探検隊ルイーザと不思議な物語

旅立 マス

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第3章 冒険の始まり

3–2

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エドガー平原を出て、2人が最初に目指す目的地はルイーザの故郷のリフィリア王国。一度、現状の報告を国にする為だ。ルイーザの話によると、みずえの街からリフィリア王国はワッフルの走りでおよそ2日くらい。平原を通るだけなので特に問題なく着くはずだ。
とは言え、探検隊として、また個人としてもレベルは上げたい。途中に村があり、そこにギルドへの依頼があるみたいなので寄っていくことにした。
「それにしてもびっくりするくらい広い平原だよね。見渡しても何もないよ」
あるのは人が進む為に整備されたと思われる道。後はたまに看板を見かけるくらいだ。
そもそも、この平原自体もどこかの異界のものだろうか。
「それにしても、この異界を人工的に作ったギガロというのは何者なんだろうね?」
ルイーザはこの世界の改変が起きた経緯を冒険の前に聞いていた。
「目的は分からないが、こんなことをするんだ。ろくな奴じゃないだろうね」
とは言え、いずれは決着をつけないといけない相手だ。しかし、その為にはもっと強くならないといけないだろう。江戸川町での戦いの時は本人じゃなかったし。冒険しながら強くなることも考えないといけないなとジュンは思った。
「あれ?ねえ、ルイーザ」
「ん?何?どうしたの?」
「あれ、正面見て!」
正面、坂を降りたところに大きな荷物を背負っている男が、緑色の魔物に追いかけられてる。
「あれは、ゴブリンってモンスターね」
「ゴブリン?ゲームとかでお馴染みの?」
「とにかく助けないと!」
ルイーザはワッフルを急がした。水江では勢いよく現れたワッフルだが、そのスピードを実際に体感すると、思った以上にキツかった。そのスピードでゴブリンに体当たりする。ゴブリンをぶっ飛ばした。そして、男の前に止まる。
「ジュン、大丈夫?」
ジュンはワッフルから降りた。その後、歩き方がフラフラになっていた。
「だ、大丈夫。そのうち慣れるよ、うん・・・」
「まあ、ジュンなら大丈夫そうね。それよりおじさん、大丈夫ですか?」
大きな荷物の男はルイーザにお礼を言う。
「いえ、助かりました。ありがとうございます。私、トルクと言います。見た目通り、商人やってます」
「私はルイーザ、相棒のジュン。探検隊をやってるわ。とりあえず、助かって良かったね。見た感じ商人かな?護衛をつけないで旅するのは危ないんじゃない?」
「武器を持ってはいるのだが、壊されてしまってね」
ジョブを持つ人の武器が壊れると回復するまでに個人差はあるが1週間くらいかかる。このトルクと言う商人はさっきのゴブリン達に武器を壊されたようだ。
「そうだ。だったらルイーザ、僕たちが目的地まで護衛になってあげればいいんじゃない?」
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