66 / 150
技師同士の言い合い
しおりを挟む
「やあ」
「こんにちは、ミリクリエさん」
「あらソウ様、サチナリアちゃん。いらっしゃい」
着地と同時に外に居たクリエに挨拶する。
頼んだ調理器具も大分送られてきたし、その礼も兼ねて今日はアストのところに来ている。
「・・・どうかしたのか?」
クリエは外に椅子を出してお茶を飲んでいる。
どうしたのかと思ったら家の中で言い合いのような怒号が飛び交っている。
「あぁ、いつもの事です。ホント成長しない人達でねー」
これがいつもの事なのか。
中では二人の男の声が飛び交ってるようで、片方はアストの声だな。
聞こえる声はいつものダミ声じゃ無いので職人として言い合いをしているようだ。
うーん、喧嘩じゃなくて意見のぶつけ合いか。
「お前ソウ様に逆らうつもりか!」
「そうじゃない!改善点があるって言ってるだけだ!」
む・・・俺の名前が出てきた。
改善点というのも気になるな。
「クリエ、中入っても大丈夫か?」
「大丈夫ですが、落ち着いてからでも」
隣でサチが既に座ってお茶を取り出してて、え?入るの?みたいな顔してるのは見なかった事にする。
「んー・・・なんか俺の名前出てるし、内容が気になってきて」
「そう言う事でしたら止めませんけど、しばらくして止まりそうになければ言ってくださいな」
「うん。わかった」
一緒に来る素振りを一切見せないサチを置いて俺は戸を開けた。
言い合いをしている二人の机の上には二つの鍋が置いてある。
アストの方には俺が注文した鍋と同じもの。
そしてもう一人俺の知らない男、アストに比べると小柄だが要所要所の体はしっかりしているアストより少し若くみえる男の前にも鍋が置いてある。
「ん?誰だ?」
俺に気付いた知らない方の男がこっちに視線を向けると、アストもそれに気付く。
「おぉ!ごればソウ様!」
あー、職人状態切れちゃった。
「やあ、アスト。調理器具ありがとな、どれも良い出来で助かってるよ」
さすがに三度目となるとアストの歓迎の仕方も慣れてくる。
バシバシ叩かれる二の腕が少し痛い。もうちょっと手加減して欲しい。
「どんでもない!まだ納品でぎでないのもあるが!もう少じ待っでぐだぜ!」
「うん。無理しないでいいから」
「わがっどりまず」
さっきまで強い言葉で言い合いしてた男とは思えないにこやかな表情で話してくれてる。いつもの事か、なるほど。
「それで・・・あれ?」
アストから視線を外してもう一人の方を見たらいなくなってた。
「おい!イリウス!机の下ば入っどらんど出でごんが!」
アストが机の下から男を引きずり出す。
「ずんまぜんの、ソウ様。ごいづば愚弟のイリウスですが」
首根っこを掴んで俺の前に突き出すアスト。容赦ないな。
一方でイリウスといわれた男はさっきアストと言い合いしてたとは思えない弱々しい印象になってる。
「は、はじめまして、ソウ様。い、イリウストレル、です」
「はじめまして。イリウスと呼んでも?」
「あ、は、はい。なんとででも呼んでください」
「お、おう、じゃあイリウスで」
アストとは別方向で人格が変わったので調子が狂う。
「だー!イリウス!お前ばソウ様の前で卑屈になんど!」
「だ、だって兄者。突然だったから僕どうすればいいのか」
「じゃんどじどげばええが!まっだぐ情げない!」
聞けばイリウスはクリエの弟で、アストからすると義弟になる。
技師としての腕は確かなのだが、普段がこの弱々しい感じなのでアストとしてはやきもきするらしい。
「まあまあ、そう責めるなって。それより何か言い争ってたように聞こえたんだが」
そう俺が言った瞬間二人の表情と空気がピリッとする。
「あぁ、それなんですがね。丁度いいのでソウ様の意見を聞いたらどうだ?」
「兄者がそういうなら」
二人とも変わりすぎじゃないか?
アストはダミ声から良い声に変わるし、イリウスは弱気からしっかりするし。
精錬技師ってみんなこんなんじゃないだろうな?不安になってくる。
「うん、とりあえず聞こうか」
「感謝します。兄者がソウ様の依頼で作ったのがこの鍋。そしてこれが僕が改良を加えた鍋です」
机の上にある鍋は俺が頼んだ両手持ちの鍋とイリウスが改良を加えたという鍋の二つ。
「フライパンの持ち手が一つなら鍋も一つでいいと思いまして、このような形にしました」
イリウスが作った鍋は所謂片手鍋と言われるやつだな。
「さっきも言ってたんですがね、これじゃ重過ぎるって話をしてるんですよ」
「そこは軽量鉱石を使えばいいじゃないか」
「それじゃ熱の伝わりが落ちるだろう」
「薄く作ればいいじゃないか」
「それじゃ強度が落ちるだろ!」
「僕なら何とかできる!」
おおう、また言い合いに発展してきた。
「ちょ、ちょっと二人とも落ち着けって」
「お、おう。すまねぇソウ様」
「申し訳ない」
なるほど、クリエが止めるのを諦めたのが少しわかった。
「俺の感想を言ってもいいか?」
「どうぞ」
「うん。イリウスの片手鍋はなかなかいいと思う」
そういうとイリウスの表情が明るくなる。
「ただ、確かにこの大きさじゃ重いな。水を入れたら持つのが辛くなる」
今の大きさは両手鍋と同じ大きさで作られているからな。
うん、アストはどうだ見たかって顔しなくていいから。
「そこでこの片手形で小さい鍋にしたらどうだ?」
「小さく?」
「うん。それなら色々解決すると思うんだが」
「そうですが、それでは作れる量が減りませんかね」
「減るけど何も常に鍋一杯に何か作るわけじゃないから」
俺の出した案に二人は腕を組んで考え込んでる。
小さくするという発想が無いのか、思考から外してたのか分からないが、新しい方向性を示せたようだ。
小型化というのはそれはそれで難しくなる部分あるからなぁ。
「うん、出来そうです」
「そうか。じゃあ頼む。出来たら改めて出来栄えをアストと相談してくれ」
「はい」
「ふーむ、片手鍋かぁ・・・」
アストはまだ納得してない様子だな。
「アストは今まで通りのもの、もしくは両手持ちで今のより更に大きいのを作ってもらいたい」
「お?それはどういうことですかい?」
「今ルミナテースの農園で料理を出す建物を建ててるところなんだ。そうなるといずれ大きい鍋も必要になるから、作っておいてもらいたい」
先日の大収穫際で料理をした際に大鍋の必要性を感じたからな。
「ほう、そんな事になってんですか」
「うん。気が向いたら行ってみるといいよ。何か食わせてもらえると思うから」
「ほほう!そりゃ気になります!」
そういえば先日仙桃食った時大喜びしてたっけ。
出来れば農園に行って必要な物とか農園の人達から直接聞いて提供してもらいたい。
「じゃあ鍋問題はとりあえずこれで解決でいいかな?」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ折角二人居るんだし頼みたいものがあるんだが」
これでやっと本題に入れるな。
「終わりましたか?」
「あぁ。お、あんがと」
外に出るとサチが冷たい茶を出してくれる。
「ソウ様、あの二人は何してます?」
「新たに頼む物があったからそれの担当相談してるよ」
「そうですか。最近作るものがあってあの人生き生きとしてるんですよ」
そう言ってクリエは微笑む。
「そうなのか?結構厄介な内容を注文してるかもと少し気になってたんだが」
「いえいえ、そんな事は全く。ありがたいことです」
余り道具を必要としないから仕事が少なかったのかもしれないな。
そう言う事なら今後も気兼ねなく頼ませてもらおう。うん。
「だからここは俺がやるって言ってんだろ!」
「いや、僕がやる!兄者より上手くやれる!」
「なんだと!」
「なにさ!」
おおう、また言い合いになってる。
「まったく、あの人達は・・・」
あー・・・ついにクリエが腰を上げた。
さっき微笑んでた女性とは思えない雰囲気。正直ちょっと怖い。
「ちょっと止めてきます」
「あ、あぁ。じゃあ俺達は帰らせてもらうよ」
「すみませんね、たいしたおもてなしも出来ず。また来て下さい」
「うん」
「それでは失礼します」
こっちに会釈をすると家に入っていく。
「あんた達!いい加減にしな!」
今日一番の怒号が家を揺らしてる。すげぇな。
「あ、あはは、す、凄いですね」
サチの笑いも少し引きつってる。
「そうだな、怖いから退散しよう」
誰を敵に回してはいけないかよくわかったところで俺達は精錬技師の家を後にした。
「こんにちは、ミリクリエさん」
「あらソウ様、サチナリアちゃん。いらっしゃい」
着地と同時に外に居たクリエに挨拶する。
頼んだ調理器具も大分送られてきたし、その礼も兼ねて今日はアストのところに来ている。
「・・・どうかしたのか?」
クリエは外に椅子を出してお茶を飲んでいる。
どうしたのかと思ったら家の中で言い合いのような怒号が飛び交っている。
「あぁ、いつもの事です。ホント成長しない人達でねー」
これがいつもの事なのか。
中では二人の男の声が飛び交ってるようで、片方はアストの声だな。
聞こえる声はいつものダミ声じゃ無いので職人として言い合いをしているようだ。
うーん、喧嘩じゃなくて意見のぶつけ合いか。
「お前ソウ様に逆らうつもりか!」
「そうじゃない!改善点があるって言ってるだけだ!」
む・・・俺の名前が出てきた。
改善点というのも気になるな。
「クリエ、中入っても大丈夫か?」
「大丈夫ですが、落ち着いてからでも」
隣でサチが既に座ってお茶を取り出してて、え?入るの?みたいな顔してるのは見なかった事にする。
「んー・・・なんか俺の名前出てるし、内容が気になってきて」
「そう言う事でしたら止めませんけど、しばらくして止まりそうになければ言ってくださいな」
「うん。わかった」
一緒に来る素振りを一切見せないサチを置いて俺は戸を開けた。
言い合いをしている二人の机の上には二つの鍋が置いてある。
アストの方には俺が注文した鍋と同じもの。
そしてもう一人俺の知らない男、アストに比べると小柄だが要所要所の体はしっかりしているアストより少し若くみえる男の前にも鍋が置いてある。
「ん?誰だ?」
俺に気付いた知らない方の男がこっちに視線を向けると、アストもそれに気付く。
「おぉ!ごればソウ様!」
あー、職人状態切れちゃった。
「やあ、アスト。調理器具ありがとな、どれも良い出来で助かってるよ」
さすがに三度目となるとアストの歓迎の仕方も慣れてくる。
バシバシ叩かれる二の腕が少し痛い。もうちょっと手加減して欲しい。
「どんでもない!まだ納品でぎでないのもあるが!もう少じ待っでぐだぜ!」
「うん。無理しないでいいから」
「わがっどりまず」
さっきまで強い言葉で言い合いしてた男とは思えないにこやかな表情で話してくれてる。いつもの事か、なるほど。
「それで・・・あれ?」
アストから視線を外してもう一人の方を見たらいなくなってた。
「おい!イリウス!机の下ば入っどらんど出でごんが!」
アストが机の下から男を引きずり出す。
「ずんまぜんの、ソウ様。ごいづば愚弟のイリウスですが」
首根っこを掴んで俺の前に突き出すアスト。容赦ないな。
一方でイリウスといわれた男はさっきアストと言い合いしてたとは思えない弱々しい印象になってる。
「は、はじめまして、ソウ様。い、イリウストレル、です」
「はじめまして。イリウスと呼んでも?」
「あ、は、はい。なんとででも呼んでください」
「お、おう、じゃあイリウスで」
アストとは別方向で人格が変わったので調子が狂う。
「だー!イリウス!お前ばソウ様の前で卑屈になんど!」
「だ、だって兄者。突然だったから僕どうすればいいのか」
「じゃんどじどげばええが!まっだぐ情げない!」
聞けばイリウスはクリエの弟で、アストからすると義弟になる。
技師としての腕は確かなのだが、普段がこの弱々しい感じなのでアストとしてはやきもきするらしい。
「まあまあ、そう責めるなって。それより何か言い争ってたように聞こえたんだが」
そう俺が言った瞬間二人の表情と空気がピリッとする。
「あぁ、それなんですがね。丁度いいのでソウ様の意見を聞いたらどうだ?」
「兄者がそういうなら」
二人とも変わりすぎじゃないか?
アストはダミ声から良い声に変わるし、イリウスは弱気からしっかりするし。
精錬技師ってみんなこんなんじゃないだろうな?不安になってくる。
「うん、とりあえず聞こうか」
「感謝します。兄者がソウ様の依頼で作ったのがこの鍋。そしてこれが僕が改良を加えた鍋です」
机の上にある鍋は俺が頼んだ両手持ちの鍋とイリウスが改良を加えたという鍋の二つ。
「フライパンの持ち手が一つなら鍋も一つでいいと思いまして、このような形にしました」
イリウスが作った鍋は所謂片手鍋と言われるやつだな。
「さっきも言ってたんですがね、これじゃ重過ぎるって話をしてるんですよ」
「そこは軽量鉱石を使えばいいじゃないか」
「それじゃ熱の伝わりが落ちるだろう」
「薄く作ればいいじゃないか」
「それじゃ強度が落ちるだろ!」
「僕なら何とかできる!」
おおう、また言い合いに発展してきた。
「ちょ、ちょっと二人とも落ち着けって」
「お、おう。すまねぇソウ様」
「申し訳ない」
なるほど、クリエが止めるのを諦めたのが少しわかった。
「俺の感想を言ってもいいか?」
「どうぞ」
「うん。イリウスの片手鍋はなかなかいいと思う」
そういうとイリウスの表情が明るくなる。
「ただ、確かにこの大きさじゃ重いな。水を入れたら持つのが辛くなる」
今の大きさは両手鍋と同じ大きさで作られているからな。
うん、アストはどうだ見たかって顔しなくていいから。
「そこでこの片手形で小さい鍋にしたらどうだ?」
「小さく?」
「うん。それなら色々解決すると思うんだが」
「そうですが、それでは作れる量が減りませんかね」
「減るけど何も常に鍋一杯に何か作るわけじゃないから」
俺の出した案に二人は腕を組んで考え込んでる。
小さくするという発想が無いのか、思考から外してたのか分からないが、新しい方向性を示せたようだ。
小型化というのはそれはそれで難しくなる部分あるからなぁ。
「うん、出来そうです」
「そうか。じゃあ頼む。出来たら改めて出来栄えをアストと相談してくれ」
「はい」
「ふーむ、片手鍋かぁ・・・」
アストはまだ納得してない様子だな。
「アストは今まで通りのもの、もしくは両手持ちで今のより更に大きいのを作ってもらいたい」
「お?それはどういうことですかい?」
「今ルミナテースの農園で料理を出す建物を建ててるところなんだ。そうなるといずれ大きい鍋も必要になるから、作っておいてもらいたい」
先日の大収穫際で料理をした際に大鍋の必要性を感じたからな。
「ほう、そんな事になってんですか」
「うん。気が向いたら行ってみるといいよ。何か食わせてもらえると思うから」
「ほほう!そりゃ気になります!」
そういえば先日仙桃食った時大喜びしてたっけ。
出来れば農園に行って必要な物とか農園の人達から直接聞いて提供してもらいたい。
「じゃあ鍋問題はとりあえずこれで解決でいいかな?」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ折角二人居るんだし頼みたいものがあるんだが」
これでやっと本題に入れるな。
「終わりましたか?」
「あぁ。お、あんがと」
外に出るとサチが冷たい茶を出してくれる。
「ソウ様、あの二人は何してます?」
「新たに頼む物があったからそれの担当相談してるよ」
「そうですか。最近作るものがあってあの人生き生きとしてるんですよ」
そう言ってクリエは微笑む。
「そうなのか?結構厄介な内容を注文してるかもと少し気になってたんだが」
「いえいえ、そんな事は全く。ありがたいことです」
余り道具を必要としないから仕事が少なかったのかもしれないな。
そう言う事なら今後も気兼ねなく頼ませてもらおう。うん。
「だからここは俺がやるって言ってんだろ!」
「いや、僕がやる!兄者より上手くやれる!」
「なんだと!」
「なにさ!」
おおう、また言い合いになってる。
「まったく、あの人達は・・・」
あー・・・ついにクリエが腰を上げた。
さっき微笑んでた女性とは思えない雰囲気。正直ちょっと怖い。
「ちょっと止めてきます」
「あ、あぁ。じゃあ俺達は帰らせてもらうよ」
「すみませんね、たいしたおもてなしも出来ず。また来て下さい」
「うん」
「それでは失礼します」
こっちに会釈をすると家に入っていく。
「あんた達!いい加減にしな!」
今日一番の怒号が家を揺らしてる。すげぇな。
「あ、あはは、す、凄いですね」
サチの笑いも少し引きつってる。
「そうだな、怖いから退散しよう」
誰を敵に回してはいけないかよくわかったところで俺達は精錬技師の家を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ
月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。
こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。
そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。
太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。
テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる