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第二章
61 反乱軍
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リザが連れて来たけが人は、やせ細った村人ばかり。俺は傷を水魔法で洗い流し、プルウィアが傷薬を塗り込み、クーが包帯を巻いた。
あまりに傷が深いものはリザが縫って傷口をふさいでいた。ライドは意外にも協力的で、追手がこちらに来ないか見張りをしていた。
ある程度村人を癒し終えると、俺たちは神のようにあがめられた。
『二人目の水魔法使い様が現れた。我々に味方する、二人目の水魔法使い様だ!』
などと言って、五体埋没を開始。俺に向かって頭を下げた。二人目の水魔法使いというのが気になったが、とりあえず今は無視。
こういうやり取りはもうお腹いっぱいなので、俺は無視を決め込む。すべてリザに任せた。
細かい話は全てリザとライドに丸投げし、結果、村は放棄。教会の神殿騎士にかなり壊されたようで、もはや住める状態ではない。今回は神殿騎士を追い払えたが、次もというわけにはいかず、必要なものをもって村を捨てることが決定した。
「リザ。こいつら、難民になるぞ? 200人以上いるし、俺たちでは面倒見きれない。どうする気だ?」
「反乱軍の砦がある。そこに行くしかない」
「反乱軍の砦?」
「そうだ。反乱軍の秘密基地だ」
うぉお! 秘密基地! 反乱軍! 某SF映画、スター〇ォーズみたいだ! 反乱軍の秘密基地。なんという良い響きか。
生き残った村人に反乱軍の連絡役がいたので、そいつに案内してもらうことになった。けが人を連れたまま荒野を移動するのは大変だが、行くしかない。
俺たちは焼け焦げた村から必要な物資を運びだし、秘密基地へ向かった。もう、この国の街を商人として跨ぐことはなくなった。俺たちはいつの間にか反乱軍の仲間入りだった。
解せぬ……。
★★★
崩壊した村を捨て、荒野をひたすら歩く。途中で何人か息絶え、荒野の真ん中に埋めることになった。小さな子供を残して死ぬ親。栄養失調で死んでいく老人や子供たち。俺の方も食料が乏しいので、分け与えるには限りがある。
牛を殺して食料にしようという村人がいたが、却下。
悪いが、たった今出会った見知らぬ村人よりも、ここまで一緒に来た牛たちの方が大事だ。なにより、牛車が引けなくなり、移動できなくなる。しかも子供や重病人は牛車に乗せているし、こいつらも殺すことになる。仕方なかった。
リザが死んでいく子供たちを見て悔し涙を流していたが、仕方ない。残念だが、死にかけの村人よりも、優先するのは家畜たちだ。
村人たちは俺の言うことが半分も理解できなかったようだが、神様の言うことだと言って、死を受け入れた。抵抗することはなかった。
数日荒野を歩き、険しい渓谷の中にある岩山に到着。牛車がギリギリ通れる細い道を行くことになった。崖に落っこちないように、慎重に牛車を移動させる。案内役の先導で、必死に『隠し砦』へ向かう。
ガタガタと道なき道を進み、怪我をした村人を介抱しつつ、向かった。
日もどっぷりと暮れたころ、ようやくその『隠し砦』に到着。谷と谷の隙間にその砦はあった。岩盤をくりぬいて、中に住める住居を建設。武器弾薬をたっぷりと保管している秘密基地だった。
「おーい! 俺だ! 伝令役のソワレだ! 銃を向けないでくれ!」
伝令役の名前はソワレだったのか。フランス人みたいな名前だな。
ソワレは手を上げて、何もない渓谷の道で大声を上げる。日が暮れているので見づらいが、俺たちは囲まれている。多分、砦の中に潜んでいる反乱軍だろう。岩山の隙間という隙間から、こちらに銃口が向けられている。
下手な動きを見せたら、俺たちは蜂の巣だ。
ソワレが手を振りながら歩いていき、砦の門番らしき男と話し始めた。門番の男は、岩山に作った小さなドアからひょっこりと現れた。多分この岩でできた谷全体が、反乱軍の秘密基地らしい。天然の要塞と言うわけだ。
伝令役のソワレは門番と話を付けたようだ。俺たちに向かって「来てください水魔法使い様!」と叫んだ。
それから俺たちはけが人を担架で運びつつ、その砦に入った。
入ると、中はピラミッドのように入り組んでいて、松明とろうそくの火で、中を照らしていた。
完全にダンジョンの中みたいだ。
「すげぇな。映画でしかこんな砦見たことない」
俺は砦に入ってすぐ、反乱軍の偉い人に案内された。リザやライド、プルウィアとクーも一緒だ。牛やオルフェたちは家畜小屋に預けられた。くれぐれも食うなと言っておいた。もしもオルフェを食ったら、俺は何をするか分からんぞ。
それから特にチェックもなしに砦の奥に入っていく。俺が水魔法使いだと、なぜか知れ渡っているようだ。
迷路のような通路を案内され、奥に入っていく俺たち。階段を上り下りして、数分歩かされたのち、たどり着いた場所は玉座がある部屋。
ヒカリゴケという苔が群生していて、松明の火なしでも明るい部屋だ。淡い緑色が部屋全体を照らしていて、ものすごく幻想的だ。
俺はこの玉座がある部屋に案内され、一人の少年と出会った。
彼は俺と同じ水魔法使いで、この国の王族だった。俺が二人目の水魔法使いと言う意味が分かった。この俺と同じくらいの小さな少年が、この反乱軍の長というわけだ。
「ようこそ。水魔法使い様。そして、水魔法使い様に仕える勇者様たちよ」
彼は玉座から立ち上がると、両手を開いて俺たちを歓迎してくれた。彼は、すさまじいほどの美少年だった。俺を凌ぐレベルだった。
リザはそんな美しい少年王を見て、胸キュン。目がハートマークになり、五体埋没した。
あまりに傷が深いものはリザが縫って傷口をふさいでいた。ライドは意外にも協力的で、追手がこちらに来ないか見張りをしていた。
ある程度村人を癒し終えると、俺たちは神のようにあがめられた。
『二人目の水魔法使い様が現れた。我々に味方する、二人目の水魔法使い様だ!』
などと言って、五体埋没を開始。俺に向かって頭を下げた。二人目の水魔法使いというのが気になったが、とりあえず今は無視。
こういうやり取りはもうお腹いっぱいなので、俺は無視を決め込む。すべてリザに任せた。
細かい話は全てリザとライドに丸投げし、結果、村は放棄。教会の神殿騎士にかなり壊されたようで、もはや住める状態ではない。今回は神殿騎士を追い払えたが、次もというわけにはいかず、必要なものをもって村を捨てることが決定した。
「リザ。こいつら、難民になるぞ? 200人以上いるし、俺たちでは面倒見きれない。どうする気だ?」
「反乱軍の砦がある。そこに行くしかない」
「反乱軍の砦?」
「そうだ。反乱軍の秘密基地だ」
うぉお! 秘密基地! 反乱軍! 某SF映画、スター〇ォーズみたいだ! 反乱軍の秘密基地。なんという良い響きか。
生き残った村人に反乱軍の連絡役がいたので、そいつに案内してもらうことになった。けが人を連れたまま荒野を移動するのは大変だが、行くしかない。
俺たちは焼け焦げた村から必要な物資を運びだし、秘密基地へ向かった。もう、この国の街を商人として跨ぐことはなくなった。俺たちはいつの間にか反乱軍の仲間入りだった。
解せぬ……。
★★★
崩壊した村を捨て、荒野をひたすら歩く。途中で何人か息絶え、荒野の真ん中に埋めることになった。小さな子供を残して死ぬ親。栄養失調で死んでいく老人や子供たち。俺の方も食料が乏しいので、分け与えるには限りがある。
牛を殺して食料にしようという村人がいたが、却下。
悪いが、たった今出会った見知らぬ村人よりも、ここまで一緒に来た牛たちの方が大事だ。なにより、牛車が引けなくなり、移動できなくなる。しかも子供や重病人は牛車に乗せているし、こいつらも殺すことになる。仕方なかった。
リザが死んでいく子供たちを見て悔し涙を流していたが、仕方ない。残念だが、死にかけの村人よりも、優先するのは家畜たちだ。
村人たちは俺の言うことが半分も理解できなかったようだが、神様の言うことだと言って、死を受け入れた。抵抗することはなかった。
数日荒野を歩き、険しい渓谷の中にある岩山に到着。牛車がギリギリ通れる細い道を行くことになった。崖に落っこちないように、慎重に牛車を移動させる。案内役の先導で、必死に『隠し砦』へ向かう。
ガタガタと道なき道を進み、怪我をした村人を介抱しつつ、向かった。
日もどっぷりと暮れたころ、ようやくその『隠し砦』に到着。谷と谷の隙間にその砦はあった。岩盤をくりぬいて、中に住める住居を建設。武器弾薬をたっぷりと保管している秘密基地だった。
「おーい! 俺だ! 伝令役のソワレだ! 銃を向けないでくれ!」
伝令役の名前はソワレだったのか。フランス人みたいな名前だな。
ソワレは手を上げて、何もない渓谷の道で大声を上げる。日が暮れているので見づらいが、俺たちは囲まれている。多分、砦の中に潜んでいる反乱軍だろう。岩山の隙間という隙間から、こちらに銃口が向けられている。
下手な動きを見せたら、俺たちは蜂の巣だ。
ソワレが手を振りながら歩いていき、砦の門番らしき男と話し始めた。門番の男は、岩山に作った小さなドアからひょっこりと現れた。多分この岩でできた谷全体が、反乱軍の秘密基地らしい。天然の要塞と言うわけだ。
伝令役のソワレは門番と話を付けたようだ。俺たちに向かって「来てください水魔法使い様!」と叫んだ。
それから俺たちはけが人を担架で運びつつ、その砦に入った。
入ると、中はピラミッドのように入り組んでいて、松明とろうそくの火で、中を照らしていた。
完全にダンジョンの中みたいだ。
「すげぇな。映画でしかこんな砦見たことない」
俺は砦に入ってすぐ、反乱軍の偉い人に案内された。リザやライド、プルウィアとクーも一緒だ。牛やオルフェたちは家畜小屋に預けられた。くれぐれも食うなと言っておいた。もしもオルフェを食ったら、俺は何をするか分からんぞ。
それから特にチェックもなしに砦の奥に入っていく。俺が水魔法使いだと、なぜか知れ渡っているようだ。
迷路のような通路を案内され、奥に入っていく俺たち。階段を上り下りして、数分歩かされたのち、たどり着いた場所は玉座がある部屋。
ヒカリゴケという苔が群生していて、松明の火なしでも明るい部屋だ。淡い緑色が部屋全体を照らしていて、ものすごく幻想的だ。
俺はこの玉座がある部屋に案内され、一人の少年と出会った。
彼は俺と同じ水魔法使いで、この国の王族だった。俺が二人目の水魔法使いと言う意味が分かった。この俺と同じくらいの小さな少年が、この反乱軍の長というわけだ。
「ようこそ。水魔法使い様。そして、水魔法使い様に仕える勇者様たちよ」
彼は玉座から立ち上がると、両手を開いて俺たちを歓迎してくれた。彼は、すさまじいほどの美少年だった。俺を凌ぐレベルだった。
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