必ず会いに行くから、どうか待っていて

十時(如月皐)

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「はい、おかげ様で。相も変わらずでございますが」
 何も変わらないと言えば、静宮はますます楽しそうにコロコロと笑う。
「変わりないようで何よりです。いかにおたぁさんや女官たちが共に居るとはいえ、頼る者もおらぬ衛府など恐ろしゅうてなりませんでしたが、迎えの者の中に春風さんを見つけた時はほんに安堵しました。それに、上さんも恐ろしい方ではなく、今ほんに私は安堵しているのですよ」
 華都の者達が衛府を含め、城下町である武衛に住まう者をどう言っているかなど簡単に想像できる弥生は小さく苦笑した。おおかた静宮は茂秋のことを巨大で粗野で品もないというのに為政者を気取る鬼だの、血も涙もない悪魔だのと聞いていたのだろう。
「ご心配あそばされますな。姫宮様がご覧になられた通り、上様は非常にお優しいお方。きっと姫宮様を大切にしてくださいますよ」
 そうでございましょう、と茂秋に視線を向ければ、彼はどこか照れたようにはにかみ、そっと弥生から視線を逸らした。そしてわざとらしく咳払いなどしている。その様子に弥生はもちろん、静宮も楽しそうにコロコロと笑った。
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