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異様な光景ばかりです
考えて悩みましたが
旦那様のお世話は終えたので
旦那様のお母様であるルヴィエル公爵婦人より、旦那様(アレクシス様)のお世話をお願いされました。
普通の新婚でありましたら結婚の初日の夜に、旦那様が両手首と両足首を拘束具で拘束をされておられる事はないのでございましょう?
ですが私の旦那様になられた公爵家のご嫡子様であるアレクシス様は、処罰で両手首と両足首を拘束される事になられ、そのお世話を妻となった私がする事になったのです。
お風呂のお世話と、お食事のお世話を頼まれました。初めてではございましたが、お風呂のお世話を致しましたよ。はっきりと言いたいのは、旦那様のお風呂のお世話は精神的に疲れました。
なぜなら旦那様から男性の色気っていうのでしょうか?それともフェロモンといいますか?が、旦那様からとても駄々漏れなのです。
別に私は変態な訳じゃございませんが、旦那様の湯上がりの時に気怠げに流し目に。そしてバスローブから覗く首筋と鎖骨。洋服を着られてる時には分からなかったのですが、鍛えられて引き締まっておられる身体。髪の毛から滴って雫が首筋を伝っていて、旦那様を直視出来ません!!
お食事の時にも困りますが……お食事がしやすい様にと軽食の様な物がご用意されておりました。拘束具の鎖がお邪魔らしく、なかなか旦那様はサンドイッチをお取りになって召し上がられません。
私は暫く様子を観ておりましたが、旦那様が拘束具に付いている鎖を、気にされてる様に思われたので、おもむろに私はサンドイッチを持って旦那様のお口まで近付けました。
旦那様は驚かれた表情をされましたが、その後にお綺麗な笑顔でサンドイッチに齧り付きました。
その時に旦那様は私の指まで嘗めとるのです。そんな事を予想しておらず恥ずかしくなりました。
それなのに私のお顔を見て妖艷な笑顔をなさって、『シャルメローラ、次をちょうだい』って仰られるのです。ちゃんとお食事が終了するまで、その繰り返しでございました。ドキドキして大変でしたよ?
こんな旦那様を近くで見ておられたバードン伯爵令嬢は、旦那様を襲いそうになられなかったのでしょうか?、旦那様を押し倒したり、ご自分から旦那様に口付けたり…とか、想像したらイライラしてきました!!
でも上手く言えないのですが、旦那様は相手を誘う様な……そう誘惑する様な感じなのです。
そう旦那様から襲わなくても、相手が旦那様を襲いそうに思われるのです。
女性じゃないのに色気と、フェロモンが駄々漏れってのも問題ですが……。
誰彼構わずに誘惑しないで下さいませ!!
私が旦那様に誘惑をされておられる気がするのですから、他の人もそう思われるはずです。それに旦那様の美貌なら同性も、気の迷いで旦那様を襲ってしまうのでは?
色々と思うと嫉妬してしまいドロドロな感情が、私の中で渦巻くのでございます。
こんな不安と心配と嫉妬なんて、自分の醜い感情が厭なのに……。
そんな感じにお風呂とお食事のお世話を終了しました。旦那様の色気とフェロモンに当てられ、旦那様の異性関係を想像して嫉妬したりしてでございます。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
妻が艶やかで
私の入浴と食事のお世話を本日、結婚式を終え妻になったばかりの、シャルメローラがしてくれている。
入浴の時には、シャルメローラは私の身体を見ない様にしながら、髪の毛や身体を洗ってくれていた。
彼女の優しく私に触れる指や掌、愛している人だからこそ嬉しいのだと分かる。
「メロも一緒に入る?」
「入りません!!」
「私のお世話で濡れてしまうかも知れないよ?」
「気を付けますから大丈夫です!!」
「頬が赤くなってるよ。本当に可愛くて困るな」
そう私が言うと彼女は頬を薔薇色に染め、焦っているから可愛くてからかってしまう。
バスタブから出た時にシャルメローラが私を見ない様にしていて、バスタオルを手に取って身体を拭く時も、瞳を閉じて見ない様にしていた。
ふいにシャルメローラを見た時に、彼女の着ていた寝衣の大半がレースになっていて、身体が透けて見えて自分の顔が熱くて、絶対に赤くなったと思った。
バスローブを羽織ってからシャルメローラに着替えが終えたと伝えたら、私を見た彼女は頬を真っ赤にしていた。私に異性として意識しているのが嬉しくて、ついついイタズラの様な事をしてしまう。
シャルメローラが拘束具を付ける時に、彼女の耳と首筋にキスをした。耳にキスしたのは君を誘惑したくて、首筋にキスをしたのは君への執着心を伝えたくて、掌にキスをしたのは『君に今までの事を赦して欲しくて』と『もっと君に触れたくて』懇願してだ。
シャルメローラ、君は全く気付いてないみたいだけどね。
シャルメローラが、私がバードン伯爵令嬢にも同じ様にしてると思って、嫉妬してくれてるのを感じた時に嬉しかった。
でも彼女が言った『大好きな人に抱き締められたこともあって、頬に口付けされたこともある』と聞いた時に、私以外の人に抱き締められてキスまでしたと思ったら嫉妬して、無意識にシャルメローラを強く抱き締めていた。
これも誤解だったから直ぐシャルメローラに謝罪した。こんな事を思ってはイケないだろうけれど、この誤解でシャルメローラから頬と首筋と唇にキスして貰えて嬉しかった。
シャルメローラを抱き締めて居たかったけれど、彼女が拘束具の事を言っていたから、抱き締めていた彼女を解放した。
テーブルの方へ行ってソファに座った。するとシャルメローラが髪の毛を拭いてくれたよ。
でも彼女が近くに居ると透けてる身体が見えて、襲ってしまいそうで眼を閉じていた。
ここまでが入浴での事だった。
今度は食事のお世話をして貰ったのだけど、自分で出来る事はしようと思っていた。
手軽に食べられる物がご用意されていたけれど、両手首の拘束具に付いてる鎖がサンドイッチとかに当たりそうだった。
暫く悩んでいたらシャルメローラがサンドイッチを手に取って、私の口に近付けてくれて驚いた。『どーぞ』と言われたから料理に齧り付いてたべた。
シャルメローラの指を口に含み嘗めとったのは、愛している人を誘惑したくてだった。
彼女の綺麗な顔が赤く染まるのが可愛らしかった。
私は別に誰かを誘惑とかしている訳じゃないが、なぜか言い寄って来る人が多い。
思い出したくもないが、私の閨の教育係になった人から襲われそうになった。まぁ……その前からも色々あった。
正直、人が苦手になった。同性も異性も、なぜか私を性的に見ていたからだ。
学園に通っていた時に、媚薬を盛られたり、空き教室に連れ込まれたりして、私の身体を触ってきたりだ。なぜ上級生や同級生、下級生に教師達に襲われるのか?
そして性的な眼で私を見ないで欲しいと思う。まるで私が周囲の人を吸い寄せる薬を撒いているかのようだ。そんな奴らばかりで気持ち悪くて嫌になった。
だから初恋の相手であるシャルメローラに、自分から触れたいと思うか分からなかった。
ましてや初夜に私が彼女を嫌悪感なく抱けるのか?と思っていた。
全くそんな心配や不安は要らない事だった。シャルメローラが私の部屋に来た時に、彼女の艶やかな姿を見て触れたくなったし、嫉妬して抱き締めたり、誘惑とかしてキスしたりした。
心配や不安な時より、今の状況が辛いのは愛している人に触れたいから、抱き締めたり、キスしたり、シャルメローラを誰にもとられない様に、自分のモノにしたいと思っていた。
今夜が初夜だけれどシャルメローラは、どうしたいのだろうか?
そう思いながらシャルメローラを見つめた。
私から少し離れたソファに座っているからだ、私が見つめているのに気付いていて頬を赤く染めている。
そんな彼女が急にソファから立ち上がって、私の座っているソファ方へ近付いて来たのだ。
そして私の耳に顔を近付けて口付けてから、シャルメローラが小さな声で囁くように言った。
「そんなお顔をして見ないで下さいませ。貴方は私を誘惑してる様に感じます。アレスは態とですよね?」
「シャルメローラにだけですよ。この両手首と両足首を拘束されるので、私からではなくシャルメローラから、私を求めて欲しくて」
「アレスはやっぱりズルイですね。私が不安になったり、嫉妬するのを嬉しそうに観てましたもの。
あと貴方からのキスや、抱き締められた時に私が焦るのを観て笑ってらっしゃるし。そして誘惑に私が気付くかとか……」
「それでシャルメローラは何時から私の誘惑に気付いたのです?」
「アレスが口付けした時にです。その後からは分かりやすい程にしていらしたでしょう?」
「それでシャルメローラ、それで初夜はどうするのです?」
そう私が聞くと彼女は頬を赤くして瞳を閉じた。そして先程に私の耳にキスした所を、シャルメローラの可愛い唇で食まれた。
「アレスの誘惑に乗って差し上げます」
そう甘い声で私に囁いてきたのを、私は自分の方がシャルメローラに誘惑をされてると思った。
彼女が触れた耳は熱くなり、柔らかな唇に食まれたのを信じられなかった。少し前までシャルメローラは、顔を真っ赤に染めて私に触らない様に言っていたのだから。
どんな心境の変化があったのだろう?と思うのに、シャルメローラの煽情的な艶やかさに逆らえず、彼女の心境の変化を気にせず、自分の欲望に従った。
ソファから立ち上がってシャルメローラの手首を掴み、自分のベッドへと急くように連れていく。
そんなに急ぐことではないが、彼女の甘い香りと、煽情的な寝衣から覗く肢体、シャルメローラの全てが私の理性を壊した。
ベッドに座らせると緊張している様な顔をしている。
「シャルメローラの方が私を誘惑してるのに、君は気付いているのですか?それより何処で男を誘惑する事を覚えたのです?」
「アレスの真似しておりました。これからどう致しましょう?」
シャルメローラは首を傾げて私を見ている。私は彼女にさせてはならない様な事を、想像をしていたのだ。
シャルメローラが嫌がる様な事を、彼女にして欲しくなる。
過去に閨の教育係にして貰った様な事を……。あんなに嫌悪感しかなかったのに、愛している人にだと触れたいし、触りたいと思うのだ。
「君が分からなくて当然だよ。私の指を君の可愛い口で嘗めて欲しい」
「指を嘗めるのですか?」
そう彼女が言って口を開けた時に、私は自分の人差し指と中指をシャルメローラの口に含ませた。彼女の小さな口の中は熱く。
まだ穢れもしてないシャルメローラを、誰かに染められる前に自分が染めようと思った。嫌われるかも知れないけれど、彼女の口腔内に2本の指を舐らせた。舌や歯列をなぞると小さく声が漏れた。
「……ふぁ……んっ…」
「可愛い声だね、もっと聞かせて」
シャルメローラの瞳が苦しいのか潤んで、誘っている様に見える。もっと声を聞きたくて口に含ませている指で、唇が開く様に指と指を離す。
「……ふぅ………ん……くぅ…」
シャルメローラの唇からツーッと唾液が溢れて伝う。これだけじゃ足りなくて、もっと乱れさせたくなる。
もう片方の手を彼女の首筋から胸の方へ移動させようとしたら、ジャラと音がして自分が拘束されている事に気付く。
暫く口腔内を楽しんでいると、シャルメローラが私の手を掴み、私に瞳で訴えてきた。
彼女の口から指を出したら銀色の糸が出来て、口と指を繋ぐ糸がプツリと切れた。
「アレス、何をするのですか!?」
「メロの口の中に私の指を入れて舐らせました」
「なぜ、そんなことを?」
「なんでだろうね?でもメロに指をなめて貰いたかったから。ねぇ、もっとメロに触れたいけれど、拘束されてるから難しいのです。近くに来て欲しい。後、お願い聞いてくれる?」
そう私が聞くとシャルメローラは潤んだ瞳で見つめて、私のお願いをきくか迷っているみたいだ。
「どんなお願いなのですか?」
「下着を脱いで足を大きく開いて欲しいって言ったら、メロは叶えてくれるのかな?」
「恥ずかしいです……」
「ほら私は拘束されているから、メロを脱がせたり出来ないからね。それに私が貴女を抱くのに難しい。シャルメローラが自ら私を受け入れられるなら構わないけど…それが出来るのです?」
私は両手首を拘束されているから自分の思う様には、シャルメローラに触って愛撫する事が出来ない。どうしても彼女の手助けが必要なのだ。
シャルメローラの表情を見ると瞳が潤んだままで、頬が薔薇色に染まっているのに、不思議そうに私を見ている。それを見てるだけで下半身に自分の欲が溜まっていく。
「私が自らアレスを受け入れるとは、どういう事でございますか?」
「シャルメローラが自分で私のモノを挿入するってこと。でも貴女は初めてだから入り口を解かさないと、痛みと傷が出来てしまうかも知れないですが……」
そう言って私はシャルメローラの反応を観た。薔薇色だった頬が更に赤く染まった様な気がした。
「初めてで良く分からないのです。それに恥ずかしいのですが………アレスが教えて下さるなら出来る限り致します」
シャルメローラは下を向きながら、そう私に返事をしたのだ。彼女に断わられると思っていた。閨の教育は多少なりとも彼女も受けているだろうが、経験をしていないのだから不安だろう。
そう思うのに私はシャルメローラの返事を聞いて、嬉々として彼女に私がどうして欲しいか伝えようと思った。
「メロ、そう言ってくれて嬉しいよ。本当に有難う。まずその寝衣のリボンを解いて、綺麗な身体を見せて欲しい」
「……分かりました」
シャルメローラは恥ずかしそうにしながらも、自分の身に纏っている寝衣に付いたレースのリボンを、おずおずと解いた。
透ける程に薄い寝衣が滑り落ち、華奢な肢体が露われ、たわわに実った胸に、細く括れた腰、ほっそりとした腕や足が見えた。
「メロとても綺麗だ……」
そう呟いて私はシャルメローラの身体に吸い寄せられる様に、私の手がメロの胸に行き包み込み、柔らかさから揉んでみた。
暫くの間、たわわな胸を揉みしだき薄いピンク色の粒を摘まんだり、擦ってみたり、口に含んで舐ってみたりした。可愛い粒が硬くなっていく。
シャルメローラはベッドに座ったままの居住いで、かろうじに腕に寝衣が纏わり付いている、瞳を潤ませて頬を薔薇色に染め、唇から吐息とともに喘ぎ声を漏らしていた。
「……んっ……っ……はぁ……」
唇から漏れ出る吐息と可愛い喘ぎ声を抑えようと、シャルメローラが自分の口を両手で塞いだ。もっと可愛い喘ぎ声を聞きたいのに。
そろそろ乳房だけじゃなく、違う所を見たいと思った。
「メロ気持ち良い?そろそろ下着を脱いで、大きく足を開いて私に見せて欲しいですが………出来ますか?」
私はシャルメローラの胸から手を外し、彼女に次の要望を伝えた。すると潤んだ瞳を見開いて私を見ていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
考えて迷った結果
目の前に居られる麗しい美貌の旦那様は、私に何と仰られたのでしょうか!?
確かにアレクシス様の両手首と両足首は、拘束具で拘束されております。
初夜で経験が全くありもしない私に、目の前のアレクシス様は熱の籠った瞳で私を見ています。
自分で迷いながら考えた結果ですが、アレクシス様が私を誘惑なさられる様に、お食事の時に私の指まで舐られたり、妖艷なお顔で低い甘いお声で私の耳に囁いてみたりなさるので、『アレスの誘惑に乗って差し上げます』って応えただけでしたよね?
それがなぜ自ら寝衣のリボンを解いて、私の身体をアレクシス様にお見せしたりする事になるのでしょう?
とても恥ずかしいですが自ら寝衣のリボンを解いたら、真っ白なレースの寝衣が滑り落ち、かろうじに両腕に引っ掛かってるのです。
恥ずかしくて両手で胸を隠そうとする前に、アレクシス様の手が私の胸を包み、そして揉みしだき、乳首を摘まんだり擦ったりなさられたのです。
そして産まれたばかりの赤ちゃんが母親の乳に吸い付く様に、アレクシス様が乳首を口に含まれ軽く歯で噛んだり、舌で擽る様になさったり、美味しそうに吸い付いておられるのです。
私の唇から吐息と甘える様な声が漏れるのと、アレクシス様が瞳を開けながら私の様子を確認しておられて、とても恥ずかしいのです。
「……んっ……っ……はぁ……」
自分の唇から漏れる声が恥ずかしくて、両手で口を塞いだのです。するとアレクシス様が少し不満そうな表情をなされました。
暫くの間、アレクシス様は私の胸に吸い付いておられたのですが、私の胸から離れて仰られたのです。
「メロ気持ち良い?そろそろ下着を脱いで、大きく足を開いて私に見せて欲しいですが………出来ますか?」
「えっ!?」
「ほらシャルメローラ、下着を脱いで」
目の前のアレクシス様は私に下着を脱いで、両足を大きく開くようにと仰られたの?
「無理です!!恥ずかしいですもの!!」
「それじゃあ、私が下着の紐を解いて良い?直ぐに下着が落ちますよね。ご自分で下着を脱ぐのと、私に下着を脱がされるのだと、メロはどっちが良い?」
そうアレクシス様は甘い声で仰られますが、どっちも恥ずかしいですし、選びたくもありません。でも閨の教育の時に下着を履いたままではないらしいので、やはり下着を脱ぐのでしょうね。
自分で自ら下着まで脱ぐなんて無理だわ!!かと言ってアレクシス様に脱がされる……どっちが良いのかしら……。
どっちも恥ずかしい事に変わりないですわ。
「シャルメローラはどっちが良いです?下着の紐をご自分解いて脱ぎますか?まさか……初夜が中止って事はないですよね?」
アレクシス様が縋る様なお顔で私に問うのです。
「……アレスに……お願いします。……でも見ないで下さいね?」
どちらにしても恥ずかしいのですし、小さな声で応えたのです。
とてもドキドキしますし、恥ずかしいのですが……私、初夜を無事に終えられるのでしょうか?
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
公爵令嬢のお世話係の担当侍女の業務編
とある侍女は本日の業務の大変さを訴えたい!!
その頃、ルヴィエル公爵家のご令嬢は不満があった。それは公爵令嬢のお兄様の事もあったが、兄嫁になられたメルロム侯爵家のご令嬢シャルメローラと一緒に過ごせなかった事だ。
「リリシェラ様、もう遅いお時間でございます。お部屋に戻られて眠る準備をなさいましょう」
そう侍女がお声をお掛けするも、公爵令嬢は不満顔で納得をされておられない。
「嫌よ!!ローラお姉ちゃんと一緒にお茶してから、ローラお姉ちゃんと一緒に眠るの!!」
「シャルメローラ様は、リリシェラ様の所へ来れないかと……」
公爵令嬢の対応をしている侍女は、シャルメローラ様は今夜が初夜であるし、アレクシス様とご一緒のお部屋で過ごされる事を伝えられず、濁すような風にお応えした。
それを聞いた公爵令嬢は、お可愛らしいお顔を歪めており、瞳に涙を溜めて溢れそうになって、今にも泣き出しそうだ。
「なんでローラお姉ちゃんが来ないって意地悪を言うの?」
「意地悪ではございませんよ。ただシャルメローラ様は、今夜はご用がおありになられるので、リリシェラ様とご一緒にお過ごしになられるのは………難しいかと」
「ローラお姉ちゃんは誰の所に居るの?」
「今ですとアレクシス様と……ご一緒だと思われます」
「だってお兄ちゃんは、あのバードン伯爵令嬢がお好きなのでしょう?
ローラお姉ちゃんをお好きでないのに、なんでリリからローラお姉ちゃんを取るの?
今からお兄ちゃんの所に行って、ローラお姉ちゃんを連れてくる!!」
そう涙をポロポロと流してお怒りしている公爵令嬢を、侍女はどう宥めたら良いのか困り果てていた。
今にもアレクシス様のお部屋に走り出して行きそうな、公爵令嬢を抱き上げ説得を試みるが、手足をバタつかせ暴れており、落としそうである。
公爵令嬢を離したら絶対にアレクシス様のお部屋へ行くであろう事が、この公爵令嬢のご様子からして予想が出来ている。
アレクシス様のお部屋へリリシェラ様が突入したら大惨事なのでは?と思い、どうしたら公爵令嬢を寝かせつかせるか考えていた。
多分、アレクシス様だってシャルメローラ様がお美しいのだし……初夜を迎えておられるでしょうし。そこにリリシェラ様が突入してしまったら……ヤバイであろう。
アレクシス様の素行がお悪いから、妹であるリリシェラ様が奪還の如く、初夜を迎えてるであろう部屋に、シャルメローラ様を迎えに行こうとしている。
要はリリシェラ様のお兄様であるアレクシス様がお悪いのでは?と、侍女は表情は笑顔だがアレクシス様にイラついたのであった。
侍女は時間外が確定かと思い、お腹の中でアレクシス様の悪態をつくのであった。
『女性のご趣味のお悪いアレクシス様、貴方様の素行の悪さで私の時間外が確定になりましたよ。
リリシェラ様のご機嫌が最悪なのは、貴方様の所為ですからね!!
初夜にリリシェラ様が突入しても文句言わないで下さいよ!!』
そう……公爵令嬢は兄嫁であるシャルメローラ様を、兄から奪還をしようと暴れておるのですから。
アレクシス様………貴方様の妹君ですが、貴方様の奥様を奪還しようとされるって、新婚の初夜なのに……どうなんです?
もう私の腕が限界なのですが、妹君を離して良いですか?
初夜を迎えてるだろう部屋に、幼い妹君が突入って異様ですよね?
初夜を迎えてるだろう部屋に、妹君の突入を食い止められるのかは、それは公爵令嬢のお世話係の担当になった侍女に託されている!!
もう初夜を迎えてるだろうと思われる部屋に妹君が突入してもいいかなぁ……っと諦めかけている侍女であった。
アレクシス様、特別手当てを多く下さるなら、もう少し妹君を宥めすかすのを頑張るかも知れません。
アレクシス様に特別手当てを訴えてみようかなぁ……腕が限界ですしね。
アレクシス様の妹君が突入されて、お楽しみ中の初夜をお邪魔されるのと、特別手当て(多めで)を侍女に与えるの、どちらをお選びになられるのでしょう?
やっぱり初夜をお邪魔なんてされたくございませんよね?
幾らくらい特別手当てを出して下さいますか?
そんな感じに侍女はルヴィエル公爵家のご嫡子であるアレクシス様に、貴方様の所為でイラついた事から、特別手当てを要求しようかと考えていた。
はたして公爵令嬢のお世話係担当だった侍女は、アレクシス様から特別手当てをもぎ取れるのか!?
少し前の使用人の休憩室での公爵令嬢のお世話係の担当だった侍女の、本日の業務の大変だった事を訴えたい侍女のお話だった。
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