殿下、ウザイのですが？

オールディ、最後の攻め

予告通りやっぱり来たわ。オールディ様は、言ったら必ず実践するお方ですからね。だから、私は、好ましいと──!?
私、今何を言おうとしたのかしら…!?

◆◇◆◇◆


ふぅそろそろね、

「ミシェル、今日は、俺のお気に入りの場所に行こうか。」

「？分かったわ。」

今日は、いつもと同様家でお茶を飲みながら話すのだと思っていたのだけど…違うみたい。

オールディ様が馬に私を横向きで乗せてくれてからパカパカと歩き出した。

そこは、私は見たこともない場所できっとほとんどの人が見たことの無い景色だろうと思いながら馬から降りた。

「気に入った…？」

「ええ…!!オールディ様、こんなに素敵な場所を知っているのね。私、初めて見ましたわ。連れてきてくださりありがとうございます！オールディ様！」

「いや、笑顔が見れてよかった。最近、作り笑いが多かったからね。」

「そ、そうでしたか…？」

「うん。自分ではそう思ってなくても俺にはそう見えた。」

そっか…。

「ちなみに、ここはね、夜になると空にたくさんの星が見れて蛍がポツポツと現れる場所、俺が五歳の時に見つけたんだ。いつか、俺に本当に好きな人が出来たらこの景色を一緒に見るんだ…！と思いながらね。ねえ、ミシェル、ミシェル=アルデェシア侯爵令嬢。私と結婚してくれませんか？」


きっと、私は後悔しない。後悔しない人生をこの人となら一緒に過ごせる。



「はい。オールディ様。」



ガバッと抱きついてきた。そして、涙声で
「っっありがとう。ミシェル。一生大切にする。」

「私こそ…。」

見つめ合ってキスをした。