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494、魚尽くしだ
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「『魔魚の肝』って何だろう」
思わず呟くと、雄太もインベントリを調べて、「俺は『魔魚の鱗』っての手に入れた」と呟いていた。
皆それぞれ『魔魚のなんたら』的な物をゲットしていて、ヴィデロさんに至っては、『魔魚の核』なんて物をゲットしていた。宝石みたいな青い魔石だった。
「ええと、『魔魚を形成する部位の一つ。毒素があるためそのまま使うことは出来ない。スタミナ上限値微上昇』だって。って、スタミナ上限値!?」
「マジかよ! 食えばもっとスタミナ伸びるってことかよ!」
これを食べればスタミナがもっと増えるってことか。回復じゃなくて上限値ってところが嬉しい。
これって食べる一択だよな!
と大興奮していると、ヴィデロさんが冷静に「毒素を抜いてからな」と俺と雄太に注意してくれた。
そうだった。毒素ってどうやって抜けるんだろう。毒素と闇ってやっぱり違うもんね。ダガーのご飯にはならないか。
「とりあえずそこらへんはあとで何とかするとして。皆が釣った魚は俺が捌くから、マックとヴィデロさんは釣りな」
「え、俺も魚新鮮なの食べたいんだけど」
「食わせねえとは言ってねえ。あの魔魚、ガンガン釣ってくれ。それはもう嫌ってくらい釣ってくれて構わねえ」
雄太にきりっと言われて半眼になる。
そんなこと。
「高橋が釣ればいいじゃないか。釣竿貸すから」
「俺が釣れると思ってるのか。さっきからちいせえの山ほど釣った俺が!」
「自慢かよ!」
俺は上級釣り竿を無理やり雄太に持たせて、皆の釣った魚を奪い取った。
簡易調理器をもってるのは俺だ。ヴィデロさんに美味い魚料理を食べさせるのだ。
「というわけで、魚貰っていい?」
「もちろん。めちゃくちゃ美味しいのを期待してるわ」
「私、前に湖で作ってくれたのが食べたいな」
「もっと釣って来るから」
皆がエールを送ってくれたので、俺はホクホクと料理担当になった。
ヴィデロさんは俺の護衛をするということで、釣り竿をブレイブに貸している。
二人ともすっげえ魚を釣ってくれ。
簡易調理器具を駆使して料理を作っている間に、魔物が二匹ほど現れたけれど、ヴィデロさん一人で撃退して事なきを得た。
雄太は「魔魚釣れねええええええ」と絶叫しながら大きな魚を三匹ほど釣っていた。それだけ釣ったら上等だよ。だって一匹がユイの腰くらいまであるんだもん。そんなにはここで料理できないと声を掛けると、雄太はそれをインベントリにしまっていた。今度クワットロに行って、海鮮屋のジーモさんに捌いてもらうかと呟いていたので俺も密かにその案を採用した。
ブレイブは今の所ヒットなしだけど、海里と並んで一緒にゆっくりと釣り糸を垂らしてる様は、釣り堀デートの様相を呈している。だって会話が「やだ、針が取れない」「貸してみろよ。俺が取ってやるよ」「ありがとう。ブレイブほんと器用よね。カッコいい」「ありがとう」なんて言ってる。っていうか中身を知ってるのに、すっごく様になってるっていうのがやっぱりなんていうか不思議だ。
「できたよー」
俺は皆にそう声をかけて、足元を見た。
地面に使っていない魔物の皮を敷いて、その上に所狭しと料理を並べたのだ。
ユイに頼まれたフルーツソース掛けもあるし、単純に塩で焼いたものもある。鍋で煮込んだ魚は、白身がすごく締まってなかなか美味しいし出汁もばっちり。
皆腹が減っていたらしく、早速釣り竿を引き上げようとしていた。
瞬間、ブレイブの口から「来た!」という叫び声がした。
釣り竿のしなり具合がさっきの俺と同じ状態になっている。
引きが強すぎて、ブレイブ一人じゃ引き摺られそうになっているので、海里と雄太がすぐに手を貸して、三人で竿を引っ張った。
え、もしかして、ヴィデロさんって二人分以上の力があるってこと?
三人で引き摺られそうになってるけど、ヴィデロさんと俺だけでかなり安定してたし。さすが。カッコいい。
見守っていると、気合と共にさっきより大きい魔魚が釣りあげられた。
「こっちに来ると料理がダメになるからね!」
と注意しながら参戦しようとすると、雄太が大剣を揮いながら「お前は飯番してろ!」と叫んだ。
HPバーがさっきの魔魚よりも一本多いのが見える。釣り竿は上手いこと外れたらしく、後ろの方に置いてあった。
それを回収しつつ料理の横で見物することにする。
ヴィデロさんも腕を組んで「俺たちは違うほうから魔物が来たらそっちをやることにしよう」と言って見物していた。
たまに「流石に強いな……」なんて呟いてるのが聞こえるけど、ヴィデロさんはもっと強いからね。動きが綺麗っていうかなんて言うか洗練されてるから。見惚れる。
力説すると、ヴィデロさんは苦笑していた。
さほど時間もかからずに魔魚は光となって消えていった。そして俺はまたしても『魔魚の肝』を手に入れた。ヴィデロさんは今度は『魔魚の澄ヒレ』というのをゲットしたらしく、全然戦っていないのに手に入れるのは申し訳ない、と雄太に渡そうとしていた。
皆いい笑顔で料理を囲み、新鮮魚を楽しんだ。なんかピクニックみたいで楽しい。
「やっぱ魚うめえ」
「ほんとね。しかも自分が釣ったんだと思うとさらに美味しさが増すわ」
「釣りもなかなか楽しいな」
「うん。魚をたくさん釣るのって爽快感あるよね」
俺は一匹しか釣ってないけどな。心の中でユイにそう突っ込む。
でも大丈夫。体積でいったらきっと二番目。よし、釣り大会、準優勝だ。なんてね。
焼き魚のフルーツソース掛けを食べながら一人で頷いていると、雄太が徐に松明を出した。そして、何本か松明を組み合わせて、焚火状態にした。
「このやり方勇者から教わったんだ。焚火するときは森の木より松明の方が火力が安定するぞって。そして魔物肉を木の枝に刺してワイルド料理を作っててさ。それがまた美味くて。きっと魚も美味いんじゃねえ?」
そう言いながら30センチくらいの魚を木の枝に刺して火の回りに立てる。確かにそれ美味いやつだ。水が綺麗だから、魚も臭みがなくて、反対に塩気もないからとインベントリから調味料を出すと、雄太が心得たとばかりに魚に塩を塗り込む。美味そう。そこでユイが何か詠唱すると、ボッと松明の火がでかくなって魚を包み込んだ。
火が消えると、そこにはこんがりおいしそうに焼かれた魚があった。
「こうすると、ちゃんと中まで焼けてすぐ食べられるんだって勇者がね」
勇者ワイルドだな。王女様を奥さんにするくらいだから、貴族的な何かだと思ってたけど、もしかして違うのかな。それとも魔王討伐の際の旅でそういう技術を覚えたのかな。
ヴィデロさんは魚をそうやって食べたことがなかったらしく、楽しそうな顔でかぶりついていた。
大満足の魚尽くし昼食だった。
食後の聖水茶を飲んでいると、ピロンとチャットメッセージが届いた。
エリモさんからだった。
読んでいくと、どうやらリザは聖水茶を大層お気に召したらしい。『香石』を食べる時よりも満足そうにお茶を飲むんだそうだ。だから、聖水茶くださいと書かれていた。
そして、一緒に戦闘していたら、リザがすこし成長したって。
育ってるってことかな。小さいのは、子供だからだったのかな。
「エリモさんたちそろそろ神殿に入るのかな」
リザも一緒に戦っているのを想像すると危ないやら可愛いやら複雑な気分になるけれど、俺がそんなことを呟いていると、雄太たちが怪訝な顔をして俺を見ていた。
「何でその情報を知ってるんだよ」
「だって昨日神殿の場所が分かったから今日行くんだって言ってたし」
「誰が」
「『リターンズ』の三人が」
「どこで」
「トレのギルド横の食堂で昨日一緒にご飯食べたんだ」
「……さすがとある有名な薬師だよな」
呆れたような雄太の顔になんだよと返すと、「ほんと人タラシ」と雄太が半眼で呟いた。
どうしてそうなる。
俺も半眼になりながら、リザのためにいい香りの聖水茶ランクSをたんまり作って渡そう、と心に刻むのだった。
思わず呟くと、雄太もインベントリを調べて、「俺は『魔魚の鱗』っての手に入れた」と呟いていた。
皆それぞれ『魔魚のなんたら』的な物をゲットしていて、ヴィデロさんに至っては、『魔魚の核』なんて物をゲットしていた。宝石みたいな青い魔石だった。
「ええと、『魔魚を形成する部位の一つ。毒素があるためそのまま使うことは出来ない。スタミナ上限値微上昇』だって。って、スタミナ上限値!?」
「マジかよ! 食えばもっとスタミナ伸びるってことかよ!」
これを食べればスタミナがもっと増えるってことか。回復じゃなくて上限値ってところが嬉しい。
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と大興奮していると、ヴィデロさんが冷静に「毒素を抜いてからな」と俺と雄太に注意してくれた。
そうだった。毒素ってどうやって抜けるんだろう。毒素と闇ってやっぱり違うもんね。ダガーのご飯にはならないか。
「とりあえずそこらへんはあとで何とかするとして。皆が釣った魚は俺が捌くから、マックとヴィデロさんは釣りな」
「え、俺も魚新鮮なの食べたいんだけど」
「食わせねえとは言ってねえ。あの魔魚、ガンガン釣ってくれ。それはもう嫌ってくらい釣ってくれて構わねえ」
雄太にきりっと言われて半眼になる。
そんなこと。
「高橋が釣ればいいじゃないか。釣竿貸すから」
「俺が釣れると思ってるのか。さっきからちいせえの山ほど釣った俺が!」
「自慢かよ!」
俺は上級釣り竿を無理やり雄太に持たせて、皆の釣った魚を奪い取った。
簡易調理器をもってるのは俺だ。ヴィデロさんに美味い魚料理を食べさせるのだ。
「というわけで、魚貰っていい?」
「もちろん。めちゃくちゃ美味しいのを期待してるわ」
「私、前に湖で作ってくれたのが食べたいな」
「もっと釣って来るから」
皆がエールを送ってくれたので、俺はホクホクと料理担当になった。
ヴィデロさんは俺の護衛をするということで、釣り竿をブレイブに貸している。
二人ともすっげえ魚を釣ってくれ。
簡易調理器具を駆使して料理を作っている間に、魔物が二匹ほど現れたけれど、ヴィデロさん一人で撃退して事なきを得た。
雄太は「魔魚釣れねええええええ」と絶叫しながら大きな魚を三匹ほど釣っていた。それだけ釣ったら上等だよ。だって一匹がユイの腰くらいまであるんだもん。そんなにはここで料理できないと声を掛けると、雄太はそれをインベントリにしまっていた。今度クワットロに行って、海鮮屋のジーモさんに捌いてもらうかと呟いていたので俺も密かにその案を採用した。
ブレイブは今の所ヒットなしだけど、海里と並んで一緒にゆっくりと釣り糸を垂らしてる様は、釣り堀デートの様相を呈している。だって会話が「やだ、針が取れない」「貸してみろよ。俺が取ってやるよ」「ありがとう。ブレイブほんと器用よね。カッコいい」「ありがとう」なんて言ってる。っていうか中身を知ってるのに、すっごく様になってるっていうのがやっぱりなんていうか不思議だ。
「できたよー」
俺は皆にそう声をかけて、足元を見た。
地面に使っていない魔物の皮を敷いて、その上に所狭しと料理を並べたのだ。
ユイに頼まれたフルーツソース掛けもあるし、単純に塩で焼いたものもある。鍋で煮込んだ魚は、白身がすごく締まってなかなか美味しいし出汁もばっちり。
皆腹が減っていたらしく、早速釣り竿を引き上げようとしていた。
瞬間、ブレイブの口から「来た!」という叫び声がした。
釣り竿のしなり具合がさっきの俺と同じ状態になっている。
引きが強すぎて、ブレイブ一人じゃ引き摺られそうになっているので、海里と雄太がすぐに手を貸して、三人で竿を引っ張った。
え、もしかして、ヴィデロさんって二人分以上の力があるってこと?
三人で引き摺られそうになってるけど、ヴィデロさんと俺だけでかなり安定してたし。さすが。カッコいい。
見守っていると、気合と共にさっきより大きい魔魚が釣りあげられた。
「こっちに来ると料理がダメになるからね!」
と注意しながら参戦しようとすると、雄太が大剣を揮いながら「お前は飯番してろ!」と叫んだ。
HPバーがさっきの魔魚よりも一本多いのが見える。釣り竿は上手いこと外れたらしく、後ろの方に置いてあった。
それを回収しつつ料理の横で見物することにする。
ヴィデロさんも腕を組んで「俺たちは違うほうから魔物が来たらそっちをやることにしよう」と言って見物していた。
たまに「流石に強いな……」なんて呟いてるのが聞こえるけど、ヴィデロさんはもっと強いからね。動きが綺麗っていうかなんて言うか洗練されてるから。見惚れる。
力説すると、ヴィデロさんは苦笑していた。
さほど時間もかからずに魔魚は光となって消えていった。そして俺はまたしても『魔魚の肝』を手に入れた。ヴィデロさんは今度は『魔魚の澄ヒレ』というのをゲットしたらしく、全然戦っていないのに手に入れるのは申し訳ない、と雄太に渡そうとしていた。
皆いい笑顔で料理を囲み、新鮮魚を楽しんだ。なんかピクニックみたいで楽しい。
「やっぱ魚うめえ」
「ほんとね。しかも自分が釣ったんだと思うとさらに美味しさが増すわ」
「釣りもなかなか楽しいな」
「うん。魚をたくさん釣るのって爽快感あるよね」
俺は一匹しか釣ってないけどな。心の中でユイにそう突っ込む。
でも大丈夫。体積でいったらきっと二番目。よし、釣り大会、準優勝だ。なんてね。
焼き魚のフルーツソース掛けを食べながら一人で頷いていると、雄太が徐に松明を出した。そして、何本か松明を組み合わせて、焚火状態にした。
「このやり方勇者から教わったんだ。焚火するときは森の木より松明の方が火力が安定するぞって。そして魔物肉を木の枝に刺してワイルド料理を作っててさ。それがまた美味くて。きっと魚も美味いんじゃねえ?」
そう言いながら30センチくらいの魚を木の枝に刺して火の回りに立てる。確かにそれ美味いやつだ。水が綺麗だから、魚も臭みがなくて、反対に塩気もないからとインベントリから調味料を出すと、雄太が心得たとばかりに魚に塩を塗り込む。美味そう。そこでユイが何か詠唱すると、ボッと松明の火がでかくなって魚を包み込んだ。
火が消えると、そこにはこんがりおいしそうに焼かれた魚があった。
「こうすると、ちゃんと中まで焼けてすぐ食べられるんだって勇者がね」
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ヴィデロさんは魚をそうやって食べたことがなかったらしく、楽しそうな顔でかぶりついていた。
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そして、一緒に戦闘していたら、リザがすこし成長したって。
育ってるってことかな。小さいのは、子供だからだったのかな。
「エリモさんたちそろそろ神殿に入るのかな」
リザも一緒に戦っているのを想像すると危ないやら可愛いやら複雑な気分になるけれど、俺がそんなことを呟いていると、雄太たちが怪訝な顔をして俺を見ていた。
「何でその情報を知ってるんだよ」
「だって昨日神殿の場所が分かったから今日行くんだって言ってたし」
「誰が」
「『リターンズ』の三人が」
「どこで」
「トレのギルド横の食堂で昨日一緒にご飯食べたんだ」
「……さすがとある有名な薬師だよな」
呆れたような雄太の顔になんだよと返すと、「ほんと人タラシ」と雄太が半眼で呟いた。
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