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番外編
結婚初夜の翌日③
しおりを挟む貴臣さんの舌は首筋をなぞり、長い指が的確に急所を擦りあげてくる。閉じ切れない唇はただ甘い悦声をこぼしていた。真っ赤に熟れてぬめるそこは、単調な動きが大好物だった。優しい動きで上下に擦られるだけで、全身に甘い刺激をもたらしている。
「まったく、なんと・・・いやらしい」
「あっあぁ、もっいやぁ」
ヒクヒクと限界を訴えるそこは熱く脈打つ。それに気付いているのか否か、貴臣さんは真っ直ぐに私を見据えたまま愛撫を続けて止める様子は無い。熱の高まりを極限に感じ、貴臣さんの首に手を回す。襲ってくるであろう快感の波に連れ去られてしまわないように。
「あっあっああぁ・・・?」
先程までの容赦ない攻めはどこへやら、ストップされた指の動きはひくつくそこには触れてくれない。虚ろな瞳で懇願するように貴臣さんを見上げると、獣を宿した瞳がこちらを見下ろしていた。貴臣さんは何も言わないが、何となく伝わってくるものがある。
「___貴臣さん」
「・・・」
「世の夫婦は朝に営んでいるんですよね?」
「__そうだ」
「何パーセントでしたっけ?」
視線は交わったまま、無垢な少女ような笑みを浮かべて問いかける。これで伝わるかな・・・私の小さな願い。
「百パーセントだ」
覆いかぶさってくる貴臣さんの口角が上がっていたように見えた。
がぶりと噛みつかれた耳朶にはじんじんと優しい痛みが残り、それすら私の身体は快感へとすり替えてくれている。ギリギリまで高められていた身体は敏感に、撫でられた腰までもが快感に震えていた。
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