死にたがり(愛されたがり)の悪役令息

32-開拓※

ツプ、ツププ


｢…っぁ…ラルク…！｣


僕は枕を抱きながらうつ伏せにされ、ラルクが上に跨り、僕のお尻に人差し指をを入れて中を探るよう掻き回していた。

今日はもはや抵抗する気力も残っておらず、ただ従うがままになっていた。


お風呂で入れられたスライムがまだ残っているのか、痛みはなくすんなりラルクの指を受け入れていた。


クチュクチュクチュ…


｢ぅ、ぅぅ…｣


異物感に何とも言えない気持ちになっている時だった。

ラルクの指が浅めのところにある一点を掠める。


｢ッ…ぁあ？｣


全身に電気が流れたかのように肌が粟立つ。なんだ…これ。


僕の反応を見たラルクが嬉々としてその一点を攻める。


グチュクチュクチュ、コリコリ


｢あ゛ぅッ！だめっ…！ラルぅ…ぁ゛っそこだめぇッ！｣


ビリビリとした刺激がラルクに擦られる度に強くなってくる。自分のものを擦られるのとはまた違い裏から触られるような感覚に頭が混乱する。


｢兄上の身体は素直で可愛いですね｣


ラルクの恍惚とした声色が聞こえるが、それどころでは無い。

ッ、もうヤダっ！このからだ本当にやだッ！僕がぼくじゃないみたいでいやだ！！怖い！こわいッ！コワイ！！


グチュングチュグチュ、ゴリコリコリ


｢ぅあ゛あ゛ッ！もぅやだ…やだァッ！グス…ぃ゛や゛ぁ…ッ！｣


快楽に抗えなくて僕は逃げるように泣きながら駄々をこねるしか出来ない。

そんな僕を逃がさないとでも言うようにラルクは片手で僕のお尻のしこりをいつの間にか増えていた2本の指でこねくり回し、
もう片方の手で勃起している僕を擦りだす。


キャパオーバーな快楽が僕を絶頂に誘う。


｢ッ～～…ッ！！ｷｭッァ゛ア゛あ゛あ゛ッ！！｣


世界が真っ白になる。
声にならない声と意味の無い悲鳴が口から出てくる。

涎と涙が止まらない。息ってどうやってするんだっけ。


｢ッヵハ…ゲホッ…ゲホ……ン…｣


自律神経が正常に戻ったのか、息が急にできるようになってむせ返ってしまう。

ラルクが力のない僕を仰向けにひっくり返す。


｢ッ…はは、顔ぐちゃぐちゃ…｣


ラルクが顔を近づけてくる。
あ、キスされる。分かっていても身体は言うことを聞かず、動けない。


｢ん…ちゅ…ぅあ、ん…｣


さっきの行為を僕にしたとは思えないほど優しい口付けをされ、また変に身体が反応する。

思わずその優しさに縋るようにラルクの肩を掴み、僕からも舌を絡めてしまう。


｢ちゅ…はっ…あにうえ…ジュルッ…ちゅぷ｣


ラルクが僕の頬に軽くキスをし、離れていく。名残惜しさにおもわず追いかけそうになる。


｢…はぁ、キス好きなんだな。あにうえ。もう少ししたいけど、今日はもう遅いだろ。だから…｣


ラルクはベッドの下から何かを取り出す。


｢これ入れて今日はもう終わりにしましょう｣


小さいアナルプラグを持ってにこやかな笑顔でラルクはそう告げた。


この時の僕はこの1日の出来事がこれから毎日の日常になるだなんて思っていなかった。