【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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その後はお兄ちゃんがいなくなった会議室で夜まで会議が開かれていた。
私はそこへの参加ではなく佐藤君と柳瀬君からのヒヤリングに対応していて、長い長い時間喋り続けたので喉が何度もカラカラになった。



そして夜も遅くなった頃、青さんの家へと青さんと一緒に帰る。



レディーファーストなんて"社長”の時の青さんだけしか絶対にしないので、青さんは家の扉を開くと自分から先にズカズカと入っていった。



私はそんな青さんの後から玄関に入り、笑いながら言った。



「レディーファーストもやろうと思えばちゃんと出来るのにやらないよね。」



「レディーなんて何処にいるんだよ?
・・・おお、いた。
可愛い可愛い俺の家のネコ。
確かにレディーだったな、レディーファーストやって欲しい?」



「ネコとか言って、一緒のベッドで寝てるだけなのに毎晩ボ◯キしてるじゃん。」



「それはするだろ、こんなに可愛い可愛いネコならボ◯キくらい余裕でするだろ。」



「今日はペロペロもしてあげようか?
まだ血が出てるからペロペロしか出来ないけど。」



「ネコにそんなことをさせる趣味は数回しかねーよ。」



「今日も久しぶりにしてあげるよ。」



「もう遅いしお前も早く寝ろよ。」



青さんがリビングの電気を付けると、青さんの家は凄く明るくなった。



凄く凄く明るくなったけど・・・



「流石に疲れたよな、すげー顔してる。」



青さんが私の顔を見ながらそう言ってきて、私は首を横に振った。



「喉が疲れただけで他は大丈夫。」



「さっきまでは普通の顔で笑ってたのに急にそんな顔をされたらビビるからな?
喉が疲れまくってるなら今日はもう自分のベッドで大人しく寝てろよ。」



「今日も青さんのベッドで寝て良い・・・?」



「めちゃくちゃ嫌そうな顔でそんなことを言って、俺のことを傷付けてくるなよ。
今日は朝から仕事をして疲れただろ、俺も何も言わずに連れて行ったし。」



「うん、ビックリした・・・。」



「だよな。」



「銀君の耳のこと・・・。」



「そっちかよ!?」



「だって全然聞いたことがなかったから。」



「可哀想で俺の口からは言えねーよ。」



「そんなこと言って、可哀想な私のことは掃除屋の人達にペラペラ喋ってるんでしょ?」



「それは言うだろ、可哀想過ぎて。」



「何それ・・・っ」



思わず笑うと、私の目からはポロッと涙が流れた。



「何それ・・・・。」



もう1度その言葉を呟き、こんなに明るくなったリビングの中で青さんの所へと歩いていき・・・



心配そうな顔で私のことを見ている青さんにソッと抱き付いた。



「ビックリした・・・。
お兄ちゃんのことを幸せにしてあげようとしてて、ビックリした・・・。」



「怖すぎる奴だから"お兄ちゃん”のことは今まで放置してたけど、死にそうな顔をしながら俺の所に来た"お兄ちゃん”に手を差し伸べない理由が俺にはなかった。」



「ビックリした・・・。
何それって、なった・・・。
お兄ちゃんのことを幸せにしてあげることまで出来るんじゃんって、思った・・・。」



「ほら、俺って出来る奴だから。
俺は簡単に出来る奴じゃん?」



それを言われ、私は青さんの身体にもっと抱き付く。



もっともっと、抱き付く・・・。



そしたら青さんが、言った。



「望のことは一平の所に返して、絶対に望が一平と結婚出来るようにしてやるから安心しろよ?」



と。



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