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番外編2
大型イベント来る! 6
お腹いっぱいになったところで、バフ効果が切れる前にと、皆で村の外に繰り出した。
ここら辺はさっきまでいた場所よりも魔物が強いから、本当に俺はお荷物になる。一応聖魔法と回復で頑張る予定だけど。
スタミナが減らないと知ったHARUは、すげえを連発しながら、人間離れした動きを繰り広げていた。何で宙を走れるの。スタミナ使うけど足元に衝撃波を繰り出してその衝撃で空を走るらしいけど、説明受けてもできないから。スタミナ減らないからひたすら空を走れるらしい。すごく楽しそうに鳥の魔物と空中戦を繰り広げていた。他の人たちは地上の魔物を。上下に分かれて魔物討伐をしたので、かなり効率よくドロップ品が手に入った。
そして、鑑定眼で『高級肉』ドロップが出た魔物は、ひたすら寄ってたかって殲滅されたので、最終的に俺はわんさか肉をゲットできた。ポイントも恐ろしいことになっていた。
日が暮れるまで魔物討伐に勤しみ、ふとチャット欄にメッセージが来たことで、俺たちはいったん止まった。
ヴィデロさんからで、『今日のノルマは一応終了。どこにいる?』と書かれていたので、『魔大陸でパーティーを組んで魔物討伐してた』と返すと、通信の魔道具を着けて欲しいとお願いがあった。
急いで通信の魔道具を耳にセットすると、途端にヴィデロさんと繋がった。嬉しい。改良されてヴィデロさんの魔力でもどこまでも通信できるのがほんと嬉しい。流石アリッサさん。初期型は魔力依存で近場しか連絡取れなかったもんね。
『パーティーを組んでるって、誰と組んでるんだ?』
「長光さんと、前に一緒にトレの川のダンジョンに入った三人組だよ」
『トレの川……川が干上がった時に出て来たっていうところか? そんなに前からの知り合いか』
「うん。久しぶりに会ったんだけどね、俺たちが素材集めるための護衛をしてくれるって。魔大陸を活動拠点にしてるだけあって強いよ」
『そうか。なら安心だな。俺も合流したいけれど……するわけにいかないのが辛いな』
「もう少しで帰るよ。お土産もあるんだ、滅茶苦茶美味しい肉」
『それは嬉しいな。待ってる』
「うん!」
ヴィデロさんの声を聞いて、ついついにんまりしていると、長光さんが「相変わらずだな」と苦笑した。
「ヴィデロ君からの呼び出しなら、そろそろ戻らねえとな」
「そうですね。でも俺、今日はあんまり役に立てなかったですけど」
戦闘は聖魔法すらほぼ出番はなく、長光さんも危なげない状態で魔物を倒しまくったので、ポーション類すら出番は素材洗浄以外に全くなかった。
「いやいやいやいや、魔物素材を全て使える状態にしてもらっただけでも全然恩の字」
「ほんとに。だって俺らだけだったら、せっかくの『高級肉』も食える状態に出来なかったし」
「お土産代わりにディスペルポーション山ほど貰えたし」
ディスペルポーションは作り方が本当に簡単だからね。素材も少ないしね。全部のキットで一気に作ると一回で大量に作れるから。素材の一つである酒は、長光さんが持っていた。常備しているらしい。なんでも、日本酒に似た美味い酒を造ってるところから常に買ってるんだとかで。月見草はいつでも調薬できるようにと常備している素材だし、聖水は元手がなくても魔力の許す限り大量に作れるから。
『俺もマックにちょっとした土産があるんだ。獣人の村からの貰い物だ。結構大量にあるから、長光たちにも分けるか? 最近向こうで作り始めた果物で、ペスカ並みの甘さがある物なんだ』
「え、何それ美味しそう。待って、聞いてみる」
俺がヴィデロさんの言葉を伝えると、皆大喜びしたので、そのまま工房に招待することになった。
最初に跳んできた村に魔法陣魔法で跳んで、そこから辺境へ。さらに辺境のギルドからトレのギルドへ。ギルドの魔法陣の部屋から出ると、いきなり青い物体が顔にぶつかってきた。ふわっとする感触は。
「ティーロイ。迎えに来てくれたの?」
『マック、ムカエキタ! ヴィレロアッチ! コッチ!』
「ふふ、どっちだよ」
ティーロイの可愛い言い方に笑いながら髪を引かれるままに進むと、ギルドの掲示板の前でヴィデロさんが立っていた。
ヴィデロさんは、こっちを向くと、ふわっと笑って俺の胸をキュンキュンさせた後、後ろにいた長光さんと拳をこつんと合わせて挨拶していた。
そして、『サンシーカー』を見ると、ああ、と口を綻ばせた。
「タクト、隼、HARUか」
「あれ、ヴィデロさん知ってるの?」
「ああ。トレの街門騎士団にいた時に、マメに差し入れをしてくれた子たちだよな。隼は確か、マルクスに」
「あーあーあー! その話は内緒で! っていうかマックさんの旦那だったんすね。うわあ、俺の黒歴史知られてるって辛い!」
ヴィデロさんの前で顔を覆ってしまった隼に、タクトとHARUがニヤニヤした視線を向ける。
俺と長光さんはわけが分からずただ皆を見守っていた。
ティーロイを頭に乗せて工房に皆でぞろぞろと歩いて帰ると、丁度隣の建物に入ろうとしていたヴィルさんとクラッシュと、ばったり会った。
ヴィルさんがノヴェの街の近くにある村から特産品を貰ってきたから夕食がてら一緒に食べようとクラッシュをナンパしたらしい。そこで俺たちも合流して、総勢8人+一匹の大所帯となった。
工房では狭いから、とヴィルさんが場所提供してくれたので、そっちで夕食を取ることになった。
さっき山ほど手に入れた『高級肉』を大量に焼いて並べて、タレ数種類を置き、フルーツベースドレッシングのサラダと野菜たっぷりの大きな鍋を用意して、ヴィルさん提供の村の特産品、乾燥野菜のチップスと、ヴィデロさんのお土産、マンゴの実を並べると、会議用と思われた大きな机は食べ物で埋め尽くされた。
ヴィデロさんのお土産を切るついでに一口食べるととても美味しかったので、ついでとばかりにパフェを人数分作ってみる。クリームと和えるとさらに美味しい。今度これで何かお菓子を作ろう、と心に決めながらパフェを運ぶと、皆の口から歓声が上がった。皆甘い物好きなのかな。
酒のつまみには魚を焼いてみたり、クラッシュが魔法で一瞬で干物にしちゃったりして、大人たちは酒をたしなむ。俺も成人したから酒を飲んでもいいんだけど、酔って色々やらかしそうだからと遠慮した。
「今日一日でポイントが二万超えだよ。この人たちのペースがヤバい」
「いやいや、マックさんの『高級肉』に向ける目の色の方がヤバいって」
「でも長光さんが途中いきなりハイテンションになって懐からつるはしを出したのにはビビった」
「一心不乱に石の壁をガツンガツン掘ってたよな。俺もあれにはビビった」
「HARUなんて空中を走り回ってたじゃん」
「タクトの魔法はアレ風魔法なんて可愛いもんじゃなかったな。魔物が空に飛ばされて、丁度真上を走ってたHARUに向かって飛んだのには笑った」
「俺アレ死ぬかと思ったんだからな」
「っつうか普通空を誰かが走ってるとは考えないだろ」
ワイワイと言い合う俺たちの話を聞いて、クラッシュは「結論。魔大陸に行く異邦人は皆変人」と場をまとめていた。笑っているヴィルさんに「ヴィルも含めてるからね」と釘を刺していたけれど、それはクラッシュも一緒だよね。まともなのはヴィデロさんだけか。流石ヴィデロさん。
そして肝心の『炎輝石』だけれど、皆存在自体忘れていて、結局魔大陸では手に入らなかった。でもその後、ヴィルさんが実は結構持っていて、破格の値段で長光さんに売っていた。その代わり、ヴィルさん専用の武器を一つ作って貰う約束をして。出された条件に長光さんは「作りがいがありそうな武器だな」とニヤリと笑っていたから、きっと注文は難しい物なんだと思う。
ここら辺はさっきまでいた場所よりも魔物が強いから、本当に俺はお荷物になる。一応聖魔法と回復で頑張る予定だけど。
スタミナが減らないと知ったHARUは、すげえを連発しながら、人間離れした動きを繰り広げていた。何で宙を走れるの。スタミナ使うけど足元に衝撃波を繰り出してその衝撃で空を走るらしいけど、説明受けてもできないから。スタミナ減らないからひたすら空を走れるらしい。すごく楽しそうに鳥の魔物と空中戦を繰り広げていた。他の人たちは地上の魔物を。上下に分かれて魔物討伐をしたので、かなり効率よくドロップ品が手に入った。
そして、鑑定眼で『高級肉』ドロップが出た魔物は、ひたすら寄ってたかって殲滅されたので、最終的に俺はわんさか肉をゲットできた。ポイントも恐ろしいことになっていた。
日が暮れるまで魔物討伐に勤しみ、ふとチャット欄にメッセージが来たことで、俺たちはいったん止まった。
ヴィデロさんからで、『今日のノルマは一応終了。どこにいる?』と書かれていたので、『魔大陸でパーティーを組んで魔物討伐してた』と返すと、通信の魔道具を着けて欲しいとお願いがあった。
急いで通信の魔道具を耳にセットすると、途端にヴィデロさんと繋がった。嬉しい。改良されてヴィデロさんの魔力でもどこまでも通信できるのがほんと嬉しい。流石アリッサさん。初期型は魔力依存で近場しか連絡取れなかったもんね。
『パーティーを組んでるって、誰と組んでるんだ?』
「長光さんと、前に一緒にトレの川のダンジョンに入った三人組だよ」
『トレの川……川が干上がった時に出て来たっていうところか? そんなに前からの知り合いか』
「うん。久しぶりに会ったんだけどね、俺たちが素材集めるための護衛をしてくれるって。魔大陸を活動拠点にしてるだけあって強いよ」
『そうか。なら安心だな。俺も合流したいけれど……するわけにいかないのが辛いな』
「もう少しで帰るよ。お土産もあるんだ、滅茶苦茶美味しい肉」
『それは嬉しいな。待ってる』
「うん!」
ヴィデロさんの声を聞いて、ついついにんまりしていると、長光さんが「相変わらずだな」と苦笑した。
「ヴィデロ君からの呼び出しなら、そろそろ戻らねえとな」
「そうですね。でも俺、今日はあんまり役に立てなかったですけど」
戦闘は聖魔法すらほぼ出番はなく、長光さんも危なげない状態で魔物を倒しまくったので、ポーション類すら出番は素材洗浄以外に全くなかった。
「いやいやいやいや、魔物素材を全て使える状態にしてもらっただけでも全然恩の字」
「ほんとに。だって俺らだけだったら、せっかくの『高級肉』も食える状態に出来なかったし」
「お土産代わりにディスペルポーション山ほど貰えたし」
ディスペルポーションは作り方が本当に簡単だからね。素材も少ないしね。全部のキットで一気に作ると一回で大量に作れるから。素材の一つである酒は、長光さんが持っていた。常備しているらしい。なんでも、日本酒に似た美味い酒を造ってるところから常に買ってるんだとかで。月見草はいつでも調薬できるようにと常備している素材だし、聖水は元手がなくても魔力の許す限り大量に作れるから。
『俺もマックにちょっとした土産があるんだ。獣人の村からの貰い物だ。結構大量にあるから、長光たちにも分けるか? 最近向こうで作り始めた果物で、ペスカ並みの甘さがある物なんだ』
「え、何それ美味しそう。待って、聞いてみる」
俺がヴィデロさんの言葉を伝えると、皆大喜びしたので、そのまま工房に招待することになった。
最初に跳んできた村に魔法陣魔法で跳んで、そこから辺境へ。さらに辺境のギルドからトレのギルドへ。ギルドの魔法陣の部屋から出ると、いきなり青い物体が顔にぶつかってきた。ふわっとする感触は。
「ティーロイ。迎えに来てくれたの?」
『マック、ムカエキタ! ヴィレロアッチ! コッチ!』
「ふふ、どっちだよ」
ティーロイの可愛い言い方に笑いながら髪を引かれるままに進むと、ギルドの掲示板の前でヴィデロさんが立っていた。
ヴィデロさんは、こっちを向くと、ふわっと笑って俺の胸をキュンキュンさせた後、後ろにいた長光さんと拳をこつんと合わせて挨拶していた。
そして、『サンシーカー』を見ると、ああ、と口を綻ばせた。
「タクト、隼、HARUか」
「あれ、ヴィデロさん知ってるの?」
「ああ。トレの街門騎士団にいた時に、マメに差し入れをしてくれた子たちだよな。隼は確か、マルクスに」
「あーあーあー! その話は内緒で! っていうかマックさんの旦那だったんすね。うわあ、俺の黒歴史知られてるって辛い!」
ヴィデロさんの前で顔を覆ってしまった隼に、タクトとHARUがニヤニヤした視線を向ける。
俺と長光さんはわけが分からずただ皆を見守っていた。
ティーロイを頭に乗せて工房に皆でぞろぞろと歩いて帰ると、丁度隣の建物に入ろうとしていたヴィルさんとクラッシュと、ばったり会った。
ヴィルさんがノヴェの街の近くにある村から特産品を貰ってきたから夕食がてら一緒に食べようとクラッシュをナンパしたらしい。そこで俺たちも合流して、総勢8人+一匹の大所帯となった。
工房では狭いから、とヴィルさんが場所提供してくれたので、そっちで夕食を取ることになった。
さっき山ほど手に入れた『高級肉』を大量に焼いて並べて、タレ数種類を置き、フルーツベースドレッシングのサラダと野菜たっぷりの大きな鍋を用意して、ヴィルさん提供の村の特産品、乾燥野菜のチップスと、ヴィデロさんのお土産、マンゴの実を並べると、会議用と思われた大きな机は食べ物で埋め尽くされた。
ヴィデロさんのお土産を切るついでに一口食べるととても美味しかったので、ついでとばかりにパフェを人数分作ってみる。クリームと和えるとさらに美味しい。今度これで何かお菓子を作ろう、と心に決めながらパフェを運ぶと、皆の口から歓声が上がった。皆甘い物好きなのかな。
酒のつまみには魚を焼いてみたり、クラッシュが魔法で一瞬で干物にしちゃったりして、大人たちは酒をたしなむ。俺も成人したから酒を飲んでもいいんだけど、酔って色々やらかしそうだからと遠慮した。
「今日一日でポイントが二万超えだよ。この人たちのペースがヤバい」
「いやいや、マックさんの『高級肉』に向ける目の色の方がヤバいって」
「でも長光さんが途中いきなりハイテンションになって懐からつるはしを出したのにはビビった」
「一心不乱に石の壁をガツンガツン掘ってたよな。俺もあれにはビビった」
「HARUなんて空中を走り回ってたじゃん」
「タクトの魔法はアレ風魔法なんて可愛いもんじゃなかったな。魔物が空に飛ばされて、丁度真上を走ってたHARUに向かって飛んだのには笑った」
「俺アレ死ぬかと思ったんだからな」
「っつうか普通空を誰かが走ってるとは考えないだろ」
ワイワイと言い合う俺たちの話を聞いて、クラッシュは「結論。魔大陸に行く異邦人は皆変人」と場をまとめていた。笑っているヴィルさんに「ヴィルも含めてるからね」と釘を刺していたけれど、それはクラッシュも一緒だよね。まともなのはヴィデロさんだけか。流石ヴィデロさん。
そして肝心の『炎輝石』だけれど、皆存在自体忘れていて、結局魔大陸では手に入らなかった。でもその後、ヴィルさんが実は結構持っていて、破格の値段で長光さんに売っていた。その代わり、ヴィルさん専用の武器を一つ作って貰う約束をして。出された条件に長光さんは「作りがいがありそうな武器だな」とニヤリと笑っていたから、きっと注文は難しい物なんだと思う。
感想 555
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※本作にはボーイズラブ要素およびオメガバース設定(α、β、Ωの概念やフェロモンに関する描写)が含まれています。苦手な方は閲覧にご注意ください。