まったりしたい令嬢はまったりできない!

神桜

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1章

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深い深い夢を見ていた気がする。


前世の記憶を思い出したのはちょうど謁見がある1ヶ月前高熱を出して3日ぐらい寝込んでいた時の話。

高熱でうなされている時に前世のこきつかわれている私の姿が写っていた。最初は誰だろうしか思って見てたけど、後からあれは私…?ってなった。

だから、前世ではまったりというより休憩もほとんどできなかったから今世では必ず・・まったりと過ごしたい!と思った矢先にまさかのまったりできない感じ?ってなった。

だから、絶対のぜったいに!まったりと過ごせるようにするんだ!



そこで目が覚めたら─
目の前にはルーカスとお兄様×2。

ええ、私の家の家族構成は父、兄、兄、私、となっているの。お母様は、私が六歳の時に流行り病にかかってなくなったの。その時、屋敷全体が暗くなって兄二人は表情を出さなくなったそれにつれて私もお父様も表情を失いかけた。だけど、私は頑張って元気になれるように頑張った結果がやはりシスコンになってしまったのよぉぉぉ。はぁぁ。お母様が流行り病で亡くなる前はそこまでシスコンではなかったのよ…?私がやらかしたおかげでシスコンになってしまったわけ…ね。勿論、お父様も私には弱くなってしまった。

お兄様二人の名前は、五歳年上の兄がフラン、四歳年上の兄がアレン。だから、私は、ラン兄様、レン兄様と呼んでいるの。

ちなみに、私は十四歳。

あっ、お父様のお仕事はこの国の宰相よ。ふふ、すごいでしょ!えっへん!


こ、コホン。話を戻しましょうか。

「あの…?ラン兄様、レン兄様、ルーカス…?」

「「あっ、シェリー大丈夫?」」
ギューっと力強く抱き締めてきた。
「く、苦しいですわぁ。」

「「あっ、ごめんね。シェリー。許して?」」

「大丈夫ですわ、心配してくれてありがとうラン兄様、レン兄様!」

「「か、可愛すぎる!!」」
フランとアレンが可愛い、可愛いを連呼している間に隙をみてかルーカスが声をかけてきた。

「シェリー、ごめんね?」

「で、ルーカス大丈夫ですわ。」
殿下と言いそうになったら腹黒い笑顔を見せてきたのでルーカスと呼んだ。ま、まだ慣れてないんですもの。

「良かった、次から手加減するね?シェリー。」

「は、はい?」

なんかわからないことを話しているとフランとアランが可愛い連呼から戻ってきてルーカスに突っかかってきた。

「おい、ルーカス。よくも僕の可愛い可愛い妹に…!!」
肩を掴みガクガクと揺すった。だけど通常運転だからそこまで気にしない。

ルーカスと呼び捨てで呼んでいるのはルーカスとアレンと同い年でルーカスとフラン、アレンと幼なじみだからなのだ。私も幼なじみだよ!

だから、呼び捨てにしているけど私はそんなに、関わらなかった。年子でもなくて少し離れているからね。


そうやってるとさすがにそろそろ帰りたくなり必殺おねだり!でお兄様達に帰ろうと言う。

「ラン兄様、レン兄様、私疲れましたの。帰らない…?」
美少女で少し涙目首をこてんとやっている姿を目のあたりにしてみなさい!

「「うっ、可愛すぎるいいよ!早く帰ろうね。」」

「はい!」
笑顔で答えた。

「フラン、アレン、絶対にいつも通りに守ってね。」

「「当たり前。」」

密かな同盟が出来ていたのに全くシェリーは気づいていない。

「では、ルーカスこれで失礼します!」

「ああ、またね。シェリー。気を付けて。」

「はい!兄様達行きましょう!」

「「うん。」」

最後は皆笑顔でニッコニッコしながら帰っていった。
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