パートのおばちゃん達が聖女召喚された件

庭にハニワ

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孫が居るんだけど…。

完全に人選ミス。

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吉田さん、スバっと一言。

「そりゃ完全に人選ミスだわ」

樹木の問題解決なら、庭師か樹木医を呼ぶべきでしょうに。
せいぜい庭の手入れくらいしかやった事のないおばちゃん達に、何を期待しているのか。
まったく畑違いの人選たね(笑)。

「ってゆーか、自分達でなんとかしようと努力しなさいよ。無関係な異世界人召喚して、なんとかさせようとするんじゃないよ」

だいたい聖女って言っときゃ良いと思ってないか? あんたら?

「で? 人選ミスを認めるの? ワタシらは聖女だってゴリ押しするの?」

聖女が何するのか、具体的に分からないのに『貴女は聖女です』『はいヨロコンデ~』なんて無いから。

まぁ、異世界召喚にはそれなりに代償とかあるのがお約束だから、それなりに費用も掛かってるだろう。
言い出しっぺが誰か知らんけど、それなりに権力持ってるヤツだろう。
失敗しました~なんて言えばクビの1つや2つ軽く飛ぶカモしれん。

「なぁ森の人?」

吉田さん、どっかりとアグラかいた目で森の人を見やる。

森の人は吉田さんのツッコミに冷や汗タラリ。
森の人=リコリス・アルババードは言った。

「世界樹が枯れてしまうかもしれないのは、国のケガレを浄化下さっているからです。そして世界樹の浄化を出来るのは異世界の聖女だけです。我々の巫女達に出来るのは、状態を保つ事だけで、完全に浄化する事は出来ません。
どうしても、異世界の聖女が必要なのです」
「今回、国の魔術師団だけでなく、エルフの神殿の協力も願い可能になった召喚だ。4人も聖女を召喚出来るとは思っても見なかった……予想外の年齢のようたが」
「何をおっしゃいます第二王子殿下。百歳以下なら赤子も同然ではありませんか」

偉そうなヤツは王子殿下だったようだ。
偉そう、じゃなくて実際偉かった。
そんな王子殿下と森の人との間ては、認識の違いがあったようだ。
森の人=エルフ=無駄に長者、とするなら確かに年齢二桁なんてお子様だろう。なんせ普通に4.~500年寿命があるワケだし。
そりゃおばちゃん達を聖女呼ばわりして譲らないわ。
森の人=リコリス・アルババードからしたら、聖女扱いするべき人々なんだ、おばちゃん達は。
見た目の加齢が気になるのなら、時を戻して乙女にすればいい、と軽く考えている。
孫がいる、とかチラっと耳にしたが、元の世界での事。
時を戻し、若返ってコチラの世界に馴染んでしまえば元の世界に帰る、等とは思いもしなくなるだろう。
その為の騎士達なのだし。
……無駄にイケメンが多数いたのは、やはりハニートラップだったようだ。


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