巨乳娘シャルロットの魔法薬と料理の時間仕立て

挽肉ベーコン

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第1章 オーク豚の百合嵐風煮込み

第8話風 あの日のシャルロットちゃん~其の一

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 本編数カ月前のお話~

【金髪巨乳美少女シャルロットちゃん視点】

「おうシャルロットちゃん! 余りもんのパン持って行くかい?」

「いいの? オジちゃん」

「今日も大きいからサービスだ! ハッハッハ」

「わ~いアリガトウおじちゃん」

 ボクはシャルロット=デイオールと言います。
 家が燃えたり、両親がまとめて死んじゃったりして、今は橋の下で生活していますが、あまり辛くはありません。生活力のない妾のお母様と、週末に来るお父様らしき人が亡くなったのは悲しかったですが、晴れて自由の身。
中々充実した日々を送っています。

「オジちゃん2本も? 鞄に入りきらないよぉ~」

「もう一回言ってくれたら、フランスパンの他に食パンも付けるよ?」

 何を言ってるか不明ですが、パン屋「二本差し」の店長さんはいつもボクの胸を見ながら変なことを言います。

「……入らないよぉ?」

「はいキタ! 食パン1斤サービス」

「わ~い」

 これで本日の食費は0円だね! 河原で栽培しているトマトで、パンピザとブルスケッタでも作ろうかな? ボクはご機嫌ルンルンで、橋の下の我が家へと戻ろうと店を出ました。

 橋の下というのは生活に便利なのです。細かい流木が勝手に流れてくるので木材には事欠かないし、勝手に作った畑への水やりも楽です。色々流れてくるので楽しいしね? 最近流れてきたドラム缶でオーブンとお風呂を造りました。今日の晩ゴハンはピザを作ろうと思います。

(あ……チーズがないや)

 うっかりしてました。チーズは流石に作れないなぁ……バターは作れるけど。
 ピザのお腹になっちゃったから仕方無いよね? 乳製品はスーパーで買うより、牧場と成約しているお肉屋さんの方が安いんだよ? ボクは肉の「朝立ち」に寄ってから帰ることにしました。


【肉屋でバイト中の主人に涙目の|D(ディ)ちゃん目線】

 ザッシュザッシュ……ザッシュザッシュ……

『あの~マスター? なぜ故バイトを?』

「今話しかけるなディ……サーロイン部分だ」

 ディ(私)は現在、牛一頭を絶賛解体中のアルバイト中年ユウィン=リバーエンド様、その剣に宿るメスのドラゴンです。
 実体化すると割とクールビューティな女史となります。

『あの~マスター? 他に仕事は無かったものかと』

「職安(ギルド)でここしか無いと言われてな」

 はぁ……
 「魔人殺し」の異名を持つ魔法剣士がバイトとは……正社員が無理でも、せめて派遣社員で働いて欲しかったですよ。
 最近魔王が替わってからというもの、人間領より魔人領の方が景気が良いらしく、魔人共が人間を襲わなくなったようです。
 魔人領の不動産、資産の過度な高騰の煽りでマスターの仕事が無くなり、今に至ります。

「やってみると中々面白い」

『ラグナロクで切るのヤメてくれません?』

 ディの宿る剣、刃渡り150cmのオリハルコンの剣がマスターの主力武器なのですが、さっきからザクザク、サーロインやらリブロースやら切り分けています。
 一応これ、伝説の武器的な何かなのですよ? そして超が付くほど獣肉臭いですマスター……ディはこの剣に宿ってるんですから。

「知ってたか|D(ディ)? バラとカルビは同じ部分だと……」

『焼き肉あるある位には使えますね。マスター』

「フッ……」

 いやいや格好良くないですよ? ニヤッと笑ってますが。
 皮肉で言ったんですが、どうやら気付かなかったみたいですね。
――店長さんの気配がしたので少し黙る事にします。

「おい新入りぃ! 切り分け終わったか?」

「あと少しかかります」

「オッセ―よ新入りぃ! 大層な剣持ってるから雇ってやったのによぉ~」

 牛肉解体用の剣では無いのですが……この人アホなんでしょうか? でも典型的なブラック企業っぽい店長さんですね。上から目線ガッツリです。

「では、急ぎます――」

 マスターは無表情のまま長剣を振り上げました。 
 あれ? これまさか――

『――魔人剣!』

 ズドン! マスターってば面倒くさくなったのか、奥義で肉を解体して見せました。
 一瞬にして肉が店頭販売用の細かさに切り刻まれます。

「これで如何でしょう」

「……な、何でぇ新入り……出来るならサボってないで始めっからやれってんだ」

 ムカつきますね店長……文句言いたかっただけじゃないですか。
 最近滅諦にお目にかかれないダメ系な上司ですね。
 プレゼンは無難でいて下手なのに、女性社員の乳とか尻とかの批評が上手い、50代に良くいるタイプでしょうか。

「終わったんなら配達だ新入り!」

 自分は暇そうにしているのにこのオッサン。
 本当に腹立ちますね……こんなバイト辞めましょうよマスター、多分警備員とかのがまだマシですよ。

 マスターは剣を鞘に収めて店長を正面から見据えました。

「――喜んで!」

 居酒屋でバイトでもします?

あの日のシャルロットちゃん~其の2に続きます。
 
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