転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール

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第二章

マリアベル 講師をする

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[ナンキー編みすだれ]の講師を冬休み中に受けた為、クラレンスでのニューイヤーもそこそこに、慌ただしく王都へ向かって行った。

「マリアベル、何処か変わった事はないかい?
頭が痛いとか、身体が痛いとか•••••」
年越しの儀式以来なぜか父がしつこく聞いてくる。

逆に身体が軽いのですけど、、、ダイエットに成功した時のように身体が軽くなったわ!
女神様からのプレゼントかしら?

以前よりおまじないも よく効くようになった気がする。
でも、本物の魔法の方はダメね、なかなか攻撃魔法が使えないわ。

ノーザンコート邸に着くと伯父様が私をペタペタと触り
「うーん、どうしょうかなぁ、コリぁどうしょうもないなぁ••••• 女神め、加減しろよなぁ~ 」と、呟き何処かへ行ってしまった。

お祖父様と、[ナンキー編みすだれ]の講義の打ち合わせをする。
バックミュージックは、壊れた金属コップ4個四音を使っていたが、綺麗なベル型の鋳造楽器が出来上がって来ていた。

お洒落ですねー
まさかお祖父様、これも売るのかしら?やるわね!抜け目ないわ。

口上を書いた紙と、技の種類を記した紙をセットにして綴じてある。

あと必要な物はと、衣装だけど、
この衣装はまだ 商標登録してないので、今回は普通のスッキリとしたワンピースだ。

参加者は7名、要申請同行1人可にしてあったので参加者予定者は14人。

お祖父様と綿密な打ち合わせを行った
絶対守る事は、指導する時は 相手には素手では触らない!必ず手袋を着用する事。
これは絶対だそうだ。

そして、伯父様がこれを付けるようにと 金のアンクレットとブレスレットをもって来た。
外では絶対に外さないようにと強く言われた。
王様とモーリス伯父の[ダブル伯父さん]が作成した物で魔道具だそうだ。
魔道具を装着するのは貴族の嗜みだと言われたのでそれに大人しく従った。

**************

今日は冬休み最終土曜日、

[第一回ナンキー編みすだれ説明会]
夜7:00 ノーザンコート邸にて開催

学園で声を掛けてくれた学園の方が来ていた!
嬉しいぃ
あっアルビス公爵だわ、エロブルーと一緒に参加ね。


初めまして、こんばんは♪
私が講師のマリアベル•クラレンスでございます。

シーーーン

このまま進めてもいいのかしら?
お祖父様がGoサインを出している。

では、まず、私のデモンストレーションから初めますね!
ガブリエルが鐘を叩く

チャンカ⤴︎チャンカ⤵︎ チャンカ チャンカ

アさて アさて アさてさてさてさて
さてはナンキー編みすだれ
チョイと伸ばせば 魚釣り竿に早変わり
魚釣り竿が お目に止まればおなぐさみ
お目に止まれば元へと返す

パチパチと拍手が湧いた。

これは、棒を何に見立てるかで口上が決まってきます。
釣竿は分かりますね!
では、この丸はなんでしょう?

チョイと伸ばせば 月か太陽
後光に見えればおなぐさみ
丸い太陽 お目に止まれば元へと返す

太陽、月、でしたら口上に後光
池でもよろしいですよ!
池か湖、湖面に映った月に見えればおなぐさみ
ご自分で思った通りに口上を変化させましょうね。
そうすれば何通りの技が出来ます。

では、皆んなで技の練習をしましょうか?

はい基本の釣竿は皆さん大丈夫ですね!
では丸、こちらもOKですね。

では、大技ですよぉ~
真ん中で捻って国旗、はい、ここから柳の木、
シャラーン!

おお~、パチパチ拍手が起こる。

では皆さん実践してみましょう。

付き添いの方はベルを鳴らしましょう、
はい、チャンカ⤴︎チャンカ⤵︎ チャンカ チャンカ

皆んなで、一緒に歌って下さいねー
アさて アさて アさてさてさてさて
さてはナンキー編みすだれ、、、、

楽しく時間が過ぎて終わりの時を迎えた。
概ね、皆様には好評であったと思う。

帰りにリーフレットを渡したら、サインして欲しいと言われ、サインをして握手をして返した。
皆様にサインをするのに列が出来た。

サインして握手、サインして握手、
なんだかアイドルになった気がして来た。

同じ学園の方の番になった。
「マリアベル様、ウチの祖父、亡くなった祖母にマリアベル様が似ているって言うんです。全く失礼ですよね!」笑っておっしゃった。

「あら、光栄ですわ!それだけ素敵な女性だと褒めていただけたのですから、」

「ほら、お祖父様、握手してもらうんでしょ!」
その年配の方はオズオズと手を差し出した。

私は今後とも宜しくと、握手した。

彼女に、「ねぇ マリアベル様、わたくしと 仲良くしてもらえますか」と言われ、
私は「宜しくお願いたします!」と手を差し出した。
ウフフ、おほほ、笑い合った。

最後の方はアルビス公爵だった。

「マリアベル様、私にもサインを、」
アルビス公に頼まれ、リーフレットにサインする。
「お時間がございましたら、息子と話をしてもらえませんか?」
アルビス公爵に真剣な顔をしてお願いされた。

祖父が、「では、こちらにお茶を準備しましょう」と場所を作ってくれた。

「マリアベル様、昨日はランディエール子息を止める事が出来ず 大変申し訳ありませんでした。」
スティーブンは頭を下げた。

「いえ、こちらも大事に至らなかったので、あまり深刻に考えないで下さいましね!」

「マリアベル様、今までの私の失礼な態度をお詫び致します。」
スティーブンはまた頭を下げてた。

「まあまあ、お顔をお上げ下さい。
私は、クラレンスで庶民と一緒に育ちましたので 貴族としての作法が身体に馴染んでいなかったために 緊張してしまい、変に誤解されたのでしょう。」

「貴方は、マリアが言っていた通りお優しい方なのだな。私の頭が硬かったのだ。」

アルビス公が話をまとめてくれた。
「おい、やっとマリアベル様の素晴らしさがわかったか!
私の握手券はお前に譲ろう。息子と和解の握手をしてもらえますかな?」

「ええ、喜んで!」
私はスティーブン•アルビスと握手を交わした。



ねえ、お祖父様、
あの御令嬢はどなたでしたの?
「先の外務大臣、カーバンクル卿の孫娘フランシス様だよ。
あの御老人は今は家督を譲っておらるがな、カーバンクル伯爵の長子にあたる御令嬢だ。
確か、お前より一つ学年は上だったな」

先輩だったのね、でもお友達が増えて嬉しいわ。

****************

ノーザンコート邸からの帰り道、
スティーブンは自分の考えが間違えてたのでは•••• と、思い悩んでいた。

「マリアベル様は、本当に おおらかな御方だと申していたではないか、」そう父は言った。

いつも父に、言われていた。
マリアベル様と仲良くしろと、

その反抗心だったのか、彼女には良い印象がなかった。
いつもツンと澄ましている印象しかなかった。

今回、ラヴィが冬休みの帰郷の、帰り道にクラレンスに寄ってマリアの居場所を聞こうと言いだした。
私もマリアが心配だったのでその話に乗った。
クラレンス侯爵は親切にも邸に招待して下さり、楽しい時間を過ごさせてくれた。
なのに、そこで まさか ラヴィがマリアベル様に精神操作をして聞き出そうとするは、、、

父と相談して今回の[ナンキー網すだれ講座]に一緒に連れて行ってもらいそこで謝罪をする段取りになった。

久しぶりに見た彼女は、キラキラと輝き、生き生きとしていた。
いつもと全く印象が違う。正直、別人かと思った
参加者に丁寧に、ユーモアを交えて教えている。
それにしても、あの美しさはなんだ、中から光りが溢れ出るような輝き!
まるで天使のような、、、
あんなに美しい方だったとは•••
彼女の美しさに目を奪われてしまった。

「これがマリアベル様なんだよ、可愛らしいだろう。」
父は、まるで娘を見るようにデレデレしている。 

そして、あの瞳、マリアと同じ 深い海の色。
マリアはもしかしたら、マリアベル様の血族なのか?
マリアベル様は後妻に蔑まれて、お育ちになったと聞く。
庶民と一緒に?マリアと一緒に育ったのか?

マリアベル様の母上は先王の娘
マリアベル様を産んで直ぐお亡くなりになったと聞く。
では、双子か?だとしたらマリアが侍女に、なるはずが無い。

クラレンス侯の妾の子?
だったら分かる。侍女を妾にしてその子を、娘の侍女にしている話はよく聞く。

マリアベル様の 手袋越しに感じた温もりと、微妙な魔力はマリアにソックリだった。
やはりマリアはマリアベル様と血が近いのであろう。

だからマリアは辛いと言っていたのか?
マリアベル様には良くしてもらっていると言うのは本心だったのだ!
あの、庶民でありながら、凛とした立ち振る舞いは 貴族の血が成せる技だったのかぁ••••
納得がいった。

あれだけマリアはマリアベル様は良い人だと訴えていたのに、私は聞く耳を持たなかった。
そんな視野の狭い男をマリアは好きになってくれる筈もない。

マリアは去っていってしまった。
マリアベル様の所為ではない。きっと人には言えない事情があっての事であろう。

本当にバカだなぁ、私は••••

もし、マリアにまた会う機会があれば、今度こそ彼女に相応しい男になって再会出来るように自分を磨いていこう。

チャンカ⤴︎チャンカ⤵︎ チャンカ チャンカ
今日の[ナンキー編みすだれ]結構面白かったなぁ~  
ねえ、父上! 
上を向いて、涙を堪え 父に話しかけた。

スティーブンは、
淡い恋心に 終止符を打って一歩前進した。


*******************






















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