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第3章
11
しおりを挟む眼前には長い脚がある。
「何だ」
「・・・先程、会いました」
「ほう。どうだった?」
入ってきたのは男性の様で、口調は友好的とは程遠い話し方だった。
突然の来客に無理やりデスク下に押し込まれて、現在は息を殺して隠れているところである。
光は貴臣に遮られて、薄暗く居心地が悪い。
「わかりません。ただ・・・純粋そうな方でした」
「ふん。そうだな」
貴臣は鼻で笑ってデスク下にいる沙也加に視線を送った。
こつこつと足で小突かれて沙也加が視線を上げると、スマホの画面を見せられる。
―――――――――――
舐めろ。
―――――――――――
一瞬思考が停止した。
貴臣を見上げてもこちらを見ることは無く、会話を続けている様子だった。
「ですから「ひゃあっ」___、ん? 何か聞こえましたか?」
「いいや」
動かない沙也加の中心を冷たい革靴がすっと撫でて、思わず声が漏れてしまう。沙也加は慌てて押し込められた為、M字に開脚をしたまま尻もちををついた体勢だった。
貴臣はこの状況を楽しみながら催促する様に、敏感な下半身に足を這わせた。
自分の数メートル後ろには、誰かがいる。執拗な催促に焦り、思考が鈍っていた。
手探りでチャックを探すと、貴臣のそこは少し硬くなっていた。両手でゆっくりとチャックを下ろすと、更に硬度が増した気がした。窮屈そうなそれを隙間から引っ張り出すと、初めて見るそれは貴臣の美しさとは真逆に強靭で雄々しく立ち上がっていた。昨夜の情事を思い出し、きゅんと下腹部が熱を持つ。
手で包み込むように持つとピクリと揺れて、男の匂いが強く香る。貴臣の右足が近づく様にと沙也加を引き寄せた。ちろりと舌先で先っぽを突き、裏筋をゆっくりと舐め上げる。以前は毛が口に入るから嫌だったフェラチオだったが、貴臣のアンダーヘアは綺麗に整えられて不快感は感じなかった。
男性の尖端は女性の秘豆と同じと聞いたことがある。優しく優しくキスをして、円を描くように舐めるとしょっぱいものがぷつりと湧いた。思い切って咥えながら全体を濡らすように舐めて、ゆっくり頭を上下させる。頭がデスクの引き出しに当たりそうになり、やりにくいなとふわふわする頭でぼんやりと思った。
ぎこちない動きに焦れたのか、貴臣の腰が小さく揺れて沙也加の口内を熱いモノが出入りした。
日常の会話が行われる中、デスク下だけが異質な空間に成り変わっていた。
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