これは報われない恋だ。

朝陽天満

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238、とても「イイ剣」を手に入れた

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「それより、何か剣が欲しいんですけど」

「薬師さんも剣を使うのかい?」

「素材集めのときに一応使ってたりしたんですけど、最近手放しちゃって」

「薬師さんに使える剣ねえ……待ってね、探してみるわ。どんなのがいいのか考えてる?」



 女性はカウンター横にある木箱の蓋を開けながら俺を振り返った。どんなものって言われても。パーソナルレベルが80とかになっても剣のスキルは全く出なかった俺だからね。使えればいいかな。

 今まで使ってたのはどんなのだい、と訊かれて冒険者ギルドから最初に貰う剣を使ってたと言うと、女性はまたも驚いた顔をした。



「アレを使ってたんだ。じゃあ、他の何を使っても使いやすいだろうよ。でも筋力はあんまりなさそうだねえ。軽い物で、あんまり長くない物……弓、とかも使ったことないか。うーん……」

「片手は空けておきたいので、弓とか両手を使うのは出来れば避けたいです」



 俺の答えに頷いて、悩みながら木箱の中をごそごそと漁っていた女性は、手に何も取らずに木箱を閉めた。

 そして、カウンターの方に歩いて行って、カウンター裏の壁に掛けられていた一本の細い剣を手に取った。持ち手の所の装飾がとても凝っていて刀身が黒い両刃の剣だった。



「これは鋼と鉄で作られた『ティソナドスカラス』っていう面白いやつなんだけどねえ。見た目がすごく綺麗でしょ。持ってごらん」



 ハイっと渡されてそれを受け取ると、その剣は凄く軽くて持ちやすかった。結構長いのに。



「軽いでしょ。それを持って鏡を見てごらん」



 言われた通り、壁に掛けられている鏡を覗き込むと、剣を持ったひょろっとした俺が映っていた。うん、なんか滅茶苦茶頼りなくて弱そう……。

 複雑な顔をした俺と鏡越しに目が合った女性は、貸してごらん、と手を出してきた。

 剣を渡すと、女性がその剣を抜いて俺に向かって構える。

 途端に女性が一回り大きく見えた。うわ、すごく似合う。強そう。

 ついつい剣を鑑定すると、『ティソナドスカラス:攻撃力53 持つ者により雰囲気の変わる剣。一定数以上の筋力の者が持つと威圧を放ち、規定数に達していない筋力の者が持つと「衰威すいい」が発動し通常より弱く見える』となっている。だから俺が持つと滅茶苦茶弱く見えたんだ。くそう。やっぱり筋肉は大事ってことか。



「雰囲気が全然違うだろ。持つ人によって強く見えたり弱く見えたりする不思議な剣なんだよ。うちの旦那が遊び心で作ったもんでね。でもねえ、どっちが持っても攻撃力は同じ。筋力の違いで与えるダメージは違ってくるけど、剣自体の強さは一緒なんだよ。わかるかい? だから薬師さんが持ったら、確実に相手が油断するってことだよ。そこを突くと確実に有利に持ってけるから、これにしときな。少々お高いんだけどね」

「こんなのがあるんですね……でも違うのを買ってもまともに扱えないだろうしなあ。じゃあ、それをください」

「毎度あり。大丈夫。剣を扱えないやつがそれを振ってもここら辺の魔物なら倒しちまうくらいにはいい剣だからさ」

「ありがとうございます」



 刀身と同じ模様と色の鞘に納められた剣を渡されて、俺はそれを腰に付けた。剣だけ見るとすごくかっこいいのになあ。俺が着けると途端に残念になるのが勿体ない。ちらりと鏡に映った自分の姿を見て、力なくハハハと笑う。

 女性に剣のお金を払って、腰の剣を見下ろしながら、俺は武器屋を後にした。





「お、マック。とうとう剣を新しくしたのか。前のはへっぽこだったもんなあ。いつになったら初心者丸出しの剣を手放すのかと思って見てたがよ。ははは、一番面白い手放し方をしたよな」



 試しに魔物を狩ってみようと思って門に近付くと、立っていたマルクスさんがニヤニヤしながら声を掛けてきた。へっぽこって……その通りだけどさ。

 ヴィデロさんも俺の方を見て、顔を綻ばせた。



「可愛い剣を買ったんだな。すごくマックが可愛く引き立つ剣だ」



 それは弱く見えるからですねわかります。ヴィデロさんの言葉にもう一度力なく笑う。

 一定数以上の筋力ってことは、この二人が持ったらあの武器屋の女性みたいに威圧が発生するってことかな。

 ふとそう思った俺は、腰に下げられた剣を外した。



「ヴィデロさん。これ、ちょっと持って構えてみてくれる?」



 絶対に威圧が発生しているヴィデロさんはかっこいいもん。見たい。

 俺が剣を差し出すと、ヴィデロさんは「いいのか?」と訊いて、俺が頷くのを見てから剣を手に取った。

 黒に装飾のある鞘を持ったヴィデロさんはそれだけでもう目の保養。好き。



「これは……いい剣だな」

「あ? なんかさっきと雰囲気が変わったな」



 横で見ていたマルクスさんも剣に目が釘付けになっている。そりゃ、俺が持つと「衰威すいい」が発動するからね。

 ヴィデロさんは一気に真剣な顔つきになって、持ち手をしっかりと握りしめた。

 ス……と鞘から抜かれた黒い刀身が、空気を震わせる。

 俺もマルクスさんも、その雰囲気に息を呑んでいた。ちなみに通りすがりのプレイヤーたちもヴィデロさんの手元に注目していた。なんか、目を背けるとヤられる! っていう雰囲気がひしひしと伝わってくるんだもん。武器屋の女性が持った時よりさらに重い空気を感じて、俺はついついヴィデロさんに見惚れてしまった。カッコいい。好き。



「……なんだその剣」

「多分マルクスさんが持っても同じような雰囲気になるよ」



 驚いたような顔を崩せずにいるマルクスさんに笑いを誘われながら、ヴィデロさんの手から剣を受け取る。途端にしゅん……と覇気をなくす剣。お前も筋肉スキーか。仲間だな。

 ヴィデロさんも、その剣の変わり様にちょっと驚いている風だった。



「さっき武器屋の女性に勧められて買ったんだけど、一定数以上の筋力がある人が持つとすごく強く見えて、それ以下の人が持つとすごく侮られる剣なんだって。面白いよね。軽くて持ちやすいし。これから試し切りしてこようかと思ってたんだ」



 剣の説明をすると、二人は大まじめな顔で頷いていた。



「カランさんの目利きはすげえなあ。これほどマックに適した剣はねえかもな」

「確かにな。さすがカランさんだ。あの人に勧められたんだったら間違いないな」



 あの女性、カランさんって言うんだ。二人とも大絶賛だ。確かにすごい目利きだったよ。だって同じ筋肉スキー仲間な剣を予備知識なく勧めてくるし。



 気を付けて行って来いよ、の声を聞きながら、俺は名残惜し気に門を離れた。







 森に入ると、トレ周辺によくいる魔物、狼型の魔物が目の前に飛び出してきた。

 これで試し切りだ。と剣を構える。

 唸り声を発して飛び出してきた狼目がけて剣を振るうと、今まで力任せに振るってようやく皮を断ち切っていた手ごたえは、柔らかい果物によく研がれたナイフをサクッと刺し込むように簡単に吸い込まれていった。

 そして狼の悲鳴と、残りわずかまで削がれたHPバーが目に入る。



「え、嘘。二発で倒せるってこと……?」



 お腹からダラダラと血を流しながらこっちを見て唸る狼に目を向けつつ、ちょっと驚く。

 だって初期装備の剣はあんまりHP削れないから。目潰し投げて苦しんでる所を剣でザクザクやってようやく倒せるから。まあ、あの剣は攻撃力10くらいだったはずだから仕方ないんだけど。一気に攻撃力五倍になったからなあ。

 走り寄ってもう一度剣を振ると、狼は光となって消えていった。

 すげえ! と一人感動していると、遠くの方で声がした。



「よっしゃ今のでレベル上がった!」

「すごい! 何レベル?」

「32! そろそろクワットロに移動できるんじゃね?」

「もうここら辺の狼は一撃だもんね」



 楽しそうな会話に、頽れた俺。

 一撃で狼を。俺は二撃だったよ。しかもパーソナルレベル80超えだよ……。

 俺強い! って思った夢は一瞬で崩れ去った……。いいもん。俺、生産組だもん。剣を生業にしてるわけじゃないんだもん。剣で強くなくたって生きていけるもん。



 がっくりと項垂れた俺は、その後奥に行くこともなく、トボトボと門に帰って来たのだった。

 そして、「早かったな」と笑顔を向けてくれるヴィデロさんに抱き着いて、落ち込んだ心を浮上させたのだった。鎧の金属の冷たさが頭を冷やしてくれたよ……。苦笑しながらも引きはがすことなく俺を慰めてくれたヴィデロさん好き。







 往来で堂々とヴィデロさんを堪能していると、ピロンとメッセージが届いた。

 スノウグラスさんだった。

 今どこにいるか訊かれたので門にいると返すと、これからそっちに向かうとの事。

 それまではヴィデロさんを堪能しよう。



 それほど間を置かずに現れたスノウグラスさんは、穏やかな顔つきでヴィデロさんとマルクスさんに「昨日はお世話になりました」と頭を下げていた。

 そして俺を向いて、目を細めてありがとう、と一言。



「甘え続けるのもどうかと思って、マック君とのパーティーをどうするか相談しに来たんだ」

「パーティー……」



 そうだよね。もうパーティー申請とかメッセージとか受け付けなく出来たんだもんね。もう俺とパーティーを組んでるメリットがないんだよな。ちょっと寂しい。

 そしてふと腰の剣に手が触れた。そこでハッとする。



「一度だけ、パーティーとして一緒に森に行きませんか? あ、それと、お願いがあって」

「ああ、勿論いいとも。ただし、俺は戦闘は全く出来ないんだけど、それでもいいのか?」

「大丈夫です! あのトレイン君に剣をあげちゃったんで、実は俺新しい剣を買ったんです! それで、お願いっていうのは」



 俺の筋力が底上げされる支援魔法を俺に掛けて欲しい。



 そう言った瞬間悟ったヴィデロさんとマルクスさんは、一瞬にして顔を背けていた。あ、あれは笑いを堪えてるな。肩が震えてる。

 だって一定数以上の筋力になったら俺も強く見えるってことだろ。ってことは、支援魔法のバフで底上げされたら、剣が威圧を放ってくれるかもしれないってことだろ!

 目をキラキラさせてスノウグラスさんを見上げると、スノウグラスさんはプルプルしている門番さん二人を怪訝な顔で見ながら、「それくらいならお安い御用だよ」と言って即座に魔法を掛けてくれた。

 よし、ステータス底上げされた!

 気合いを入れて剣を抜く。

 抜いた瞬間、マルクスさんは頽れるようにそこに突っ伏した。



「ぎゃはははは! そう来ると思ったぜ! だめだ、苦しい……! マック……! 頼むから剣をしまってくれ……!」

「や、やっぱり、可愛いなマック……っ」



 二人の反応で、俺の実験結果がどうだったかがわかると思います。結論から言おう。バフでステータスを底上げしても、俺の「衰威」は立派に発動してくれた。いい仕事するぜほんと「衰威」ってやつは。嬉しくないけど。

 俺の威圧作戦は、マルクスさんとヴィデロさんの腹筋と、俺の心にダメージを残して終わりを告げたのだった。



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