34 / 79
別荘編
34-強制連行
しおりを挟む
いつもの応接間で僕は王子を出迎えた。
「やぁ、この間ぶりだね。ルーク」
「ご機嫌麗しゅう、シュバルツ王子」
王子様スマイルにフォンルージュスマイルで返す。
アーノルドに会うとの事で、やたら滅多らフリルをあしらったTHE貴族の服に着替えさせられた。
メイドに着替えさせられたせいでプラグを抜けなかったのは本当に残念だ。急遽の事で1人になれる時間がなかった。
とにかく、アーノルドに今こんな恥ずかしいことになっているのがバレるのは非常に不味い気がする。
何故来たのかは分からないが、またすぐおかえり頂こう。
「王子、本日はどのような御用で?」
「連れないね。婚約者に会うのに用なんて必要なの?」
必要だろ。なんだ?急にキャラ変でもしたの?あの時のアーノルドとは思えない。
なんなんだこの変わりようは…?
ポーカーフェイスは健在で、相変わらず目を見ても何を考えているか分からない。
「君を僕の別荘に連れていこうと思ってね。4日間だけだけど。父上に親密を深める為と言ったら快く承諾してくれたよ」
今僕は背後に宇宙を背負っていた。
4日間…?別荘…??
「…あ…シュバルツ様…私目には用事が…」
「君の父上にも了承を得ている。物凄い笑顔で許可を出してくれたよ。君の父親もあんな風に笑うんだね」
クソ親父め。僕に拒否権はないってことか。物凄い笑顔ってなんだ。あの利己主義たぬきがどんな顔でアーノルドに許可を出したんだ。
絶対に逃がさない。そんな風に言っているような鋭い視線を受け、冷や汗が出てくる。
口だけの笑顔でアーノルドが僕に問いかける。
「…で?ルーク、用事って?」
「いえ…何もありません」
「そう、それは良かった」
僕はそのままアーノルドの用意した馬車に連行された。
「やぁ、この間ぶりだね。ルーク」
「ご機嫌麗しゅう、シュバルツ王子」
王子様スマイルにフォンルージュスマイルで返す。
アーノルドに会うとの事で、やたら滅多らフリルをあしらったTHE貴族の服に着替えさせられた。
メイドに着替えさせられたせいでプラグを抜けなかったのは本当に残念だ。急遽の事で1人になれる時間がなかった。
とにかく、アーノルドに今こんな恥ずかしいことになっているのがバレるのは非常に不味い気がする。
何故来たのかは分からないが、またすぐおかえり頂こう。
「王子、本日はどのような御用で?」
「連れないね。婚約者に会うのに用なんて必要なの?」
必要だろ。なんだ?急にキャラ変でもしたの?あの時のアーノルドとは思えない。
なんなんだこの変わりようは…?
ポーカーフェイスは健在で、相変わらず目を見ても何を考えているか分からない。
「君を僕の別荘に連れていこうと思ってね。4日間だけだけど。父上に親密を深める為と言ったら快く承諾してくれたよ」
今僕は背後に宇宙を背負っていた。
4日間…?別荘…??
「…あ…シュバルツ様…私目には用事が…」
「君の父上にも了承を得ている。物凄い笑顔で許可を出してくれたよ。君の父親もあんな風に笑うんだね」
クソ親父め。僕に拒否権はないってことか。物凄い笑顔ってなんだ。あの利己主義たぬきがどんな顔でアーノルドに許可を出したんだ。
絶対に逃がさない。そんな風に言っているような鋭い視線を受け、冷や汗が出てくる。
口だけの笑顔でアーノルドが僕に問いかける。
「…で?ルーク、用事って?」
「いえ…何もありません」
「そう、それは良かった」
僕はそのままアーノルドの用意した馬車に連行された。
96
あなたにおすすめの小説
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
弟勇者と保護した魔王に狙われているので家出します。
あじ/Jio
BL
父親に殴られた時、俺は前世を思い出した。
だが、前世を思い出したところで、俺が腹違いの弟を嫌うことに変わりはない。
よくある漫画や小説のように、断罪されるのを回避するために、弟と仲良くする気は毛頭なかった。
弟は600年の眠りから醒めた魔王を退治する英雄だ。
そして俺は、そんな弟に嫉妬して何かと邪魔をしようとするモブ悪役。
どうせ互いに相容れない存在だと、大嫌いな弟から離れて辺境の地で過ごしていた幼少期。
俺は眠りから醒めたばかりの魔王を見つけた。
そして時が過ぎた今、なぜか弟と魔王に執着されてケツ穴を狙われている。
◎1話完結型になります
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
少女漫画の当て馬に転生したら聖騎士がヤンデレ化しました
猫むぎ
BL
※イヴ視点26以降(ハルフィリア編)大幅修正いたします。
見てくださった皆様には申し訳ございません。
これからも見ていただけたら嬉しいです。
外の世界に憧れを抱いていた少年は、少女漫画の世界に転生しました。
当て馬キャラに転生したけど、モブとして普通に暮らしていたが突然悪役である魔騎士の刺青が腕に浮かび上がった。
それでも特に刺青があるだけでモブなのは変わらなかった。
漫画では優男であった聖騎士が魔騎士に豹変するまでは…
出会う筈がなかった二人が出会い、聖騎士はヤンデレと化す。
メインヒーローの筈の聖騎士に執着されています。
最上級魔導士ヤンデレ溺愛聖騎士×当て馬悪役だけどモブだと信じて疑わない最下層魔導士
人気俳優に拾われてペットにされた件
米山のら
BL
地味で平凡な社畜、オレ――三池豆太郎。
そんなオレを拾ったのは、超絶人気俳優・白瀬洸だった。
「ミケ」って呼ばれて、なぜか猫扱いされて、執着されて。
「ミケにはそろそろ“躾”が必要かな」――洸の優しい笑顔の裏には、底なしの狂気が潜んでいた。
これは、オレが洸の変態的な愛情と執着に、容赦なく絡め取られて、逃げ道を失っていく話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる