【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました！

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お嬢様をあの大豪邸に置き去りにし、俺はめちゃくちゃ速く走った。



めっっっっちゃ速い。



それはそのはずで。



車なのでそれはめっっっっちゃ速い。



もっと飛ばしたい気持ちをグッと堪え、安全運転をしていく。



ここで死んで望に会えなくなったとか何も笑えないから。



俺はこの世で生きてやらなければいけないことがある。



俺はこれから、死ぬ気で死ぬまで演技をし続ける。



演技も嘘も御託だろうが並べまくって、俺の”愛してる“を望に渡す。



一平の”愛している“にも負けない俺の”愛してる“を、この世で望に渡す・・・。



”一平の”友達“としての審査には通ってねーのに、加藤の”家“に入る男としての審査には通ったとか、ウケるよな・・・。”



「いや、駒として動かされてただけか・・・。
俺・・・単純でバカだからな・・・。」



自分でそう言って・・・



「だぁぁぁぁぁぁぁっっっ！！！！
ムカつく！！！
あいつら！！！マジでムカつく！！！！」



車の中で俺の叫び声が響く。



「俺が普通のバカじゃなくて大馬鹿野郎だからだぞ！！！？
お前らの演技にも嘘にも御託にも付き合えるのは！！！」



俺は星野青。
成金の“家”の長男として生まれた。



行きたくもないお坊ちゃま高校、それもマ◯コが1穴もない男子校に通わされ、そこで誰もなりたがらない生徒会長に推薦された。



そして、出会った。



増田財閥の分家の“家”に生まれた小関一平と。



小関の“家”の秘書、加藤の“家”に生まれた加藤望と。



その女の子の口に貼られていた封印を解いてしまったから選ばれたのかもしれない。



加藤望のことを幸せにする男として、選ばれたのかもしれない・・・。



一平の“友達”の審査には通らないような俺が小関の“家”の秘書である加藤望のことを幸せにする為には、増田財閥のことを強く出来る駒として動ける男であることが必要だった。



加藤望の口に貼られていた封印を解いた瞬間から、俺には此処まで歩く未来が決まっていたのだと分かった。



それが分かり、めちゃくちゃムカつく・・・。



めっっっっちゃムカつくけれど・・・



「生まれ変わったとしても、俺は何度でもあのセロハンテープを剥がす。」



それくらいだった。



俺はそのくらい、望のことが好きになった・・・。



望のことをこんなにも愛して・・・



俺は・・・



俺は、小関の“家”の秘書、加藤の“家”に生まれた加藤望と出会えて幸せだと心から思う。



これから先の未来でも望が俺と一緒にいられる為に、俺は何でもする。



何にでもなる。



「星にも青にも、照之にでもなってやろうじゃねーか。」

















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