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護衛……いらん……〜流兎〜

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目を開けると帝らしき顔が見えた

ゴツンッ思わず引っ叩く

「いてッ……組長~殴られたー」

あれ?帝じゃなかったか

「……すまん……帝に見えた……」

目をぱちぱちさせるとだんだん見えるようになってきた

思わず引っ叩いてしまった男は恐らく20代前半の男だった……確か……

「東 孝太郎」

そうだ……東孝太郎28歳……北條組の組員だった気がする

「お~よく知ってんな」

「どうせ顔を覗いていた時に起きて殴られたんだろう」

帝が来る。後ろには涼真もいる

「おはようございます流兎さん」

「おはようございます涼真さん」

挨拶されたので涼真に挨拶を返す

「おい……俺には?」

「お前は言ってないからな」

「まぁいい……それより孝太郎がこれからお前の護衛に着く」

「俺より強いのか?」

「いや弱い」

後ろからいや組長?などと言っている奴がいるが無視だ

「なら要らん」

おーいと声がするがこれも無視だ

「でも護衛は必要だ……なにかあった時に盾にすればいい」

またまたちょっと組長!?と声がするが無視だ

「なら置いておく……それより帝これ……」

恐らく拒否権なんてないのだろう

帝は決めたら動かないやつだからな

さっきハッキングした内容のコピーしたものを渡す

「それより殺されそうになった俺を心配してくれないのか?」

帝が資料を受け取りながら言う

「フンッあの程度のやつに貴様をどうこうできないからな」

「後で俺が腕のいい殺し屋紹介しておこう」

みんなが驚いてこっちを見る

「…………冗談だよ」

パソコンをいじりながら言う

「今の間はなんだ……」

「俺がやるなら依頼じゃなくて自分でやるからな」

「そうか」

唖然としている孝太郎が我に返る

「何言ってんのこの子?ねえ涼真?」

わけがわかんなくなって涼真に聞く

「私も分かりませんよ……」

「そういえば初めて会った時もすごい動きしてましたね」

涼真はしみじみ思い出しながら言う

「あれは護身術範囲」

「どんな護身術だよ!?」

「それより報酬は?」

「ああそうだった!?ラビットって報酬が高いんでしょ!?」

孝太郎が慌てて言う

「報酬は毎週土曜日に作る」

「……ん?作る?」

孝太郎が怪訝な顔をして聞き返す

「……ケーキ……チョコがいい」

「え!?まさか組長……あの趣味のこと話したんですか?」

「あぁ」

帝が頷く

驚いたのだろうそりゃそうだ

帝は菓子作りが趣味だが、そんな乙女チックな趣味があると笑われると思っていたからだ

だから誰にも言ったことがない

知っているのは涼真と孝太郎と北條組の会長つまり帝の父親だけだった

「眠い……とりあえず寝る……」

ソファーで寝てもいいだろう

ポトリとソファーに倒れるように横になる

寝たのはそれから10秒たったと後だった





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