文字の大きさ
大
中
小
577 / 706
連載
698、ゴムの着け方
お互いの身体をタオルで軽く拭くと、ヴィデロさんがすかさず俺を抱き上げた。素肌が触れて、身体が火照る。
軽いな、なんて呟かれたけど、俺をひょいっともち上げてしまうヴィデロさんは本当に重さを感じてないみたいみたいで、悔しいとかそんなことより、そこまで力のあるヴィデロさんに惚れ直す。
キスを繰り返しながら、ベッドに戻ると、ヴィデロさんはそっと俺をベッドに降ろした。
お互い何も身に着けずにベッドに倒れ込む。
重なる唇が熱い気がするのは、俺もヴィデロさんも興奮してるからかな。
すごく久しぶりに愛し合う気がする。でもそれはアバターのマックとしてで、この身体では初めてな訳で。
ちゃんと愛し合えるのかな。
ちゃんと、ヴィデロさんを全部受け入れられるのかな。
ドキドキしながら、ヴィデロさんの手のひらの温もりを感じる。
ちゅ、と首にキスをされて、ぞく、と身体が震える。
親指で胸の突起を撫でられて、は、と息を吐く。
脇腹をなぞられて、身を縮める。
どれもこれも慣れ親しんだ感覚なのに、初めての様な錯覚に陥る。いや、反対かな。初めてなのに慣れてる様な気になる。
そして、いつもよりもヴィデロさんの手つきが丁寧な気がする。じれったいほどに。
俺が気持ちいいところを探し当てるように、とても丁寧に唇を身体に降らせる。
時間をかけて、ヴィデロさんは俺の身体を慣らしていった。
無垢な俺の身体は、最初はヴィデロさんの指一本でいっぱいいっぱいで、それなのにその指は俺のいいところを的確に掠めて行くから辛い。
あの繋がる心と身体の気持ちよさを知ってるから、心が逸るのに身体が追い付かないのが辛い。
指が増えたらそれだけで息が詰まりそうになるのが我が体ながらじれったい。
早く欲しいのに。
早く、ちゃんと愛し合いたいのに。指ですら太く感じるこの超初心者なお尻が辛い。
「ケンゴ、辛い時は絶対に言ってくれ」
「やだ」
「ダメだ。俺は、ケンゴに辛い思いをさせてまで抱きたくない」
「やめないで」
「ケンゴが気持ちよくないと、俺が辛い」
二本の指ですでにいっぱいなのがわかってるのか、ヴィデロさんは心配そうにそんなことを言う。
でも、愛し合いたいんだよ。ずっと、この身体でヴィデロさんと愛し合いたかったんだ。それが、叶うんだよ。
「辛い」
なかなか解れないエッチ初心者なこの身体が辛い。
俺の呟きを聞いて、ヴィデロさんは目を伏せると、指を抜こうとした。それを必死で押さえる。
「抜かないで」
「でも、辛いんだろ」
「全然ヴィデロさんを受け入れる程柔らかくならないこの身体が辛い。早く欲しい。もう、無理やりでもいいから挿れて欲しい」
心の内を暴露すると、ヴィデロさんはへにゃっと滅茶苦茶困ったような顔になった。
「それは俺が無理だ」
「でも」
「ケンゴが痛がるところを見たくない」
だから、今日は気持ちいいことだけしよう、とヴィデロさんは俺にキスをした。
でも、それは俺が待てない気がするから却下。
「……毎日ヴィデロさんと愛し合えば、ちゃんとここもヴィデロさんの大きさに馴染むから……」
だから、やめないで。
ヴィデロさんの手を押さえたまま見上げると、ヴィデロさんは困った顔のまま、「辛かったら絶対に言ってくれ」と囁いて、愛撫を再開した。
ようやく指三本を何とか挿れられるようになり、ヴィデロさんの指が抜けて行く。
とうとうだな、と絶大な違和感を下半身に感じながら、それでも気持ちいいところをずっと撫でられて中はとろとろになった俺は、手を伸ばして雄太が籠に入れた箱に手を伸ばした。
中から連なっているパッケージを取り出す。俺も本物をこうして手に取ってみたのは初めてだったから、思わずまじまじと見てしまう。
「これを、どうすればいいんだ?」
連なっているペタンコのパッケージに首を傾げているヴィデロさんに見せるように、俺は一つを破いて中から丸いゴムを取り出した。
先の所が生々しい。
「これをね……」
ガチガチでトロトロになった身体を起こすと、俺はそれを手に持って、ヴィデロさんに座って貰った。
これを先端から被せて。
「!?」
ヴィデロさんのヴィデロさんの先端にそれをくっつけると、ヴィデロさんはすごく驚いた顔をした。
あっちじゃこういうアイテムはなかったから驚くのもわかる。
ちょっとだけ驚いた顔を堪能した俺は、何とかそれを被せようとして、ゴムが分厚い場所を引っ張った。
そして、破いた。失敗した。ゴムってあんなに破れやすいんだ。びっくりした。
「破いちゃった……」
「これは……失敗なのか?」
「うん。これをちゃんとすっぽり付けないといけないんだけど……どうやったらうまくできるのかな」
もう一度パッケージを破いて中のゴムを取り出す。ピンク色のそれがヴィデロさんのヴィデロさんに被せられる様はすごくエロいんだけど、破いちゃったら元もこもないから。
慎重にもう一度被せようとしたんだけど、うまく出来ない。
「……っ、ケンゴ」
「ごめん、ちょっと待って。ちゃんと被せるから」
ヴィデロさんの足の間に座り込んで、何とかくるくるしようとするのに、上手くいかないんだけど。世の男の人たちはどうやってコンドームスキルをゲットするんだろう。経験? 経験値はゼロだよ。
ギュウ、と押し付けてしまって、ヴィデロさんが息を呑む音が聞こえる。痛かったのかな。下手でごめん。
「なるほど、これは性器に被せて使う物なんだな……」
ヴィデロさんの言葉に頷きつつも、周りの部分を引っ張る。
すると、ヴィデロさんが自分でする、と俺の手を取った。
目の前で、くるくるとゴムが下ろされていく。
「あ、そうやるんだ……くるくるするって、そういうことか……」
断片しかなかった知識が、ようやくちゃんとした知識として俺の中に入り込んできた感じだった。
引っ張って下ろすんじゃなくて、くるくると丸まってたのか……ゴムだから伸びると思ってたけど、違ってたよ。
しっかりとゴムを装着したヴィデロさんのヴィデロさんを見て、俺はあまりの破廉恥さにガン見した。ドキドキする。何もつけない方がまだよかった気がする。
ヴィデロさんは違和感が凄いのか、眉をしかめて自分のモノをなぞっている。それもまたエロい。
サイズはギリギリ大丈夫だったみたいだけど、それにしてもこれは。
「なんか……どうも感触が」
顔を顰めながら自分の物を見下ろしているヴィデロさんが可愛い。でも生々しい。生じゃないのに。
「これで……ケンゴを抱いても大丈夫ってことか……?」
違和感に目を瞑ったのか、ちょっとだけ息を吐いたヴィデロさんは、今度こそ俺の上に覆いかぶさった。
「どんとこい。俺が痛そうな顔をしてもそれは気のせいだから大丈夫だからね」
俺もどんな感触か気になって、そっとゴムに覆われたヴィデロさんのヴィデロさんに手を伸ばす。ちょっとだけぬるっとしてるけど、これ潤滑剤みたいなのが既についてるってことなのかな。しっかり血管の凹凸までピシッと覆ったゴムが目に毒で、ごくり、と生唾を呑み込んでしまう。同時にヴィデロさんの方からも悩まし気な吐息が降って来た。
ヴィデロさんは解すのに大分使ったローションをさらに手に取ると、それを手の平に垂らして、さっきまで散々解した俺のお尻に塗り付けた。残りを、自分のに塗り付ける。クチ……という音が卑猥に聞こえて、それだけで息が荒くなるような気がした。
そっと足を持ち上げられて、ヴィデロさんの首に腕を回す。
あてがわれた硬い物に、俺は、は、と息を零した。
感想 555
あなたにおすすめの小説
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結済。
おまけのお話を時々更新したりしています。
皆さまの応援のおかげで『もふもふ獣人に転生したら、最愛の推しに溺愛されています』書籍化、心から、ありがとうございます!
ふたりの動画をつくりました!
もしよかったら、プロフのwebサイトからどうぞです!
表紙や動画にはAIを使っていますが、小説にはAIを使っておりません
【8月書籍化♡】キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!
これは、あざと可愛い悪役令息の義弟VS.あざと主人公のおはなし。
ボクの名前は、クリストファー。
突然だけど、ボクには前世の記憶がある。
ジルベスターお義兄さまと初めて会ったとき、そのご尊顔を見て
「あああ!《《この人》》、知ってるう!悪役令息っ!」
と思い出したのだ。
あ、この人ゲームの悪役じゃん、って。
そう、俺が今いるこの世界は、ゲームの中の世界だったの!
そして、ボクは悪役令息ジルベスターの義弟に転生していたのだ!
しかも、モブ。
繰り返します。ボクはモブ!!「完全なるモブ」なのだ!
ゲームの中のボクには、モブすぎて名前もキャラデザもなかった。
どおりで今まで毎日自分の顔をみてもなんにも思い出さなかったわけだ!
ちなみに、ジルベスターお義兄さまは悪役ながら非常に人気があった。
その理由の第一は、ビジュアル!
夜空に輝く月みたいにキラキラした銀髪。夜の闇を思わせる深い紺碧の瞳。
涼やかに切れ上がった眦はサイコーにクール!!
イケメンではなく美形!ビューティフル!ワンダフォー!
ありとあらゆる美辞麗句を並び立てたくなるくらいに美しい姿かたちなのだ!
当然ながらボクもそのビジュアルにノックアウトされた。
ネップリももちろんコンプリートしたし、アクスタももちろん手に入れた!
そんなボクの推しジルベスターは、その無表情のせいで「人を馬鹿にしている」「心がない」「冷酷」といわれ、悪役令息と呼ばれていた。
でもボクにはわかっていた。全部誤解なんだって。
ジルベスターは優しい人なんだって。
あの無表情の下には確かに温かなものが隠れてるはずなの!
なのに誰もそれを理解しようとしなかった。
そして最後に断罪されてしまうのだ!あのピンク頭に惑わされたあんぽんたんたちのせいで!!
ジルベスターが断罪されたときには悔し涙にぬれた。
なんとかジルベスターを救おうとすべてのルートを試し、ゲームをやり込みまくった。
でも何をしてもジルベスターは断罪された。
ボクはこの世界で大声で叫ぶ。
ボクのお義兄様はカッコよくて優しい最高のお義兄様なんだからっ!
ゲームの世界ならいざしらず、このボクがついてるからには断罪なんてさせないっ!
最高に可愛いハイスぺモブ令息に転生したボクは、可愛さと前世の知識を武器にお義兄さまを守りますっ!
※表紙その他のイラストはAIにて作成致しております。(文字指定のみで作成しております)
⭐︎⭐︎⭐︎
ご拝読頂きありがとうございます!
コメント、エール、いいねお待ちしております♡
「もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!」書籍発売中!
連載続いておりますので、そちらもぜひ♡
【完結】悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
本編完結済です。
もっちもっち感謝祭で、リクエストいただいたお話を更新しています。
皆さまの応援のおかげで『もふもふ獣人に転生したら、最愛の推しに溺愛されています』書籍化、心から、ありがとうございます!
皆の動画をつくりました!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
表紙や動画にAIを使っていますが、小説にはAIを使っておりません
薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。
─── からの~数年後 ────
俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。
ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。
「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」
そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か?
まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。
この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。
多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。
普通は……。
異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。
勇者?そんな物ロベルトには関係無い。
魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。
とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。
はてさて一体どうなるの?
と、言う話。ここに開幕!
● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。
● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
【完結】憧れの先輩アルファに告白されたんだがどうやら罰ゲームだったらしい
ある日の放課後、校舎裏で花壇の手入れをしていた上田凛斗に告白してきたのは、憧れの先輩であり校内の人気者でもある上條蘭世だった。
目付きの悪さと暗い性格のせいで恋人どころか友達もいない凛斗は、戸惑いながらもお試しで蘭世との交際をはじめたのだが……
美形溺愛アルファ×三白眼平凡オメガ
ベータだった俺が後天性オメガになったら、幼馴染アルファがもっと過保護になりました
ごく普通のベータとして生きてきた村井圭太(むらいけいた)は、ある日突然、希少な「後天性オメガ」に転化してしまう。
不安な日々が始まる……かと思いきや、幼馴染アルファの白河泰雅(しらかわたいが)とはまさかの両思い。
早々に『番(つがい)』となり、幸せな日々を送っていた。
「オメガになっても俺は俺」と持ち前のポジティブさで新しい生活に向き合っていく圭太。
だが、晴れて番となった泰雅は、今まで以上に過保護になっていく。
どんなトラブルも二人なら大丈夫!
過保護で執着強めなスパダリ幼馴染攻め(α) × ポジティブで男前な元ベータ受け(β→Ω)
明るくて幸せいっぱいオメガバース!
私の大好きなオメガバース。
愛をたくさん詰め込んだので、みなさまにも楽しんでいただけますように。
辺境食堂の隠れΩなのに、拾った皇帝陛下が嫁になれと迫ってくる
元宮廷料理人で隠れΩの青年レオは、帝国の辺境で小さな食堂兼農園を営みながら、誰にも縛られない平穏なスローライフを送っていた。
ある日、レオは裏庭の不思議な洞窟で、血まみれになって倒れていた大柄な青年アレクを拾う。
彼の正体は、お忍びで辺境を訪れていた帝国最強のα皇帝だった。
身分を隠してレオの家に居候することになったアレクは、レオの作る絶品の手料理と、彼から漂う穏やかな香りに冷え切った心を溶かされていく。
一緒に土を耕し、美味しいご飯を分け合ううちに、相反するはずの二人のフェロモンは心地よく調和していくが、やがて帝都からの追手が迫り……。
手料理が繋ぐ心と体。身分差を越えた、最強α皇帝と隠れΩ料理人の美味しくて甘い辺境スローライフが幕を開ける!
※本作にはボーイズラブ要素およびオメガバース設定(α、β、Ωの概念やフェロモンに関する描写)が含まれています。苦手な方は閲覧にご注意ください。