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休日はデートでしょ
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楽しい会話をしながら、車は目的地のアウトレットに到着した。
土曜日ともなると、結構な人で溢れていた。
お昼前で気候も天気も丁度良い。
絶好の買い物日和だ。
二人は駐車場を離れ、アウトレットの正門にやって来た。
「店を巡る前に、先に飯にしよっか?」
「えっ? 良いの?」
「お昼前だからお店も空いているかなって。それに夬皇、朝飯食べてないだろ?」
「うん。勇緋、優しい! じゃあさ、肉食べよう! 肉!」
「お、おい! 急に走り出すな!」
急にテンションが上がった夬皇は、勇緋の手をグイグイ引いてその店へと向かい始めた。
まるでリードが離れ喜ぶ子犬(当人は大型だが)のように。
それから夬皇が飛び込んだステーキの店で、お昼を注文する。
しばらくして、目の前に並ぶ料理の数々に勇緋は言葉を失う。
「ホント、お前の食事の振れ幅、どうなってるんだ? それ、全部食うの?」
「えっ? そうだけど、何か?」
そんな彼の前にはサラダとステーキ600gと大盛りの白米が鎮座していた。
「見ているだけでこっちが腹いっぱいになるわ」
勇緋は一般的なランチセットを頼んでいたので、自分の食べる量の3倍はあると思われる。
ドリンクバーを利用するために、たまに彼らの横を通る客の中には、夬皇の顔を見てからテーブルの肉を驚いた表情で見る人も居た。
多分、俺と同じ気持ちだと思う。
(その顔でその体系でその量を食うの!?)
それからものの十数分であの量を食べ切った夬皇。
「やっぱり、がっつり食うのもたまには良いね」
食事をして体温が上がったのか、手で自分を仰ぐ。
「見てて気持ち良かったよ。なんだろな、この充実感は」
勇緋の心は何故だか短編映画を一本見終えた感覚に似ていた。
食器が回収されて広くなったテーブル。
束の間の食事休憩。
「今日はさ、全店舗巡ろう!」
「ああ。時間の許す限り、楽しもう」
勇緋の言葉に、パンフレットを眺めながら笑顔を見せる夬皇。
「ほら、行くぞ。ハスキー」
勇緋は立ち上がりながらそう言った。
「ひどっ。誰が大型犬だよ!」
すぐさま彼の後を追いながら、勇緋の背後から髪を乱暴に触った。
その温かい一瞬が自然と二人に笑顔を齎したのだった。
それから二人はアウトレット内を隅々まで歩き回った。
【ブランド紳士服の店での一幕】
「ねぇ、この服とか勇緋に似合うんじゃない?」
「ちょっと、待て。何でピンクのコートを俺に勧める? 冬服のカラーじゃないよ」
「えっ? 雰囲気から明るくして行こうかなって」
「それ、どういう意味?」
「…」
「おい、無言になるなッ! 答えろぉ!」
そのまま夬皇は何もなかったように次のスペースへスタスタと移動を始めた。
【キッチン用品店での一幕】
「このフライパン、凄く軽い。料理しやすそう」
「夬皇が気に入ったなら、買って良いよ」
「ホント? じゃあ、買う!」
すぐさま商品のケースを手に取り、カゴに入れた。
「あ、包丁も新しくしたいんだった!」
そう言って二人は包丁売場へ歩を進める。
「なあ。この前もさ、買ってなかった?」
「三つぐらいあると便利なんだ。食材ごとに包丁変えたいじゃん」
「なるほどな。流石は我が家のシェフ」
「それにさ」
「それに?」
「もし、勇緋が嘘とか隠し事とかした時に、予備としても使えるでしょ?」
包丁が入ったパッケージを持ちながら、ニコニコ話す夬皇はサイコパス以外の何者でもなかった。
「なんだ、予備って。どんなヤンデレだよ!」
勇緋は彼に即座にツッコミを入れ、フライパンだけの会計を済まして店を後にしたのだった。
【アクセサリーショップにて】
「夬皇ってさ。シルバーアクセとか付けないの?」
「うーん。あんまり興味ないなー」
「…そっか」
あからさまにテンションが下がった勇緋。突然の事に夬皇も戸惑う。
「あのさ。俺の願望、一つ言っても良いか?」
「う、うん。私で良ければ聞きましょう、勇緋様」
「じゃあさ、耳貸して」
それから少し背伸びして、勇緋が彼の耳元で呟いた。
「二人でお揃いのアクセを付けたい。ずっと付けてなくても良い。
一緒に出掛ける時だけで構わない」
彼の言葉に夬皇はポカンとしてしまった。
「えっ、それだけで良いの?」
勇緋は静かに頷く。
「それなら全然イイよ。ずっと付けますよ、勇緋の願いならね。
その代わり、勇緋が選んで。俺達に相応しいアクセ」
「えっ、責任重大だな」
「大丈夫だよ。ビビッと来るモノがあるはずだって」
それから二人は店内の商品をじっくり眺めた。
すると、その中の一つに勇緋の目が行く。
そう言って彼が手に取ったのはネックレスだった。
その先端には二つ重なった十字のクロスがあった。
まるでクロスが互いの手を取り合って支え合っているように見えた。
「値段は気にしない。コレにする」
「珍しいね、勇緋がその場で決めるなんて。いつもは慎重に吟味するのに」
「たまにはいいだろ?」
「まあね」
そんな会話を終えると、二人は店を後にする。
勇緋の手には二人の宝物になるであろうネックレスがしっかりと握られていた。
そして二人はアウトレットの一番奥にある、とある場所へと足を向ける。
それは彼らの記憶の中で大切な心象風景の一つであった。
土曜日ともなると、結構な人で溢れていた。
お昼前で気候も天気も丁度良い。
絶好の買い物日和だ。
二人は駐車場を離れ、アウトレットの正門にやって来た。
「店を巡る前に、先に飯にしよっか?」
「えっ? 良いの?」
「お昼前だからお店も空いているかなって。それに夬皇、朝飯食べてないだろ?」
「うん。勇緋、優しい! じゃあさ、肉食べよう! 肉!」
「お、おい! 急に走り出すな!」
急にテンションが上がった夬皇は、勇緋の手をグイグイ引いてその店へと向かい始めた。
まるでリードが離れ喜ぶ子犬(当人は大型だが)のように。
それから夬皇が飛び込んだステーキの店で、お昼を注文する。
しばらくして、目の前に並ぶ料理の数々に勇緋は言葉を失う。
「ホント、お前の食事の振れ幅、どうなってるんだ? それ、全部食うの?」
「えっ? そうだけど、何か?」
そんな彼の前にはサラダとステーキ600gと大盛りの白米が鎮座していた。
「見ているだけでこっちが腹いっぱいになるわ」
勇緋は一般的なランチセットを頼んでいたので、自分の食べる量の3倍はあると思われる。
ドリンクバーを利用するために、たまに彼らの横を通る客の中には、夬皇の顔を見てからテーブルの肉を驚いた表情で見る人も居た。
多分、俺と同じ気持ちだと思う。
(その顔でその体系でその量を食うの!?)
それからものの十数分であの量を食べ切った夬皇。
「やっぱり、がっつり食うのもたまには良いね」
食事をして体温が上がったのか、手で自分を仰ぐ。
「見てて気持ち良かったよ。なんだろな、この充実感は」
勇緋の心は何故だか短編映画を一本見終えた感覚に似ていた。
食器が回収されて広くなったテーブル。
束の間の食事休憩。
「今日はさ、全店舗巡ろう!」
「ああ。時間の許す限り、楽しもう」
勇緋の言葉に、パンフレットを眺めながら笑顔を見せる夬皇。
「ほら、行くぞ。ハスキー」
勇緋は立ち上がりながらそう言った。
「ひどっ。誰が大型犬だよ!」
すぐさま彼の後を追いながら、勇緋の背後から髪を乱暴に触った。
その温かい一瞬が自然と二人に笑顔を齎したのだった。
それから二人はアウトレット内を隅々まで歩き回った。
【ブランド紳士服の店での一幕】
「ねぇ、この服とか勇緋に似合うんじゃない?」
「ちょっと、待て。何でピンクのコートを俺に勧める? 冬服のカラーじゃないよ」
「えっ? 雰囲気から明るくして行こうかなって」
「それ、どういう意味?」
「…」
「おい、無言になるなッ! 答えろぉ!」
そのまま夬皇は何もなかったように次のスペースへスタスタと移動を始めた。
【キッチン用品店での一幕】
「このフライパン、凄く軽い。料理しやすそう」
「夬皇が気に入ったなら、買って良いよ」
「ホント? じゃあ、買う!」
すぐさま商品のケースを手に取り、カゴに入れた。
「あ、包丁も新しくしたいんだった!」
そう言って二人は包丁売場へ歩を進める。
「なあ。この前もさ、買ってなかった?」
「三つぐらいあると便利なんだ。食材ごとに包丁変えたいじゃん」
「なるほどな。流石は我が家のシェフ」
「それにさ」
「それに?」
「もし、勇緋が嘘とか隠し事とかした時に、予備としても使えるでしょ?」
包丁が入ったパッケージを持ちながら、ニコニコ話す夬皇はサイコパス以外の何者でもなかった。
「なんだ、予備って。どんなヤンデレだよ!」
勇緋は彼に即座にツッコミを入れ、フライパンだけの会計を済まして店を後にしたのだった。
【アクセサリーショップにて】
「夬皇ってさ。シルバーアクセとか付けないの?」
「うーん。あんまり興味ないなー」
「…そっか」
あからさまにテンションが下がった勇緋。突然の事に夬皇も戸惑う。
「あのさ。俺の願望、一つ言っても良いか?」
「う、うん。私で良ければ聞きましょう、勇緋様」
「じゃあさ、耳貸して」
それから少し背伸びして、勇緋が彼の耳元で呟いた。
「二人でお揃いのアクセを付けたい。ずっと付けてなくても良い。
一緒に出掛ける時だけで構わない」
彼の言葉に夬皇はポカンとしてしまった。
「えっ、それだけで良いの?」
勇緋は静かに頷く。
「それなら全然イイよ。ずっと付けますよ、勇緋の願いならね。
その代わり、勇緋が選んで。俺達に相応しいアクセ」
「えっ、責任重大だな」
「大丈夫だよ。ビビッと来るモノがあるはずだって」
それから二人は店内の商品をじっくり眺めた。
すると、その中の一つに勇緋の目が行く。
そう言って彼が手に取ったのはネックレスだった。
その先端には二つ重なった十字のクロスがあった。
まるでクロスが互いの手を取り合って支え合っているように見えた。
「値段は気にしない。コレにする」
「珍しいね、勇緋がその場で決めるなんて。いつもは慎重に吟味するのに」
「たまにはいいだろ?」
「まあね」
そんな会話を終えると、二人は店を後にする。
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