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498、勇者は勇者だった……
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勇者はいい笑顔で俺を迎え入れてくれた。
「面白い物を作ったんだって? 俺にも見せてくれないか」
「……喜んで」
雄太たちをちらりと見ると、皆顔の前で手を合わせて「ごめん」の形をしていた。
「魔魚を釣ったことを自慢しちまったんだよ」
「魚を王女様に提供してご飯作ってもらったの。だから勇者には伝えてて。魔魚のことも」
「代わりに王女様のレシピ、マック君にあげるから許して」
「王女様が魚好きだって聞いたから」
おいしいご飯を食べさせて貰って話が弾んだらしい。
それで、俺が新アイテムを色々調べてることまで話したらしい。勇者も『魔魚の肝』に食いついたんだって。今も自身の身体強化には意欲的だからって。まだまだ魔王と対峙する気満々なんだね勇者。
「大丈夫。勇者がもっと強くなったらそれはそれでサラさん救出がしやすくなるんでしょ」
俺がそう言った瞬間、勇者が俺の肩をガシッと掴んだ。
「詳しい話はうちで聞く。招待しよう」
肩を組まれて引き摺られるように騎士団詰所を後にしながら、俺は勇者の「恩に着る」という小さな声を聴いた気がした。
『魔魚の肝』をありったけ使って作りまくった『スタミナレイズポーション』を勇者の家の応接室のテーブルに並べる。
王女様自ら淹れてくれたお茶に口をつけて、余りの美味しさに声をあげると、王女様は「ふふ、ありがとうございます」ととても綺麗に笑った。
「これが『魔魚の肝』で作った『スタミナレイズポーション』。スタミナ上限値が3上がるアイテム。でもレシピは俺が発見したんじゃなくて、師匠が作ってくれたやつです」
皆が一本ずつ瓶を手にしげしげと瓶の中身を見ている。
色は薄い青で、蓋を開けた時の香りはミント風。すっごくさっぱりしそうな感じだった。もちろんちゃんとヴィデロさんにあげる分は省き済み。俺の分もね。
「値が付けられないようなアイテムだな。言い値で買わせては貰えないだろうか」
勇者が真顔でそんなことを言うので、ちょっとだけ考える。何せ、この素材、雄太たちと協力して手に入れたものだから、勇者が言い値って言ってもそれは俺だけが手に入れていい物じゃないから。
どうしよう、と雄太を見ると、雄太はいい顔でサムズアップしていた。あの顔は俺の好きにしろってことだ。
「わかりました。ええと、ええと、王女様の手料理で……」
思いつく限り最大の条件を口に出した瞬間、雄太が「そこは現金だろ」とがっかりした顔をした。ああ、さっきのサムズアップはぼったくれ、の意味だったんだな。
「あら、そんなことでよろしいのですか? 嬉しいわ。いつでもごちそう致しますわね。ね、アル」
「ああ……ジャスミンの作る飯は最高にして至高だからな」
「最初の頃に作っていた消し炭もそう言って食べていましたわね」
おかしそうに笑う王女様と勇者の会話を聞いて、戦慄が走る。
え、王女様消し炭を出したの? それを勇者は躊躇わずに食べて最高とか言ったの? あんたは勇者や。いや、勇者なんだけど、違う意味でも勇者や。きっと王女様は最大級の愛を感じてたんじゃないかな。今なおラブラブな神髄がわかった気がした。
「ジャスミンが俺のために作ってくれた、それだけでもう俺は泣き叫びたくなるほど嬉しい」
「本当に泣き叫んでいた時期もありましたわね。懐かしいわ」
いったいどんな関係なんだろう、とドキドキしながら二人を見ていると、雄太が「そっとしておいてやれ……」と俺の肩にポンと手を置いた。
「大丈夫よマック。あの二人、ああ見えてちゃんと神殿で婚姻の儀を受けることが出来た夫婦ですから。今までにないくらいに一面に花が咲いたらしいわ。お祝いをしてもらったときに話して貰ったのよ」
「へえ。そっか。あの花、綺麗だったもんねえ」
「本当にね。でもなぜか欲しいのは一輪だけなのよねえ。好きなだけって言われたのに。ブレイブも一輪だけ手に取って持って入ったのよ」
「あ、俺も一輪だけで大満足した。あれなんだろうねえ」
海里と婚姻の儀の時の話をしていると、それに気付いたらしい王女様がそれはね、と口を開いた。
曰く、花を手に取る者の心の割合を示すんだそうだ。沢山手に取る人は、一緒に花を手に取った人と同じくらい大事なことが他にも大分あるってことで、一輪の場合心のほとんどをその愛する人が占めているってことらしい。よくわからない、と首をひねると、王女様が教えてくれた。
「私は二本、アルは四本の枝を手折ったわ。アルも好きだったけれど、この王国のことも同じくらい気がかりだったので。そして、アルはやはり心の大部分をかけがえのない仲間で占められていましたから。あなた方は、一番が相手なのですね。素敵なことよ」
なるほど、と納得した。俺の基本が何をするにもヴィデロさんがよくなるようにってことだから、調薬も錬金もADOも全て二の次になってるんだ。
だからこその一輪だったのか、と思わず口元を緩める。ヴィデロさんも一輪しか手にしなかったから、きっと同じ気持ちだったんだ。
「でもね、たくさん花を手折ったからといって、それが悪いことじゃないのです。それだけは間違えないでくださいね。その人の心は、どれだけ愛し合っていようともその人のもの。愛するもの以外にも大事なことがあることが、その人の今の状態を形作っている場合もあります。だから、あそこでもしアルが一本しか手に取らなかったとしたら、私はアルの愛情を疑いました。私よりも大事な事柄がないはずがないと。そういうものです」
ゆったりと微笑んで、王女様は勇者に視線を向けた。勇者も不敵な笑みを見せて、「そうだな」と頷いた。
「ジャスミンと婚姻の儀を受けに行ったときは、ほとんど魔大陸のことしか考えられなかったからな。何せ帰ってきたのがエミリと俺だけだ。残りの二人のことが心残りでならなかった。ハッキリ言って、ジャスミンよりもな」
「それでこそ、アルフォードよ」
二人は何かを思い出すようにお互いの瞳を覗き込み、目を細めた。
俺たちは誰一人口を挟めなかった。
色々と関わってこなかったら知り得なかった魔王討伐の裏側。
それが垣間見えて、言葉が出なかった。
実際に魔王と対峙した勇者と、帰ってきた勇者を支えた王女様。どんな気分でいたんだろう、なんて、考えるのもおこがましいかな。
「魔王、今度こそ倒したいな」
「もちろん倒すに決まってんだろ。ラスボス戦に向けてレベルアップしねえと」
「ほんとにね。スキルレベル上げないと」
「私はもっと強い魔法を覚えたいな」
「俺はもっと手数を増やして、どんな状況でも打開できるようになりたい」
ラスボス戦。
そう言ってしまえば簡単だけど、負けることは出来ない、コンティニューの出来ない最終決戦だ。
セイジさんの準備が整い、ラスボス戦が開始されるまでに、俺はどれだけ何を出来るようになるんだろう。
さしあたっては調薬レベルをあげて腕を上げることかな。蘇生薬はランクSにしとかないとサラさんが戻ってこないかもしれないから。
いまだにセイジさんのクエストはクリアになってないっていうのは、やっぱりサラさんに使えってことだよな。
たくさん作って皆が十分復活できるくらいに持っておかないと。
ぐっと心に誓って、俺は雄太と拳を合わせた。
美味しい辺境の魔物の肉を使った料理をいただき、俺は勇者宅を後にした。
ちょっと騎士団に寄ってってくれという雄太の言葉に頷いて、道を歩く。
雄太が纏っている長光さん作の鎧は、トレでは立派過ぎて浮くけれど、辺境では何ら違和感なく馴染んでいた。っていうかいつ見ても辺境を拠点にしてるプレイヤー鎧立派すぎ。胸当てローブの俺って逆に目立たない?
ふと、遠くに見えるギルドの入り口から魔法使いさんが出てくるのが見えた。
ついつい大きく手を振って、魔法使いさんを呼ぶと、次々『リターンズ』の人たちが出てきた。
「おう! 一昨日ぶりだなマック。周りにいるのは『高橋と愉快な仲間たち』か」
「ども」
「こんにちは」
駆け足で近寄ってきて、皆がよ、と手を挙げる。リザもエリモさんの首もとで大きな口を開けた。可愛い。
「昨日はどうだった?」
神殿のことを訊くと、『リターンズ』の皆はちょっとだけ死んだ目になりながら「クリアした」と答えてくれた。
クリアしたんだ。そしてやっぱりえげつない最終試練だったんだ。
思わず乾いた笑いを漏らすと、エリモさんが俺の顔を見て、「もしかしてマックもクリア済みか?」とそっと聞いてきたので、頷いた。
「道理で強いわけだ。ってかあの『聖水茶』っての? あれってマックオリジナルか?」
「うん。あれは聖水ランクSだから作るのはコツがいるかな」
「マジかあ。あれ飲むリザがめちゃくちゃ可愛くてさ。リザ用小さいコップも特注してもらったんだよ」
な、というエリモさんの声に、リザがちょろっと舌を出す。
「なあ、『リターンズ』さん。それってなんなんだ?」
雄太がリザを見ながら口を挟んでくる。エリモさんはリザの首を撫でながら、「俺のリザだ」なんて返答にもなっていない返答を返してきた。
でも聖水を飲んで喜ぶんなら、リザももしかして魔獣じゃなくて聖獣なんじゃないのかな。
そのことを言うと、エリモさんが「どう違うんだ?」と首をかしげていた。
「面白い物を作ったんだって? 俺にも見せてくれないか」
「……喜んで」
雄太たちをちらりと見ると、皆顔の前で手を合わせて「ごめん」の形をしていた。
「魔魚を釣ったことを自慢しちまったんだよ」
「魚を王女様に提供してご飯作ってもらったの。だから勇者には伝えてて。魔魚のことも」
「代わりに王女様のレシピ、マック君にあげるから許して」
「王女様が魚好きだって聞いたから」
おいしいご飯を食べさせて貰って話が弾んだらしい。
それで、俺が新アイテムを色々調べてることまで話したらしい。勇者も『魔魚の肝』に食いついたんだって。今も自身の身体強化には意欲的だからって。まだまだ魔王と対峙する気満々なんだね勇者。
「大丈夫。勇者がもっと強くなったらそれはそれでサラさん救出がしやすくなるんでしょ」
俺がそう言った瞬間、勇者が俺の肩をガシッと掴んだ。
「詳しい話はうちで聞く。招待しよう」
肩を組まれて引き摺られるように騎士団詰所を後にしながら、俺は勇者の「恩に着る」という小さな声を聴いた気がした。
『魔魚の肝』をありったけ使って作りまくった『スタミナレイズポーション』を勇者の家の応接室のテーブルに並べる。
王女様自ら淹れてくれたお茶に口をつけて、余りの美味しさに声をあげると、王女様は「ふふ、ありがとうございます」ととても綺麗に笑った。
「これが『魔魚の肝』で作った『スタミナレイズポーション』。スタミナ上限値が3上がるアイテム。でもレシピは俺が発見したんじゃなくて、師匠が作ってくれたやつです」
皆が一本ずつ瓶を手にしげしげと瓶の中身を見ている。
色は薄い青で、蓋を開けた時の香りはミント風。すっごくさっぱりしそうな感じだった。もちろんちゃんとヴィデロさんにあげる分は省き済み。俺の分もね。
「値が付けられないようなアイテムだな。言い値で買わせては貰えないだろうか」
勇者が真顔でそんなことを言うので、ちょっとだけ考える。何せ、この素材、雄太たちと協力して手に入れたものだから、勇者が言い値って言ってもそれは俺だけが手に入れていい物じゃないから。
どうしよう、と雄太を見ると、雄太はいい顔でサムズアップしていた。あの顔は俺の好きにしろってことだ。
「わかりました。ええと、ええと、王女様の手料理で……」
思いつく限り最大の条件を口に出した瞬間、雄太が「そこは現金だろ」とがっかりした顔をした。ああ、さっきのサムズアップはぼったくれ、の意味だったんだな。
「あら、そんなことでよろしいのですか? 嬉しいわ。いつでもごちそう致しますわね。ね、アル」
「ああ……ジャスミンの作る飯は最高にして至高だからな」
「最初の頃に作っていた消し炭もそう言って食べていましたわね」
おかしそうに笑う王女様と勇者の会話を聞いて、戦慄が走る。
え、王女様消し炭を出したの? それを勇者は躊躇わずに食べて最高とか言ったの? あんたは勇者や。いや、勇者なんだけど、違う意味でも勇者や。きっと王女様は最大級の愛を感じてたんじゃないかな。今なおラブラブな神髄がわかった気がした。
「ジャスミンが俺のために作ってくれた、それだけでもう俺は泣き叫びたくなるほど嬉しい」
「本当に泣き叫んでいた時期もありましたわね。懐かしいわ」
いったいどんな関係なんだろう、とドキドキしながら二人を見ていると、雄太が「そっとしておいてやれ……」と俺の肩にポンと手を置いた。
「大丈夫よマック。あの二人、ああ見えてちゃんと神殿で婚姻の儀を受けることが出来た夫婦ですから。今までにないくらいに一面に花が咲いたらしいわ。お祝いをしてもらったときに話して貰ったのよ」
「へえ。そっか。あの花、綺麗だったもんねえ」
「本当にね。でもなぜか欲しいのは一輪だけなのよねえ。好きなだけって言われたのに。ブレイブも一輪だけ手に取って持って入ったのよ」
「あ、俺も一輪だけで大満足した。あれなんだろうねえ」
海里と婚姻の儀の時の話をしていると、それに気付いたらしい王女様がそれはね、と口を開いた。
曰く、花を手に取る者の心の割合を示すんだそうだ。沢山手に取る人は、一緒に花を手に取った人と同じくらい大事なことが他にも大分あるってことで、一輪の場合心のほとんどをその愛する人が占めているってことらしい。よくわからない、と首をひねると、王女様が教えてくれた。
「私は二本、アルは四本の枝を手折ったわ。アルも好きだったけれど、この王国のことも同じくらい気がかりだったので。そして、アルはやはり心の大部分をかけがえのない仲間で占められていましたから。あなた方は、一番が相手なのですね。素敵なことよ」
なるほど、と納得した。俺の基本が何をするにもヴィデロさんがよくなるようにってことだから、調薬も錬金もADOも全て二の次になってるんだ。
だからこその一輪だったのか、と思わず口元を緩める。ヴィデロさんも一輪しか手にしなかったから、きっと同じ気持ちだったんだ。
「でもね、たくさん花を手折ったからといって、それが悪いことじゃないのです。それだけは間違えないでくださいね。その人の心は、どれだけ愛し合っていようともその人のもの。愛するもの以外にも大事なことがあることが、その人の今の状態を形作っている場合もあります。だから、あそこでもしアルが一本しか手に取らなかったとしたら、私はアルの愛情を疑いました。私よりも大事な事柄がないはずがないと。そういうものです」
ゆったりと微笑んで、王女様は勇者に視線を向けた。勇者も不敵な笑みを見せて、「そうだな」と頷いた。
「ジャスミンと婚姻の儀を受けに行ったときは、ほとんど魔大陸のことしか考えられなかったからな。何せ帰ってきたのがエミリと俺だけだ。残りの二人のことが心残りでならなかった。ハッキリ言って、ジャスミンよりもな」
「それでこそ、アルフォードよ」
二人は何かを思い出すようにお互いの瞳を覗き込み、目を細めた。
俺たちは誰一人口を挟めなかった。
色々と関わってこなかったら知り得なかった魔王討伐の裏側。
それが垣間見えて、言葉が出なかった。
実際に魔王と対峙した勇者と、帰ってきた勇者を支えた王女様。どんな気分でいたんだろう、なんて、考えるのもおこがましいかな。
「魔王、今度こそ倒したいな」
「もちろん倒すに決まってんだろ。ラスボス戦に向けてレベルアップしねえと」
「ほんとにね。スキルレベル上げないと」
「私はもっと強い魔法を覚えたいな」
「俺はもっと手数を増やして、どんな状況でも打開できるようになりたい」
ラスボス戦。
そう言ってしまえば簡単だけど、負けることは出来ない、コンティニューの出来ない最終決戦だ。
セイジさんの準備が整い、ラスボス戦が開始されるまでに、俺はどれだけ何を出来るようになるんだろう。
さしあたっては調薬レベルをあげて腕を上げることかな。蘇生薬はランクSにしとかないとサラさんが戻ってこないかもしれないから。
いまだにセイジさんのクエストはクリアになってないっていうのは、やっぱりサラさんに使えってことだよな。
たくさん作って皆が十分復活できるくらいに持っておかないと。
ぐっと心に誓って、俺は雄太と拳を合わせた。
美味しい辺境の魔物の肉を使った料理をいただき、俺は勇者宅を後にした。
ちょっと騎士団に寄ってってくれという雄太の言葉に頷いて、道を歩く。
雄太が纏っている長光さん作の鎧は、トレでは立派過ぎて浮くけれど、辺境では何ら違和感なく馴染んでいた。っていうかいつ見ても辺境を拠点にしてるプレイヤー鎧立派すぎ。胸当てローブの俺って逆に目立たない?
ふと、遠くに見えるギルドの入り口から魔法使いさんが出てくるのが見えた。
ついつい大きく手を振って、魔法使いさんを呼ぶと、次々『リターンズ』の人たちが出てきた。
「おう! 一昨日ぶりだなマック。周りにいるのは『高橋と愉快な仲間たち』か」
「ども」
「こんにちは」
駆け足で近寄ってきて、皆がよ、と手を挙げる。リザもエリモさんの首もとで大きな口を開けた。可愛い。
「昨日はどうだった?」
神殿のことを訊くと、『リターンズ』の皆はちょっとだけ死んだ目になりながら「クリアした」と答えてくれた。
クリアしたんだ。そしてやっぱりえげつない最終試練だったんだ。
思わず乾いた笑いを漏らすと、エリモさんが俺の顔を見て、「もしかしてマックもクリア済みか?」とそっと聞いてきたので、頷いた。
「道理で強いわけだ。ってかあの『聖水茶』っての? あれってマックオリジナルか?」
「うん。あれは聖水ランクSだから作るのはコツがいるかな」
「マジかあ。あれ飲むリザがめちゃくちゃ可愛くてさ。リザ用小さいコップも特注してもらったんだよ」
な、というエリモさんの声に、リザがちょろっと舌を出す。
「なあ、『リターンズ』さん。それってなんなんだ?」
雄太がリザを見ながら口を挟んでくる。エリモさんはリザの首を撫でながら、「俺のリザだ」なんて返答にもなっていない返答を返してきた。
でも聖水を飲んで喜ぶんなら、リザももしかして魔獣じゃなくて聖獣なんじゃないのかな。
そのことを言うと、エリモさんが「どう違うんだ?」と首をかしげていた。
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◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
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