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30.「愛していたよ。彼のこと」
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激しく動揺している崚介に代わって、沙羅が運転をした。
車内に重い空気が立ち込める。崚介は終始無言だった。
部屋に戻ったあともまっすぐにソファに向かってすとんと腰を下ろした。まるで人形のような動作だった。なにを考えているのかわからないが、彼が酷く傷ついていることだけはわかる。最悪の形で知らせてしまった。沙羅は意を決して切り出した。
「黙っていてすまない」
隣に腰を下ろし、崚介の腕に触れる。けれど振り払われた。振り払われた手をおろし、膝の上で握る。
「ずっと黙っていた私のことを信じろというのは、無理な話だよな。でも本当に、私はあなたにレイプされたんじゃない。それだけは間違わないでほしい」
「君とベッドに入ってから、時折フラッシュバックする光景があった。君が『やめて』と言うのも聞かず、俺は君を……まだ髪の長い君だった。今の記憶と過去の願望が混ざって錯覚しているんだと思っていた。だが、あれは本当にあったことなんだな。あんなの、レイプじゃなかったらなんなんだ」
「違う。アスモデウスの症状を緩和するために、私からあなたに触れた。私の予想よりずっと症状が重くて体を繋げることになったけれど、あなたは紳士だったよ」
「ラリってる男が紳士だって⁉」
「あなたは私が手を貸そうとするとそれを払いのけて『帰れ』と怒鳴った。自分で自分の腕をベッドの柵に括り付けてやり過ごそうとしていたんだ。そんなあなたを見ていられなくて私は……あれがレイプだというなら、加害者は私の方だ」
「君は泣いてた!」
崚介が喚く。彼こそが泣き出しそうだった。
「あの薬を摂取して、君に酷いことをしなかったと思えない。君が怜を愛しているのはわかっている。でもだからって俺がしたことを肯定していいことにならない。俺は君に償う義務がある」
崚介は自分が沙羅をレイプしたと思い込んでいる。あのドラッグの効果を知っていれば当然かもしれない。
伝わらないもどかしさ。けれど同時に、胸が温かくもなった。
「多分私は、あなたのそういうところが好きだった」
リチャードを、犯罪者を演じているときでも滲み出ていた正義感と公平さ。差別のなくならないこの国で、それでもこの人は沙羅を尊敬し対等に扱ってくれた。
「泣いたのは嬉しかったからだ。――『愛していたよ。彼のこと』」
崚介が縋るように沙羅を見る。それはいつか伝えた言葉。『彼』が崚介であることを打ち明けずに、それでも知っていて欲しかったから。
事件が終われば帰国する前に話すつもりだった。だが沙羅は組織に狙われる身だ。もしも自分で伝えられなくなったときのために、酒の席での他愛ない話のふりをした。
「以前も言ったろう? 私は望んで『彼』と……あなたと寝たんだ。あなたが自分を拘束した腕のベルトを、私が外した。ドラッグのせいで激しい行為だったのは否定しない。だから『待って』くらいは言ったかもしれない。でもそれは本気の拒絶じゃないってあなたも知っているだろう。今朝だって言ったと思うし」
面と向かって言うには羞恥心が強い。思わず言葉が尻すぼみになって目も逸らしてしまった。崚介が悪い方に取らないといいけれどと思った。
愛し合うセックスではなかった。けれど崚介の優しさと激情の両方を感じて、沙羅もかつてないほど乱れた。幸せだった。沙羅は愛していたから。
「すまない。やっぱりレイプしたのは私の方だ。あなたの苦しみに付け込んで体を繋げたんだから」
「それこそあり得ない」
崚介がきっぱりと否定する。記憶がないはずなのに、どうしてそこまで言い切ってくれるのだろう。
「俺はあの頃からずっと君に触れたかった。だからこそドラッグでタガが外れた俺が、君の意思や尊厳を踏みにじったとしか」
「そんな風に言わないで。ドラッグの影響が出ているのに、あなたはずっと私を気遣ってくれた。私は幸せだった」
大きな手に頬を包まれる。視線を上げると、青い瞳が沙羅を見つめている。
「俺は、君に痛いことをしなかったか」
「していない」
「でも激しくしたんだろ。君にどれほどの負担をかけたのか知りたい」
真摯に言われてしまうと、茶化すこともできなかった。
「私もアスモデウスの影響を受けていたから、体への負担はそんなになかったよ。体力面で、先にダウンしてしまったけれど」
崚介が顔をしかめる。額に手を当てて深いため息をついた。
「つまり君を抱き潰したのか。本当に自分を殺したい気分だ。それに俺はセックスの痕跡なんてないと思っていた。シーツや服は洗濯機で見つけたし、体も綺麗だった。君が綺麗にしてくれたんだろ」
「汚れてしまったから洗濯と体を拭くのはした。痕跡を消そうとかそういうつもりじゃなかったんだけど、結果的にそうなってしまったのかな」
互いの体液でかなり汚してしまった。気恥ずかしくてそうしたのだったが、それが沙羅の痕跡そのものを消すことになるとは思わなかった。
「あの日、私はDEAにサンプルを届けなきゃならなかった。多くの研究員を見殺しにしてまで得た情報だ。必ず役立てなければと。目が覚めたときすでにDEAへの報告時間が過ぎていたんだ。あなたが目覚めるまで待つか迷って、しばらく待つことにした。その間にベッドを清めたりしたけれど、なかなか起きないから一度部屋を出た。DEAへの報告に思ったより時間がかかって、その日は戻れなかった。次に会ったとき、あなたは私と寝たことをまったく覚えていないようだった。なら私だけの思い出でいいと思った。ザックの愛人になるはずだったから」
ラボ襲撃の後処理でナーヴェ全体が慌ただしくなったせいか、ザックの愛人になる日は予想に反して先延ばしとなった。そんな中、妊娠が発覚した。
「妊娠がわかったときは伝えるか迷ったよ。とても。けれどあの頃はあなたがFBIの捜査官だなんて知らなかったし、逃げるためにも手掛かりはなるべく残さない方がいいと思った」
安全に逃げ切れる保証もなかった。DEAの捜査官であった沙羅は犯罪者であるリチャードを肯定することはできない。してはいけない。それならばせめて生きていて欲しいと思った。いつか彼に手錠をかけることになっても。
「あの日俺が目覚めたときに君が側にいたら、俺が覚えていたら、俺たちの関係は違ったものになったかな」
「Ifは言わないでおこう。過去は変えられないし、妊娠しなければよかったと思ったこともない。戸惑いはあったけどね」
「俺に娘がいるのか……」
しみじみと言った崚介に、沙羅は意を決してそれを告げた。
「崚介。あの夜のことはあなたの責任じゃない。娘は私の責任で、私の意志で産んで育ててきた。あなたがそれを背負う必要はない」
ショックを受けている崚介に酷なことを告げている。それでも今の沙羅に、怜以上に優先すべきことはない。
沙羅の考えを正確に受け取ったらしい崚介が、表情を険しくする。
「それは俺への気遣いじゃないよな。俺に彼女に関わるなと?」
「あなたには父親になる権利がある。私はそれを今まで奪い続けてきた。だからあなたの意思も尊重はしたい。けれどあの子はまだ周囲の影響を受けやすい年齢だから、生半可な気持ちで娘に関わってほしくない。私はあの子の気持ちを優先する」
拒絶に近い意志。青い瞳が沙羅を見据える。怜の瞳も色素が薄くて、光にあたると似た色になる。無性に娘が恋しくなった。
「君の気持ちはわかった。君の許可のないところで彼女に関わらないと約束する」
崚介が何かに耐えるような笑みを浮かべる。
「すまない」
謝罪を口にすると、崚介が沙羅の肩を抱いた。大きな手が温もりを伝える。今彼を傷つけたばかりなのに、崚介に優しくされてもいいのだろうか。そんな戸惑いから少し身を堅くしてしまった。崚介はそれに気づいたようだが、腕に力を込めて沙羅を抱き寄せる。
「今はまだかなり混乱しているから、俺にも考える時間が欲しい。怜のことはまだ娘だという実感が湧かないが、君だけの責任なんてことはあり得ない」
「でも」
顔を上げると、唇に指が触れて言葉を止められた。
「まだ実感はないが、義務感や責任感だけでこんなことを言ってるんじゃない。俺はきっと怜を愛するようになる。だから俺にも君の幸せを分けてもらえると素敵なんじゃないかと思っているんだ」
崚介が優しく笑う。誰よりも傷ついているはずなのに、沙羅を気遣うように笑みを見せる彼が眩しい。
「ありがとう」
「唇にキスしてもいいか?」
応えるつもりで目を閉じたが、唇がなかなか触れ合わなかった。目を開けると、崚介はじっと沙羅の返事を待っている。これまで散々キスもそれ以上もしていたのに、わざわざ許可を取るのが変だった。けれど本当に求められているのは、キスの許しではないと気づく。
沙羅は答える代わりに自分から唇を重ねた。
――君は今も彼を愛しているのか。
かつての問いが耳に蘇る。それを口にするのが怖い。情熱的なキスを返してくれても、崚介が沙羅と同じ気持ちを返してくれるとは限らない。
車内に重い空気が立ち込める。崚介は終始無言だった。
部屋に戻ったあともまっすぐにソファに向かってすとんと腰を下ろした。まるで人形のような動作だった。なにを考えているのかわからないが、彼が酷く傷ついていることだけはわかる。最悪の形で知らせてしまった。沙羅は意を決して切り出した。
「黙っていてすまない」
隣に腰を下ろし、崚介の腕に触れる。けれど振り払われた。振り払われた手をおろし、膝の上で握る。
「ずっと黙っていた私のことを信じろというのは、無理な話だよな。でも本当に、私はあなたにレイプされたんじゃない。それだけは間違わないでほしい」
「君とベッドに入ってから、時折フラッシュバックする光景があった。君が『やめて』と言うのも聞かず、俺は君を……まだ髪の長い君だった。今の記憶と過去の願望が混ざって錯覚しているんだと思っていた。だが、あれは本当にあったことなんだな。あんなの、レイプじゃなかったらなんなんだ」
「違う。アスモデウスの症状を緩和するために、私からあなたに触れた。私の予想よりずっと症状が重くて体を繋げることになったけれど、あなたは紳士だったよ」
「ラリってる男が紳士だって⁉」
「あなたは私が手を貸そうとするとそれを払いのけて『帰れ』と怒鳴った。自分で自分の腕をベッドの柵に括り付けてやり過ごそうとしていたんだ。そんなあなたを見ていられなくて私は……あれがレイプだというなら、加害者は私の方だ」
「君は泣いてた!」
崚介が喚く。彼こそが泣き出しそうだった。
「あの薬を摂取して、君に酷いことをしなかったと思えない。君が怜を愛しているのはわかっている。でもだからって俺がしたことを肯定していいことにならない。俺は君に償う義務がある」
崚介は自分が沙羅をレイプしたと思い込んでいる。あのドラッグの効果を知っていれば当然かもしれない。
伝わらないもどかしさ。けれど同時に、胸が温かくもなった。
「多分私は、あなたのそういうところが好きだった」
リチャードを、犯罪者を演じているときでも滲み出ていた正義感と公平さ。差別のなくならないこの国で、それでもこの人は沙羅を尊敬し対等に扱ってくれた。
「泣いたのは嬉しかったからだ。――『愛していたよ。彼のこと』」
崚介が縋るように沙羅を見る。それはいつか伝えた言葉。『彼』が崚介であることを打ち明けずに、それでも知っていて欲しかったから。
事件が終われば帰国する前に話すつもりだった。だが沙羅は組織に狙われる身だ。もしも自分で伝えられなくなったときのために、酒の席での他愛ない話のふりをした。
「以前も言ったろう? 私は望んで『彼』と……あなたと寝たんだ。あなたが自分を拘束した腕のベルトを、私が外した。ドラッグのせいで激しい行為だったのは否定しない。だから『待って』くらいは言ったかもしれない。でもそれは本気の拒絶じゃないってあなたも知っているだろう。今朝だって言ったと思うし」
面と向かって言うには羞恥心が強い。思わず言葉が尻すぼみになって目も逸らしてしまった。崚介が悪い方に取らないといいけれどと思った。
愛し合うセックスではなかった。けれど崚介の優しさと激情の両方を感じて、沙羅もかつてないほど乱れた。幸せだった。沙羅は愛していたから。
「すまない。やっぱりレイプしたのは私の方だ。あなたの苦しみに付け込んで体を繋げたんだから」
「それこそあり得ない」
崚介がきっぱりと否定する。記憶がないはずなのに、どうしてそこまで言い切ってくれるのだろう。
「俺はあの頃からずっと君に触れたかった。だからこそドラッグでタガが外れた俺が、君の意思や尊厳を踏みにじったとしか」
「そんな風に言わないで。ドラッグの影響が出ているのに、あなたはずっと私を気遣ってくれた。私は幸せだった」
大きな手に頬を包まれる。視線を上げると、青い瞳が沙羅を見つめている。
「俺は、君に痛いことをしなかったか」
「していない」
「でも激しくしたんだろ。君にどれほどの負担をかけたのか知りたい」
真摯に言われてしまうと、茶化すこともできなかった。
「私もアスモデウスの影響を受けていたから、体への負担はそんなになかったよ。体力面で、先にダウンしてしまったけれど」
崚介が顔をしかめる。額に手を当てて深いため息をついた。
「つまり君を抱き潰したのか。本当に自分を殺したい気分だ。それに俺はセックスの痕跡なんてないと思っていた。シーツや服は洗濯機で見つけたし、体も綺麗だった。君が綺麗にしてくれたんだろ」
「汚れてしまったから洗濯と体を拭くのはした。痕跡を消そうとかそういうつもりじゃなかったんだけど、結果的にそうなってしまったのかな」
互いの体液でかなり汚してしまった。気恥ずかしくてそうしたのだったが、それが沙羅の痕跡そのものを消すことになるとは思わなかった。
「あの日、私はDEAにサンプルを届けなきゃならなかった。多くの研究員を見殺しにしてまで得た情報だ。必ず役立てなければと。目が覚めたときすでにDEAへの報告時間が過ぎていたんだ。あなたが目覚めるまで待つか迷って、しばらく待つことにした。その間にベッドを清めたりしたけれど、なかなか起きないから一度部屋を出た。DEAへの報告に思ったより時間がかかって、その日は戻れなかった。次に会ったとき、あなたは私と寝たことをまったく覚えていないようだった。なら私だけの思い出でいいと思った。ザックの愛人になるはずだったから」
ラボ襲撃の後処理でナーヴェ全体が慌ただしくなったせいか、ザックの愛人になる日は予想に反して先延ばしとなった。そんな中、妊娠が発覚した。
「妊娠がわかったときは伝えるか迷ったよ。とても。けれどあの頃はあなたがFBIの捜査官だなんて知らなかったし、逃げるためにも手掛かりはなるべく残さない方がいいと思った」
安全に逃げ切れる保証もなかった。DEAの捜査官であった沙羅は犯罪者であるリチャードを肯定することはできない。してはいけない。それならばせめて生きていて欲しいと思った。いつか彼に手錠をかけることになっても。
「あの日俺が目覚めたときに君が側にいたら、俺が覚えていたら、俺たちの関係は違ったものになったかな」
「Ifは言わないでおこう。過去は変えられないし、妊娠しなければよかったと思ったこともない。戸惑いはあったけどね」
「俺に娘がいるのか……」
しみじみと言った崚介に、沙羅は意を決してそれを告げた。
「崚介。あの夜のことはあなたの責任じゃない。娘は私の責任で、私の意志で産んで育ててきた。あなたがそれを背負う必要はない」
ショックを受けている崚介に酷なことを告げている。それでも今の沙羅に、怜以上に優先すべきことはない。
沙羅の考えを正確に受け取ったらしい崚介が、表情を険しくする。
「それは俺への気遣いじゃないよな。俺に彼女に関わるなと?」
「あなたには父親になる権利がある。私はそれを今まで奪い続けてきた。だからあなたの意思も尊重はしたい。けれどあの子はまだ周囲の影響を受けやすい年齢だから、生半可な気持ちで娘に関わってほしくない。私はあの子の気持ちを優先する」
拒絶に近い意志。青い瞳が沙羅を見据える。怜の瞳も色素が薄くて、光にあたると似た色になる。無性に娘が恋しくなった。
「君の気持ちはわかった。君の許可のないところで彼女に関わらないと約束する」
崚介が何かに耐えるような笑みを浮かべる。
「すまない」
謝罪を口にすると、崚介が沙羅の肩を抱いた。大きな手が温もりを伝える。今彼を傷つけたばかりなのに、崚介に優しくされてもいいのだろうか。そんな戸惑いから少し身を堅くしてしまった。崚介はそれに気づいたようだが、腕に力を込めて沙羅を抱き寄せる。
「今はまだかなり混乱しているから、俺にも考える時間が欲しい。怜のことはまだ娘だという実感が湧かないが、君だけの責任なんてことはあり得ない」
「でも」
顔を上げると、唇に指が触れて言葉を止められた。
「まだ実感はないが、義務感や責任感だけでこんなことを言ってるんじゃない。俺はきっと怜を愛するようになる。だから俺にも君の幸せを分けてもらえると素敵なんじゃないかと思っているんだ」
崚介が優しく笑う。誰よりも傷ついているはずなのに、沙羅を気遣うように笑みを見せる彼が眩しい。
「ありがとう」
「唇にキスしてもいいか?」
応えるつもりで目を閉じたが、唇がなかなか触れ合わなかった。目を開けると、崚介はじっと沙羅の返事を待っている。これまで散々キスもそれ以上もしていたのに、わざわざ許可を取るのが変だった。けれど本当に求められているのは、キスの許しではないと気づく。
沙羅は答える代わりに自分から唇を重ねた。
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