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第11話 師弟決戦
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さて、これでヴァルケスト家に仇なす勢力は無事に一掃できました。胸に刺さっていた棘が抜け落ちたような心地でスッキリです。
けれど、まだ最後の仕上げが残っています。
「ところで陛下」
笑顔で振り返った私に、陛下の肩がビクリと震えます。きっとその笑みがあまりにわざとらしいほどニッコリしていたからでしょう。
「こたびの一件により、軍の上層部には大きな穴が開いてしまいました。これは帝国にとって非常に由々しき事態と考えますが、陛下はいかが思われましょう?」
事の発端はドラヴォス公爵のあの手紙。しかし彼に追随した貴族たちも同罪です。呼びかけに応じて、自ら加担したのですから。いずれ何らかの処分を受けることは避けられません。となれば、軍における彼らの座は空席となります。
「……そ、そうだな」
陛下は苦々しく頷かれました。ですが、そのお顔にはすでに嫌な予感が滲んでいるご様子。
そんな陛下に、私はあえて不安を煽るような声で申し上げます。
「陛下のご心中、お察しいたします。このままではもし他国より侵略を受けた場合、帝国の防衛網は心許ないとお考えなのでしょう。彼らは日陰者ではありましたが、それでも指揮系統の上にいたのは事実。導く者を欠いた軍は、どれほど兵が揃っていても真価を発揮できません。ゆえに今こそ、有能な人材を補うべきかと」
「な、なにが言いたいのだ……?」
陛下が戸惑いの色を浮かべながら尋ねてきます。
その瞬間、私は待ってましたとばかりに一歩前へ出てこう言いました。
「陛下、どうかこの私を軍へご登用ください!」
「なっ……!?」
驚愕に目を見開く陛下。周囲の人々も一斉にギョッとしました。
なぜならその要求はあまりに突拍子もない――いや、帝国の歴史を覆す暴挙であったからです。
いったいどういうことか? 思い出してみてください。そもそも魔法とは攻撃手段であり、男だけが学ぶもの――それが帝国どころか大陸全土における常識です。
一方、女は魔法に興味を示すだけで奇異の目で見られる。そのため帝国の長い歴史を振り返っても、女性が軍に籍を置いた例など一つもありません。
だからこそ、私の要求は慣習に照らせば到底ありえぬもの。場に居合わせた誰もが耳を疑ってしまったのも無理からぬ話なのですよ。
「いかがでしょう、陛下。私の魔法の腕前はすでにご存じのはず。必ずやお役に立ってみせますわ」
言いながら、私は杖を軽く掲げて電気を集めました。
陛下はバチバチと威嚇するように輝く杖の先端に視線を釘付けにしながら、冷や汗をダラダラ流します。
「あ、そうだ。どうせなら私を軍の最高司令官に任命してみてはどうです? この私が軍を率いれば、防衛どころか小国の一つや二つ、あっという間に滅ぼしてご覧にいれましょう」
あまりにも物騒な発言に、ザワッと空気が揺れました。
皆、数刻前まで私が雷を振るって敵を薙ぎ払う姿が目に焼きついてるでしょうからね。
誰もが思ったのでしょう――この女なら本当にやりかねない、と。
陛下も依然として黙したままでした。
けれどなかなか言葉を返せないのは冗談に呆れているのではなく、むしろその真逆。私の発言を本気と受け取っているからです。恐らく陛下の頭の中は今、「この要求を断ったらどうなるか?」でいっぱいのはず。
なにせ目の前にいるのはどう考えても怒らせたら恐い女。しかも厄介なことに魔法の実力はこの場の誰よりも上。
たとえ皇帝たる自分であろうと、無下にしたらただでは済まぬかもしれない。きっと陛下としては脅されてるような気分だったしょう。
ええ、実際そうですとも。私は今、紛れもなく皇帝陛下を脅迫しているのです。すべての国民が崇め、奉るべき国のトップを。
その所業はまさしく悪そのもの。決して看過されるべきではない不敬の極み。
でも、誰も何も言い出せない。なぜなら私はこの場で誰よりも強く、そしてヤバい女だから……。
私はこの状況を好機と捉え、さらに一段と嫌味ったらしい声音で陛下に投げかけます。
「はて、いったい何を迷っておられるのです? 答えはもう一つしかないでしょう。だいたい、元を辿ればこのような事態を招いた原因は陛下にあるのですよ?」
「な、なに……? 私にだと……?」
「ええ、そうです。なぜならトップがしっかりした組織においては、たとえ重臣の一人が欠けようとも邪な考えを持つ家臣など生まれませんから」
その発言は、陛下にとってかなり屈辱的なものだったでしょう。
だって今のを翻訳すれば、「あなたがダメダメだったからドラヴォス公爵が変な気を起こした」ですからね。
案の定、陛下は「ぐっ……!」と声を詰まらせ、白いお顔が紅潮するのが見て取れました。
「とすると、ある意味で今回の私はその尻ぬぐいをしたようなもの。その人物を厚遇することは当然ではないでしょうか?」
最後に私が図々しく言い放つと、場の空気までもが険しく硬直しました。敵味方問わず兵士たちの顔色が曇り、不穏を越えて怒気すら漂い始めます。
けれど私はそんな視線をものともせず、杖を高く掲げました。先端で雷がばちりと弾け、紫の光が走ります。
「さあ、どうなさいます陛下! 早くご決断を! さもなくば……」
――そのときでした。
「やめろ、師匠!」
張り詰めた空気を裂くように響いた声。振り向けば、ヴァレフ様が憤怒の色を宿した瞳で私を睨んでおられました。
ふっ、やはり来ましたね。それでこそヴァレフ様です。きっと声を上げてくださると信じておりましたよ。
しかし私はそんな内心の笑みをおくびにも出さず、あえて冷ややかに問いかけます。
「……どうなさいました、ヴァレフ様? まさかこの私を止めるおつもりですか。わきまえなさいませ。あなたは義弟である前に、私の弟子なのですよ」
「弟子かどうかなど関係ない! これ以上の皇帝陛下への不敬は、私が許さぬ!」
が、ヴァレフ様もまた怯むどころか一層強く吠えました。私に負けず劣らずの迫力で凄むヴァレフ様に、周囲の者たちも目を見開きます。
互いに一歩も退かない状況。こうなったら、もう残る手段は一つのみ。
「ふっ、いいでしょう。そこまで言うのなら、どうぞ力づくで私を止めてごらんなさい」
言いながら杖を構える私。ヴァレフ様はわずかにためらわれましたが、やがて静かに頷きました。
「……承知した。言って聞かぬなら実力行使より他はない。――では、ゆくぞ」
急転直下のごとく始まった決闘に、場は一層の緊張に包まれました。
次の瞬間――。
「はぁっ!」
バチッと迸った紫の閃光。先手は私。強烈な稲妻が奔流となってヴァレフ様を呑み込む――誰もがその決着を早々に悟ったはずでした。
しかし。
「……っ!?」
白銀の光が雷を遮ったのです。分厚い氷の盾。砕け散る火花を前に、ヴァレフ様は毅然と立っていました。
観戦する兵士たちの間にざわめきが広がります。ここまで幾百の兵士たちを薙ぎ払ってきた私の魔法が真正面から受け止められた。信じられない、といった動揺です。
ヴァレフ様は静かに呟きました。
「いつぞや言っていたな、師匠。密度の高い氷は電気を通さない、と」
「……ほう。覚えておいででしたか」
それはかつての模擬戦でのことでした。
いつも負けてばかりで焦れたヴァレフ様が、「なにか弱点はないのか」と漏らした折、私は同じ言葉を告げたのです。
だが、実際に成し遂げるには精緻な魔力制御と集中が要る。並の魔導士では到底マネできないことです。
まさかそれをやってのけるとは……本当に成長なさいましたね、ヴァレフ様。
続くは反撃。ヴァレフ様が放った鋭い氷の矢が私の杖を弾き、私はその場でガックリと膝をつきました。
「……お見事です。参りました」
これで決着。力なく笑みを浮かべた私は、そのまま皇帝陛下へと向き直ります。そして深々と頭を垂れました。
「……申し訳ございません、陛下。私の振る舞い、まことに不敬でございました」
いきなりの謝罪に陛下が目をしばたたかせます。人が変わったような私の急変に困惑されている様子でした。もしやこれにも何か裏が……と思ったかもしれません。
すぐにヴァレフ様も跪き、凛とした声を響かせます。
「陛下、我が師……そして我が義姉が無礼を働きました。しかしその進言は、すべて帝国の安定を願ってのこと。どうか寛大なご処置を」
なおも困惑の色を残したままの陛下でしたが、毅然としたヴァレフ様の姿に安堵を覚えられたのでしょう。しばしの沈黙の後、ようやく頷かれました。
「……よい。謝罪を受け入れる。此度の件は不問としよう」
場に安堵の溜息が広がります。同時に「すごい……」「あの『雷神』を力で従わせるなんて……」という囁きも。
そこには紛れもなく「やはりヴァレフ様こそ次代の当主に相応しい」という空気が漂っていました。
その気配を感じながら、私はそっと目を閉じます。胸の奥で静かな満足が広がっていました。
――どうやら、私の師としての務めもここまでのようですね。
けれど、まだ最後の仕上げが残っています。
「ところで陛下」
笑顔で振り返った私に、陛下の肩がビクリと震えます。きっとその笑みがあまりにわざとらしいほどニッコリしていたからでしょう。
「こたびの一件により、軍の上層部には大きな穴が開いてしまいました。これは帝国にとって非常に由々しき事態と考えますが、陛下はいかが思われましょう?」
事の発端はドラヴォス公爵のあの手紙。しかし彼に追随した貴族たちも同罪です。呼びかけに応じて、自ら加担したのですから。いずれ何らかの処分を受けることは避けられません。となれば、軍における彼らの座は空席となります。
「……そ、そうだな」
陛下は苦々しく頷かれました。ですが、そのお顔にはすでに嫌な予感が滲んでいるご様子。
そんな陛下に、私はあえて不安を煽るような声で申し上げます。
「陛下のご心中、お察しいたします。このままではもし他国より侵略を受けた場合、帝国の防衛網は心許ないとお考えなのでしょう。彼らは日陰者ではありましたが、それでも指揮系統の上にいたのは事実。導く者を欠いた軍は、どれほど兵が揃っていても真価を発揮できません。ゆえに今こそ、有能な人材を補うべきかと」
「な、なにが言いたいのだ……?」
陛下が戸惑いの色を浮かべながら尋ねてきます。
その瞬間、私は待ってましたとばかりに一歩前へ出てこう言いました。
「陛下、どうかこの私を軍へご登用ください!」
「なっ……!?」
驚愕に目を見開く陛下。周囲の人々も一斉にギョッとしました。
なぜならその要求はあまりに突拍子もない――いや、帝国の歴史を覆す暴挙であったからです。
いったいどういうことか? 思い出してみてください。そもそも魔法とは攻撃手段であり、男だけが学ぶもの――それが帝国どころか大陸全土における常識です。
一方、女は魔法に興味を示すだけで奇異の目で見られる。そのため帝国の長い歴史を振り返っても、女性が軍に籍を置いた例など一つもありません。
だからこそ、私の要求は慣習に照らせば到底ありえぬもの。場に居合わせた誰もが耳を疑ってしまったのも無理からぬ話なのですよ。
「いかがでしょう、陛下。私の魔法の腕前はすでにご存じのはず。必ずやお役に立ってみせますわ」
言いながら、私は杖を軽く掲げて電気を集めました。
陛下はバチバチと威嚇するように輝く杖の先端に視線を釘付けにしながら、冷や汗をダラダラ流します。
「あ、そうだ。どうせなら私を軍の最高司令官に任命してみてはどうです? この私が軍を率いれば、防衛どころか小国の一つや二つ、あっという間に滅ぼしてご覧にいれましょう」
あまりにも物騒な発言に、ザワッと空気が揺れました。
皆、数刻前まで私が雷を振るって敵を薙ぎ払う姿が目に焼きついてるでしょうからね。
誰もが思ったのでしょう――この女なら本当にやりかねない、と。
陛下も依然として黙したままでした。
けれどなかなか言葉を返せないのは冗談に呆れているのではなく、むしろその真逆。私の発言を本気と受け取っているからです。恐らく陛下の頭の中は今、「この要求を断ったらどうなるか?」でいっぱいのはず。
なにせ目の前にいるのはどう考えても怒らせたら恐い女。しかも厄介なことに魔法の実力はこの場の誰よりも上。
たとえ皇帝たる自分であろうと、無下にしたらただでは済まぬかもしれない。きっと陛下としては脅されてるような気分だったしょう。
ええ、実際そうですとも。私は今、紛れもなく皇帝陛下を脅迫しているのです。すべての国民が崇め、奉るべき国のトップを。
その所業はまさしく悪そのもの。決して看過されるべきではない不敬の極み。
でも、誰も何も言い出せない。なぜなら私はこの場で誰よりも強く、そしてヤバい女だから……。
私はこの状況を好機と捉え、さらに一段と嫌味ったらしい声音で陛下に投げかけます。
「はて、いったい何を迷っておられるのです? 答えはもう一つしかないでしょう。だいたい、元を辿ればこのような事態を招いた原因は陛下にあるのですよ?」
「な、なに……? 私にだと……?」
「ええ、そうです。なぜならトップがしっかりした組織においては、たとえ重臣の一人が欠けようとも邪な考えを持つ家臣など生まれませんから」
その発言は、陛下にとってかなり屈辱的なものだったでしょう。
だって今のを翻訳すれば、「あなたがダメダメだったからドラヴォス公爵が変な気を起こした」ですからね。
案の定、陛下は「ぐっ……!」と声を詰まらせ、白いお顔が紅潮するのが見て取れました。
「とすると、ある意味で今回の私はその尻ぬぐいをしたようなもの。その人物を厚遇することは当然ではないでしょうか?」
最後に私が図々しく言い放つと、場の空気までもが険しく硬直しました。敵味方問わず兵士たちの顔色が曇り、不穏を越えて怒気すら漂い始めます。
けれど私はそんな視線をものともせず、杖を高く掲げました。先端で雷がばちりと弾け、紫の光が走ります。
「さあ、どうなさいます陛下! 早くご決断を! さもなくば……」
――そのときでした。
「やめろ、師匠!」
張り詰めた空気を裂くように響いた声。振り向けば、ヴァレフ様が憤怒の色を宿した瞳で私を睨んでおられました。
ふっ、やはり来ましたね。それでこそヴァレフ様です。きっと声を上げてくださると信じておりましたよ。
しかし私はそんな内心の笑みをおくびにも出さず、あえて冷ややかに問いかけます。
「……どうなさいました、ヴァレフ様? まさかこの私を止めるおつもりですか。わきまえなさいませ。あなたは義弟である前に、私の弟子なのですよ」
「弟子かどうかなど関係ない! これ以上の皇帝陛下への不敬は、私が許さぬ!」
が、ヴァレフ様もまた怯むどころか一層強く吠えました。私に負けず劣らずの迫力で凄むヴァレフ様に、周囲の者たちも目を見開きます。
互いに一歩も退かない状況。こうなったら、もう残る手段は一つのみ。
「ふっ、いいでしょう。そこまで言うのなら、どうぞ力づくで私を止めてごらんなさい」
言いながら杖を構える私。ヴァレフ様はわずかにためらわれましたが、やがて静かに頷きました。
「……承知した。言って聞かぬなら実力行使より他はない。――では、ゆくぞ」
急転直下のごとく始まった決闘に、場は一層の緊張に包まれました。
次の瞬間――。
「はぁっ!」
バチッと迸った紫の閃光。先手は私。強烈な稲妻が奔流となってヴァレフ様を呑み込む――誰もがその決着を早々に悟ったはずでした。
しかし。
「……っ!?」
白銀の光が雷を遮ったのです。分厚い氷の盾。砕け散る火花を前に、ヴァレフ様は毅然と立っていました。
観戦する兵士たちの間にざわめきが広がります。ここまで幾百の兵士たちを薙ぎ払ってきた私の魔法が真正面から受け止められた。信じられない、といった動揺です。
ヴァレフ様は静かに呟きました。
「いつぞや言っていたな、師匠。密度の高い氷は電気を通さない、と」
「……ほう。覚えておいででしたか」
それはかつての模擬戦でのことでした。
いつも負けてばかりで焦れたヴァレフ様が、「なにか弱点はないのか」と漏らした折、私は同じ言葉を告げたのです。
だが、実際に成し遂げるには精緻な魔力制御と集中が要る。並の魔導士では到底マネできないことです。
まさかそれをやってのけるとは……本当に成長なさいましたね、ヴァレフ様。
続くは反撃。ヴァレフ様が放った鋭い氷の矢が私の杖を弾き、私はその場でガックリと膝をつきました。
「……お見事です。参りました」
これで決着。力なく笑みを浮かべた私は、そのまま皇帝陛下へと向き直ります。そして深々と頭を垂れました。
「……申し訳ございません、陛下。私の振る舞い、まことに不敬でございました」
いきなりの謝罪に陛下が目をしばたたかせます。人が変わったような私の急変に困惑されている様子でした。もしやこれにも何か裏が……と思ったかもしれません。
すぐにヴァレフ様も跪き、凛とした声を響かせます。
「陛下、我が師……そして我が義姉が無礼を働きました。しかしその進言は、すべて帝国の安定を願ってのこと。どうか寛大なご処置を」
なおも困惑の色を残したままの陛下でしたが、毅然としたヴァレフ様の姿に安堵を覚えられたのでしょう。しばしの沈黙の後、ようやく頷かれました。
「……よい。謝罪を受け入れる。此度の件は不問としよう」
場に安堵の溜息が広がります。同時に「すごい……」「あの『雷神』を力で従わせるなんて……」という囁きも。
そこには紛れもなく「やはりヴァレフ様こそ次代の当主に相応しい」という空気が漂っていました。
その気配を感じながら、私はそっと目を閉じます。胸の奥で静かな満足が広がっていました。
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