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43.帰宅
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その日は一斉逮捕後の事後処理で慌ただしくなった。沙羅は捜査官ではないので、事情聴取のあとほかのFBI捜査官に伴われて先に帰宅した。といっても夜中の三時で、崚介が帰ってきたのはそれから更に十二時間も経った頃だった。
崚介は出迎えた沙羅に倒れこむように抱き着いた。きつく抱きしめ、存在を確かめるように胸いっぱいに匂いを吸われる。さすがに戸惑ったが、崚介がやっと息ができたとでもいうような疲れた声音でぽつりと言った。
「……ただいま」
あまりにも覇気がなかったため抗議する気も起きず、沙羅は「おかえり」と言って崚介の背に手をまわした。
徹夜明けの崚介は疲労感が強く見える。監禁されていたことも併せて沙羅は心配になった。
「捜査官なのはわかっているけれど、被害者でもあるのだからもっと早く帰されると思っていたのに。FBIも結構ブラックなんだな」
「ウィルは帰れと言ってくれたよ。でもこれは俺の事件だから、自分だけ何もしないでいられなくて」
自分より正義感を優先したということか。崚介らしいと思いながら、初めてその正義感に非難めいた感情を覚えた。自分のことを大切にしてほしいと思わずにいられない。
シャワーを浴びると、さっぱりして顔色が少し戻ったように見えた。崚介は沙羅が作ったかなり早い夕食を平らげると、ソファに腰かけてテレビのリモコンを操作した。(テレビは崚介が潜入捜査官でなくなったすぐ後に買ってきた。アメフトの試合を観るのだと張り切っていた)
テレビを点けると、ニュースではパターソン科学研究所の摘発を報じていた。山荘での捕り物と同時刻、別動隊が研究所へも突入していたのだ。
崚介は気に入らなかったのかチャンネルを操作していたが、気に入った番組がなかったのかやがてスイッチをオフにした。
テレビの音が消えて静かになると、崚介が突然立ち上がった。沙羅が片付けをしていることに今気づいたといった様子で、申し訳なさそうに眉を下げる。
「すまない、俺もやる」
「いいよ。すぐ終わるし休んでいて」
特に決めたことではないけれど、料理は沙羅が作り食器洗いは崚介がやることが多い。崚介は自分で作るより沙羅の料理の方が口に合ったようで沙羅の料理を食べたがり、その代わりのように率先して皿洗いをやるようになったのだ。
だが今日はまるきりその様子がなかった。やはり疲労で注意力散漫になっているのだろう。沙羅としてはわかりきっていたし気にならないが、崚介はそうじゃないらしい。休んで欲しいと思う反面、そんな気遣いが嬉しい。
「じゃあコーヒーは俺が淹れよう」
「今から飲むの? 眠った方がいいと思うが」
「まだ夕方の五時だぞ。小学生だってそんな時間に寝ない」
「三日も監禁されたんだぞ。昨日も徹夜したんだろう? 眠そうだ」
沙羅が言うと少し迷うような沈黙があった。やがて後ろから腰を引き寄せられて、崚介が肩口に顔を埋める。丁度食器を洗い終わったところだったので、沙羅は手を伸ばして蛇口を閉めた。
手を拭いていると、くぐもった声が聞こえた。
「オフィスでも仮眠を取ろうとしたんだが眠れなくて。体は眠いのに脳は妙に興奮して収まらない感じがするんだ」
「あれだけの捕り物があったらそうかもな。それとも監禁されていたストレスかな? カウンセラーとは話した?」
事件に巻き込まれたりショッキングな出来事の後には、カウンセリングを受けることが規則として決まっている。医師が「精神状態に問題なし」と判断しなければ現場には戻れない。人間の弱さをよく理解した制度だ。
「まだだ。ウィルには近いうちに行けと言われた。……君の香りは安心する」
少し冷たい鼻先が首筋に擦り付けられてくすぐったい。そのうち唇が触れてちゅ、と軽く吸い付かれる。唇はそのまま沙羅の肌にや耳に何度も触れた。わずかな刺激を敏感に感じ取ってしまい、肌が震えた。
娘のことを打ち明けた日から、セックスをしていない。軽いキスや触れ合いはあったけれど、互いにどことなくぎこちなかったせいだ。
「一緒にベッドにいかないか。君がいてくれたら眠れる気がする」
疲労が滲み出た声はいつもより低くセクシーで、首筋や耳へのキスも相まってうっかり官能のドアがノックされる。だが崚介は疲れている。
「私はライナスの毛布か?」
沙羅は感じてしまったことを気づかれないように崚介をからかった。
「そうかもしれない」
意外にも真面目なトーンで返ってくる。これは相当疲れているようだと、沙羅は崚介を貼りつかせたまま寝室へ移動した。
離れたがらない崚介を先にベッドに入らせ、ブラインドをおろして室内の灯りを抑える。崚介の隣に潜り込むとすぐさま長い腕が絡みついてきて、抱き枕のように腕の中に閉じ込められる。
入眠の邪魔をしてはいけないとしばらく黙っていたが、崚介はやはり眠れないようだった。何度も沙羅を抱き直し、肩をなぞったり髪を弄んだりしている。沙羅は静かに尋ねた。
「何かあった? 気になることとか」
崚介は「んー」と言葉を探した。
「俺が組織に潜入して五……いや、もう六年近いか。ずっとこの件にかかり切りだったから、なんだか達成感と同時に喪失感、みたいなものがある。この先のことがうまく想像できない。まだ全部終わってないってわかってるんだけどな」
「六年か。長かったな」
「ああ。終わりが見えなくて焦ったときもあった。君と再会してからこの一カ月が怒涛だったよ。この六年がなんだったのかと思うほどだ」
「今はちょっと疲れているんだよ。きっと事後処理も終わって次の事件を担当したら順応していくんじゃないかな。残念ながらこの国ではあなたの仕事はなくならない」
「そうだな。もしかしたら別の州に異動になるかもなぁ」
それには上手く返事ができなくて、沈黙が生まれた。その頃には沙羅はもうアメリカにはいないだろう。
急に寂しくなって、沙羅は身を起こすと自分から唇を重ねた。崚介もそれに応えてくれる。
胸の奥から感情が溢れてくる。言葉にしてみたくなったけれど、とめどないキスに口を封じられて、その夜はついぞ言葉にすることはなかった。何度もキスをして互いの体に触れられることが幸せだった。
「沙羅。……抱きたい」
沙羅も同じ気持ちだった。体を起こし、崚介に覆いかぶさる。沙羅が彼の耳や首筋にキスをすると、崚介は少し戸惑ったように身じろいだ。
「今夜は私に任せて」
「君に触りたい」
「いいよ。私もあなたに触れるから」
崚介のTシャツを脱がせ、その肌に少しずつ唇を落としていく。ところどころ細かな傷がついていて、沙羅は慎重に愛撫した。
崚介は沙羅に触れたいと言い確かに肩や腰をなぞってはいるが、基本的には沙羅の好きにさせてくれるようだった。それとももうそこまでの体力が残っていないのか。
沙羅は崚介の乳首を舌でなぞった。もう片方は指で撫で、引っ掻かないように気を付けながら爪で弄ぶ。時折崚介の口から吐息が漏れ、沙羅も興奮した。
一通り乳首を弄って崚介の反応を楽しんだ沙羅は、そのままキスを下へ移動させていった。崚介の下半身はすでに少し反応していて、スウェットの前を押し上げている。布越しになぞると、崚介は焦れたように自分から下着ごとそれを脱いだ。
昂ったペニスが空気に触れる。先端がもう先走りで少し濡れていた。沙羅はそれを迷わず口に含んだ。崚介が呻くように声を上げる。
「君にこんなことをしてもらう日が来るなんて」
これまでセックスは崚介がリードしていて、沙羅が主導権を握ることなどなかった。オーラルも崚介からはあっても沙羅からすることはなかったのだ。だが、沙羅は崚介に一つ言っていないことがあった。
「実は二回目だよ」
「え、は⁉」
「五年前、最初はここだったから」
言いながら唇に触れてみせると、崚介は信じられないという顔をした。
「クソッ。過去の自分に嫉妬するなんて」
「だめ。私のことだけ考えて」
そのまましばらくしゃぶっていると、いくらも経たずに崚介が音を上げた。
「もう出そうだ」
「それもだめ」
「頼む、意地悪しないでくれ」
沙羅はペニスから口を放し、自分のTシャツを脱いだ。まるでストリッパーにでもなったかのように見せつけながら下着も取り払う。崚介はそれを瞬きせず見つめていた。沙羅もきっと欲情した顔をしている。いくなら沙羅の中にしてほしい。
手早くペニスに避妊具をつけると、沙羅はそのまま崚介に跨って挿入した。
「はっ、いきなり……痛くないか」
沙羅は十分濡れていたが、慣らしていない中が少しきつい。それでも痛みはなかったので「平気」と短く答えた。
馴染むまで動かず待っていると、崚介が沙羅の腰を撫でた。甘い痺れがぞくぞくと背筋を駆け上がる。たまらず腰を動かした。
そこからは言葉がほとんどなかった。五感が研ぎ澄まされていく。時折ベッドが軋み、崚介が沙羅の腰や胸をなぞる音さえも耳に届く。かすかに漏れる二人分の吐息の熱さえも感じ取れそうだ。
ゆっくりとした動き。強い快楽はなく嬌声も出ないのに、脳はかつてないほど興奮し、それを共有している感覚があった。互いにどのくらい感じているのか、高められているのかが手に取るようにわかった。いつしか両手を握り合い、互いに同じリズムで腰を動かしている。それは二人同時に絶頂を迎えるまで続けられた。
「沙羅、――」
情事のあと眠りに落ちる瞬間、崚介が何かを言った気がした。心地よいぬくもりと眠気には抗えず、沙羅はその言葉を聞く前に意識を手放した。
崚介は出迎えた沙羅に倒れこむように抱き着いた。きつく抱きしめ、存在を確かめるように胸いっぱいに匂いを吸われる。さすがに戸惑ったが、崚介がやっと息ができたとでもいうような疲れた声音でぽつりと言った。
「……ただいま」
あまりにも覇気がなかったため抗議する気も起きず、沙羅は「おかえり」と言って崚介の背に手をまわした。
徹夜明けの崚介は疲労感が強く見える。監禁されていたことも併せて沙羅は心配になった。
「捜査官なのはわかっているけれど、被害者でもあるのだからもっと早く帰されると思っていたのに。FBIも結構ブラックなんだな」
「ウィルは帰れと言ってくれたよ。でもこれは俺の事件だから、自分だけ何もしないでいられなくて」
自分より正義感を優先したということか。崚介らしいと思いながら、初めてその正義感に非難めいた感情を覚えた。自分のことを大切にしてほしいと思わずにいられない。
シャワーを浴びると、さっぱりして顔色が少し戻ったように見えた。崚介は沙羅が作ったかなり早い夕食を平らげると、ソファに腰かけてテレビのリモコンを操作した。(テレビは崚介が潜入捜査官でなくなったすぐ後に買ってきた。アメフトの試合を観るのだと張り切っていた)
テレビを点けると、ニュースではパターソン科学研究所の摘発を報じていた。山荘での捕り物と同時刻、別動隊が研究所へも突入していたのだ。
崚介は気に入らなかったのかチャンネルを操作していたが、気に入った番組がなかったのかやがてスイッチをオフにした。
テレビの音が消えて静かになると、崚介が突然立ち上がった。沙羅が片付けをしていることに今気づいたといった様子で、申し訳なさそうに眉を下げる。
「すまない、俺もやる」
「いいよ。すぐ終わるし休んでいて」
特に決めたことではないけれど、料理は沙羅が作り食器洗いは崚介がやることが多い。崚介は自分で作るより沙羅の料理の方が口に合ったようで沙羅の料理を食べたがり、その代わりのように率先して皿洗いをやるようになったのだ。
だが今日はまるきりその様子がなかった。やはり疲労で注意力散漫になっているのだろう。沙羅としてはわかりきっていたし気にならないが、崚介はそうじゃないらしい。休んで欲しいと思う反面、そんな気遣いが嬉しい。
「じゃあコーヒーは俺が淹れよう」
「今から飲むの? 眠った方がいいと思うが」
「まだ夕方の五時だぞ。小学生だってそんな時間に寝ない」
「三日も監禁されたんだぞ。昨日も徹夜したんだろう? 眠そうだ」
沙羅が言うと少し迷うような沈黙があった。やがて後ろから腰を引き寄せられて、崚介が肩口に顔を埋める。丁度食器を洗い終わったところだったので、沙羅は手を伸ばして蛇口を閉めた。
手を拭いていると、くぐもった声が聞こえた。
「オフィスでも仮眠を取ろうとしたんだが眠れなくて。体は眠いのに脳は妙に興奮して収まらない感じがするんだ」
「あれだけの捕り物があったらそうかもな。それとも監禁されていたストレスかな? カウンセラーとは話した?」
事件に巻き込まれたりショッキングな出来事の後には、カウンセリングを受けることが規則として決まっている。医師が「精神状態に問題なし」と判断しなければ現場には戻れない。人間の弱さをよく理解した制度だ。
「まだだ。ウィルには近いうちに行けと言われた。……君の香りは安心する」
少し冷たい鼻先が首筋に擦り付けられてくすぐったい。そのうち唇が触れてちゅ、と軽く吸い付かれる。唇はそのまま沙羅の肌にや耳に何度も触れた。わずかな刺激を敏感に感じ取ってしまい、肌が震えた。
娘のことを打ち明けた日から、セックスをしていない。軽いキスや触れ合いはあったけれど、互いにどことなくぎこちなかったせいだ。
「一緒にベッドにいかないか。君がいてくれたら眠れる気がする」
疲労が滲み出た声はいつもより低くセクシーで、首筋や耳へのキスも相まってうっかり官能のドアがノックされる。だが崚介は疲れている。
「私はライナスの毛布か?」
沙羅は感じてしまったことを気づかれないように崚介をからかった。
「そうかもしれない」
意外にも真面目なトーンで返ってくる。これは相当疲れているようだと、沙羅は崚介を貼りつかせたまま寝室へ移動した。
離れたがらない崚介を先にベッドに入らせ、ブラインドをおろして室内の灯りを抑える。崚介の隣に潜り込むとすぐさま長い腕が絡みついてきて、抱き枕のように腕の中に閉じ込められる。
入眠の邪魔をしてはいけないとしばらく黙っていたが、崚介はやはり眠れないようだった。何度も沙羅を抱き直し、肩をなぞったり髪を弄んだりしている。沙羅は静かに尋ねた。
「何かあった? 気になることとか」
崚介は「んー」と言葉を探した。
「俺が組織に潜入して五……いや、もう六年近いか。ずっとこの件にかかり切りだったから、なんだか達成感と同時に喪失感、みたいなものがある。この先のことがうまく想像できない。まだ全部終わってないってわかってるんだけどな」
「六年か。長かったな」
「ああ。終わりが見えなくて焦ったときもあった。君と再会してからこの一カ月が怒涛だったよ。この六年がなんだったのかと思うほどだ」
「今はちょっと疲れているんだよ。きっと事後処理も終わって次の事件を担当したら順応していくんじゃないかな。残念ながらこの国ではあなたの仕事はなくならない」
「そうだな。もしかしたら別の州に異動になるかもなぁ」
それには上手く返事ができなくて、沈黙が生まれた。その頃には沙羅はもうアメリカにはいないだろう。
急に寂しくなって、沙羅は身を起こすと自分から唇を重ねた。崚介もそれに応えてくれる。
胸の奥から感情が溢れてくる。言葉にしてみたくなったけれど、とめどないキスに口を封じられて、その夜はついぞ言葉にすることはなかった。何度もキスをして互いの体に触れられることが幸せだった。
「沙羅。……抱きたい」
沙羅も同じ気持ちだった。体を起こし、崚介に覆いかぶさる。沙羅が彼の耳や首筋にキスをすると、崚介は少し戸惑ったように身じろいだ。
「今夜は私に任せて」
「君に触りたい」
「いいよ。私もあなたに触れるから」
崚介のTシャツを脱がせ、その肌に少しずつ唇を落としていく。ところどころ細かな傷がついていて、沙羅は慎重に愛撫した。
崚介は沙羅に触れたいと言い確かに肩や腰をなぞってはいるが、基本的には沙羅の好きにさせてくれるようだった。それとももうそこまでの体力が残っていないのか。
沙羅は崚介の乳首を舌でなぞった。もう片方は指で撫で、引っ掻かないように気を付けながら爪で弄ぶ。時折崚介の口から吐息が漏れ、沙羅も興奮した。
一通り乳首を弄って崚介の反応を楽しんだ沙羅は、そのままキスを下へ移動させていった。崚介の下半身はすでに少し反応していて、スウェットの前を押し上げている。布越しになぞると、崚介は焦れたように自分から下着ごとそれを脱いだ。
昂ったペニスが空気に触れる。先端がもう先走りで少し濡れていた。沙羅はそれを迷わず口に含んだ。崚介が呻くように声を上げる。
「君にこんなことをしてもらう日が来るなんて」
これまでセックスは崚介がリードしていて、沙羅が主導権を握ることなどなかった。オーラルも崚介からはあっても沙羅からすることはなかったのだ。だが、沙羅は崚介に一つ言っていないことがあった。
「実は二回目だよ」
「え、は⁉」
「五年前、最初はここだったから」
言いながら唇に触れてみせると、崚介は信じられないという顔をした。
「クソッ。過去の自分に嫉妬するなんて」
「だめ。私のことだけ考えて」
そのまましばらくしゃぶっていると、いくらも経たずに崚介が音を上げた。
「もう出そうだ」
「それもだめ」
「頼む、意地悪しないでくれ」
沙羅はペニスから口を放し、自分のTシャツを脱いだ。まるでストリッパーにでもなったかのように見せつけながら下着も取り払う。崚介はそれを瞬きせず見つめていた。沙羅もきっと欲情した顔をしている。いくなら沙羅の中にしてほしい。
手早くペニスに避妊具をつけると、沙羅はそのまま崚介に跨って挿入した。
「はっ、いきなり……痛くないか」
沙羅は十分濡れていたが、慣らしていない中が少しきつい。それでも痛みはなかったので「平気」と短く答えた。
馴染むまで動かず待っていると、崚介が沙羅の腰を撫でた。甘い痺れがぞくぞくと背筋を駆け上がる。たまらず腰を動かした。
そこからは言葉がほとんどなかった。五感が研ぎ澄まされていく。時折ベッドが軋み、崚介が沙羅の腰や胸をなぞる音さえも耳に届く。かすかに漏れる二人分の吐息の熱さえも感じ取れそうだ。
ゆっくりとした動き。強い快楽はなく嬌声も出ないのに、脳はかつてないほど興奮し、それを共有している感覚があった。互いにどのくらい感じているのか、高められているのかが手に取るようにわかった。いつしか両手を握り合い、互いに同じリズムで腰を動かしている。それは二人同時に絶頂を迎えるまで続けられた。
「沙羅、――」
情事のあと眠りに落ちる瞬間、崚介が何かを言った気がした。心地よいぬくもりと眠気には抗えず、沙羅はその言葉を聞く前に意識を手放した。
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