呂布の軌跡

灰戸礼二

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徐州攻防3 籠城戦、そして終わり

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古来より援軍の見込のない籠城は愚策とされるが、時間という味方が呂布たちにはあった。
曹操とかつての盟主である袁紹との対立は浮き彫りになってきていた。そして袁紹は敵対勢力をほぼ駆逐しており、曹操へ兵を向けるのは時間の問題と思われていた。他にも曹操の敵対勢力は少なからず存在しており、長らく徐州への派兵を続けられる状況にないことは先程も触れた。
それにどこまで期待できるか疑わしいが、袁術からの援軍が来ることも可能性としてはある。

直接的に敵の鋭鋒と接する野戦と違い、籠城戦なら下ヒ城にいる錬度の低い兵も使い物になる。徐州の住民からすると曹操は侵略者以外の何物でもないからだ。侵略側よりも侵略を受ける側の兵の士気が高くなるのは古今東西変わらない。

曹操の猛攻が始まった。昼夜の隔てなく行われるそれは時折呂布たちの心胆を冷やすほどの成果を挙げ、すんでのところで救援が間に合うという場面がいくつも見られた。だが落ちない。守備軍の士気は高く物資に余裕はある。
しかし曹操側も濮陽の攻防時と違い補給や兵員に懸念があるような状況ではなく、間断のない攻撃を続けることができた。両者のつばぜり合いは幾日にも及んだ。
呂布たちの守備は未だに綻びを見せない。攻城を諦め、曹操軍は攻囲に移った。曹操はこの時、一旦引き返すことも考えたが、幕僚たちの諫めによってその案を撤回している。
正攻法では埒があかないが、飢餓を待つような悠長な策も取れない。曹操が採用したのは水攻めであった。下ヒ城の近隣には泗水と沂水という名の河川が流れていた。曹操は一部の堤を切って下ヒ城へ水を流し込むことを決めた。

水攻めは古来より存在する戦術である。曹操自身も袁術との戦いで過去に一度使用したことがある。策が成ればたしかに城は落ちるだろう。しかし街では汚水が入り混じった水が住居を浸食し、井戸などの生活施設は使い物にならなくなる。貯蔵している食糧や物資も駄目になるだろう。不衛生な水による病気が蔓延し、人々の生活基盤はぼろぼろになってしまう。季節が夏ではないので伝染病などのリスクは比較的少なくて済むが、それでも被害は甚大である。
水攻め城を落とせてもその後の統治に重大な支障をきたす策である。曹操が過去に袁術に用いた場所は自分の勢力圏の外縁部であり、統治の責が薄い地でもあった。
曹操の出征の戦略目的は支配者が変わっても常に自分の敵であり続けた徐州を完全に制圧することである。必然的にそれは占領後の統治が伴う。過去行った大規模な略奪の記憶も徐州人士にとっては新しいものだ。曹操は今後徐州をどのように統治していくつもりなのだろうか。曹操への怨嗟と恐れと敗北感とが渦巻く城内で呂布は沈思する。
「負けましたかな」
営内に現れた陳宮へ語りかける呂布は恬淡としている。それに対する陳宮は幽鬼のような凶相を浮かべていた。
「まだだ。まだ戦える。大半の兵の士気は落ちたが曹操を恨む者たちもまた多い。下ヒが落ちる前に包囲網の一角を破り、落ち延びて継戦を試みようではないか」
「その戦いに何の戦略的価値がありますか。そもそも我らは何故挙兵したのかをお忘れか」
呂布や陳宮、それに従う者たちも木石ではない。乱世に乗じて自身の栄達を図りたいという気持ちはもちろんある。けれども掲げてきた大義名分を汚すようなことは今まで行っていない。最初は無為な出兵を重ねる曹操に苦しむエン州の民のため、次は支配者たちの興亡に右往左往する徐州の民のため、呂布たちは戦ってきた。
「それに曹操は紛れもない政戦両略の天才です。一身に権力を集中させ、勢力を見事に統御しています。我らに徐州を保つ力がないのであればいっそ曹操に渡してしまった方が良いでしょう」
「たしかに我らが敗れれば奴の勢力基盤は大きく安定するだろう。だが奴は今後も戦い続けるぞ。袁本初に袁公路はもちろん、他にも敵は多い。徐州の者たちは今まで虐げられた者のために使役され続けなければならなくなる」
「戦いを続けても兵を無為に死なせるだけです。余力があるうちに降伏させましょう。そして曹操に仕えさせるのです。曹操ならば兵達をむげに扱うこともありますまい」
戦力が減耗してからの降伏は無価値だが今ならば降伏は価値がある。呂布の騎兵戦力は曹操の目には喉から手が出るほど魅力的に映っているだろうし、呂布個人に服属している兵も多くの敵を持つ曹操にとっては重宝するはずだ。そして何よりも、曹操にとって今ここで費やす時間はなにものにも代え難い貴重なものであるはずだった。
「曹操に我らの兵を与えると卿は言うのか」
「無論条件は必要です。我らの兵を曹操に与える代わりに徐州人の自治を認めさせるのです」
近いうちに曹操と袁紹との同盟は完全に決裂するだろう。そうなった場合、袁紹が北の青州から侵攻してくることは大いにあり得る。その際に曹操が徐州を直轄かそれに近い形で支配していた場合は、袁紹が独立を餌に徐州人の蜂起を呼び掛けることも難しくない。敵になるくらいならばいっそ徐州人の手に徐州を委ねた方がマシだ。そう曹操が考えても不思議はない。徐州人に提示されるであろう餌を前もって与えておけば、袁紹からの徐州への調略を心配せずに済む。
「そのような約定を曹操が飲むだろうか」
疑問を呈しながらも陳宮の明晰な頭脳は呂布の提案が理に叶っていることを認めていた。曹操は徐州人士や民たちに恨まれ過ぎている。直轄しようとするならば反発は大きい。曹操に近しい徐州の有力者の誰かに統治を任せることも難しい。だが呂布たちに近い者がその任に当たるのであれば反発は少ないだろう。曹操自身にとっても最上の結果をもたらすはずだ。
曹操が呂布たちを粉砕してから同様の措置を取るのとは意味合いが違うことも大きい。信賞必罰はどの時代のどの地域でも組織運営の鉄則だ。敗者は敗者として扱わなければ勝者の側から不満が出る。ゆえにこの時点での降伏には意味があった。
「降伏する者たちには何らかの功が必要でしょう。降伏するのは私ではなく部下たちです。この意味が分かりますかな」
部下たちに自分を捕らえさせて曹操に差し出せようと呂布は言う。その功で何らかの果実を手に入れろと。
「私は反曹操の象徴になっていますからな。私自身の降伏は容れられません」
エン州と徐州で常に曹操と戦い続けてきた呂布は曹操の兵の血にまみれている。降伏する者たちには呂布という反曹操の色が抜けていなければならないのは自明であった。そしてそのために呂布は死ぬ必要がある。
「今はとにかく水への対処が先決だ。卿にも陣頭指揮を取ってもらいたい」
陳宮は提案に対して即答はせず、呂布の営を訪れた当初の目的を伝えると足早に去っていった。

曹操は戦いの終結を急ぎ、水攻めという、戦後の統治を考えると愚策とも取れる手段まで用いた。本来ならば正攻法で下ヒを落とすべきであった。今の下ヒには反曹操勢力が結集している。これを殲滅してしまえば後の憂いはなくなる。徐州を直轄し、徴税も徴兵もできたはずだ。
水攻めで州都である下ヒの住民の曹操への恨みは骨髄に達した。仮に城が落ちたとしても統治は難しい。州都には当然官吏も多く、多分に漏れず州内の豪族に連なる者たちも多くいた。惨状を目の当たりにすれば彼らも曹操への敵がい心を強くする。事は一城だけでなく徐州全体の士大夫層の支持に関わることでもあったのだ。
それでも曹操は水攻めを敢行し、終戦を急ぐ理由があった。

かつて呂布や張遼と共に丁原に仕えていたヘイ州の実力者である張楊は司州の河内郡に割拠していた。ちなみにこの河内郡は袁紹と曹操の勢力圏の中間に位置している。
張楊は曹操と敵対はしないまでも同郷の呂布には同情的であり、曹操にとっては潜在敵の一人ともいえる存在である。
実は徐州で曹操と呂布たちが戦っている頃、その張楊が部下の楊醜という者の裏切りに遭い殺害されていたのである。呂布討伐の隙の背後を突かれることを恐れた曹操の調略である可能性が高い。
しかしながら曹操にとっては悪いことに、楊醜は張楊を害した後に同じ張楊配下のスイ固という者に殺されてしまった。楊醜は曹操へ従おうとしていたことから、張楊殺害には曹操の影響があったことを誰もが想像した。主君の仇を討ったスイ固は敵の敵、つまり曹操の敵である袁紹に接近した。
曹操にとっては後背に敵が急遽出現したことになる。元張楊の勢力はそれほどの大きいものではなかったが、袁紹が背後にいることを勘案すると侮れない。
この河内郡での闘争はそれまで水面下の対立を続けていた曹操と袁紹の関係に一石を投じたものになった。袁紹がスイ固に支援が行って対曹操の尖兵とした場合、加速度的に事態が大きくなる可能性もある。曹操は焦っていたのである。

無論、この情報は呂布たちも探知していた。物資が水で汚損されたため下ヒでの継戦は難しいものの、東か南に逃れてゲリラ的な抗戦は企図できた。
曹操を取り巻く情勢を加味するとそれは十分検討に値した。時間を稼げば曹操は撤兵するものと思われた。曹操が徐州から一旦兵を引けば、呂布は曹操の脅威を喧伝して徐州から軍勢を集めて再度の侵攻に備えるだろう。呂布にはそれくらいの威光と器量はある。
不作による兵糧不足や重なる敗戦などによって呂布への援軍が中々出せないでいる袁術も、そう遠からず呂布支援に乗り出すことだろう。そうなった場合、曹操は容易に呂布を打ち破れなくなる。
だが徐州人の曹操への憎悪に頼ってさらに徐州で戦いを続けることを呂布は良しとしなかった。

水面下の降伏交渉は基本的はつつがなく進んだが、まったく問題がなかったわけではない。呂布の勢力は様々な属性の者たちで構成されている以上、これまでの戦いを呂布一人の責とするには無理がある。もう何人かが呂布と共に死ぬ必要があった。その問題は、陳宮と高順が呂布と共に死ぬと申し出たことで解決された。
「私には責任がある、私についてきてくれた者たちとその家族に対する責任が、な」
陳宮の言葉には呂布の政治的スタンスに通じるものがあった。二人とも戦いがしたいのではない。曹操との戦いは曹操がエン州を、はたまた徐州を脅かす存在であったからこそ起こったのだ。下ヒが陥落すれば徐州内のパワーバランスは二度と覆ることのないだろう。仮に曹操が他勢力に対応するため徐州から主力を引いたとしても相応の兵が駐留されるはずだ。曹操が徐州支配の主体となるのであれば、仮に呂布たちが対曹操の戦いを続けるにしても、余程のことが起こらない限りはそれは反体制活動の域を越えない。
安定的に支配領域を統治できないのであれば戦いなどすべきではないという基本的な理念は陳宮と呂布は共通して抱いていたのだ。為政者としての矜持が曹操への降伏を決定付けたといえる。
高順は歩兵の精鋭を率いる指揮官として呂布勢力の枢機に参画する身とはいえ、勢力の戦略決定に関われる立場でもない。純粋な軍人である。降伏の生け贄となる必要性は薄く、その才を曹操の元で存分に活かせば栄達は思いのままのはずであった。
「私は呂将軍がいたからこそ今の立場を得られました。呂将軍が死するのであればそれに殉じたいのです」
死を思い止まらせようとした呂布に、高順はきっぱりと言い放った。そこには気負いも悲壮感もない。呂布は二の句が次げず、高順の死は決まった。

陳宮と高順が後ろ手に縛られ、同僚たちによって曹操軍へ引き立てられていく。
軍の首脳が一度に抜けると残った兵たちが暴発する可能性もあるため、呂布は城に留まり、軽挙を起こす者がいないよう目を光らせていた。
「そろそろ良かろう」
呂布は部下たちに告げる。形式は必要だ。部下が呂布を捕らえた形式をとるからこそ、曹操は恩賞の意味で彼らを厚く遇することができるのだ。
だが呂布の周りの者は涙を流しながら首を横に振るだけで行動に移そうとしない。
「弱ったな。まさか自分で自分を縛るわけにもいかんしな」
あまり時を移すのも曹操にいらぬ疑念を抱かせかねない。仕方なく呂布は自ら投降する形で曹操の元へ赴いた。

曹操と相対するのは董卓がまだ健在であった頃以来だ。溢れる覇気をみなぎらせて曹操は寛大に呂布を迎えた。
曹操の面前で呂布は再度降伏の条件を確認する。
徐州人の徐州人による自治について、曹操は改めて約定する。もちろんこれを求める呂布たちも、容れる曹操もそれが永続的なものとは思っていない。曹操が中原を制覇し、徐州を安定的に支配できるようになればそのような約定は有名無実なものになるに違いない。だが重要なのはしばらく続くであろう曹操と袁紹ら敵対勢力との争いに徐州人が手を貸さなくても済むことであった。度重なる戦に疲れはてていた徐州にとっては何よりも替えがたいことである。働き手が兵として徴用されなければ復興も早く進むことだろう。反曹操の核となっている呂布や陳宮が徐州の運営から離れれば、徐州には自治を承認する曹操にわざわざ反する理由もない。それにそもそも徐州人士たちも一枚岩ではないのだから、リーダーを欠けば曹操の勢力圏に攻め込むような軍事行動は取れない。
曹操側からすると東方の敵対勢力がなくなるだけで出兵の戦略目的は一応遂げられる。
曹操は条件を受諾する旨を明言した。
「卿が約定を違えぬのならば我が兵たちは卿の剣として働くことを厭いません」
呂布の言葉に曹操は大きく頷いた。

史書には陳宮や高順が部下(同僚)に捕らえられ、反乱者がそれを手土産に投降したため呂布は戦意を喪失して自らもまた投降したとの記述があるだけである。だがこの呂布の投降が、曹操とある程度の合意の元に為されたと判断できる材料はいくつかある。
まず呂布と陳宮と高順を処刑した以外に、曹操が呂布勢力に対して何らかの厳しい対応をしたという記述はない。それどころか首魁である陳宮の老母と娘の面倒を見たとの記述もある。一貫して敵対者であった呂布と違い、曹操にとって陳宮は裏切り者である。
曹操視点では呂布の一党の中で陳宮の罪が一番重い。普通ならば一族が皆殺しになるところだが、一族を寛恕し、祭祀を絶やさせなかったことは普通ではない。同じ立ち位置のエン州人である張バク・張超が三族(父母兄弟実子及び養子を指す)ことごとく殺されたことを始めとした同時代の類似例を鑑みるとその特異性は際立つ。
何らかの交渉が事前になく、単に裏切り者に捕らえられただけであればこの処置はあり得ない。
次に呂布の同盟者であり、実際に曹操と戦っていた臧覇ら泰山郡付近に割拠する軍閥たちに徐州の統治が委任されたことが挙げられる。 強いて敵対していた者に徐州を委任せざるを得なかった背景には何らかの力が働いていると考えるのが自然であろう。
ちなみに臧覇は信頼に応えて曹操の覇業を大いに助けることになる。
なお、呂布の兵団は親戚である魏続、及び長らく共に戦ってきたエン州以来の同志である張遼に引き継がれた。
その後、徐州は散発的に曹操に反する者も現れたがいずれもすぐに鎮圧されている。

呂布はエン州人士に奉戴されて曹操と戦った。
優勢だったが蝗害を起因として敗北し、徐州に逃げた。
徐州では少しずつ支配力を強め、再度曹操と戦うが敗れた。
呂布の一党の幹部たち三人は処刑されたが、その一族やその他の者たちは通常の敗北者とは違い、異例の扱いで厚遇された。またしばらくの間、曹操は徐州を直轄できず、その統治は呂布の同盟者であった臧覇等の軍閥に任せられた。

史書に残る記述で確からしい呂布の事跡をまとめると上記の通りになる。それ以上でもそれ以下でもない。
歴史の勝者である曹操側の敵対者であった呂布を誹謗する記述は史書に数多い。それを信じる信じないは個人の自由ではあるが、彼の事績を勘案すると、とても信憑性が高いとは思えないものばかりであることは付記しておく。

彼は曹操のように創世の才はなかったかもしれない。だが少ない直轄兵力と自身の才覚だけで徐州の敵である曹操に抗し、抗し得ないと判断できる状況になれば、少なくとも自身に付き従う者たちの大半を不幸にしない決断を下した。
結果論的に呂布はエン州を乱したが、陶謙死後の混乱した徐州をまとめ、その支配をそのまま曹操に委譲したことは無用の戦乱から徐州を遠ざけることに繋がった。
英雄と評するには十分な事績だろう。
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