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2章 氷王青葉杯
15. 気持ち悪い
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戦場を駆ける。
羽織を風に靡かせ、木立を踏み越え、レヴリッツはひた走る。彼の胸中にある感情はバトルへの高揚でも、リオートへの憂慮でもない。
──倦厭。
「さて」
見通しの悪い木々の間で立ち止まる。
見上げると、周囲には監視カメラとドローン。しっかりと薄暗い場所でも、彼の様子は観測されている。視聴者は戦闘シーンを今か今かと待っているのだろうが……
「……らァッ!」
威勢のよい怒号と共に、衝撃が天より降り注ぐ。
戦斧の一撃。レヴリッツを標的に定めていたガフティマの攻撃だ。
レヴリッツは半身を逸らして衝撃を回避、距離を取る。
巨躯を誇る角刈りの男をに頭を下げた。
「こんにちは、ガフティマ先輩。久しぶりだね。初日で僕が圧勝して以来かな?」
「レヴリッツ・シルヴァ……随分と調子に乗ってたみてえだなぁ? ここでテメエの活躍を終わらせてやる……!」
「うーん……ごめん。君のことは闘争心に溢れていて嫌いじゃないけど、正直ずっと存在を忘れていた。初日に僕の踏み台になる噛ませ犬としか思ってなかったよ! ははははっ!」
レヴリッツの空笑いが森林に響く。
普段ならば煽りに激怒するガフティマだが、今は冷静だった。即ち、ガフティマの心には余裕がある。自分が勝つと確信しているが故の余裕が。
「まあ、闘ろうや。
──ガフティマ・ナベル」
ガフティマが問答無用で名乗りを上げた直後、レヴリッツは悟る。
この男は勝利するための秘策を持っている。だが、些事だ。どのような策を打たれても、レヴリッツには敗北する気など毛頭ないのだから。
「煽り合いはここまでにして、さっそく始めよう。
レヴリッツ・シルヴァ」
嫌悪。未だに彼の心には嫌悪が渦巻いていた。
視聴者の手前、公にはできないが……レヴリッツのセーフティ装置故障はガフティマの仕業だろう。初日に負けた報復として、彼はレヴリッツに大怪我を負わせようとしているのだ。
だが、相手を害する意思をガフティマが公言しない限り、これは歴としたバトルパフォーマンス。
完璧に勝つ。
「おらァ!」
先手はガフティマ。
横薙ぎに振るわれた戦斧を、レヴリッツはスライディングで回避。
体勢を立て直そうとした刹那、彼の身体を倦怠感が襲った。
「む」
倦怠感の根源は──セーフティ装置。
なるほど、このセーフティ装置には身体能力低下の細工も施されてるらしい。ガフティマは弱化の発動を目視してニヤリと嗤う。
弱化はモニター越しの視聴者視点では確認できない。不正がバレづらい妨害手段だ。
同時、ガフティマは魔力を展開。
二人を覆うように魔力の壁が展開された。レヴリッツの逃げ場を断ち、毒を仕込んだ標的を徹底的に嬲るために。
「これは……なるほど、結界か。中々に高度な魔術が使えるんだね」
ガフティマは何としてもここでレヴリッツに勝利するつもりだった。相手は弱体化中、そして自分はドーピングによる大幅強化。敗北の汚名を雪ぐには、この舞台しか残されていない。
「テメエは逃がさねえ……レヴリッツ・シルヴァ!」
「逃げるつもりはないよ。名前を覚えてもらえたようで何よりだし。アンチは実質ファンなのさ。
それじゃあ、始めるとするか。逆境の方が燃えるってのは言うまでもないよね」
彼は刀を抜き、再びガフティマと対峙。
ガフティマは苛立ちながら戦斧を縦横無尽に振り回す。圧倒的有利の状況下で敗北は許されない。
「『竜波動・烈斧!』」
前後左右から衝撃波が迫る。
弱体化を受けたレヴリッツは思うように身体が動かない。
故にその場から動くことなく、刀で衝撃を受け流す。
彼の受け身の間隙を縫って、ガフティマが次なる一撃を叩き込む。純粋な魔力を大量に籠めた振り下ろし。
──あの威力は受け流せない。そう判断したレヴリッツは左方へ飛び退き、回し蹴りを放つ。
しかし、速度が大幅に強化されたガフティマは彼の蹴りに反応。足を掴み、身体をひねってレヴリッツを投げ飛ばした。
「おわっ……龍狩──《空断ち》」
宙を舞う最中。彼は刀に雷を宿し、横に一閃。
飛行する竜種を狩るための剣術である。レヴリッツの着地前に追撃を行おうとしたガフティマは、咄嗟に後方へ回避。雷が戦場を舞った。
「はっ……軟派な竜殺し剣術なんかじゃ、対人戦には勝てねえ。それがお前の限界だ、レヴリッツ!」
「そうかな? どんな剣術もパフォーマンスでは輝くと思うけどっ……!」
戦斧と刀が競り合い、滑らかな刃が斧を滑らせる。
ガフティマは攻撃が受け流されると同時、そのままの勢いで足の軸を回す。斧を振り抜いた。
レヴリッツの刀身が斧の打撃を防ぐ。
「だからよ……そんなんじゃ、甘えんだよおッ!」
ドーピングの本領が発揮。爆発的に魔力が増幅し、レヴリッツの刀を吹き飛ばす。
思わぬ事態にレヴリッツは回避を試みるが、速度低下の弱化が災い。攻撃を避けきれずに盛大に吹き飛ばされた。
視界がチカチカと明滅し、彼は致命の一撃を受けたことを悟る。
あと少し反応が遅れれば、作動しないセーフティ装置のせいで死んでいたことだろう。
これはもう少し本気を出す必要がありそうだ。
「ふ……ふふっ」
「……なに笑ってやがる?」
「楽しいんだよ。こうして君が本気を出してくれたことが……強者と闘う感覚が!
楽しいって……君もそう思うだろう?」
レヴリッツの言葉は、視聴者を盛り上げるためのパフォーマンスだ。決して本心ではない。
しかし、彼の言葉はガフティマの神経を逆撫でする。
「ふざ、けんな……! これは対人戦だ! 殺し合いだ!
テメエみてえな調子乗った奴がいるから、俺は教育してやってんだよ……決めたぜ、クソガキ。テメエが降参しようが何だろうが……殴り続けて、二度と戦えねえようにしてやる」
ガフティマの憤激に、レヴリッツは言葉を失う。
相手が降参してもなお、攻撃を続けること。それは明確に命を奪う行為であり、違反行為。
彼は視聴者の面前で殺害予告をしたのだ。
ガフティマも普段の冷静な頭なら、決してこのような暴言は吐かなかった。
しかし、すでに暴言は大衆へ届いてしまったのだ。退所処分になるかもしれないが、もう後戻りはできない。
「…………そうか」
──無駄だった。この男に期待するべきではなかった。右手を首に当て、レヴリッツは天を仰ぐ。
何よりも彼を失望させたのは、ガフティマがこの勝負を公衆の面前で『殺し合い』と形容したこと。レヴリッツにとっての"殺し"とは、この上なく重い言葉だ。
レヴリッツの瞳から、光が消えた。
彼は刀を振るい斬撃を飛ばす。
斬撃の対象は木々に取り付けられたカメラと、中継用のドローン。
カメラを破壊されたことにより、視聴者の画面が暗転。闘技場で直に観戦している観客たちも、この森林地帯の中では様子を見ることができない。
今、レヴリッツとガフティマだけの空間が形成されたのだ。
「ああ……? テメエ、何してやがる……?」
「うるさいな。黙れよ、反吐が出る」
刹那、ガフティマの心臓が跳ねる。
(──何だ? この、寒気は……?)
悪寒が止まらない。
ガフティマは舌を動かすことを忘れた。
舌だけではない。手足が、目が、動かない。呼吸ができない。
全身から滝のように汗が流れ、一切の「動」が許可されない。
殺気。
彼は目の前の少年から発せられる気に充てられていた。自分の存在がひどく矮小で、愚昧なモノであることを、今はじめて悟る。
「──俺、君みたいな悪人は好きだよ。躊躇なく壊せるからね。
獣じみた内面は吐き気がするほど嫌いなんだけど……ああ、本当にめんどくさい。憂鬱だ。気持ち悪い。さっさと消してやるよ。
……『偽装解除』」
はらり、はらりと……レヴリッツの身体が解けていく。
半身が破片のように割れ、黒く艶のある髪が、深海のように青い瞳が、漆黒の着物が……風に舞って消えてゆく。
表出したのは、白髪を揺らす少年。
偽りの姿よりもどこか繊細さを感じさせ、なおかつ悍ましさをそれとなく感じさせる容貌。彼は嗜虐に満ちた紅の瞳でガフティマを射抜く。
恐ろしいほどに整った顔立ちは、かえって不気味さすら感じさせた。
「いいよ。殺し合いがしたいんだろう?
殺しで手を抜くのは、俺の流儀に反するからね。
真心をこめて……殺してやるよ」
*****
【バトルパフォーマー】BPアマチュア総合スレ Part401【青葉杯】
110:名無しさん ID:krRRq4PpE
次の試合はOath対Bandedです🤗
質です🤗
111:名無しさん ID:6ufoFeLf8
はじまるぞおおおおおおおおお
113:名無しさん ID:Mwo3YcA3x
ここまでの最高PPはMAPSの320000ポイントか
去年と比べると結構少ないな
どっちが勝つかはケビンの機嫌とペリカスのやる気次第かね
あの二人だけ実力プロ級だし
118:名無しさん ID:BSRvv5asa
>>113
去年の最高額128万ポイントが異常すぎただけ
日間120万の投げ銭とかマスターの領域だろ
135:名無しさん ID:pUVRmfL5F
え?なにこれ
136:名無しさん ID:SaviJ7CxU
Oath側のモニター動いてなくね?
138:名無しさん ID:D5CBKQS5y
おいBandedもう動いてるぞ!気付け!
140:名無しさん ID:WnnmkM93e
故障どりゃああああああ
155:名無しさん ID:Rv66ABM6Z
いやこれモニター直して再戦だろ?
流石に不公平すぎ😱
156:名無しさん ID:e3WhvCm7F
Oath側も気付いたけど運営からアナウンスないな
過去に設備の故障による仕切り直しはあったけど今回は必要ないって判断か?
一番注目されてる試合でこの事故はまずいだろ🤔
190:名無しさん ID:2ygFW8w6U
カス機嫌滅茶苦茶悪くなってるじゃん
これは後でお気持ち配信くるぞ🤗
>>156
さっき運営に問い合わせてみたけど状況確認中だって
191:名無しさん ID:GJYqbQU6G
またカスが飲酒してメンヘラ配信する流れか
てかまだ中止の案内こないのか?
片方のチームだけモニター使えないとかクソゲーが過ぎるだろ
4ねよクソ運営😡
221:名無しさん ID:auMpgvVU2
とりあえず各個撃破の流れになりました🤗
ワンチャンあるとすればエビが速攻でタワー制圧することか
もしくはケビンにペリちが勝つか
246:名無しさん ID:4G7Jqw8Wd
初接敵はケビンとリオート玉子か
まあここはケビンが突破だろうな
252:名無しさん ID:kctzw6rM3
てことは(三・¥・三)がケビンと交戦しないってことだ
速攻で(三・¥・三)がBandedのタワー制圧すれば勝てるぞ!😅
259:名無しさん ID:DN9BW5xea
>>252
それでもケビンの方が早くスタートしてるし厳しいけどね
まだ運営対応してないからコメント荒れてるな
Banded側の配信でOath応援する声もちらほら見かけるが
279:名無しさん ID:bk3Nujiwh
ケビンが迷惑系を自称することってあったか?
勝負前の名乗りで
288:名無しさん ID:p2i7fRQBy
>>279
今までは「暴露系パフォーマー、ケビン・ジェード」って名乗ってた
今回迷惑系名乗ったのはどういう心境なんだろうか
310:名無しさん ID:RViJnBK7Q
【速報】エビとガっさん衝突
315:名無しさん ID:d2VYPXjQN
因縁の勝負です🤗
320:名無しさん ID:umEazw9Qi
そういえばガっさんってエビに惨敗してたな🤔
まあ初日に絡んだ相手があんなに強いとはガっさんも思わんかっただろ
347:名無しさん ID:umEazw9Qi
いつもよりレヴくんの動きが鈍い🤣
がんばえー🤣🤣🤣
411:名無しさん ID:Ae8yAw9Sx
あ
412:名無しさん ID:GUDkeK8c8
殺害予告
413:名無しさん ID:3Kk6MeySJ
まずい
416:名無しさん ID:ZZH8tgR5J
ガっさあああああああんwwwwwwwww
これは「やった」ねえ…🤔
419:名無しさん ID:S74WRn8Fk
これ退所処分並みの問題発言だろ😅
433:名無しさん ID:dqqCMgC4V
ガっさん「バトルパフォーマンスは殺し合い」
438:名無しさん ID:tV4t7WUYp
>>433
運営「消せ消せ消せ消せ」
440:名無しさん ID:9wZXLAgZ5
あれ?画面消えた?
445:名無しさん ID:ApgwE7mue
レヴリッツの所のカメラとマイク切れたぞ
良いところなのに何やってんだよ運営
マジで今回不備多いな
448:名無しさん ID:nNLu46uuA
運営が不味いと思って映像切ったんじゃないか?
450:名無しさん ID:j5DkWNDXG
稀に見るクソ試合です…
羽織を風に靡かせ、木立を踏み越え、レヴリッツはひた走る。彼の胸中にある感情はバトルへの高揚でも、リオートへの憂慮でもない。
──倦厭。
「さて」
見通しの悪い木々の間で立ち止まる。
見上げると、周囲には監視カメラとドローン。しっかりと薄暗い場所でも、彼の様子は観測されている。視聴者は戦闘シーンを今か今かと待っているのだろうが……
「……らァッ!」
威勢のよい怒号と共に、衝撃が天より降り注ぐ。
戦斧の一撃。レヴリッツを標的に定めていたガフティマの攻撃だ。
レヴリッツは半身を逸らして衝撃を回避、距離を取る。
巨躯を誇る角刈りの男をに頭を下げた。
「こんにちは、ガフティマ先輩。久しぶりだね。初日で僕が圧勝して以来かな?」
「レヴリッツ・シルヴァ……随分と調子に乗ってたみてえだなぁ? ここでテメエの活躍を終わらせてやる……!」
「うーん……ごめん。君のことは闘争心に溢れていて嫌いじゃないけど、正直ずっと存在を忘れていた。初日に僕の踏み台になる噛ませ犬としか思ってなかったよ! ははははっ!」
レヴリッツの空笑いが森林に響く。
普段ならば煽りに激怒するガフティマだが、今は冷静だった。即ち、ガフティマの心には余裕がある。自分が勝つと確信しているが故の余裕が。
「まあ、闘ろうや。
──ガフティマ・ナベル」
ガフティマが問答無用で名乗りを上げた直後、レヴリッツは悟る。
この男は勝利するための秘策を持っている。だが、些事だ。どのような策を打たれても、レヴリッツには敗北する気など毛頭ないのだから。
「煽り合いはここまでにして、さっそく始めよう。
レヴリッツ・シルヴァ」
嫌悪。未だに彼の心には嫌悪が渦巻いていた。
視聴者の手前、公にはできないが……レヴリッツのセーフティ装置故障はガフティマの仕業だろう。初日に負けた報復として、彼はレヴリッツに大怪我を負わせようとしているのだ。
だが、相手を害する意思をガフティマが公言しない限り、これは歴としたバトルパフォーマンス。
完璧に勝つ。
「おらァ!」
先手はガフティマ。
横薙ぎに振るわれた戦斧を、レヴリッツはスライディングで回避。
体勢を立て直そうとした刹那、彼の身体を倦怠感が襲った。
「む」
倦怠感の根源は──セーフティ装置。
なるほど、このセーフティ装置には身体能力低下の細工も施されてるらしい。ガフティマは弱化の発動を目視してニヤリと嗤う。
弱化はモニター越しの視聴者視点では確認できない。不正がバレづらい妨害手段だ。
同時、ガフティマは魔力を展開。
二人を覆うように魔力の壁が展開された。レヴリッツの逃げ場を断ち、毒を仕込んだ標的を徹底的に嬲るために。
「これは……なるほど、結界か。中々に高度な魔術が使えるんだね」
ガフティマは何としてもここでレヴリッツに勝利するつもりだった。相手は弱体化中、そして自分はドーピングによる大幅強化。敗北の汚名を雪ぐには、この舞台しか残されていない。
「テメエは逃がさねえ……レヴリッツ・シルヴァ!」
「逃げるつもりはないよ。名前を覚えてもらえたようで何よりだし。アンチは実質ファンなのさ。
それじゃあ、始めるとするか。逆境の方が燃えるってのは言うまでもないよね」
彼は刀を抜き、再びガフティマと対峙。
ガフティマは苛立ちながら戦斧を縦横無尽に振り回す。圧倒的有利の状況下で敗北は許されない。
「『竜波動・烈斧!』」
前後左右から衝撃波が迫る。
弱体化を受けたレヴリッツは思うように身体が動かない。
故にその場から動くことなく、刀で衝撃を受け流す。
彼の受け身の間隙を縫って、ガフティマが次なる一撃を叩き込む。純粋な魔力を大量に籠めた振り下ろし。
──あの威力は受け流せない。そう判断したレヴリッツは左方へ飛び退き、回し蹴りを放つ。
しかし、速度が大幅に強化されたガフティマは彼の蹴りに反応。足を掴み、身体をひねってレヴリッツを投げ飛ばした。
「おわっ……龍狩──《空断ち》」
宙を舞う最中。彼は刀に雷を宿し、横に一閃。
飛行する竜種を狩るための剣術である。レヴリッツの着地前に追撃を行おうとしたガフティマは、咄嗟に後方へ回避。雷が戦場を舞った。
「はっ……軟派な竜殺し剣術なんかじゃ、対人戦には勝てねえ。それがお前の限界だ、レヴリッツ!」
「そうかな? どんな剣術もパフォーマンスでは輝くと思うけどっ……!」
戦斧と刀が競り合い、滑らかな刃が斧を滑らせる。
ガフティマは攻撃が受け流されると同時、そのままの勢いで足の軸を回す。斧を振り抜いた。
レヴリッツの刀身が斧の打撃を防ぐ。
「だからよ……そんなんじゃ、甘えんだよおッ!」
ドーピングの本領が発揮。爆発的に魔力が増幅し、レヴリッツの刀を吹き飛ばす。
思わぬ事態にレヴリッツは回避を試みるが、速度低下の弱化が災い。攻撃を避けきれずに盛大に吹き飛ばされた。
視界がチカチカと明滅し、彼は致命の一撃を受けたことを悟る。
あと少し反応が遅れれば、作動しないセーフティ装置のせいで死んでいたことだろう。
これはもう少し本気を出す必要がありそうだ。
「ふ……ふふっ」
「……なに笑ってやがる?」
「楽しいんだよ。こうして君が本気を出してくれたことが……強者と闘う感覚が!
楽しいって……君もそう思うだろう?」
レヴリッツの言葉は、視聴者を盛り上げるためのパフォーマンスだ。決して本心ではない。
しかし、彼の言葉はガフティマの神経を逆撫でする。
「ふざ、けんな……! これは対人戦だ! 殺し合いだ!
テメエみてえな調子乗った奴がいるから、俺は教育してやってんだよ……決めたぜ、クソガキ。テメエが降参しようが何だろうが……殴り続けて、二度と戦えねえようにしてやる」
ガフティマの憤激に、レヴリッツは言葉を失う。
相手が降参してもなお、攻撃を続けること。それは明確に命を奪う行為であり、違反行為。
彼は視聴者の面前で殺害予告をしたのだ。
ガフティマも普段の冷静な頭なら、決してこのような暴言は吐かなかった。
しかし、すでに暴言は大衆へ届いてしまったのだ。退所処分になるかもしれないが、もう後戻りはできない。
「…………そうか」
──無駄だった。この男に期待するべきではなかった。右手を首に当て、レヴリッツは天を仰ぐ。
何よりも彼を失望させたのは、ガフティマがこの勝負を公衆の面前で『殺し合い』と形容したこと。レヴリッツにとっての"殺し"とは、この上なく重い言葉だ。
レヴリッツの瞳から、光が消えた。
彼は刀を振るい斬撃を飛ばす。
斬撃の対象は木々に取り付けられたカメラと、中継用のドローン。
カメラを破壊されたことにより、視聴者の画面が暗転。闘技場で直に観戦している観客たちも、この森林地帯の中では様子を見ることができない。
今、レヴリッツとガフティマだけの空間が形成されたのだ。
「ああ……? テメエ、何してやがる……?」
「うるさいな。黙れよ、反吐が出る」
刹那、ガフティマの心臓が跳ねる。
(──何だ? この、寒気は……?)
悪寒が止まらない。
ガフティマは舌を動かすことを忘れた。
舌だけではない。手足が、目が、動かない。呼吸ができない。
全身から滝のように汗が流れ、一切の「動」が許可されない。
殺気。
彼は目の前の少年から発せられる気に充てられていた。自分の存在がひどく矮小で、愚昧なモノであることを、今はじめて悟る。
「──俺、君みたいな悪人は好きだよ。躊躇なく壊せるからね。
獣じみた内面は吐き気がするほど嫌いなんだけど……ああ、本当にめんどくさい。憂鬱だ。気持ち悪い。さっさと消してやるよ。
……『偽装解除』」
はらり、はらりと……レヴリッツの身体が解けていく。
半身が破片のように割れ、黒く艶のある髪が、深海のように青い瞳が、漆黒の着物が……風に舞って消えてゆく。
表出したのは、白髪を揺らす少年。
偽りの姿よりもどこか繊細さを感じさせ、なおかつ悍ましさをそれとなく感じさせる容貌。彼は嗜虐に満ちた紅の瞳でガフティマを射抜く。
恐ろしいほどに整った顔立ちは、かえって不気味さすら感じさせた。
「いいよ。殺し合いがしたいんだろう?
殺しで手を抜くのは、俺の流儀に反するからね。
真心をこめて……殺してやるよ」
*****
【バトルパフォーマー】BPアマチュア総合スレ Part401【青葉杯】
110:名無しさん ID:krRRq4PpE
次の試合はOath対Bandedです🤗
質です🤗
111:名無しさん ID:6ufoFeLf8
はじまるぞおおおおおおおおお
113:名無しさん ID:Mwo3YcA3x
ここまでの最高PPはMAPSの320000ポイントか
去年と比べると結構少ないな
どっちが勝つかはケビンの機嫌とペリカスのやる気次第かね
あの二人だけ実力プロ級だし
118:名無しさん ID:BSRvv5asa
>>113
去年の最高額128万ポイントが異常すぎただけ
日間120万の投げ銭とかマスターの領域だろ
135:名無しさん ID:pUVRmfL5F
え?なにこれ
136:名無しさん ID:SaviJ7CxU
Oath側のモニター動いてなくね?
138:名無しさん ID:D5CBKQS5y
おいBandedもう動いてるぞ!気付け!
140:名無しさん ID:WnnmkM93e
故障どりゃああああああ
155:名無しさん ID:Rv66ABM6Z
いやこれモニター直して再戦だろ?
流石に不公平すぎ😱
156:名無しさん ID:e3WhvCm7F
Oath側も気付いたけど運営からアナウンスないな
過去に設備の故障による仕切り直しはあったけど今回は必要ないって判断か?
一番注目されてる試合でこの事故はまずいだろ🤔
190:名無しさん ID:2ygFW8w6U
カス機嫌滅茶苦茶悪くなってるじゃん
これは後でお気持ち配信くるぞ🤗
>>156
さっき運営に問い合わせてみたけど状況確認中だって
191:名無しさん ID:GJYqbQU6G
またカスが飲酒してメンヘラ配信する流れか
てかまだ中止の案内こないのか?
片方のチームだけモニター使えないとかクソゲーが過ぎるだろ
4ねよクソ運営😡
221:名無しさん ID:auMpgvVU2
とりあえず各個撃破の流れになりました🤗
ワンチャンあるとすればエビが速攻でタワー制圧することか
もしくはケビンにペリちが勝つか
246:名無しさん ID:4G7Jqw8Wd
初接敵はケビンとリオート玉子か
まあここはケビンが突破だろうな
252:名無しさん ID:kctzw6rM3
てことは(三・¥・三)がケビンと交戦しないってことだ
速攻で(三・¥・三)がBandedのタワー制圧すれば勝てるぞ!😅
259:名無しさん ID:DN9BW5xea
>>252
それでもケビンの方が早くスタートしてるし厳しいけどね
まだ運営対応してないからコメント荒れてるな
Banded側の配信でOath応援する声もちらほら見かけるが
279:名無しさん ID:bk3Nujiwh
ケビンが迷惑系を自称することってあったか?
勝負前の名乗りで
288:名無しさん ID:p2i7fRQBy
>>279
今までは「暴露系パフォーマー、ケビン・ジェード」って名乗ってた
今回迷惑系名乗ったのはどういう心境なんだろうか
310:名無しさん ID:RViJnBK7Q
【速報】エビとガっさん衝突
315:名無しさん ID:d2VYPXjQN
因縁の勝負です🤗
320:名無しさん ID:umEazw9Qi
そういえばガっさんってエビに惨敗してたな🤔
まあ初日に絡んだ相手があんなに強いとはガっさんも思わんかっただろ
347:名無しさん ID:umEazw9Qi
いつもよりレヴくんの動きが鈍い🤣
がんばえー🤣🤣🤣
411:名無しさん ID:Ae8yAw9Sx
あ
412:名無しさん ID:GUDkeK8c8
殺害予告
413:名無しさん ID:3Kk6MeySJ
まずい
416:名無しさん ID:ZZH8tgR5J
ガっさあああああああんwwwwwwwww
これは「やった」ねえ…🤔
419:名無しさん ID:S74WRn8Fk
これ退所処分並みの問題発言だろ😅
433:名無しさん ID:dqqCMgC4V
ガっさん「バトルパフォーマンスは殺し合い」
438:名無しさん ID:tV4t7WUYp
>>433
運営「消せ消せ消せ消せ」
440:名無しさん ID:9wZXLAgZ5
あれ?画面消えた?
445:名無しさん ID:ApgwE7mue
レヴリッツの所のカメラとマイク切れたぞ
良いところなのに何やってんだよ運営
マジで今回不備多いな
448:名無しさん ID:nNLu46uuA
運営が不味いと思って映像切ったんじゃないか?
450:名無しさん ID:j5DkWNDXG
稀に見るクソ試合です…
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これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった
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貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった!
辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。
一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。
追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
器用貧乏な赤魔道士は、パーティーでの役割を果たしてないと言って追い出されるが…彼の真価を見誤ったメンバーは後にお約束の展開を迎える事になる。
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【赤魔道士】
それは…なりたい者が限られる不人気No. 1ジョブである。
剣を持って戦えるが、勇者に比べれば役に立たず…
盾を持ってタンクの役割も出来るが、騎士には敵わず…
攻撃魔法を使えるが、黒魔道士には敵わず…
回復魔法を使えるが、白魔道士には敵わず…
弱体魔法や強化魔法に特化していて、魔法発動が他の魔道士に比べて速いが認知されず…
そして何より、他のジョブに比べて成長が遅いという…
これは一般的な【赤魔道士】の特徴だが、冒険者テクトにはそれが当て嵌まらなかった。
剣で攻撃をすれば勇者より強く…
盾を持てばタンクより役に立ち…
攻撃魔法や回復魔法は確かに本職の者に比べれば若干威力は落ちるが…
それを補えるだけの強化魔法や弱体魔法の効果は絶大で、テクトには無詠唱が使用出来ていた。
Aランクパーティーの勇者達は、テクトの恩恵を受けていた筈なのに…
魔物を楽に倒せるのは、自分達の実力だと勘違いをし…
補助魔法を使われて強化されているのにもかかわらず、無詠唱で発動されている為に…
怪我が少ないのも自分達が強いからと勘違いをしていた。
そしてそんな自信過剰な勇者達は、テクトを役立たずと言って追い出すのだが…
テクトは他のパーティーでも、同じ様に追い出された経験があるので…
追放に対しては食い下がる様な真似はしなかった。
そしてテクトが抜けた勇者パーティーは、敗走を余儀無くされて落ち目を見る事になるのだが…
果たして、勇者パーティーはテクトが大きな存在だったという事に気付くのはいつなのだろうか?
9月21日 HOTランキング2位になりました。
皆様、応援有り難う御座います!
同日、夜21時49分…
HOTランキングで1位になりました!
感無量です、皆様有り難う御座います♪
【鑑定不能】と捨てられた俺、実は《概念創造》スキルで万物創成!辺境で最強領主に成り上がる。
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伯爵家の三男リアムは【鑑定不能】スキル故に「無能」と追放され、辺境に捨てられた。だが、彼が覚醒させたのは神すら解析不能なユニークスキル《概念創造》! 認識した「概念」を現実に創造できる規格外の力で、リアムは快適な拠点、豊かな食料、忠実なゴーレムを生み出す。傷ついたエルフの少女ルナを救い、彼女と共に未開の地を開拓。やがて獣人ミリア、元貴族令嬢セレスなど訳ありの仲間が集い、小さな村は驚異的に発展していく。一方、リアムを捨てた王国や実家は衰退し、彼の力を奪おうと画策するが…? 無能と蔑まれた少年が最強スキルで理想郷を築き、自分を陥れた者たちに鉄槌を下す、爽快成り上がりファンタジー!
防御力ゼロと追放された盾使い、実は受けたダメージを100倍で反射する最強スキルを持ってました
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どんな攻撃も防げない【盾使い】のアッシュは、仲間から「歩く的」と罵られ、理不尽の限りを尽くされてパーティーを追放される。長年想いを寄せた少女にも裏切られ、全てを失った彼が死の淵で目覚めたのは、受けたダメージを百倍にして反射する攻防一体の最強スキルだった!
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