさ、この城の中で肩身が狭いっていうのも、なんか納得いかねぇんだよなぁ)
そう、もっとこう〝新魔王陛下!〟と他の魔族たちからも、歓迎されたって良いというのに中々そんな雰囲気はやって来ず。皆どこか淡々としているようには感じられる。まあ、ヴァッハトのような無愛想満々の態度の魔族たちは居ないが。
(それに、こうぐわーっ!とすっげぇ力でも使えるのかと思ったらそうでもないし……)
前魔王の祖父は一体どういう感じだったのかと今はそれが気になって仕方がない。するとだその答えを導くかのように、ある日の朝堂々とおれの寝室にへと再び入って来たヴァッハトが、寝ぼけたおれ目掛けて、こう言い放ってきたのである。
「今日から私が本格的に魔王の教育を始める」
「きょ、教育ぅ?」
最初っから未熟だとさえ決めつけてきているその言葉にムッとしてしまうのはきっと、このヴァッハト相手だからに違いない。
こちらとしてはうんざりしていた自分の世界から抜け出せて心が、解放されていたところだったというのに、今のこのヴァッハトの言葉でなんだかどん底に、落とされたような気分にすらなってしまう。
(教育つったってどうせこの世界の知識を学んでいけよってことだろ)
ヴァッハト相手だということから少しばかり捻くれた感情すら浮かんでいたわけだが、おれのこのあからさまに嫌そうな反応に、すぐさまピクリと反応したヴァッハトが、フッと何やら鼻で意地悪くも笑う。
「まだ魔王陛下には早かったか」
「なッ」
完全におれのことを馬鹿にすらしているように感じられる発言に、ここで黙っていられるほどお淑やかな性格はしておらず。やいっ!と啖呵を切るように、「教育でもなんでも受けて立つ!」と返答すればそれを待っていたとばかりに、すぐに次の段階へと進もうとするヴァッハトに、これは完全にしてやられてしまったのは、もはや言うまでもなかったのだった。
**
「この世界のーー魔族の知識を学んでもらうのは勿論のこと、まず魔王陛下には肝心の魔力のコントロールから中心に取り組んでいってもらう」
「……魔力のコントロール、か」
いまだに自分の中に〝魔力〟というものが存在していることに疑い深いものがあり。けれど魔力云々の所為で、あんなことがあったものだから信じないわけもなく。
とりあえずヴァッハトの指示通りに従うことを決心したところで、これまた業務の一環とばかりにヴァッハトは表情ひとつ変えずに、おれの想像範疇を遥かに、こえたことを口にしてきたのである。
「まずは魔王の中にある魔力をいつでも使えるようにするには常に、魔力を一定数の範囲まで放出する必要がある。そこでだそれを実行するには前に私が、魔力を落ち着かせる方法をとったやり方で実行していく」
「は!?!?それってまさかーー」
「そのまさかだ」
「はぁああああああ!?!?」
「うるさい」
「っ~~!」
ピシャンと容赦なく咎められてしまうわけだがいかんせんおれとしては、信じ難い発言であったのと同時に、一刻も早くあのことを自分の記憶から抹殺してしまいたかったというのに、こんな事態にになってしまうだなんて……。
(おれもしかして今年厄年だったけ?)
これはもうそうやって自分自身に思い込ませる他なく。
あの淫らにも感じた行為をこれから常に行うことを考えると、心底げんなりとした気持ちになってしまったのは言うまでもなく。待ったもなしにまた先に突き進んでいこうとするヴァッハトに、おれはというともう止める気力すら出てこないあと、肩をガクンと落としてしまうのでもあった。
魔力をコントロールするという話から一転しおれとアイツがまた、キスをすることを思えばそれはもう言葉が出て来ないというもので。
そうこうしているうちに早速その訓練とやらの時間がやって来てしまう。
「もう少しその口を開けれんのか」
「そ、そんなこと言われたってさぁ」
「つべこべ言わずにさっさとやらんか」
「へいへい」
つくづく思うのはこれが本当に魔王に対する態度なのかということ。
もっとこう魔王というのは魔族たちから尊敬されるものではないのだろうか?と、もう何十回かとこの短期間に思い浮かんだことやら。
(まだ、これが美人でキツめの相手だったらこうもムカムカとしないんだろうけどな)
内心ぼやきながらもこれが魔力のコントロールに繋がり、魔王として成長出来ると言うのならばとここは潔く、成人だって迎えている大人のだからと変にこれ以上騒ぎ立てることはやめた。あちらの世界に今戻るよりも、幾分マシとさえ思えるくらいだ。
指示通りに口を開けたところでまた顎を掴まれる。
この間はわりと荒々しい手つきに思えたが今回は前回よりも、断然丁寧に扱うような感じでヴァッハトはおれに触れている。こんな風に触られるとなんだか妙な気分にさえならないこともない。そんな感情を決して知られたくはないが。
「目は閉じてても好きにしたら良い」
「はいはい」
とにかくいちいち偉そうなんだよなーと思うがこれもまた仕方のないことだろう。なんて言ったって相手は何百年と、生きて来ているらしい魔族なのだから。
ここはとりあえずそっと目を閉じることにすれば段々と、ヴァッハトの顔が近づいてくるのが分かる。
我慢だ我慢!と必死に自分に言い聞かせるようにもすれば容赦ないことに、ちゅむりとお互いの唇が重なり合う。
(きたー!)
もはやこれは試練だ!とさえ自分自身に言い聞かせたところで、当然ただ唇を合わせただけでは終らず。至極当たり前かとばかりにおれの唇をこじ開けるように、ヴァッハトの厚みのある舌が唇の隙間にあてがってくる。
それには反射的にキュッと唇を閉ざしてしまえば目を閉じてても、分かるほどのヴァッハトの鋭い目線が伝わってくる。
(はいはいはいはい)
今声を出せない分心の中で分かりましたよ分かりましたよとばかりに、自らそおっと唇に隙間を作ればここでもまた、容赦なくヴァッハトの舌が口内に侵入してきた。
(あーあーあーあー!ほんっと、ありぇねぇっつの!この状況がさぁ!)
口で悪態を吐くことが出来ない分心の中ではそれはもう愚痴のオンパレードであり。くちゅりとおれの舌が次第に絡め取られてもしまえば、そのあとはもう完全に、ヴァッハトに主導権を握られてしまう。
ディープキスくらい余裕で経験があると言えど男同士だからか、余計に生々しくさえ感じてしまいどうしたら良いのか、分からなくなってくる。
(マジで身を任せるまましかできねぇっての)
正直骨は誰かに拾ってもらうとばかりの少々投げやりな気持ちでもあったのだが、実にこのヴァッハトという男は、おれの心を騒つかせるのが上手なのか、前回とは明らかに違うやり方で口内を責め立ててくる。
「っ、ンッ……っ~~!」
ぴちゃぴちゃぴちゃという水音さえその生々しさを際立てているわけだが、断然今はそんないやらしい音よりも、絡め取られていたおれの舌がぢゅううっと、ヴァッハトによりきつめに吸いつかれているものだから、自然と喘ぐような声さえ出てしまう。
自分のそんな声に内心自分自身にげんなりさえしてしまうところなのだが、どうにも完全にこのヴァッハトに、主導権を握られてしまっているものだから、されるがままでしかなく。そのうちちろちろちろと、舌先を舐められていってしまうと口内や舌への刺激により、おれの身体はぽかぽかと熱くなってくる。
(嫌になるって本当にさぁ)
これで何も反応しないわけがなく。ぴくんぴくんと口内に与えられる刺激により、感じでさえしまっていればそのうち、ヴァッハトはそれを存じていてわざとやっているのか否か。今度は歯列を舌で舐めるなり、今度はお互いの舌全体を絡めてきたのである。
(いや、こんなの無理無理無理無理無理。感じんなってのが無理に決まってんじゃねぇかよ!)
もはや、恨むなら自分を恨めよ!とヴァッハトに思ったところで、おれの素直な身体は気づいた時にはもう股間の中心をズボン越しに、勃起させてしまっていたのだ。当然これをヴァッハトが察知しない筈がなく。寝室でもあるこの部屋でおれの余裕のない声が、ここではっきりと響いていってしまう。
「ふ、っ、ぅ、ふ、ぅううう」
恥ずかしいを通り越してこれはもうあきらめの境地だとばかりに、互いの口から唾液が少し溢れたところで、ヴァッハトが本気で業務の一環だと余裕がない表情を見せることは完全になく。一度で良いから、焦ったヴァッハトをこの目にしてやりたいと思ったところで、ふいに寝台に手をついていたヴァッハトの手の甲が、ごりっと股間の中心を刺激してきたのである。それによりもう限界だ!と思ったところでゆっくりと、座っていた体勢から、ヴァッハトがこのおれに覆い被さってきてしまったものだから、もう何が何やらという気持ちでしかなく。
これ以上は危険じゃないかーーと思ったところで不本意だが、ここで一旦中断してくれと訴えようと試みる。
しかしだ、お次はーーとばかりにするりととれの顎にかけられていたヴァッハトの一本一本、ごつごつとした鍛錬を受けて来た太い指が、身体の一部に触れてきたことから、もう制御など効く筈もなく。
ここでもまたしくじったと頭を抱えたところでまたもヴァッハトは予想外なことをし始めたのだ。
まだ口内にヴァッハトの厚みのある舌が侵入し尚且つ絡め合ったあの感触が、消えないような気さえする。
当の本人はというとあれはあくまで魔王に使える家臣としての役目程度でしか、みていないのか何ひとつ気にしていないようにすら伺える。
おれはこんなにもあの出来事に悶々とさせられているというのに、だ。
(魔族の余裕って奴かよ)
こちらはというとあの無愛想な顔を見る度に思い出してしまうというのに。一層のこと真正面から悪態でもついてやろうかと思うが、時折りじろりと睨まれる視線を思い出せば、いや、やめておこうとスンとなってしまう自分がいる。この世界で魔王となったというのにだ。
(てか、魔王になったってぇいうのにさ、この城の中で肩身が狭いっていうのも、なんか納得いかねぇんだよなぁ)
そう、もっとこう〝新魔王陛下!〟と他の魔族たちからも、歓迎されたって良いというのに中々そんな雰囲気はやって来ず。皆どこか淡々としているようには感じられる。まあ、ヴァッハトのような無愛想満々の態度の魔族たちは居ないが。
(それに、こうぐわーっ!とすっげぇ力でも使えるのかと思ったらそうでもないし……)
前魔王の祖父は一体どういう感じだったのかと今はそれが気になって仕方がない。するとだその答えを導くかのように、ある日の朝堂々とおれの寝室にへと再び入って来たヴァッハトが、寝ぼけたおれ目掛けて、こう言い放ってきたのである。
「今日から私が本格的に魔王の教育を始める」
「きょ、教育ぅ?」
最初っから未熟だとさえ決めつけてきているその言葉にムッとしてしまうのはきっと、このヴァッハト相手だからに違いない。
こちらとしてはうんざりしていた自分の世界から抜け出せて心が、解放されていたところだったというのに、今のこのヴァッハトの言葉でなんだかどん底に、落とされたような気分にすらなってしまう。
(教育つったってどうせこの世界の知識を学んでいけよってことだろ)
ヴァッハト相手だということから少しばかり捻くれた感情すら浮かんでいたわけだが、おれのこのあからさまに嫌そうな反応に、すぐさまピクリと反応したヴァッハトが、フッと何やら鼻で意地悪くも笑う。
「まだ魔王陛下には早かったか」
「なッ」
完全におれのことを馬鹿にすらしているように感じられる発言に、ここで黙っていられるほどお淑やかな性格はしておらず。やいっ!と啖呵を切るように、「教育でもなんでも受けて立つ!」と返答すればそれを待っていたとばかりに、すぐに次の段階へと進もうとするヴァッハトに、これは完全にしてやられてしまったのは、もはや言うまでもなかったのだった。
**
「この世界のーー魔族の知識を学んでもらうのは勿論のこと、まず魔王陛下には肝心の魔力のコントロールから中心に取り組んでいってもらう」
「……魔力のコントロール、か」
いまだに自分の中に〝魔力〟というものが存在していることに疑い深いものがあり。けれど魔力云々の所為で、あんなことがあったものだから信じないわけもなく。
とりあえずヴァッハトの指示通りに従うことを決心したところで、これまた業務の一環とばかりにヴァッハトは表情ひとつ変えずに、おれの想像範疇を遥かに、こえたことを口にしてきたのである。
「まずは魔王の中にある魔力をいつでも使えるようにするには常に、魔力を一定数の範囲まで放出する必要がある。そこでだそれを実行するには前に私が、魔力を落ち着かせる方法をとったやり方で実行していく」
「は!?!?それってまさかーー」
「そのまさかだ」
「はぁああああああ!?!?」
「うるさい」
「っ~~!」
ピシャンと容赦なく咎められてしまうわけだがいかんせんおれとしては、信じ難い発言であったのと同時に、一刻も早くあのことを自分の記憶から抹殺してしまいたかったというのに、こんな事態にになってしまうだなんて……。
(おれもしかして今年厄年だったけ?)
これはもうそうやって自分自身に思い込ませる他なく。
あの淫らにも感じた行為をこれから常に行うことを考えると、心底げんなりとした気持ちになってしまったのは言うまでもなく。待ったもなしにまた先に突き進んでいこうとするヴァッハトに、おれはというともう止める気力すら出てこないあと、肩をガクンと落としてしまうのでもあった。
魔力をコントロールするという話から一転しおれとアイツがまた、キスをすることを思えばそれはもう言葉が出て来ないというもので。
そうこうしているうちに早速その訓練とやらの時間がやって来てしまう。
「もう少しその口を開けれんのか」
「そ、そんなこと言われたってさぁ」
「つべこべ言わずにさっさとやらんか」
「へいへい」
つくづく思うのはこれが本当に魔王に対する態度なのかということ。
もっとこう魔王というのは魔族たちから尊敬されるものではないのだろうか?と、もう何十回かとこの短期間に思い浮かんだことやら。
(まだ、これが美人でキツめの相手だったらこうもムカムカとしないんだろうけどな)
内心ぼやきながらもこれが魔力のコントロールに繋がり、魔王として成長出来ると言うのならばとここは潔く、成人だって迎えている大人のだからと変にこれ以上騒ぎ立てることはやめた。あちらの世界に今戻るよりも、幾分マシとさえ思えるくらいだ。
指示通りに口を開けたところでまた顎を掴まれる。
この間はわりと荒々しい手つきに思えたが今回は前回よりも、断然丁寧に扱うような感じでヴァッハトはおれに触れている。こんな風に触られるとなんだか妙な気分にさえならないこともない。そんな感情を決して知られたくはないが。
「目は閉じてても好きにしたら良い」
「はいはい」
とにかくいちいち偉そうなんだよなーと思うがこれもまた仕方のないことだろう。なんて言ったって相手は何百年と、生きて来ているらしい魔族なのだから。
ここはとりあえずそっと目を閉じることにすれば段々と、ヴァッハトの顔が近づいてくるのが分かる。
我慢だ我慢!と必死に自分に言い聞かせるようにもすれば容赦ないことに、ちゅむりとお互いの唇が重なり合う。
(きたー!)
もはやこれは試練だ!とさえ自分自身に言い聞かせたところで、当然ただ唇を合わせただけでは終らず。至極当たり前かとばかりにおれの唇をこじ開けるように、ヴァッハトの厚みのある舌が唇の隙間にあてがってくる。
それには反射的にキュッと唇を閉ざしてしまえば目を閉じてても、分かるほどのヴァッハトの鋭い目線が伝わってくる。
(はいはいはいはい)
今声を出せない分心の中で分かりましたよ分かりましたよとばかりに、自らそおっと唇に隙間を作ればここでもまた、容赦なくヴァッハトの舌が口内に侵入してきた。
(あーあーあーあー!ほんっと、ありぇねぇっつの!この状況がさぁ!)
口で悪態を吐くことが出来ない分心の中ではそれはもう愚痴のオンパレードであり。くちゅりとおれの舌が次第に絡め取られてもしまえば、そのあとはもう完全に、ヴァッハトに主導権を握られてしまう。
ディープキスくらい余裕で経験があると言えど男同士だからか、余計に生々しくさえ感じてしまいどうしたら良いのか、分からなくなってくる。
(マジで身を任せるまましかできねぇっての)
正直骨は誰かに拾ってもらうとばかりの少々投げやりな気持ちでもあったのだが、実にこのヴァッハトという男は、おれの心を騒つかせるのが上手なのか、前回とは明らかに違うやり方で口内を責め立ててくる。
「っ、ンッ……っ~~!」
ぴちゃぴちゃぴちゃという水音さえその生々しさを際立てているわけだが、断然今はそんないやらしい音よりも、絡め取られていたおれの舌がぢゅううっと、ヴァッハトによりきつめに吸いつかれているものだから、自然と喘ぐような声さえ出てしまう。
自分のそんな声に内心自分自身にげんなりさえしてしまうところなのだが、どうにも完全にこのヴァッハトに、主導権を握られてしまっているものだから、されるがままでしかなく。そのうちちろちろちろと、舌先を舐められていってしまうと口内や舌への刺激により、おれの身体はぽかぽかと熱くなってくる。
(嫌になるって本当にさぁ)
これで何も反応しないわけがなく。ぴくんぴくんと口内に与えられる刺激により、感じでさえしまっていればそのうち、ヴァッハトはそれを存じていてわざとやっているのか否か。今度は歯列を舌で舐めるなり、今度はお互いの舌全体を絡めてきたのである。
(いや、こんなの無理無理無理無理無理。感じんなってのが無理に決まってんじゃねぇかよ!)
もはや、恨むなら自分を恨めよ!とヴァッハトに思ったところで、おれの素直な身体は気づいた時にはもう股間の中心をズボン越しに、勃起させてしまっていたのだ。当然これをヴァッハトが察知しない筈がなく。寝室でもあるこの部屋でおれの余裕のない声が、ここではっきりと響いていってしまう。
「ふ、っ、ぅ、ふ、ぅううう」
恥ずかしいを通り越してこれはもうあきらめの境地だとばかりに、互いの口から唾液が少し溢れたところで、ヴァッハトが本気で業務の一環だと余裕がない表情を見せることは完全になく。一度で良いから、焦ったヴァッハトをこの目にしてやりたいと思ったところで、ふいに寝台に手をついていたヴァッハトの手の甲が、ごりっと股間の中心を刺激してきたのである。それによりもう限界だ!と思ったところでゆっくりと、座っていた体勢から、ヴァッハトがこのおれに覆い被さってきてしまったものだから、もう何が何やらという気持ちでしかなく。
これ以上は危険じゃないかーーと思ったところで不本意だが、ここで一旦中断してくれと訴えようと試みる。
しかしだ、お次はーーとばかりにするりととれの顎にかけられていたヴァッハトの一本一本、ごつごつとした鍛錬を受けて来た太い指が、身体の一部に触れてきたことから、もう制御など効く筈もなく。
ここでもまたしくじったと頭を抱えたところでまたもヴァッハトは予想外なことをし始めたのだ。
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