これは報われない恋だ。

朝陽天満

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173、連れ込み現場見られてたのか……

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 冬休みまでの二週間。

 雄太と情報交換をしつつ学校に通い、もう一度テストなんて物を受けて成績表に一喜一憂し、ログインしては表裏両方のジョブレベルを必死で上げ、たまに息抜きで門まで遊びに行って、とうとう明日から冬休みとなった。

 ジョブレベルは二つとも一つずつレベルが上がった。久し振りにサラさんの錬金レシピを開いたら、結構素材が載っていたりして、楽しく錬金したりした。タルアル草の万能薬の素も錬金に使えるのがわかってちょっとワクワク。でも後ろの方のページだしまだ素材がそろってないからページがスッカスカで錬金は出来ないのが残念。だって『万能薬の素』『虫草:狂』『虫草:壮』が並んでる。すごい物が出来るとしか思えない。そこから下の方に『聖水』『雪森草』とかがあって、空いている欄にどんなすごい錬金素材が入るのか想像もつかないし、何が出来るのかも全く分からないときた。

 やっぱりエルフの里に行かないとなかなか埋まらないのかな、レシピ集。それからセッテから先にある未知の素材も。しばらくは錬金術師をメインジョブに設定して敵さんの錬金素材を集めようかな。



 何気なく表紙を開いて、最初のページに視線を落とす。

 サラさんのメッセージが示す「ルーク」っていうのは、やっぱりチェスに喩えたセイジさんの事なんだろうな。『ルークを助けるため 我はこれを残す』って、どういうことなのかを知っちゃったら、すごく重い言葉だなあ。錬金釜の使い方を間違えるなっていう警告だろうけど、これを正しく使って、セイジさんを助けてやってっていうサラさんの願いなんだろうな。

 表紙をパタンと閉じて、そっとインベントリにしまう。

 雄太も魔王と戦うためにレベルを上げてるって言ってたよな。

 すごいなあ。セイジさんがサラさんを助けに行くとき雄太も一緒に行くってことだよな。ちょっと羨ましい。けど俺に戦うのは無理だからサポートに徹しよう。錬金頑張ろう。そのためにはエルフの里に行って素材を集めて、でもそのためにはレベルを上げて……アレ、ってことは俺も腕を上げないといけないのかな。本末転倒だよ……。魔法陣魔法の攻撃系、教えて欲しい。切実に。



 明日は午前中ヴィルさんの所に行って調整のバイトをしてご飯を作って、その後家からログインして旅の話し合いを詰所でする。頭の中で予定を整理して、俺はログアウトした。









「おはようございます」



 朝9時にヴィルさんの会社に行くと、すでにヴィルさんと佐久間さんはギアを付けて何やら作業をしていた。

 俺に気付いたヴィルさんが片手をあげて、ギアを被ったままこっちを向いた。



「おはよう健吾。早速だけど、ログインして石像の所まで行ってくれないか? 酒は日暮が火酒を用意して健吾の所に送ってるはずだから」

「あ、はい。っていうか日暮さんって辺境まで行ける人なんですね」

「あいつは半分趣味も兼ねているから、休みの日は中に入って自由に動いてるぞ。だからこそこっちも色々頼みやすかったんだ」



 なるほど。

 納得しながら簡易ベッドを出してきて、ハッと気づく。

 そういえば雄太から送ってもらった火酒、冒険者ギルドに取りに行ってない。何日放置してたっけ。



「ヴィルさん、日暮さんからの酒って冒険者ギルドに届くんですか?」

「ああ。そう言っていたな。悪いが、そっちまで足を伸ばしてくれないか」



 わかりましたと答えながら、自分の用事も済ませちゃおうと心に決める。最近冒険者ギルドに行ってないからなあ。エミリさんにディスペルハイポーションのレシピを託そうとしたけど、忙しそうでその後全然顔を見てないし。クラッシュにはもうちゃんと託したんだけど、そこからエミリさんに伝えてもらえるかな。

 ヴィルさんのギアにIDを入力して、ギアを被って簡易ベッドに横になる。



「あ、そうだ。俺が変な魔法を使っても気にしないでくださいね」



 多分転移の魔法陣で向かうから先に忠告しておこうとそう言うと、ヴィルさんがちらりとこっちを向いてニヤリと笑った。



「それはかなり興味あるな。ぜひ使ってくれ。健吾はまだまだ隠し玉を持っていそうでなかなか見ていて楽しいな。うちの弟は連れていくのか?」

「はい」



 そうかそうかと頷きながら視線をモニターに戻すヴィルさんは、なんだか上機嫌だった。ヴィデロさんを見たかったのかな。お兄ちゃんだしな。





 今度こそログインして、いつもの奥の部屋で起き上がる。

 インベントリを整理して、衝立の向こうで横になっているヴィルさんの抜け殻に目をやった。



「このアバターはどうするんですか? あの後ログインしてないんですか?」



 寝ているヴィルさんを見ながらそう言うと、メッセージが届いた。



『この間一度だけログインしてみたんだけどな、すぐにログアウトする羽目になったな』

「え、なんかあったんですか?」

『いやいや、健吾がうちの弟を寝室に連れ込むのを見てしまったから、これはヤバい時にログインしてしまったぞと慌ててな。でも健吾はまだ年齢制限かかってるだろ。18を越えたらちゃんと制限がとれるようになるから、それまでは我慢だな。弟も忍耐が試されるなはははは』



 訊いた瞬間届いたメッセージに思わず呻き声が洩れる。

 え、あ、あの時、ヴィルさんログインしてたの?!

 衝立を確認しただけだったから全然気付かなかった……!

 見下ろす視線の先にある無表情のヴィルさんの抜け殻まで笑ってるように見えて来て、俺は顔を熱くしながら必死でヴィルさんが見えないところまで逃げた。

 笑い事なんだヴィルさん。ヴィデロさんが俺を後半年抱けないとか、そんな楽しそうに笑うことなんだ……。お兄ちゃんって怖い。





 ローブを目深に被りながら工房を後にすると、どこからともなくヴィル鳥が飛んできた。

 肩に乗ってピヨと鳴く。



『今度は先にメッセージを送ってからログインすることにするよ』

「そうしてもらえると、すごく、すごく助かります」



 すごくを強調して言ってみる。もし、最中にドアをノックされたりしたら……。うん、考えるのよそう。

 心を無にして冒険者ギルドに向かう。

 今日は冒険者ギルドも人が多い気がする。冬休みの高校生陣が一斉にログインしたからかな。ちらりとフレンドリストを見ると、すでに雄太たちもログインしてるみたいだし。

 人ごみをかき分けて奥の窓口に行く。クエスト受付窓口と荷受けの窓口が違うのが救いだよ。あっちに並んでたらいつになるかわからない。



「いらっしゃいませ」



 にこやかに対応してくれた職員さんに俺宛の荷物がないか訊くと、職員さんは「お待ちください」と言って奥に消えていった。

 少しすると、手に大荷物を抱えて帰ってきた。うわ、重そう。

 ドンとカウンターに木箱を置いて、もう一つあるのでお待ちくださいと言い置いてまたも裏に入って行く。

 えっと、これ、火酒の木箱だよな。何本入ってるんだろう。雄太から? それとも赤片喰さんから?

 待っていると、もう一つ同じ箱を職員さんが持ってきて、隣に置いた。



「こちらの箱が高橋様から、こちらの箱が赤片喰様からになっております。持てますか?」

「あ、大丈夫です」



 多分持ち上げるのは無理だから、インベントリで操作する。

 すると、箱に触れた瞬間吸い込まれるようにカバンの中に箱が入って、インベントリに火酒20、と表された。

 もう一つも同じようにしてインベントリに入れて、トータル40本の火酒がインベントリに収納された。



「それと、伝言なのですが、マック様。もしお時間があるのでしたら、このまま統括の部屋までいらしていただけないでしょうか」



 まさかのエミリさんからの呼び出しだった。

 でも今日はジャル・ガーさん日和だからと考えていると。



『健吾さえ時間が大丈夫なら、こっちは少しくらい時間が前後しても構わないから』



 というありがたい言葉を貰った。

 でも監視付きっていうのもな。



「すいません、あとからもう一度来るので、その時に奥に通してもらってもいいですか? 先に用事を済ませてしまいたいんです」

「そうですか……でも午後は少し統括が席を外してしまうので、その後となると、二日後になってしまいますが」

「二日後……? って、今度は俺が来れないです」

「でしたら、今ならおりますので、ぜひ。マック様が来たら必ず声を掛けるように職員一同きつく言われておりますので、よろしくお願いします」

「……はい」



 ここですれ違っちゃったらまた次いつ会えるのかわからないからなあ。

 声に出さずにヴィルさんにメッセージを打つ。



『これからちょっと英雄の所に行ってきます。頼まれた仕事中に申し訳ないんですけど、映像と音声を切っておくことは出来ないですか?』



 流石にエミリさんとの話を聞かれるのはたとえヴィルさんだろうとちょっとなと思って頼むと、すぐにメッセージが来た。



『わかった。こっちの映像と音声は切っておく。メッセージ機能は生きてるから、話が終わったらメッセージをよこしてくれないか? 鳥が目を閉じたらこっちの映像が切れたということになるからそしたら話しても大丈夫だ』

「すいませんありがとうございます」



 お礼を言うと、目の前の職員さんが「お気になさらず」と答えてきた。あ、声に出してたか。

 どうぞと奥の扉を指示されて、前にも入ったことのある部屋まで進んでいく。

 肩のヴィル鳥を見ると、すっかり目を閉じて寝ているような態勢に入っていて、丸くて可愛かった。

 エミリさんの部屋のドア前に着くと、とんとんと部屋をノックした。中からどうぞと声が聞こえたので、そっとドアを開けて入ると、エミリさんが顔を輝かせて「マック!」と席を立ちあがった。

 近くに立っていた人たちがさっと部屋から出ていく。最後の人が扉を閉めた瞬間、フッとドアに魔法陣が浮かんで消えた。これが声をシャットアウトする魔法陣かあ。途中までしか読み取れなかったよ。



「ごめんなさいね呼び出して。なかなかマックがここに顔を出さないからちょっと焦ってたのよ。午後から各地のギルドを回り始めないといけなくて」

「いいえ、俺こそ全然顔を出さなくてすいません。工房内で引きこもってて」

「さ、どうぞ。お茶でも淹れるわ」



 エミリさんが奥の流しに向かおうとしたので、慌ててそれを止める。

 また苦いのが出されたらさすがに大変だから、とは言わないけど。



「俺、ちょっと面白いお茶を持っているんで、一緒に飲みませんか?」

「あら、面白いお茶? ぜひ飲ませて欲しいわ」



 クラッシュそっくりの顔を輝かせてエミリさんが腰を下ろしなおす。俺も目の前に座って、インベントリから「聖水(希)」月光草バージョンを取り出した。カップ入りで熱々の物。出すときに気を付けないと零すんだよね。



「水魔法で出した水でお茶を淹れて祈ってたら出来ちゃった聖水茶なんですけど、どうぞ」



 俺の説明を聞いて、エミリさんの動きが止まった。エミリさんの驚いた表情が、そんなものこの世界にはなかったんだということを物語っていた。やっぱりね。

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