【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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「まだしばらく帰らない。」



聞いた私に青さんの後ろ姿は即答した。



「そっか・・・。
実家にいるの?」



「うん、実家。」



それを聞き、また思わず言った。



「本当のところは・・・?」



「・・・たまにビジホ。」



「他には?」



「他に?
・・・・・・ああ、1回鎌田の家で飯だけ食った。
俺のオカンはマジで味音痴だから文句言いまくってたら追い出されて。」



それには思わず笑ってしまったけれど、また聞いた。



「他には?」



「他に~!?」



青さんがやっと私に振り向き、私のことを見た。



「何を言わせたいやつだよ、これ。」



「何かを言わせたいわけじゃないよ・・・。
本当のところは、何処にいるのかなって。」



「だから、基本的には実家だって。」



「ふ~ん・・・。」



青さんから逃げたい気持ちが急に出てきて、素足のままグジャグジャになっているパンプスに両足を突っ込んだ。



グジャグジャになっているパンプスは凄く気持ち悪くて。



当たり前だけど、凄く凄く、めちゃくちゃ気持ち悪くて。



「私のおマ◯コより気持ち良かった?」



ソファーから立ち上がりながら、そう吐き出した。



「・・・・チロのマ◯コ?
”お兄ちゃん“から何か聞いた?」



「お兄ちゃんからは何も聞いてない。」



「チロから聞いた?
アレはこの案件からチロが手を引くように口説き落とす為にやっただけ。」



「キモ・・・。」



必死に笑いながら呟き、社長室の扉に向かってヒョコヒョコと歩き出す。



「此処で待ってろよ。」



「何か、やっぱり無理。」



「何が?」



「青さん。」



「まあ、勘違いしてて悪かったよ。
お前はマジでチロのことは知らなかったんだよな。
望はあいつが西川野々だと騙されてて、普通に俺にお礼をして欲しかっただけだったんたよな。」



扉の取っ手に手を掛け、青さんのことを見ることなく言った。



なんか、やっぱりめちゃくちゃムカついて。



やっぱり、我慢なんて出来ないくらいにムカついて。



「青さんも余裕でおちんちんを使える掃除屋でキモい。
しかも絶対、チロちゃんが相手で青さんは喜んでただろうし。
チロちゃんも守君がいるのに普通に青さんのことも大好きじゃん。
2人で何してんの、私には到底理解出来ないやつ。」



”早く俺の家に引っ越してこいよ・・・。
望のことは追い出すから・・・。
そしたらバレンタインの日に行ったホテルの時みたいにもっと凄いのしてやるから・・・。“



”先イッて・・・野々のイッてる顔見てから俺もイくから・・・”



“すげ・・・・・っマジで可愛い・・・・野々・・・・・・すげー好き・・・、マジで愛してる・・・・・“



あの時に聞いた青さんの声を思い出し、やっぱりめちゃくちゃムカつく。



めちゃくちゃ苦しい。



めちゃくちゃ悲しい。



めちゃくちゃ、もう、死ぬほど虚しい。



掃除の為にあんなことをやってあんなのことを言っていたんだろうなと分かっても、こんなの本気で無理。



「私のバレンタインのチョコは受け取ってくれなかったのに・・・っっ」



”誰も受け取れないから、持って帰るなり他の人に渡すなりしてね。“



あの時に言われた青さんからの言葉を思い出し、やっぱりどうしようもなくムカついてしまった。
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