26 / 85
第一章 伝説の水魔法使い
25 水の魔石
しおりを挟む
女神像の石に触ってみると、とてつもない脱力感。すさまじい速さで魔力を吸われる。
「なんだこれは?」
俺も魔石は知っている。実際使っているし持っている。火の魔石は火花を出すし、エンジンの燃料にもなる。氷の魔石は物を冷やすときに使われるし、冷蔵庫の代わりになる。都の方では氷の魔石で水を作り出す装置もあるらしいが、そこまでは分からない。いろいろな魔石があるのは、俺も知っている。
「これ、特別な魔石か?」
魔力を吸われる。やはりただの石じゃない。魔石だ。しかも、まだ死んでない。
とにかく俺はそのまま魔石に触れて、魔力を送り続ける。もしかしたら、動くかもしれない。
「アオ君。何やってるんですか? 食事が出来たようですよ?」
ヌアザとシスターが、魔石に触って悶絶している俺を発見する。俺はヒーヒー言って、魔石に触り続ける。
「あの、何やってるんですか? ふざけているんですか?」
ヌアザは顔を真っ赤にして踏ん張っている俺を見て、あきれている。
「それはもうずっと前に壊れていて、動かないんですよ。まさか、私たちを馬鹿にしているのですか?」
「アオ君って演技が上手いのねぇ」
ゼーゼー息を切らせ、顔を真っ赤にしている俺。ヌアザは俺がふざけていると思っているんだろう。シスターも横でクスクスと笑っている。
もちろん、演技ではない。俺はいまだかつてないほど魔力を吸われ、気絶寸前だ。朝からこんなに体力を使うと、買い物に響くぞ。さすがにもう手を放した方がいいと思ったら、それは「生き返った」。
ゆっくりと、水を、出したのだ。
「え?」
「え?」
灰色だった魔石はヒビが無くなり、覚めるような蒼に変化する。そう。蒼色に。
その魔石は蒼く輝くと、水をゆっくりと吐き出す。染み出るように、ゆっくりと。そしてその透明な水は教会に流れていき、床を満たした。
ヌアザもシスターもリザも、その光景を見て、呆然としている。俺だってそうだ。何が何だか分からない。
「まさか。まさか。まさか!! 300年前に動きを止めた魔石が! アオ君、まさかあなたは!!」
ヌアザは俺に駆け寄って手を握る。ぎゅっと握る。
「もしかして、アオ君は神の御使い様ですか?」
げっ。リザと同じことを言いやがった。まさかばれたのか? どうしてだ? こいつか? この魔石か?
「いや、神の御使い? 何を言ってるんだ? 意味が分からんぞ」
俺はしらばっくれるが、教会の床は水浸しだ。このままにすると外に流れていく。
「その魔石は、水の魔石ですよ。水魔法使いしか使えない、水の魔石ですよ!」
え? これが水の魔石? まさか、水魔法の力で、治ったのか? 俺がやらかしたのか?
俺は近くにいたシスターのアリアンを見ると、彼女は感動してわんわん泣いていた。リザももらい泣きして、教会は朝から大騒ぎだった。
「なんだこれは?」
俺も魔石は知っている。実際使っているし持っている。火の魔石は火花を出すし、エンジンの燃料にもなる。氷の魔石は物を冷やすときに使われるし、冷蔵庫の代わりになる。都の方では氷の魔石で水を作り出す装置もあるらしいが、そこまでは分からない。いろいろな魔石があるのは、俺も知っている。
「これ、特別な魔石か?」
魔力を吸われる。やはりただの石じゃない。魔石だ。しかも、まだ死んでない。
とにかく俺はそのまま魔石に触れて、魔力を送り続ける。もしかしたら、動くかもしれない。
「アオ君。何やってるんですか? 食事が出来たようですよ?」
ヌアザとシスターが、魔石に触って悶絶している俺を発見する。俺はヒーヒー言って、魔石に触り続ける。
「あの、何やってるんですか? ふざけているんですか?」
ヌアザは顔を真っ赤にして踏ん張っている俺を見て、あきれている。
「それはもうずっと前に壊れていて、動かないんですよ。まさか、私たちを馬鹿にしているのですか?」
「アオ君って演技が上手いのねぇ」
ゼーゼー息を切らせ、顔を真っ赤にしている俺。ヌアザは俺がふざけていると思っているんだろう。シスターも横でクスクスと笑っている。
もちろん、演技ではない。俺はいまだかつてないほど魔力を吸われ、気絶寸前だ。朝からこんなに体力を使うと、買い物に響くぞ。さすがにもう手を放した方がいいと思ったら、それは「生き返った」。
ゆっくりと、水を、出したのだ。
「え?」
「え?」
灰色だった魔石はヒビが無くなり、覚めるような蒼に変化する。そう。蒼色に。
その魔石は蒼く輝くと、水をゆっくりと吐き出す。染み出るように、ゆっくりと。そしてその透明な水は教会に流れていき、床を満たした。
ヌアザもシスターもリザも、その光景を見て、呆然としている。俺だってそうだ。何が何だか分からない。
「まさか。まさか。まさか!! 300年前に動きを止めた魔石が! アオ君、まさかあなたは!!」
ヌアザは俺に駆け寄って手を握る。ぎゅっと握る。
「もしかして、アオ君は神の御使い様ですか?」
げっ。リザと同じことを言いやがった。まさかばれたのか? どうしてだ? こいつか? この魔石か?
「いや、神の御使い? 何を言ってるんだ? 意味が分からんぞ」
俺はしらばっくれるが、教会の床は水浸しだ。このままにすると外に流れていく。
「その魔石は、水の魔石ですよ。水魔法使いしか使えない、水の魔石ですよ!」
え? これが水の魔石? まさか、水魔法の力で、治ったのか? 俺がやらかしたのか?
俺は近くにいたシスターのアリアンを見ると、彼女は感動してわんわん泣いていた。リザももらい泣きして、教会は朝から大騒ぎだった。
0
あなたにおすすめの小説
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
アルファポリス様より書籍化!
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
成瀬一
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3)
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる