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089号室
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幽霊なんているわけない。今まではそう思っていました。一昨年にあの部屋に泊まるまではーー。
それと出会ったのは、旅行先で泊まった地方のビジネスホテルでした。
遊興費に割くために宿代を惜しみ一番安いホテルを選んだのですが、それが間違いでした。
予約した089号室に入室した瞬間、本能的にここは嫌だなぁと思いました。
どんよりとした重苦しい空気が充満していたのです。
私はすぐに部屋を変えてもらえないか、ホテル側に掛け合いました。しかし、旅行シーズンに入っていることもあって満室だそうで、部屋は変更出来ませんでした。
やむを得ず私は、089号室で一夜を過ごすことになったのです。
その深夜のことです。息苦しさを感じて私は浅い眠りから目覚めました。
ぼんやりとした意識のまま目を開けると、恰幅の良い大男が私の身体に跨がって無表情で見下ろしていました。
私は戦慄して、悲鳴を上げようとしました。しかし、声が出ません。それどころか指先一つも動かないのです。いわゆる、金縛りといわれるものです。
身体を動かそうと力を入れますが、そうすると感電したかのように全身を痺れが襲ってきました。それに加えて私にのしかかる男の圧迫感もひどく苦痛でした。
私は、悶絶しました。
――――興奮で。
実は私は身体を相手に拘束され、縄が強く食い込むほど燃え上がる緊縛フェチなんです。
今までは縄による支配に陶酔していましたが、金縛りという未知の快感に出会ったのです。
口を半開きにして瞳を潤ませて、覚えたての悦楽をむさぼりました。
すぐにでも達してしまいそうです。
男はそんな私を変わらず無表情で見下ろしています。
それはまるで「見ず知らずの男に襲われて、喜んでやがる。どうしよもない変態のメス豚だな」と侮蔑されているようでした。
大男の冷たい視線がますます私の被虐心に火をつけます。
私は、声にならない嬌声を上げ、絶頂に達してしまいました。
手淫もせずにオーガズムにいたるなんて人生で初めてでした。
悔しくもあの幽霊に開発されてしまったのです。
そして去年、私は同じ089号室に泊まりました。
前回と同じ時刻になったときです。例の押しつぶされるような圧迫感が襲ってきました。気づけばあの大男が私の胸の上に馬なりになっていました。身体を動かそうとすれば、全身を襲う刺激的な痛みも健在です。私が恋い焦がれた、背徳的快楽です。
幾分かの時が過ぎ、私がよせては返す、淫楽の波にトロトロに溶けているときでした。
馬乗りなっていた大男がノッソリと立ち上がりました。そして、次の瞬間大男は私の顔面に股間を押しつけてきたのです。
私は、男のたぎる益荒男によって鼻と口を塞がれ、息ができませんでした。
酸素を奪われて意識が朦朧とします。しかし、全身を刺激する金縛りはいまだに悦楽の矢になってわたしの子宮と脳に突き刺さります。相反する二つの刺激が私の全てを狂わせました。
私は、緊縛フェチに加えて、窒息プレイフェチに目覚めたのです!。
酸欠で意識を失う寸前、尿道が熱く収縮して、何かが勢いよく噴き出してしまいました。パンティーはおろか、太ももまでもびしょ濡れになります。
人生で初めての潮吹きでした。そしてこの日最高のエクスタシーでした。
私は法悦の余韻に浸りながら、まどろみに堕ちていきました。
朝目覚めると、大男はいなくなっていました。残されたのは乱れたシーツと惨めな姿の私だけでした。
私は、あのいやらしい大男の幽霊にどんどん性の悦びを仕込まれて、変態へと堕ちていきます。もう戻れないのかもしてません。
そして、今年の夏もあの部屋に予約を入れました……。
それと出会ったのは、旅行先で泊まった地方のビジネスホテルでした。
遊興費に割くために宿代を惜しみ一番安いホテルを選んだのですが、それが間違いでした。
予約した089号室に入室した瞬間、本能的にここは嫌だなぁと思いました。
どんよりとした重苦しい空気が充満していたのです。
私はすぐに部屋を変えてもらえないか、ホテル側に掛け合いました。しかし、旅行シーズンに入っていることもあって満室だそうで、部屋は変更出来ませんでした。
やむを得ず私は、089号室で一夜を過ごすことになったのです。
その深夜のことです。息苦しさを感じて私は浅い眠りから目覚めました。
ぼんやりとした意識のまま目を開けると、恰幅の良い大男が私の身体に跨がって無表情で見下ろしていました。
私は戦慄して、悲鳴を上げようとしました。しかし、声が出ません。それどころか指先一つも動かないのです。いわゆる、金縛りといわれるものです。
身体を動かそうと力を入れますが、そうすると感電したかのように全身を痺れが襲ってきました。それに加えて私にのしかかる男の圧迫感もひどく苦痛でした。
私は、悶絶しました。
――――興奮で。
実は私は身体を相手に拘束され、縄が強く食い込むほど燃え上がる緊縛フェチなんです。
今までは縄による支配に陶酔していましたが、金縛りという未知の快感に出会ったのです。
口を半開きにして瞳を潤ませて、覚えたての悦楽をむさぼりました。
すぐにでも達してしまいそうです。
男はそんな私を変わらず無表情で見下ろしています。
それはまるで「見ず知らずの男に襲われて、喜んでやがる。どうしよもない変態のメス豚だな」と侮蔑されているようでした。
大男の冷たい視線がますます私の被虐心に火をつけます。
私は、声にならない嬌声を上げ、絶頂に達してしまいました。
手淫もせずにオーガズムにいたるなんて人生で初めてでした。
悔しくもあの幽霊に開発されてしまったのです。
そして去年、私は同じ089号室に泊まりました。
前回と同じ時刻になったときです。例の押しつぶされるような圧迫感が襲ってきました。気づけばあの大男が私の胸の上に馬なりになっていました。身体を動かそうとすれば、全身を襲う刺激的な痛みも健在です。私が恋い焦がれた、背徳的快楽です。
幾分かの時が過ぎ、私がよせては返す、淫楽の波にトロトロに溶けているときでした。
馬乗りなっていた大男がノッソリと立ち上がりました。そして、次の瞬間大男は私の顔面に股間を押しつけてきたのです。
私は、男のたぎる益荒男によって鼻と口を塞がれ、息ができませんでした。
酸素を奪われて意識が朦朧とします。しかし、全身を刺激する金縛りはいまだに悦楽の矢になってわたしの子宮と脳に突き刺さります。相反する二つの刺激が私の全てを狂わせました。
私は、緊縛フェチに加えて、窒息プレイフェチに目覚めたのです!。
酸欠で意識を失う寸前、尿道が熱く収縮して、何かが勢いよく噴き出してしまいました。パンティーはおろか、太ももまでもびしょ濡れになります。
人生で初めての潮吹きでした。そしてこの日最高のエクスタシーでした。
私は法悦の余韻に浸りながら、まどろみに堕ちていきました。
朝目覚めると、大男はいなくなっていました。残されたのは乱れたシーツと惨めな姿の私だけでした。
私は、あのいやらしい大男の幽霊にどんどん性の悦びを仕込まれて、変態へと堕ちていきます。もう戻れないのかもしてません。
そして、今年の夏もあの部屋に予約を入れました……。
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