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番外編5
魔大陸開墾編 5
海里にくっつかれたままの俺を見て、二人とも笑いをこらえる顔をする。
海里も俺に圧し掛かったまま二人に「ヤッホー」と手を振った。
そろそろ離れてくれてもいいのに何してるんだろ。
「ようクラッシュ。相変わらず盛況だな」
ルーチェさんは棚を一回り見回して、スッカラカンな状態に苦笑した。
「おかげさまですごく大変でした。マック本当はルーチェさんに用事があったのにこっちに巻き込んじゃって」
「俺に? あ、もしかして、頼んでた石はマックが作ってくれたのか」
クラッシュの言葉にルーチェさんが目を輝かせた。
「頼まれた数だけは作ってきました。素材はある程度すぐ手に入るので、追加が欲しい場合はすぐ作ります」
はやくはやくとでも言いそうな顔のルーチェさんに『浄水石』の入った袋をどさっと渡すと、中を確認したルーチェさんが「そん時は頼む。多分絶対追加頼むわ」と破顔した。
「こういう時ばっかりは釜を手放したことを後悔するわよね」
石の一つを手に取って、サラさんが口を尖らせる。
そんなサラさんの一挙一動を、『副業薬師』の面々がガン見していた。
その視線に応えるように、サラさんがルルーさんたちに視線を向ける。
「私とは初めましてかしら? ルーは知ってる?」
「個人的には憶えてるな。ルルーは二回ほど力を借りたし、他三人も一回ずつ一緒にシークレットダンジョンに入って貰ったから。ルルーの時はクリアオーブが手に入ったから特に忘れられねえよ。な」
ニッとルーチェさんが笑うと、ルルーさんは目を見開いてルーチェさんを指さした。
「ダンジョンサーチャー!」
「御名答」
ニヤリと笑うルーチェさんに、『副業薬師』の皆がざわめく。
「うっそまじ⁉」
「引退したって聞いたのに!」
「もう二度とシークレットダンジョン入れないのかと思って残念だったのに、復活?」
騒ぎまくる『副業薬師』の皆の後ろでは、雄太たちが笑いをこらえていた。
「まあ、復活だな。ついでにフィット。魔法陣魔法覚えたか?」
「私? もちろん。まだレベルは低いけどね」
「転移が使えりゃ問題ない。出来るんだな」
「出来るよー。あれめっちゃ便利ね」
「よし。んじゃ魔法陣魔法覚えた記念にまんまるにプレゼントをやる」
ルーチェさんがカバンから一つのアクセサリーを取り出して、本当にまんまるさんに渡した。それを見てフィットさんが大笑いする。
「あれえ、私が覚えたのにプレゼントはまんまるなの?」
まんまるさんも笑いながら早速アクセサリーを着けた。瞬間、目を見開く。
「ちょっと、何このアクセ」
まんまるさんの首にぶら下げられたアクセサリーは、呪術屋でまるで汎用品のように売られていたあの時空の裂け目を見ることができるアクセサリーだった。
ってことは、戦える商人まんまるさんは目のスキルを上げてるってことか。凄いなあ。
じっとまんまるさんを見ていると、ルーチェさんが呆れたような顔をした。
「マックの鑑定眼も、このアクセ装着基準を満たしてるんだぞ?」
「俺は無理です。一人でシークレットダンジョンに入っても死に戻る未来しか見えないから」
「そう言われると思って渡してないんだよ」
そうなんですね。確かに貰っても持て余して終わるから欲しいとも思わないけれど。ああ。だからこそ呪術屋で買いたいと思わなかったのか。
「ところで海里ちゃん。マックをマスコットにしてない?」
サラさんが笑いをこらえながらそうツッコんでくる。ようやくこの状況を変だと思ってくれる人が現れたことにホッとしながらジト目で海里を振り返ると、海里はえへ、と可愛らしいと思われる笑みを浮かべた。中身を知っているだけに残念な笑みにしか見えないのが何とも言えない。
「ちょっとマックに用事があって、逃げないように捕獲してたの」
「捕獲って……言ってくれればいいのに」
逃げないよ、と言おうとして、ハッと気づく。もしかして、俺が逃げたくなるような用事がある、とか……
ゴクリと生唾を呑み込んで海里の言葉を待っていると、海里の代わりに雄太がこともなげに言った。
「ちょっとマックに一緒にシークレットダンジョンに入って欲しくてさ」
「俺今シークレットダンジョン無理ってルーチェさんに断ったばっかりなの見てたよね」
「あれはマックが一人の場合だろ? いやさあ、俺らが入ったところが謎素材の宝庫ダンジョンだったんだよ。マックが喜ぶかと思って」
「なんだよそれを早く言ってくれよ今すぐ行く? ルーチェさんに納品したからもう大丈夫だけど」
謎素材と聞いて、と態度を一変させた瞬間、周りは笑いに包まれた。何でだよ。
「シークレットダンジョン……なあ高橋、俺も行っていい?」
そっとルルーさんが雄太に声を掛けると、雄太は躊躇いなく快諾した。
「あ、それ私も行きたい。ねえルー、いい?」
「いいんじゃねえ? 俺はマックに納品されたこれをさっさと井戸に投げ込みに行くけど」
「じゃあ出て来たら合流ね。高橋、私も行っていい?」
サラさんの言葉には、誰一人否やを言えなかった。魔物無双されちゃいそう。と言いつつ、俺は強い人は大歓迎だけど。
海里も俺に圧し掛かったまま二人に「ヤッホー」と手を振った。
そろそろ離れてくれてもいいのに何してるんだろ。
「ようクラッシュ。相変わらず盛況だな」
ルーチェさんは棚を一回り見回して、スッカラカンな状態に苦笑した。
「おかげさまですごく大変でした。マック本当はルーチェさんに用事があったのにこっちに巻き込んじゃって」
「俺に? あ、もしかして、頼んでた石はマックが作ってくれたのか」
クラッシュの言葉にルーチェさんが目を輝かせた。
「頼まれた数だけは作ってきました。素材はある程度すぐ手に入るので、追加が欲しい場合はすぐ作ります」
はやくはやくとでも言いそうな顔のルーチェさんに『浄水石』の入った袋をどさっと渡すと、中を確認したルーチェさんが「そん時は頼む。多分絶対追加頼むわ」と破顔した。
「こういう時ばっかりは釜を手放したことを後悔するわよね」
石の一つを手に取って、サラさんが口を尖らせる。
そんなサラさんの一挙一動を、『副業薬師』の面々がガン見していた。
その視線に応えるように、サラさんがルルーさんたちに視線を向ける。
「私とは初めましてかしら? ルーは知ってる?」
「個人的には憶えてるな。ルルーは二回ほど力を借りたし、他三人も一回ずつ一緒にシークレットダンジョンに入って貰ったから。ルルーの時はクリアオーブが手に入ったから特に忘れられねえよ。な」
ニッとルーチェさんが笑うと、ルルーさんは目を見開いてルーチェさんを指さした。
「ダンジョンサーチャー!」
「御名答」
ニヤリと笑うルーチェさんに、『副業薬師』の皆がざわめく。
「うっそまじ⁉」
「引退したって聞いたのに!」
「もう二度とシークレットダンジョン入れないのかと思って残念だったのに、復活?」
騒ぎまくる『副業薬師』の皆の後ろでは、雄太たちが笑いをこらえていた。
「まあ、復活だな。ついでにフィット。魔法陣魔法覚えたか?」
「私? もちろん。まだレベルは低いけどね」
「転移が使えりゃ問題ない。出来るんだな」
「出来るよー。あれめっちゃ便利ね」
「よし。んじゃ魔法陣魔法覚えた記念にまんまるにプレゼントをやる」
ルーチェさんがカバンから一つのアクセサリーを取り出して、本当にまんまるさんに渡した。それを見てフィットさんが大笑いする。
「あれえ、私が覚えたのにプレゼントはまんまるなの?」
まんまるさんも笑いながら早速アクセサリーを着けた。瞬間、目を見開く。
「ちょっと、何このアクセ」
まんまるさんの首にぶら下げられたアクセサリーは、呪術屋でまるで汎用品のように売られていたあの時空の裂け目を見ることができるアクセサリーだった。
ってことは、戦える商人まんまるさんは目のスキルを上げてるってことか。凄いなあ。
じっとまんまるさんを見ていると、ルーチェさんが呆れたような顔をした。
「マックの鑑定眼も、このアクセ装着基準を満たしてるんだぞ?」
「俺は無理です。一人でシークレットダンジョンに入っても死に戻る未来しか見えないから」
「そう言われると思って渡してないんだよ」
そうなんですね。確かに貰っても持て余して終わるから欲しいとも思わないけれど。ああ。だからこそ呪術屋で買いたいと思わなかったのか。
「ところで海里ちゃん。マックをマスコットにしてない?」
サラさんが笑いをこらえながらそうツッコんでくる。ようやくこの状況を変だと思ってくれる人が現れたことにホッとしながらジト目で海里を振り返ると、海里はえへ、と可愛らしいと思われる笑みを浮かべた。中身を知っているだけに残念な笑みにしか見えないのが何とも言えない。
「ちょっとマックに用事があって、逃げないように捕獲してたの」
「捕獲って……言ってくれればいいのに」
逃げないよ、と言おうとして、ハッと気づく。もしかして、俺が逃げたくなるような用事がある、とか……
ゴクリと生唾を呑み込んで海里の言葉を待っていると、海里の代わりに雄太がこともなげに言った。
「ちょっとマックに一緒にシークレットダンジョンに入って欲しくてさ」
「俺今シークレットダンジョン無理ってルーチェさんに断ったばっかりなの見てたよね」
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「あ、それ私も行きたい。ねえルー、いい?」
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※本作にはボーイズラブ要素およびオメガバース設定(α、β、Ωの概念やフェロモンに関する描写)が含まれています。苦手な方は閲覧にご注意ください。