結衣のお仕置き

恩知らずなわんこ

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親戚一同の前でお仕置きされる女の子

 それは夏休みに母と弟と共に祖母の家に帰省した時のこと。その日は晩に親族一同で食事会のようなことが行われる予定だった。
 
 しかし、晩まで時間に余裕があったので、私達は近所で開催されている夏祭りへ遊びに行ってよいことになった。祭りへ繰り出したのは私と弟と年下で小学生の従弟2人である。私は3人の年下の男の子達のお世話を任されることになった。

 
 夏祭りは人でごった返していた。私は屋台でクレープを買っていたのだが、その一瞬目を離した隙に一番年下の従弟である寛太と逸れてしまった。急いで探したけど、寛太は見つからない。すぐに電話で母に連絡した。

「寛太と逸れちゃった……」

「何やってるの! 3人から目を離しちゃだめって言ったでしょ! とにかくすぐ探しなさい!」

 私は電話で母に軽く怒鳴られた。その後、弟ともう一人の従弟は祖母の家に帰して寛太を探したけど見つかることはなかった……。
 
 結局、親族総出で寛太を捜索することになったがそれでも見つからず、最終的には警察によって保護された。時刻は午後9時を過ぎていた。準備も考えたら今日はもう食事会は開けないだろう……。それに長い時間の捜索で皆疲れてしまっていた。

「ずっと一人で怖かったよう……」

「ごめんね。お姉ちゃんが目を離したせいで怖い思いさせて……」

 祖父の家に帰って来てから、私は寛太に謝った。すると母から予想外の横槍が入る。

「あのさ、そんな軽く謝っただけで済むと思う?」

 これはまずい流れだと思った。すぐに母に返答する。

「た、確かに寛太にもっとちゃんと謝らないとダメかな……」

 私はなんとか言葉を絞り出したが、母にすぐ突き返された。

「そうじゃなくて、あなたが目を離したせいで親戚の叔父さんや叔母さん他の皆全員に迷惑をかけたでしょ? お食事会も出来なくなっちゃったよね?」

「そ、そうかも……」

「かもじゃなくて、完全にあなたの注意不足が原因です。だからまず皆に謝らないとね」

「わ、わかりました……。今から皆に謝ります」

「うん、でも当たり前だけど謝るだけでは済まないからね? あなたはもう中学生。他の子供達とは違う。だから“責任”も取ってもらうからね」

「わ、わかりました……」 

 “責任”って……。恐らく叩かれるんだろう……。私は確かに中学生で従弟の中で一番の年長者だ。だけど居なくなった寛太だって一番年下だとはいえ幼稚園生ではないのだ。ここまで私ばかり責められるのは理不尽だと感じた。だけどこの時はそういう気持ちをなんとか押し殺した。親戚に迷惑をかけたのは確かに事実だ。

 …………しばらくして居間に親戚一同が揃った。遅めの晩御飯として皆で簡単なものでも食べようということになったのだ。

 皆が揃ったので私は立ち上がって前に出た。親戚達は私に注目を向ける。

「今日は私の不注意で寛太に怖い思いをさせて、さらに皆に迷惑をかけてしまいました。本当に申し訳ございませんでした!」

 私は深々と頭を下げながら、大きな声で謝った。……暫しの沈黙の後、母が口を開いた。

「それじゃ、その“責任”取って貰いましょうか」

「そ、それは……」

 私がモジモジしていると母は道具を探し始めた。

「この家、何か物差しとかないかしら?」

 母が皆に訊くと、無邪気な寛太がすぐに答えた。

「あ、物差しならね、そこの棚の中にあるよー」

 すると、30センチの竹の物差しが出てきた。寛太はそれが私を痛めつけるための道具だと分かって言ってるんだろうか? 恐らく悪気は無いのだろうが、流石に私もこれは頭に来た。

「結衣! お尻を出しなさい!」

 いきなり母は私を怒鳴りつけた。身体がビクッと震える。涙が溢れてくる。ああ、もう駄目だ……。皆の前で脱がされて叩かれる。そう思った瞬間……。

「ちょっと待って下さい! それは流石にあんまりですよ! そもそも結衣ちゃんだけのせいじゃない! それに結衣ちゃんは寛太のことを必死に探してくれた!」

 親戚の中でも私に優しい克己叔父さんが声を上げた。すると……。

「確かに、男も多い中で年頃の女の子を下を脱がせて叩くのはあまりに可哀想すぎるわ……」

 智子叔母さんもそう言ってくれた。

「あの時は俺も同行してました! だから俺にも責任があります。姉ちゃんを叩くつもりなら俺も叩いて下さい!」

 弟の大樹も加勢する。それも、自分を犠牲にしてまで……。なんとよくできた弟なのだろう……。

 私は味方してくれた皆にジーンとさせられて、思わず泣き出してしまった。今まで抑えていた感情が一挙に溢れ出した。私は一人じゃないんだ……。そう思った。

 しかし、母もこれに反論する。

「これはあくまで私と夫の家庭内での躾です。親族とはいえ他の家庭の人が口を出さないで下さい。それに中学生なんだから“責任”を取らせるのが当たり前でしょう?」

 なんだか裁判のような押問答が始まった。おかげで今日はなんとか助かるかもしれない。そんなことを思い始めたとき、一番の年長者で家長である祖母が口を開いた。

「私も若い時はよく理不尽な目に遭ってきましたよ。年長者は全くの無実であっても常に“責任”を取らされて来ましたからね。そして、今日の場合は明らかに結衣に落ち度がある。年長者であり落ち度もある結衣は“責任”を取って然るべきでしょう。」

 そう言われたが、私はどうしてもこの話が納得できなかった。しかし祖父が亡くなってからはもう祖母に反論できる者はいない。叔父や叔母達も引き下がるしかなかった。

「そういうことだから結衣! お尻出しなさい!」

 母はまた私を怒鳴りつけた。心臓がどきりとする。こんな皆がいる前で自分からお尻を出すなんて無理だ、恥ずかしすぎる。従弟達と叔父達は一応私から目を逸してくれていたがそれでも恥ずかしい。

「あなたたち! 目を背けてはいけません! 恥ずかしいのも罰の内です! “責任”を取る結衣の姿をしっかりと目に焼き付けなさい!」

 そのことに気付いた祖母が怒号を飛ばす。さらに、それに続いて母がカウントを始める……。

「10、9、8……」

 こうなると、もうどうしようない……。私は大粒の涙を流しながらズボンと下着に手を掛けた……。そして、親族全員にまじまじと凝視されながらゆっくりとそれを膝まで降ろした。剥き出しのお尻に冷たい空気が触れる。その瞬間、耳の裏から火を吹くような恥辱が走り、そしてそれはすぐに顔全体に広がった。恐らく、私の顔は今までかつて見たことないほど真っ赤に火照っているだろう。これから顔だけでなくお尻も真っ赤にされるのだが。

「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……」

 私は1種の錯乱状態に陥って、呼吸も滅茶苦茶になっていた。何せこんな大人数にお尻丸出しである。普通でいられるはずがないのだ。この状態で定規で叩かれるなんて、果たして現代で許されていいような仕打ちだろうか?

「壁に手を付けて、お尻を突き出しなさい!」

 またしても母が私を怒鳴る。でも、もう身体が震えたりはしない。既に心拍数は最高潮に達していたからだ。

 私は言われた通りお尻を突き出した。情けない姿勢だ。皆の目に今の私はどう映っているのだろう。可哀想に見えるだろうか? 憐れに見えるだろうか? 私はこれから叔父が“流石にあんまり”だと表現し、叔母が“あまりに可哀想すぎる”と形容した冷酷な罰を受ける…………。

 
 
 それからのことはもうあまり記憶がない……というより思い出したくない……。

 まあみんな気になると思うから大体で説明しておくと、痛みで滅茶苦茶泣き叫んで、身体を大きく捩って暴れて、途中から母と祖母に床に抑え付けられて打たれたりっていう感じかな。大声で助けを呼んでみたりもしたと思う。
 
 数的には30~40発くらい打たれた所で皆が止めに入ってくれてそれでお仕置きは終わったかな。その時なぜか打たれてる私だけじゃなくて、従弟達と弟、叔父さん叔母さん達まで涙で目が潤んでたのは印象深くてよく覚えてる。母と祖母も我に返ったのか、やりすぎたと言って私に謝ってくれた。その後はみんな私を抱き締めて慰めてくれた。だから今はそんなに辛くない。
 
 ちなみに母は止めが入らなかったら、50発やるつもりだったらしい。恐ろしい……。定規で全力50発は流石に虐待レベルだと思う。

 今思えば、恐らく母と祖母は寛太が一生帰って来なかったらどうしようっていう極度の緊張感で少しおかしくなっていたのだと思う。ヒステリーみたいなのを起こしていたのかもしれない。母も祖母も普段はもっと優しいです。
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