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青side
「またブスな顔で怒られるのか・・・。」
大急ぎで電車から降り、エスカーターを駆け上がり終わった所で呟いた。
でも、望の怒ったブスな顔を思い出し・・・
自然と顔がにやけた。
俺の元嫁さんは怒った顔まで可愛く見えてそれには困る。
こんなの、マジで困る。
「愛してる元嫁と同居し続けるとか、俺のチ◯コがマジで頑張りまくってる・・・。」
俺の家に望がいるのを見る度、何処をどう見てもラッキースケベにしか思えない。
いや、それは訂正する。
本気でめちゃくちゃ愛しているけれど、ラッキースケベにも見えてしまう。
”20代だったら離婚した後でも速攻ヤッてた。
俺の父親は前よりも確実に老いた。
マジで良かった。
このままもっと枯れて良い。“
曇った空を背景に、駅前にとまっているタクシーに乗り込んだ。
運転手に目的地を告げた後、これから辿り着くことになる店のことを考える。
あの店は小関の主と元嫁さんが初めてのデートをした所で、加藤の”家“にとっても大切にしている店だった。
”望、よく予約取れたな。
結婚中に1度は連れて行きたいと思って速攻で連絡したけど、数ヶ月先の予約しか取れなかったのに。“
スマホのスケジュールに入れた未来の予定、しんどすぎてキャンセルになんて出来なかった予定を今日も確認する。
「今日、行った時にキャンセルするか・・・。」
”いや、もしかしたら一緒に行ってくれるかも。“
”俺と2人で・・・。“
”夫婦ではなく”ほぼ兄妹“と”ほぼ友達“としてだけど、俺と2人きりで行ってくれるかも・・・。“
”今日の飯がめちゃくちゃ美味かったら、行ってくれるかも・・・。“
そんな未来を期待してしまいながら、数分前に送った”遅れる“というメッセージに返事があったことを確認し、それから銀に電話を掛けた。
「お前、仕事おせーよ。
望が先に鶴さんの孫に会わせてくれることになったから今から会ってくる。
その時に俺が審査するからお前はもうこの案件はやらなくて良いから。」
電話を切った後にタクシーの窓から見える空を見上げた。
”良かった、今日は曇りだ。“
”夢の国でデートをするなら絶対に晴れていた方が良かった。“
”だから、今日は望と夢の国でデートが出来なくて良かった。“
「あいつが呆けて捨てられた時、車椅子に乗せて連れて行くか・・・。」
”その時に晴れていればそれで良い。“
”呆けた望がそこを地獄ではなく天国だと思えてくれればそれで良い。“
”それ”が“、良い。“
”きっと、良い。“
望との夫婦生活が終わってから毎日そう思っているはずなのに、昨日の時点で現金を大量に引き出してきた。
”夢の国ですよね?
最近は現金じゃなくても大丈夫ですよ。“
数分前に訪問していた子持ちの社長からそう言われ、それには思わず苦笑いをした。
これが終わった後、俺はあんなに嫌いだった夢の国に望と行きたい気持ちがこんなにあったのだと改めて分かったから。
あの苦行のような待ち時間も望の話だったら何時間でも聞いていられると思う。
「お、この入れ物可愛い・・・。」
スマホで夢の国について調べていくと、何のキャラクターかは知らないけれどポップコーンを入れるネコの入れ物があった。
「ネコ耳まであるのかよ・・・。」
この耳を付けた望の姿を妄想するとめちゃくちゃ可愛すぎて困った。
”俺の元嫁さんが可愛すぎて死ぬほど困る・・・。“
今日も心の中でそう嘆きながら、タクシーの中で項垂れた。
”もう穴なんてねーよ・・・。
そろそろ俺のチ◯コ、死ねよ・・・。“
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「またブスな顔で怒られるのか・・・。」
大急ぎで電車から降り、エスカーターを駆け上がり終わった所で呟いた。
でも、望の怒ったブスな顔を思い出し・・・
自然と顔がにやけた。
俺の元嫁さんは怒った顔まで可愛く見えてそれには困る。
こんなの、マジで困る。
「愛してる元嫁と同居し続けるとか、俺のチ◯コがマジで頑張りまくってる・・・。」
俺の家に望がいるのを見る度、何処をどう見てもラッキースケベにしか思えない。
いや、それは訂正する。
本気でめちゃくちゃ愛しているけれど、ラッキースケベにも見えてしまう。
”20代だったら離婚した後でも速攻ヤッてた。
俺の父親は前よりも確実に老いた。
マジで良かった。
このままもっと枯れて良い。“
曇った空を背景に、駅前にとまっているタクシーに乗り込んだ。
運転手に目的地を告げた後、これから辿り着くことになる店のことを考える。
あの店は小関の主と元嫁さんが初めてのデートをした所で、加藤の”家“にとっても大切にしている店だった。
”望、よく予約取れたな。
結婚中に1度は連れて行きたいと思って速攻で連絡したけど、数ヶ月先の予約しか取れなかったのに。“
スマホのスケジュールに入れた未来の予定、しんどすぎてキャンセルになんて出来なかった予定を今日も確認する。
「今日、行った時にキャンセルするか・・・。」
”いや、もしかしたら一緒に行ってくれるかも。“
”俺と2人で・・・。“
”夫婦ではなく”ほぼ兄妹“と”ほぼ友達“としてだけど、俺と2人きりで行ってくれるかも・・・。“
”今日の飯がめちゃくちゃ美味かったら、行ってくれるかも・・・。“
そんな未来を期待してしまいながら、数分前に送った”遅れる“というメッセージに返事があったことを確認し、それから銀に電話を掛けた。
「お前、仕事おせーよ。
望が先に鶴さんの孫に会わせてくれることになったから今から会ってくる。
その時に俺が審査するからお前はもうこの案件はやらなくて良いから。」
電話を切った後にタクシーの窓から見える空を見上げた。
”良かった、今日は曇りだ。“
”夢の国でデートをするなら絶対に晴れていた方が良かった。“
”だから、今日は望と夢の国でデートが出来なくて良かった。“
「あいつが呆けて捨てられた時、車椅子に乗せて連れて行くか・・・。」
”その時に晴れていればそれで良い。“
”呆けた望がそこを地獄ではなく天国だと思えてくれればそれで良い。“
”それ”が“、良い。“
”きっと、良い。“
望との夫婦生活が終わってから毎日そう思っているはずなのに、昨日の時点で現金を大量に引き出してきた。
”夢の国ですよね?
最近は現金じゃなくても大丈夫ですよ。“
数分前に訪問していた子持ちの社長からそう言われ、それには思わず苦笑いをした。
これが終わった後、俺はあんなに嫌いだった夢の国に望と行きたい気持ちがこんなにあったのだと改めて分かったから。
あの苦行のような待ち時間も望の話だったら何時間でも聞いていられると思う。
「お、この入れ物可愛い・・・。」
スマホで夢の国について調べていくと、何のキャラクターかは知らないけれどポップコーンを入れるネコの入れ物があった。
「ネコ耳まであるのかよ・・・。」
この耳を付けた望の姿を妄想するとめちゃくちゃ可愛すぎて困った。
”俺の元嫁さんが可愛すぎて死ぬほど困る・・・。“
今日も心の中でそう嘆きながら、タクシーの中で項垂れた。
”もう穴なんてねーよ・・・。
そろそろ俺のチ◯コ、死ねよ・・・。“
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