無慈悲な正義と女難

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第二章 現代編(白亜の洋館)

14 春美ママ拉致未遂★

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数日後、春美から店に昨日チンピラ風の男が訪ねて来て、"つまら無い詮索を今すぐ止めないと、怪我をするぞ"と脅されたと連絡があった。電話の当日、開店前に駆け付けた隆之は、春美が開店ミーティングを終えるのを待ち、一番奥のボックス席で
「もう止めてくれ。春美ママが私の巻添えで怪我でもしたら一生後悔してしまう」
「嫌です。店のお客も戻り、お客運転資金の確保、引抜かれたホステスの補充、クラブ経営が回復しつつあるのは全て森下会長のお陰です。その恩を少しだけでも返すチャンスなのに脅された程度で止められません。他人から見れば我侭かも知れませんが、永く銀座で働く女の意地です」
総長が言った通り、執拗に組織絡みの調査は止めるよう頼むが頑として承知してくれない。その日から隆之は"グランデ"に毎日顔を出し、閉店まで居ると春美をマンションまで送っていた。
週末の土曜日、殆どの客が帰り、店のホステスも半数以上が店を上がった閉店30分前、突然チンピラ風の男達が店内に乱入し春美を店外に連れ出そうとした。隆之は春美を助けようとするが、乱入したチンピラの内3人に袋叩きにされ床に這い蹲ってしまう。
抵抗する春美を軽々と肩に担ぎ上げたチンピラの1人が店の正面扉を開くと、扉の前に黒服を着た屈強な男が2人立っていた。その内の1人は黒沢さんである。
「貴様らどこのチンピラだ!」
そのドスの利いた声に春美を担いだチンピラは一瞬怯んだが、乱入した他の3人が後ろまで来ると、
「煩い、お前には関係ないだろう」
チンピラの1人がナイフを取出し猛然と黒沢さんに突進する。黒沢さんは余裕でナイフを避けチンピラの腕を捻り上げると、バッキと鈍い音と共にナイフを手放す。
「うぎゃぁぁっ!」
大きな悲鳴を上げ、その場に経たり込む。腕を妙な形に背中に回している事から、腕が折れているのだろう。残った3人のチンピラは春美を床に放り出すと、黒沢さん達をすり抜け店外に逃げたが、外にまだ数人待機していたらしく、チンピラ達の悲鳴が店内まで聞こえた。黒沢さんは床に倒れたままの春美を抱き起こし
「春美ママ、昔から意固地なのは変わらないな。それでも、折れる時はちゃんと折れないと大事な人に迷惑を掛けてしまうぞ」
「あっ、黒沢様、危ない処を助けて頂き感謝しています。先日は、聞きそびれましたが、若頭に昇格されたそうで、おめでとう御座います」
都合の悪い話には何も応じず、黒沢さんの昇進話に切り替える。普段隆之には見せない強かな春美の一面を知ってしまった。
そんな春美を気にする事も無く
「まあ、若頭と言えば聞こえは良いが、総長のボディーガードみたいなものだ」
「御謙遜ですわね。助けて頂いてこんな事を言うのは非常識でしょうが、偶然にしては随分タイミングが良過ぎるように思うのですが?」
「詳しい話は、森下会長に聞いてくれ。会長は総長にとって恩人なのだから優しく介抱してあげてくれよ。会長も言っていただろうが、春美ママが調べている相手にはかなり危険な後楯が居る。下手な探偵ごっこはもう止めた方が、春美ママだけでなく森下会長の為にも良い」
「でも私は・・・」
「幸い、このチンピラは内の下部組織の連中らしいので、二度と春美ママに手を出さないよう釘を刺しておくが、敵対組織の連中だったら厄介な事になっていたぞ。後の事は総長が何とかしてくださるから、春美ママは森下会長を早く介抱して差し上げろ」
慌ててホステス達に介抱されている隆之に春美が駆け寄ると、黒沢さんは他の黒服と一緒にチンピラを担ぎ店を出て行った。春美は店に残っていた客にお詫びと事情説明を終えると、チーママに後始末を頼みタクシーで隆之を自宅マンションに連れ帰った。
チンピラに袋叩きにされたダメージは大きく、ベッドに寝かされると直ぐに眠ってしまった。
目を覚ますと店で着ていた和服のまま、ベッドの下で眠っていた。おそらく寝ないで介抱してくれたのだろう。春美を起こさないようベッドから降りたつもりだったが、トイレから戻ると春美は目を覚ましベッドに腰掛けていた。
「森下会長、御免なさい。私が、素直に忠告を聞いていれば・・・」
隆之を見詰めながら、ポロポロ涙を流す春美はとても愛おしく、思わず抱き締めてしまう。そんな状況にも関わらず隆之の下半身はまるで野獣のように猛り狂っていた。それでも必死に理性で何とか鎮めようとするが、春美の優しい声でさえ盛りのついた牝猫の声に聞こえる。
我慢出来無くなった隆之が春美の手を引きベッドに誘うと、
「身体は大丈夫なの?」
隆之が頷くと、ポッと頬を赤く染め嬉しそうな笑みを浮かべ、春美はスルスルと着物を脱ぎ始め、ベッドの上で仰向けになった隆之を跨ぎ腰を下ろし始める。
途中でペニスをしっかり掴んだ春美は狙いを定め一気に腰を下ろす。何時から濡らしていたのか、春美のおマンコは愛液が溢れ、何の抵抗も無く隆之のペニスは膣奥まで一気に飲み込まれてしまう。
隆之に体重を掛けないよう両脚を踏ん張りながら激しく上下に腰を振る春美は絶頂を迎えても必死に意識を保ち隆之に負担を掛けまいとしてくれていた。
自分の体重を必死に支え両脚をブルブル震わせながらも踏ん張ってくらた事でペニスがより一層締め付けられ、隆之は騎上位で悶える春美の膣奥に沸滾る迸りを放った。
「か、会長ぉぉ、イク、イク、イクぅぅぅぅ!」
隆之の射精と同時に深い絶頂を迎えたらしい春美だが、それでも隆之の上に倒れ込むのを意識を半分失いながらも避け、隆之の隣に身体を落とし、そのまま意識を失った。
隆之はベッドの中央から身体を晒し、まだ全身をピクピク痙攣させている身体を引き寄せると、腕枕で目覚めるのを待った。
春美が絶頂の余韻から醒めると、強く抱き締め他愛も無い話をしている内に二人とも眠っていた。
翌日、9時過ぎに目を覚ました隆之は隣の春美を起こさないよう気遣いながら、詩織に預けた携帯に連絡を入れ3日ほど帰れないと伝えた。
恵と詩織は仲良くなっているようで、互いの疼く身体を隆之が不在の間も二人で盗聴器の仕掛けられた部屋で慰めあっているから心配しないでと言っていた。いったい何をしているのか興味はあったが、帰ってから確認する事にして電話を切った。
また、ベッドに戻り詩織の横に寝転んでいると30分ほどで彼女も目を覚ました。
3日ほど春美のマンションで休養したいとお願いすると、彼女はすぐにチーママに3日間店を任せると連絡を入れ一緒に休んでくれたが、結局、セックス三昧の日々となり休養とはならなかった。
寝物語りで春美がクラブ経営者仲間の範囲を広げ、探りを入れた途端、暴力団員らしい男が店にやって来たことから、組織に関係しているらしいクラブママを見つけ出していた。そのママと言うのが、春美や花江ママのクラブからホステスを、多数引き抜き、パトロンまで寝取ったクラブ"里"のママ寺崎里美である。
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