やがて光りの王となり

雉村由壱

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【 第三章 】やがて光りの王となり

ウィルとカイ②*

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 するとウィルバートがマティアスを担ぐようにひょいと抱き上げた。

「わっ!」

 声を上げたマティアスをウィルバートは優しくベッドに座らせると、再び口づけてきた。さらに着たばかりの寝巻きのボタンを上から一つ、二つと外していく。
 深い口づけと胸元を探るウィルバートの指に身を熱くしながらもマティアスは尋ねた。

「んぁ……お腹減ってないの?」

「ん……減ってるけど、『ウィル』がもうマティアスに触りたいって限界だ」

 その不思議な答えにマティアスはウィルバートを見つめた。

「人格、分かれているのか……?」

 マティアスの質問にウィルバートが曖昧に笑う。

「なんだかまだ二つの記憶が馴染んでないような感じなんだ。ウィルの立場だと、あのマティアス様が成長されてさらに美しくなって、今、目の前に居るって言うことが……もう、たまらない」

「本当? 少年の頃より男らしい身体だ。ガッカリされないか心配だが……」

「まさか。ウィルの部分がカイから見たマティアスの記憶を必死になぞってる。でも思い出じゃなくて……実物を見たいし、触りたい」

 熱っぽく黒い瞳を向けられマティアスは顔が熱くなった。
 マティアスは自ら寝巻きの合わせを開き、その肌をウィルバートの目の前に晒した。

「好きにして。全部、ウィルとカイのものだよ……」

 恥ずかしさで全身がより熱くなる。するとウィルバートはゆっくりと手を伸ばし、マティアスの胸に触れてきた。

「マティアス……様……」

 胸の先端を避けるように肌を撫でられる。

「跡、残らなくて良かった……」

 輝飛竜フェイに抉られた左肩付近を撫でて呟く。そこはもうすっかり綺麗に治っていた。初期治癒をヴィーがしたおかげだ。

 ウィルバートの手がマティアスの肌を這い回る。肝心な場所を避けて。そのもどかしい刺激にマティアスの胸の飾りはプッツリと勃ちあがり、下半身の男たる象徴も寝巻きを押し上げていく。

「あっ……もう、意地悪しないでっ」

 興奮が抑えられずマティアスはウィルバートの頬に顔を寄せ、その顎髭に唇を寄せキスをしつつ、時折舌も這わせた。

「フフッ……そんなふうに男を誘ってくるなんて、大人になったんですね」

 やはり人格が完全に統合していないのか、ウィルバートは昔のように丁寧な口調で話してくる。

「はしたなくて嫌? 嫌いになる?」

 マティアスが不安に思い聞くとウィルバートは「まさか」と溜め息のように呟き、深くマティアスの唇を吸ってきた。

「んっ……!」

 唇を舐めれながら左胸の先端を指の腹で押しつぶされた。ウィルバートに乳首をクリクリと転がされながら、寝巻きに侵入したもう片方の手がマティアスの背中から尻かけて撫で回す。

「んぁっ!」

 唇が離れると同時に左胸の突起を強めに抓まれ、さらに右胸の突起が口に含まれた。

「んっ、あっ!」

 片方を指で転がされながら、もう片方をじゅるっと吸われ、舌先で弄ばれる。

「あっ、あんっ、あ、ウィルっ……!」

 マティアスは悶えながらウィルバートの頭を抱きかかえた。胸を舐め回されながらウィルバートのコシのある黒髪を頭皮から掬うように撫で、つむじにキスを落としながら匂いを嗅ぐ。先程魔術で洗い流したが微かにウィルバートの体臭を感じ、さらに興奮してくる。

「マティアス様。もうここもこんなに……」

 ウィルバートが寝巻き越しにマティアスの脚の間の昂りを探ってきた。

「んっ……だってぇ……」

 ウィルバートがマティアスの耳に唇が当たる程近くで囁いた。

「ここも、どんな風に成長されたか、見せてください」

 その声と吐息にマティアスはゾクゾクと身を震わせた。

「そ、そんなのっ……もう何度も見てるだろっ」

「ええ。カイが見た夢のように素晴らしい記憶はあります。でも本当に夢じゃないか現実で見たいです。今」

 マティアスはウィルバートから身を離すと寝巻きのボタンを全て外し、ベッドに横たわると前を開いて見せた。恥ずかしさと合わせてウィルバートに『身体を見られたい』、『触られたい』という欲求が膨れ上がっていた。

 膝を軽く立てて脚を開き、身体の中心をウィルバートの前にさらけ出す。
 ルンデ村の丸太小屋よりも、この寝室は大きなランプが複数ありずっと明るい。こちらを見つめるウィルバートの黒い瞳に自分の身体が映っているのがわかった。

「ああ、マティアス様……美しい……」

 ウィルバートが寝転んだマティアスに近づき太腿を撫でてきた。

「もっと、見せて」

 そしてその手が内腿へと滑らされ、脚を大きく開かせられる。

「あっ……」
「こんなに勃たせて……可愛い……」

 ウィルバートは内腿を撫で回し、マティアスのその中心部に顔を寄せた。

「太腿は真っ白なのにここだけピンクなんて、卑猥ですね……」

 するとウィルバートの舌が竿から珠にかけて這わされた。

「ひゃあっ! あんっ、カイっ!」

 くすぐったさの中にゾワゾワと這い上がってくる甘い感覚にマティアスは酔った。

ねやでは『カイ』って呼ぶの定着したな」

 ウィルバートがクスクスと笑う。先程まで丁寧口調の『ウィル』だったの『カイ』に戻っているようだ。

「ご、ごめんっ。『ウィル』の方が良い?」

「どちらも俺だ。好きに呼べよ」

 ウィルバートはそう言いつつ再びマティアスの脚の間を舐める。袋の中の珠を舌で転がされ、内腿に頬擦りされる。ウィルバートの顎髭がチクチクと敏感な肌を刺激してマティアスはさらに昂ぶっていった。

「んぁっ! あ……もうっ……」

 そんなマティアスの反応を感じ取り、ウィルバートはマティアスの脚を腹に膝が着くほど折り曲げさせ、後ろの蕾をさらけ出させた。何をされるか察したマティアスが息も絶え絶えに言葉を吐く。

「ん……カイ、香油ある……から……」

 ロッタが軽食や着替えとともに香油も用意してくれていた。名目上は髪に塗るとか肌の保湿用だが。

「ん……後で使う」

 ウィルバートはそう言いつつマティアスの尻の合間に舌を這わせた。

「んあ……んっ……」

 ウィルバートの分厚い舌が蕾をレロレロと舐め回してくる。丸太小屋でも何度もされた行為。多少慣れてきたものの、そんな部分を舐められるなんてやっぱり恥ずかしいし、抵抗がある。しかし感じてしまうのも事実で。

「気持ちいい……ですか?」

 再びウィルの丁寧口調で言われさらに恥ずかしくなった。恥ずかしさが快楽にも変わりびくびくと反応してしまう。それに気づかれ舌は更に中まで侵入してきた。

「はぁんっ……ウィル……もう、繋がろ……?」

 中を舌で弄られマティアスは我慢できず誘った。ウィルバートが顔を上げマティアスを見てくる。ウィルバートのその瞳も欲情しきっていると感じた。
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