これは報われない恋だ。

朝陽天満

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273、モントさんにお願い

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 ご飯を食べてシャワーを浴びて朝陽を浴びながらひと眠りした俺は、昼過ぎにもそもそと起きだして、ログインした。

 数時間寝たから結構頭はすっきりしている。

 『高橋と愉快な仲間たち』のメンバーの名前は全員灰色文字になってるから、もしかしたらまだ寝てるのかもしれない。魔大陸の魔物退治だもんなあ。って、よく考えたら、皆レベル150越えてたってことだよな。前はユイが80越えた! とか言ってたのに。勇者のパワーレベリングの過酷さがその急激レベルアップで伝わるよ。

 かくいう俺も、もうすぐレベル90の大台に乗るんだけどね。ヴィデロさんと一緒に行動している時にヴィデロさんが魔物を倒すと、ちゃんと俺にも経験値が入ってくるからそのおかげで。自分で倒した記憶はあんまりないから。戦闘以外の行動も経験値はつくけれど、それはパーソナルレベルの方じゃなくてジョブレベル、スキルレベルに入るから。トレの街付近を歩いてるだけな気がするのにレベル90とか、よく考えるとありえないし。

 適当にコッペパン風のパンに野菜と焼いた魔物肉を挟んで食べてから、それを量産して俺は工房を出た。ヴィデロさんに差し入れをしてからモントさんの所に跳ぼうと思って。

 夜通し森を走り回っていたプレイヤーはあらかた街に帰って来たらしく、街は人であふれていた。武器屋や防具屋も人であふれていた。臨時収入があったから新しい物を買うんだろうな。俺は剣も装備もばっちりだから、昨日の臨時収入はまだ使う気はないけど。カイルさんの所で野菜を買うのもいいかもな。そろそろ素材の仕入れをしないとだし。



 門では、疲れを感じさせない顔で、ヴィデロさんが立っていた。

 近寄っていくと、ヴィデロさんが面を上げて目を細めたのが見えた。カッコいい。



「ヴィデロさん、お疲れ様。大丈夫? 眠くない?」

「マックこそ。ちゃんと休んだのか? 俺は大丈夫。これからどこかに向かうのか? 森は大分落ち着いたけれど、気を付けろよ」

「うん。でも森じゃなくてちょっとセィまで行ってこようと思って。その前にヴィデロさんに差し入れ。簡単な物だけど、食べて」



 コッペパンを取り出すと、ヴィデロさんは笑顔でそれを受け取ってくれた。あとで休憩の時に食べるって。沢山あるからと次々出したら苦笑されちゃったけど。隣に立っていた門番さんがいいなあっていう顔で見てたからおすそ分けを渡したら「今日任務で俺ラッキー!」と喜んでくれた。大げさな。

 今日はヴィデロさんは早めに上がらせて貰えるらしい。二日分寝ないとだからゆっくり休んでね、というと、交代したら工房に顔を出したいとヴィデロさんが言ってたので、一も二もなく頷いた。

 あ、そしたらその時に、一緒に王宮に行ってもらえるように頼もうかな。でも……。



 もしヴィデロさんが、お母さんに会いたくないって言ったら、どうしよう。会ってもらわないといけないってのはあるんだけど、無理やり連れて行くのは嫌なんだよなあ。

 クエストだってのもあるし、これをクリアしないともしかしたら俺がこっちに引っ越してくることができなくなっちゃうかも、なんて思うんだけど、でも、この件に関してだけは無理強いしたくないっていうか。いきなり消えたお母さんに、ヴィデロさんも思うところはあるだろうし……。期限はないから、気長に説得って感じになるのかなあ。



 ヴィデロさんと別れて工房に戻ってくると、MPが全快なのを確認して、俺は魔法陣を描いた。目標はセィ城下街の農園。

 一瞬にして視界が変わり、目の前には広大な農地が広がった。

 その中心辺りで、モントさんが何か作業をしていた。

 見晴らしがいい場所に降り立ったせいか、俺が来たことにすぐ気付いたモントさんは、笑顔で手を振って俺を迎えてくれた。



「いつもながら面白い登場の仕方をするなマックは。ここに来たってことは、冒険者ギルドから依頼を受けてくれたってことか?」

「はい」

「それでよマック。お前さん、なんか面白いもんを持ってるな」



 モントさんの視線は、俺の手に固定されている。

 そこには、工房から見本として持ってきた小さめのプランターに植えられた『月光薬草』があった。



「講習会を開くのはいいんですけど、その前にこれを沢山作ってもらおうと思って」

「そりゃあ初めて見る薬草だな。新種か? どこで手に入れた……って畑の真ん中で立ち話もなんだな。まずは母屋に来い」



 モントさんは新しいもんを見るとつい興奮してな、と苦笑してから、俺を母屋に招き入れてくれた。





 勧められた椅子に腰を下ろすと、俺はモントさんの前にプランターを置いた。



「これは、薬草を聖水で育てた『月光薬草』っていう物です。作ったのは、獣人の薬師で、俺の師匠です。作り方は簡単で、薬草を水じゃなくて聖水で育てるだけです。これをモントさんに育てて欲しくて。これが育ったら薬草取り扱いの講習会を開きましょう」

「簡単に言いやがる……一枚とってみてもいいか?」

「どうぞ」



 俺が頷くと、モントさんは『月光薬草』を一枚丁寧にちぎり取って、じっくりと眺め始めた。光にかざしてみたり、ちょっとだけ噛んでみたり、匂いを嗅いでみたり。



「見た目以外はまんま薬草だな」

「はい。ちょっとだけ属性ついてますけど、そのまま薬草として使えます。普通にポーションとかも作れますし。何でこれを持ってきたかと言いますと」



 俺も一枚葉っぱを取って、テーブルの上に置いた。 

 色がついている葉脈の部分を指でなぞり、ここ、と呟く。



「これは薬草の葉脈なんですが、これをなぞらずにすり潰しちゃうと苦いポーションが出来上がるんですよ。それを師匠に習ってから味がよくなったんで、それがまず薬草の取り扱いの基本になるんですけど、これに沿って力加減を調整して少しずつ薬草を磨っていくと、甘くておいしいポーションが出来るようになるんです。その薬草の葉脈を理解するために、この『月光薬草』が大活躍するんです」

「ほう、確かに、こうしっかりと線が見えてるとわかりやすいな」

「教え方が下手なんで、これを育ててもらってる間に師匠に教え方を習ってくるつもりではいるんですけどね。モントさんにこれを多めに育ててもらおうかと思って。何人くらい参加するのかはわかりませんけど」



 気合い入れてたくさん作ってもらって、参加者3人くらい、とかだったら寂しいから、そこらへんはモントさんにお任せになっちゃうんだけど。

 返事を待っていると、モントさんは葉をテーブルに置いて、わかったと頷いた。



「取り敢えずやってやる。面白いじゃねえか。育てる聖水は教会で売ってるもんでいいのか? これはランクどんな奴で作ったんだ」

「あ、それ、ランクSの聖水で作っちゃってました。ランク低いので作ったことないからどうなんだろう……」



 全然そこらへん検証してなかった。失敗したな。ランクS聖水なんてそうそう手に入らないよなあ。

 うーんと唸っていると、モントさんが「わかった」と頷いた。



「マックはランクS聖水を手に入れられんのか。そしたらこっちにそれを横流ししてくれ。俺も教会から低いランクの聖水を買って、同時に育てたらどうなるのか確かめてみるからよ」



 そこまでやってもらえるととても助かります。

 ということで、俺はランクSの聖水をモントさんに渡すことにした。手持ちになかったので、その場で作ることにする。

 ずらっとテーブルに空き瓶を並べて、魔法陣で高濃度魔素の水を出し、祈りを捧げる。

 はい、原価は空き瓶だけという超安上がり聖水の出来上がりです。

 ついでに、教会から聖水を買うとまだかなり高いそうなので、ランクBの聖水もたくさん用意してみる。キラキラ具合が違うから、見間違うことはないはず。

 簡単に出来上がった聖水に、モントさんが「俺の中の常識ってもんがすげえ勢いでひっくり返ってるぜ……」と呟いていた。ごめんなさい。

 でもこっちが育ててとお願いするんだし、できる限りのことはしないとね。



「薬草の苗はこっちが専門だからこっちで用意するが……しかしまあ。さっきから驚かしてくれやがるぜ全く……」



 聖水をしまいながら、モントさんは溜め息を吐いていた。

 取り敢えず作ってみてから詳細を報告してくれるそうで、一週間後にまた来ることを約束して、俺は帰路に着いた。って言ってもMPを回復して跳ぶだけなんだけどね。魔法陣便利。







 トレの工房に着いた時には、なんだかんだと結構な時間になっていた。

 説明したり聖水作ったり、あとは世間話をしたりしてたからな。モントさん経由で輪廻の話を聞いちゃったときは思わずにやけちゃったし。だってトレアムさんの無意識の惚気が凄いってモントさんが笑ってるんだもん。確かにそうだけど。惚気って自覚してないらしいのが特に面白いって。きっと横に輪廻がいたら、顔がゆでだこになってるんじゃないかなあ。面白い。

 プランターを所定位置に置いて、聖水を掛ける。小さなじょうろからシャワー状に出てくる聖水は、とてもキラキラしていて綺麗だった。水やり楽しい。



 そんなことをしているうちに、工房のドアがトントンと叩かれた。

 玄関に急いでドアを開けると、そこには鎧を脱いだ普段着のヴィデロさんがいた。思わず顔が緩む。



「ヴィデロさん。入って」

「いきなりでごめんな」

「全然。嬉しいよ」



 工房に入ってきたヴィデロさんは、ドアが閉まると俺を腕の中に抱き込んだ。ああ、胸筋、今日も至福のひと時をありがとう。

 うっとりとヴィデロさんの胸筋に身体を預けて腕を回す。ああ、幸せ。



「こうしてゆっくりとマックを堪能したかったんだ」

「俺もヴィデロさんを堪能したかった。幸せ」



 ぐりぐりと胸筋に顔を擦り付けると、ヴィデロさんのくぐもった笑い声が聞こえた。

 顔を上げて、と囁かれて胸筋に未練を残しつつ顔をあげると、ヴィデロさんの顔が近付いてきた。ちゅ、と唇を啄ばまれて、ついうっとりと目を閉じる。



「もうセィには行ってきたのか?」

「うん。一応用事も終わったから、あとはヴィデロさんとゆっくり出来るよ」

「そうか……」



 ヴィデロさんは俺の腰に腕を回すと、ひょいと軽く俺を持ち上げた。

 抱っこ状態で進んで椅子に腰を下ろすと、そのまま膝に俺を乗せる。



「もう俺がいなくても、マックは簡単にセィまで行けるんだな……俺はマックに置いていかれっぱなしだ」

「そんなわけないじゃん。ヴィデロさんの方が俺なんかより全然凄いよ。ヴィデロさんすごく強いんだもん。俺は全然強くないからその強さが羨ましい。辺境の魔物も普通に倒せるって強すぎだよ」

「でも俺は、マックみたいに何かを作り出したりは全くできないから」



 少しだけ視線を落としたヴィデロさんは、そのまま瞳を動かし、部屋の隅に視線を向けた。

 そこには、辺境で買った黒い鎧があった。

 少しだけ雷を帯びている鎧は、相変わらず模様のラインが薄く光っていてとても綺麗だった。部屋が明るいからそこまでは目立たないけど。



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